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介護療養型医療施設(介護療養病床)について、全てを解説!

介護療養型医療施設(介護療養病床)について、全てを解説!

医療的なケアも必要としている重度の要介護者の面倒を見る場合、在宅中心の介護では家族にかかる負担が大きくなってしまいます。さらに、要介護者の医療ニーズが多い場合は、デイサービスや訪問ヘルパーのみの利用だと、介護度に見合った充分なケアが受けられない場合もあります。

またこのような状況の場合、有料老人ホームなどの施設入居についても、介護設備や医療設備が充分でないとして施設側から断られてしまうこともあります。

要介護度が比較的重度で、医療ケアの必要もある高齢者が長期に渡って手厚いケアを受けられる施設として話題なのが、一般的には「療養型施設」と呼ばれる、「介護療養型医療施設(介護療養病床)」です。

療養型施設は一体どんな施設なのか、特徴やメリットデメリット、費用や手続きのやり方までを確認しましょう。

療養型の正式名称と特徴

療養型施設の正式名称は「介護療養型医療施設(介護療養病床)」です。療養型施設は、有料老人ホームとは異なり、病院や診療所などの医療機関が提供している施設となります。

がん治療後の方や、心臓疾患などの持病を持つ方など、定期的な医療ケアが必要な高齢者を対象とした施設で、医療のプロフェッショナルからの医療ケアやリハビリテーションの提供だけではなく、食事の提供や入浴、排せつの介助などの介護サービスも受けることができます。

療養型の医療サービス

介護療養型医療施設では、医療の専門家から提供される充実した医療ケアと日常生活や生命維持に必要なだけの介護サービスが受けられます

毎日の診察や服薬管理、持病のケアだけではなく、リハビリテーションといった機能訓練も受けることができます。また、食事や入浴、排せつといった、基本的な生活に必要な介護サービスも受けることができますので、寝たきりであったり体が不自由な方でも安心して生活することができます。

  • 提供される生活援助・介護サービス・医療サービス
食事提供 充実度 リハビリ 充実度 見守り・生活相談 充実 買い物代行 施設による 食事介助 充実 掃除・洗濯 施設による 排せつ介助 充実 買い物代行 施設による 着替え介助 充実 レクリエーション 施設による 医療ケア 充実 医療機関との連携 充実 服薬管理 充実 通院時の送迎 なし

療養型施設の設備

療養型施設内の他の生活設備については、ほぼ病院の入院病棟と同じと考えてよいでしょう。居室に関しては、入院病棟の相部屋と同じような作りになっていることがほとんどです。個室や半個室(ユニット型個室)もありますが、基本的には多床室と考えてよいでしょう。

トイレや浴室などのバスルームは共同で、入居者たちが食事をとる食堂、お見舞いの家族が来たときにお話ができる談話室などのスペースはありますが、キッチンなどの設備はなく、趣味やアクティビティを楽しむような部屋もありません。その分、リハビリ用の部屋などは器具や広さなども申し分なく確保されています。

  • 生活・介護設備
居室 相部屋/個室/ユニット型個室 娯楽設備 なし 浴室 共有
通常浴室/機械浴室 キッチン なし トイレ 共有 理美容設備 なし 食堂・談話室 共有 洗濯室 あり リハビリ用の部屋 あり 健康相談室 あり

療養型の新設廃止について

重度の介護と医療ケアが必要な高齢者から頼りにされてきた介護療養型医療施設ですが、残念ながら2012年から新設が廃止され、政府は現在2024年にこの施設の全面廃止に向けて動きだしています。療養型施設は設立当初、一定期間高齢者に医療ケアのサービスを提供し、体力が回復した時点で別の老人ホームや自宅への転居を想定して作られました。

しかし、高齢化社会が進み長期に渡って利用する入所者が多くなってしまったため、医療費や社会保障費では賄えなくなってしまいました。既存の介護療養型医療施設は将来的には別の種類の公的介護施設に形を変えるか、「介護医療院」と名前を変えて、新しい施設に生まれ変わることになりました。ぜひ今後の流れも注意して見守りましょう。

