健康型有料老人ホームにかかる費用は?その相場や内訳、費用例を紹介

健康型有料老人ホームにかかる費用は?その相場や内訳、費用例を紹介

健康型有料老人ホームは有料老人ホームの一種であり、自立した生活が可能な人に向けた施設です。

施設の特徴として、居室・共用設備・生活支援サービス・レクリエーションなどが充実しており、シニアライフを謳歌するのに適しています。

一方で、サービスが充実している分、入居にかかる費用が高くなる傾向にあるのも事実です。

そこで、この記事では健康型有料老人ホームへの入居にかかる費用の相場や内訳、費用例を紹介していきます。

施設選びの参考になれば幸いです。

日本FP協会,一般社団法人ウーマンライフパートナー
所有資格:ファイナンシャルプランナーCFP®,住宅ローンアドバイザー,宅地建物取引士
専門分野:老後の資金全般
職業: ファイナンシャルプランナー

子育て・受験、住宅取得、介護、看取り、相続等、豊富な経験を活かし、相談やセミナー講師、コラム執筆などを行っている。詳しくはこちら

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健康型有料老人ホームにかかる費用の相場

健康有料老人ホームへの入居にかかる費用ですが、入居一時金は1,000~5,000万円月額費用は15~120万円ほどが相場になります。

健康型有料老人ホームに入居する際にかかる費用の項目は以下の通りです。

  • 入居一時金
  • 家賃
  • 管理費
  • 食費
  • 日常生活費

それぞれの項目ごとに相場や内訳を詳しく見ていきましょう。

入居一時金

入居一時金とは、生涯その施設に住むことを前提に、想定居住期間の家賃(全額または一部)を入居時に一括で支払うことを指します。

いわゆる「家賃やサービス対価の前払い金」という位置づけにあたり、相場は1000~5000万円ほどになります。ただし、入居一時金の金額は施設により様々で、不要な施設もあれば1億円ほどの支払いが必要な施設もあります

高額な入居一時金を請求されると入居を躊躇ってしまいますが、入居一時金は家賃等費用の前払い金であり、その額に応じて月額費用が安く設定されています

また、想定居住期間を経過しても追加分を徴収されることはないため、長く入居すればするほど得をするというメリットがあります。一方で、入居金が不要と聞くと費用が安く済みそうに感じますが、入居金を必要としない分月額費用が高く設定されています

入居期間によっては、入居一時金が不要な施設の方が却って高くなるというケースも多いため、注意が必要です。

償却による返還・返金

入居一時金には、施設ごとに定められた初期償却率償却期間が存在します。

近年は、初期償却の割合が20~40%、償却期間は5~10年に設定されているケースが多いようです。通常、入居一時金の一部が初期償却され、残りの金額は償却期間を通して徐々に償却されていきます。しかし、入居一時金が全額償却される前に退去となるケースも存在し、その際には未償却金が返却されます。

例)入居一時金300万円、初期償却率25%(75万円)、償却期間5年(60か月)の場合

入居一時金の返還金シミュレーション

返還金の計算法は以下の通りです。

入居一時金×(1-初期償却率)÷償却月数×(償却月数-入居月数)=返還金

もし、3年4か月(40か月)で退去した場合は以下のようになります。

300万円×(1-25%)÷60×(60-40)=75万円

月額費用

前述の家賃・管理費・食費・日常生活費が月額費用にあたります。

入居一時金の支払いの有無以外にも、居室・設備・サービスの質等により変化しますが、相場は以下のようになっています。

入居一時金の支払いがある場合の月額費用 入居一時金の支払いがない場合の月額費用
15~70万円 40~120万円

それでは各項目ごとに内訳を見ていきましょう。

家賃

家賃は一般的な賃貸物件の家賃同様、居室に対する月額の賃料となります。

入居一時金の支払いの有無によって金額が大きく異なりますが、入居一時金の支払いがある場合、20㎡の居室であれば0~10万円が相場です。入居一時金を支払わない場合は、同じ居室でも40万円ほどの家賃が必要となります。

また、施設によっては浴室やミニキッチンを備えている居室もあり、そういった居室を希望する場合はより高額な家賃が必要になるため注意が必要です。

管理費

共用施設の維持管理費やサービスを提供するために必要な人件費、水道光熱費等が管理費にあたります。

施設の設備や職員の数、サービス内容等によって金額は変わりますが、11~20万円が相場となります。施設によってはサービスにかかる費用を個別に計上しているケースもあるため、管理費にサービス費が含まれるか確認しておくといいでしょう。

食費

食費は、施設から提供される食事にかかる費用となります。

施設によって金額は異なりますが、3~6万円が相場と言えます。また、おやつ代は個別で計上している施設もあるため、事前に確認しておくといいでしょう。

日常生活費

その他、日常生活を送るうえで必要な消耗品や理容にかかる費用などを指します。

個人によって大きく異なるため、ここでは1万円と設定します。

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健康型有料老人ホームにかかる費用の実例

ここでは、健康型有料老人ホームへ入居するにあたってかかる費用の実例を紹介します。

同条件で入居金が必要なプラン・不要なプランを以下に掲載します。

入居金型プラン 月額支払型プラン
入居一時金 2,350万円 310万円(契約終了時に返還)
家賃 6.3万円 51.9万円
管理費 10.7万円 10.7万円
食費 5.4万円 5.4万円
サービス費 10.5万円 10.5万円
日常生活費 1万円 1万円
月額費用 33.9万円 79.5万円

※こちらは、四谷に位置する有料老人ホーム「グランダ四谷」のプランです。

同条件の居室であっても、入居一時金の有無によって月額費用に大きな差があることが分かります。

健康型有料老人ホームの費用を安くする方法

ここまで健康型有料老人ホームへの入居にかかる費用について紹介してきました。

充実した設備や安心安全なサービス体制は魅力的ではありますが、高額な入居一時金や月額費用の経済的ハードルが高いのも事実です。

そこで、入居する際に必要な費用を安く抑える方法を紹介します。

地方の施設を探す

健康型有料老人ホームも通常の物件と同様、立地によって家賃の金額が異なります

同じ面積の居室プランで比較してみると以下のようになります。

東京 新潟
入居一時金 2.350万円 350万円
家賃 6.3万円 3万円

地方の施設の方が、入居一時金・家賃ともに大幅に安いことが分かります。

このように、入居予算にあまり余裕がないときは地方の施設を検討してみるのもいいかもしれません。

ただし、慣れない土地への移住は精神的な負担になるケースもあるため、入居希望者の方の意向を第一に考えることが重要です。

職員配置をチェックする

健康型有料老人ホームにかかる費用で、家賃の次に高いのが管理費です。

施設により異なりますが、管理費にはサービスの提供に必要な人件費が含まれていることが多く、この人件費は施設における職員の配置やサポートの対応時間などによって変わります。例えば、手厚いサポート体制を強みにしている施設は管理費が高く、サポート体制が必要最低限である施設は管理費が安く設定されています。

サポートの手厚さより費用の安さを優先したいという方は、職員配置をチェックしてみるといいでしょう。

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まとめ

この記事では、健康型有料老人ホームの費用について紹介してきました。

健康型有料老人ホームはシニアライフを謳歌することを目的とした民間施設であり、その特性上、施設によって居室・共用設備・サービスの質などが大きく異なります。

それに伴い、入居にかかる費用も施設によって様々であるため、入居を検討する際はどれくらいの費用がかかるのかをしっかりと把握することが重要です。

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