デイサービスと老人ホームの違いは入居の有無|併用できる施設を紹介

デイサービスと老人ホームの違いは入居の有無|併用できる施設を紹介

「老人ホームとデイサービスの違いがわからない」と悩み、適切なサービスはどれかと迷っている方は多くいます。またそれぞれのサービスの特徴や利用するための条件がわからず、困っていませんか?

老人ホームは施設で暮らし、デイサービスは通って介護サービスを受けるため、利用する目的が大きく異なります。そのため両サービスの違いを理解し、実際の利用イメージを知っておくことが重要です。

本記事では、老人ホームとデイサービスの違いや、デイサービスと併用できる老人ホームを解説します。本人に必要なケアをもとに、どのサービスが適しているのか考えていきましょう。

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在宅介護エキスパート協会 代表
所有資格:AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士,社会福祉士,宅地建物取引士
専門分野:在宅介護,老後資金,介護施設全般
職業: 社会福祉士,宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー

NEC 関連会社(現職)でフルタイム勤務の中、10 年以上に渡り遠距離・在宅介護を担う。両親の介護をきっかけに社会福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなど福祉に直接的・間接的に関係する資格を取得。その経験や知識を多くの方に役立てていただけるよう「在宅介護エキスパート協会」を設立、代表を務める。詳しくはこちら

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デイサービスと老人ホームの違い一覧表

デイサービスと老人ホームにはそれぞれ種類があるため、違いを一覧表にしました。

利用目的 サービス内容 費用(一例)
デイサービス 一般型 生活機能の向上や孤独感の解消を支援
  • 一般的な介護
  • 送迎
約680円~1200円程度/回(自己負担が1割の場合)
認知症対応型 認知症の方が可能な限り自宅で自立した生活を送れるように、生活機能の維持・向上を支援
  • 一般的な介護
  • 送迎
  • 認知症の専門的なケア
約300円~2200円程度/回(自己負担が1割の場合)
リハビリ特化型 機能訓練や身体機能を支援
  • 一般的な介護
  • リハビリ

※食事や入浴は実施しない

約430円~700円(自己負担額が1割の場合)
療養型 介護度が高い方や末期がんの方を対象に、心身機能の維持を支援
  • 一般的な介護
  • 送迎
  • 医療ケア
約1,007円/回(自己負担額が1割の場合)
※3時間以上6時間未満
老人ホーム 介護老人福祉施設 在宅での生活が困難な高齢者への生活全般の介護・支援
  • 一般的な介護
  • リハビリ
  • 買い物
  • 看取り
約30,360円/月(自己負担額が1割の場合)
介護老人保健施設(老健) リハビリを通して機能維持・改善に取り組み、在宅復帰を目指す
  • 一般的な介護
  • リハビリ
  • 医療ケア
約23,430円/月(自己負担額が1割の場合)
介護療養型医療施設

介護医療院

要介護者のための長期療養や生活を支援
  • 一般的な介護
  • リハビリ
  • 医療ケア
約808円/日(自己負担額が1割の場合)
軽費老人ホーム(ケアハウス)自立C型 1人暮らしに不安を抱えた高齢者の生活支援
  • 食事や掃除などの生活支援
  • 安否確認
  • 生活相談
約6万~約8万円/月
サービス付き高齢者向け住宅(自立) 生活に不安を抱える高齢単身または高齢夫婦が、住み慣れた地域で暮らせるように支援
  • 安否確認
  • 生活相談
  • レクリエーション
約5万〜約30万円/月
介護付き有料老人ホーム 24時間介護スタッフが常駐し、日常生活上の支援や介護を行う
  • 一般的な介護
  • リハビリ
  • 看取り
約6万~15万円
住宅型有料老人ホーム 比較的自立した生活ができる高齢者の生活支援
  • 食事や掃除などの生活支援
  • 安否確認
  • 生活相談
  • レクリエーション
約15万~約35万円
グループホーム 認知症の高齢者が機能訓練を通して、認知症の進行を穏やかにする
  • 一般的な介護
  • リハビリ
約12万~約18万円
健康型有料老人ホーム 介護を必要としない「自立」の方の生活支援
  • 食事の提供
  • 清掃
  • 安否確認
  • 生活相談
  • レクリエーション
約10万~約40万円
高齢者向け分譲マンション 介護を必要としない「自立」の方の住居・生活支援
  • 食事の提供
  • 安否確認
  • 生活相談
  • 来客対応
約10万~30万円(住宅ローン・管理費など)

提供されるサービスは、運営母体(福祉法人や医療法人など)によって異なる場合があります。詳しいサービス・費用は、各施設にお問い合わせください。

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デイサービスと老人ホームの違い①目的

デイサービスと老人ホームのわかりやすい違いは、入居の有無です。デイサービスは、事業所に通って介護サービスを受け、老人ホームは入居して介護や生活支援のサービスを受けます。

デイサービスの目的

各デイサービスの目的は、以下のとおりです。

種類 利用目的
一般型 生活機能の向上や孤独感の解消を支援
認知症対応型 認知症の方が可能な限り自宅で自立した生活を送れるように、生活機能の維持・向上を支援
リハビリ特化型 機能訓練や身体機能を支援
療養型 介護度が高い方や末期がんの方を対象に、心身機能の維持を支援

デイサービスは日常生活の支援や機能訓練を行い、利用者の方が可能な限り自宅で自立した生活が送れるようにすることが目的です。

老人ホームの目的

各老人ホームの目的は、以下のとおりです。

種類 目的
介護老人福祉施設 生活機能の向上や孤独感の解消を支援
老健(介護老人保健施設) リハビリを通して機能維持・改善に取り組み、在宅復帰を目指す
介護療養型医療施設
介護医療院
要介護者のための長期療養や生活を支援
軽費老人ホーム自立C型(ケアハウス) 1人暮らしに不安を抱えた高齢者の生活支援
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅) 生活に不安を抱える高齢単身または高齢夫婦が、住み慣れた地域で暮らせるように支援
介護付き有料老人ホーム 24時間介護スタッフが常駐し、日常生活上の支援や介護を行う
住宅型有料老人ホーム 比較的自立した生活ができる高齢者の生活支援
グループホーム 認知症の高齢者が機能訓練を通して、認知症の進行を緩やかにする
健康型有料老人ホーム 介護を必要としない「自立」の方の生活支援
高齢者向け分譲マンション 介護を必要としない「自立」の方の住居・生活支援

終身利用の場合は、利用者の方が施設で最期のときまで自分らしく過ごせるよう、介護や生活の支援を行います。リハビリや短期間入居の場合は、利用者の方が自宅復帰できるように支援します。

デイサービスと老人ホーム違い②提供サービス

デイサービスと老人ホームで受けられるサービスの大きな違いは、就寝するまで(または就寝中)専門スタッフの支援が受けられるかどうかです。

またデイサービス・老人ホームそれぞれにおいて、施設の種類があります。施設の種類によってサービスが異なるため、施設ごとの内容を詳しく見ていきましょう。

デイサービスの提供サービス

デイサービスでは、基本的に健康状態のチェック・機能訓練が受けられます。各デイサービスで受けられるサービスは、以下のとおりです。

種類 サービス内容
一般型
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • レクリエーション
  • 送迎
認知症対応型
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • レクリエーション
  • 送迎
  • 認知症の専門テクなケア
リハビリ特化型 リハビリ
療養型
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • レクリエーション
  • 送迎
  • 医療ケア

外部とのコミュニケーション・認知症・リハビリ重視・医療ケアが必要、4つの観点から必要なサービスを考えると選びやすいでしょう。

老人ホームの提供サービス

各老人ホームで受けられるサービスは、以下のとおりです。

種類 提供サービス
介護老人福祉施設
  • 健康状態のチェック
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • 機能訓練
  • リハビリ
  • レクリエーション
  • 買い物
  • 看取り
老健(介護老人保健施設)
  • 健康状態のチェック
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • 機能訓練
  • リハビリ
  • 医療ケア
介護療養型医療施設

介護医療院

  • 健康状態のチェック
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • 機能訓練
  • リハビリ
  • 医療ケア
軽費老人ホーム自立C型(ケアハウス)
  • 食事や掃除などの生活支援
  • 安否確認
  • 生活相談
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)
  • 安否確認
  • 生活相談
  • レクリエーション
介護付き有料老人ホーム
  • 健康状態のチェック
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • 機能訓練
  • リハビリ
  • レクリエーション
  • 看取り
住宅型有料老人ホーム
  • 食事や掃除などの生活支援
  • 安否確認
  • 生活相談
  • レクリエーション
グループホーム
  • 健康状態のチェック
  • 食事・入浴・排泄の介助
  • 機能訓練
  • リハビリ
  • レクリエーション
健康型有料老人ホーム
  • 食事の提供
  • 清掃
  • 安否確認
  • 生活相談
  • レクリエーション
高齢者向け分譲マンション
  • 食事の提供
  • 安否確認
  • 生活相談
  • 来客対応

介護を目的とした施設では食事・入浴・排泄の介助を受けられますが、住居を目的とした施設では受けられません。

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デイサービスと老人ホーム③費用

老人ホームは入居するため、デイサービスよりも費用がかかります。デイサービスは1回あたりの金額になり、介護サービスを受けたい頻度が少ない場合に向いています。

デイサービスの費用

各デイサービスの費用相場は、以下のとおりです。

種類 費用
一般型 約680円~1,200円程度/回(自己負担が1割の場合)

※7時間以上9時間未満、食費・おむつ代などは別途必要

認知症対応型 約300円~2,200円程度/回(自己負担が1割の場合)

※7時間以上9時間未満、食費・おむつ代などは別途必要

リハビリ特化型 約430円~700円(自己負担額が1割の場合)

※3時間以上5時間未満、おむつ代などは別途必要

療養型 1,007円/回(自己負担額が1割の場合)

※3時間以上6時間未満、食費・おむつ代などは別途必要

自己負担額の割合にもよりますが、自己負担1割であれば、1回あたり約300円〜2,200円程度です。

老人ホームの費用

主な各老人ホームの費用は、以下のとおりです。

種類 費用
介護老人福祉施設 約30,360円/月(自己負担額が1割の場合)

※要介護度3、多床室、30日換算、日常生活費を除く

老健(介護老人保健施設) 約23,430円/月(自己負担額が1割の場合)

※要介護度1、ユニット型、30日換算、日常生活費を除く

介護療養型医療施設

介護医療院

約808円/日(自己負担額が1割の場合)

※居住費・食費を除く、多床室

軽費老人ホーム自立C型(ケアハウス) 約6万~約8万円/月

※居住費のみ、入居一時金・食費を除く

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅) 約5万〜約30万円/月

※居住費のみ、入居一時金・食費を除く

介護付き有料老人ホーム 約6万~15万円

※居住費のみ、入居一時金・食費を除く

住宅型有料老人ホーム 約15万~約35万円

※入居一時金を除く

グループホーム 約12万~約18万円

※入居一時金を除く

健康型有料老人ホーム 約10万~約40万円

※入居一時金を除く

高齢者向け分譲マンション 約10万~30万円

(住宅ローン・管理費など)

※初期費用を除く

民間施設は、初めに入居一時金と呼ばれる入会金のような費用が必要になるケースが多いです。

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デイサービスと老人ホームは併用できる?

デイサービスと老人ホームは、老人ホームの種類によって併用できるかどうかが異なります。

種類 併用の可否
介護老人福祉施設 ×
老健(介護老人保健施設) ×
介護療養型医療施設

介護医療院

×
軽費老人ホーム自立C型(ケアハウス)
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)
介護付き有料老人ホーム ×
住宅型有料老人ホーム
グループホーム
自費で利用する場合のみ可能
健康型有料老人ホーム
高齢者向け分譲マンション

介護がサービスに含まれている場合は、デイサービスと併用できません。健康型有料老人ホームについては、基本的に介護を必要としない方を対象としているため、そもそも介護が必要な方が入居できない仕組みです。

ですが、外部サービスを利用することも認められています。軽度の介護状態で外部サービスが必要になった際でも、すぐに退去する必要はありません。施設に相談してみてください。

自分に合った介護施設を探したい方は、ケアスル介護での相談がおすすめです。

ケアスル介護なら、約5万件の施設情報の中から、入居相談員にその場で条件に合った施設を教えてもらうことができます。

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デイサービスと老人ホームを利用する流れ

デイサービスと老人ホームにおいて、施設探しから利用開始までの流れはほとんど同じです。

ただし、デイサービスにおいては必ず要介護または要支援認定が必要になります。施設探しや契約など、それぞれの段階において何をして何が必要になるのかを見ていきましょう。

デイサービスを利用する流れ

デイサービスを利用するまでの流れは、以下のとおりです。

  1. 要介護または要支援認定の申請・交付
  2. ケアプランの作成
  3. デイサービスの事業所を選定
  4. 担当者会議で利用者の情報共有・確認
  5. 利用開始

本人の住民登録がある市区町村で、要介護または要支援認定を申請します。一次判定では、訪問による聞き取り調査や主治医意見書に基づき審査されます。一次判定の結果をもとに「介護認定審査会」で審査が行われ、決定する流れです。

交付を受けたら、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所に問い合わせ、担当のケアマネジャーを決めます。

ケアマネジャーが介護サービスを受ける計画「ケアプラン」を練ったら、利用するデイサービスを選定していきましょう。

デイサービスが決まったら、双方が出席する担当者会議で、情報共有や契約内容の確認を行います。サービス内容の説明を受け、契約を結んだら利用開始です。

老人ホームを利用する流れ

老人ホームを利用するまでの流れは、以下のとおりです。

  1. 施設探し
  2. 資料請求・見学
  3. 体験入居
  4. 必要書類の準備
  5. 契約
  6. 入居

老人ホームはネットを使って自力でも探せますが、専門機関へ相談して探す方法がおすすめです。

地域包括支援センターや福祉課などの公的な機関だけでなく、民間の老人ホーム紹介センターも便利です。基本的に無料で相談できます。

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ある程度老人ホームの候補が出てきたら、資料請求と見学に行くパターンが多いでしょう。直接施設の雰囲気を見て、概要やサービスなどが記載されているパンフレットをもらってください。

候補が絞れたら、老人ホームに体験入居できるか問い合わせ、数日〜1週間程度お試しで入居しましょう。

内容に納得したら、必要書類を準備して契約に進みます。もともと入居したい老人ホームがある場合は別ですが、入居までに数ヵ月〜半年かかる場合が多いです。

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デイサービスと老人ホームで迷ったら目的を考え直そう

デイサービスは事業所に通って、介護サービスを受けられるため、可能な限り在宅したい方に向いているでしょう。

入居をともなう老人ホームはさまざまな種類があり、要介護または要支援認定を受けていなくても利用できるサービスもあります。

デイサービスと老人ホームで迷った場合は、なぜ介護サービスを受けたいのか、利用する目的を振り返って考え直しましょう

デイサービスと老人ホームで受けられるサービスが異なるため、目的にあった施設選びが重要です。

デイサービスと老人ホームの違いは何ですか?

デイサービスは、事業所に通って介護サービスを受け、本人が可能な限り自宅で日常生活を送るためのサポートをします。老人ホームでは、施設に住み、スタッフの助けを借りながら生活します。施設によりますが、老人ホームは要介護度が高い方が入居するケースが多いでしょう。詳しくはこちらをご覧ください。

どういったケースに老人ホームが適していますか?

施設の種類によって可能なサービスは異なりますが、ご家族での介護が難しい方に適しているでしょう。特に全面的な介護が必要な場合は、ご家族の私生活に大きな影響があるため、検討される方が多い傾向にあります。詳しくはこちらをご覧ください。

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