療養型のメリット・デメリット

療養型の特徴を押さえたところで、療養型の具体的なメリットとデメリットを見ていきましょう。

療養型の3つのメリット

介護保険が利用でき、医療サービスも充実している療養型施設は現在の高齢化社会にとって重要な受け皿となっています。

そんな療養型施設の大きなメリットは、以下の3つです。

  • 医療ケアの充実度が高い
  • 入所の際に入居一時金といった初期費用がかからない
  • 入居者は最期まで安定したケアを受けられる環境で過ごせる

医療ケアが充実

介護療養型医療施設は、法律上は老人ホームではなく医療機関として扱われているということもあり、医療ケアの手厚さや細やかさは他の老人ホームや公的介護施設と比べても群を抜いています。

法律によって医療従事者の配置が義務付けられているため、医療のプロフェッショナルである医師や看護師のほか、薬剤師、栄養士、作業療法士、理学療法士なども常駐しています。

普段の健康管理も医師や看護師におまかせできますし、手術や治療後に医療ケアの必要な方、胃ろうや尿管カテーテルの必要な方など、医療依存度の高い高齢者でも長期的に安定したケアが受けられます。

また、突発的な体調の変化や、容体が悪化した場合には、同じ敷地内の医療施設ですぐに適切な医療ケアが受けられることも、大きなメリットです。

初期費用がかからず比較的安価

一般的に、有料老人ホーム施設に入居する場合は、初期費用として入居一時金と、月額利用料の二つがかかります。

しかし、療養型施設の場合は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの施設と同じく「介護保険施設」に分類されるため、基本的に全国どこの地域の療養型施設であっても入居時費用は0円となっています。

入居一時金が必要な老人ホーム施設は全体の約7割もあると言われている中で、初期費用が0円というのはかなり安価な部類に入ってくると言えます。これは、療養型施設が公的施設であり、福祉サービス的な側面を持つため可能になっています。療養型施設は、どんな経済状況の方にとっても最初は利用しやすいでしょう。

ターミナルケアや看取りもできる

療養型施設は元々、利用者の医療ケアが必要でなくなった段階で転所するのを目的として作られました。しかし、高齢化が進み、利用者の要介護度や医療ケアの必要度が高くなるのに比例して、最期の時を療養型施設で過ごす利用者も増えてきました。

また、平成27年4月に「看取り介護加算」の要件が改定されたこともあり、療養型施設を含めた介護施設で看取りやターミナルケアを行いやすくなりました。そういった背景から、現在の療養型施設では、十分に研修を受けた医療のプロフェッショナルからターミナルケアが受けられるようになっています。

利用者が最期まで環境を変えることなく、きちんとした医療ケアや介護サービスを受けられるのは大きなメリットです。

療養型の4つのデメリット

医療サービスも介護サービスも受けられ、重度の要介護者や認知症でも受け入れが可能で、いいことづくしに見える療養型施設ですが、その一方で医療施設ならではの不自由さや物足りなさを感じる面もあります。

レクリエーションの乏しさや、ほとんどの部屋が入院時の大部屋のような多床室であること、また料金に関しても他の公的介護施設に比べると割高な面や、その人気さと利用者の特徴から待機時間が長めであることは、施設へ入所を検討する際に注意したいデメリットです。

他の公的介護施設に比べると割高

療養型施設は、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)と同じ「公的施設」とされます。国や地方自治体などの公的機関が運営母体となっているため、福祉サービス的な側面も強く、特に費用面では民間施設と比べて安価になっているため、色々な経済状況の方の受け入れに尽力しています。

その中でも療養型施設は医療サービスが群を抜いて手厚く、医師や看護師など医療従事者からほぼ24時間、必要な医療ケアを受けられるため、特別養護老人ホームなどの他の公的施設の料金と比べると割高になる傾向があります。

特別養護老人ホームの月額利用料は8.8〜12.9万円であるのに対し、療養型施設は約9〜17万円となっています。毎月かかってくる金額なので、慎重に検討することをおすすめします。

レクリエーションが少ない

医療サービスは申し分ないものの、やはり病院施設という側面から、介護サービスの充実度は他の老人ホーム施設と比べるとやや物足りなさを感じるかもしれません。食事や入浴、排せつの介助など生活に必要な介護ケアは受けられるのですが、洗濯や買い物代行などは行っていません

また、利用者が重度の要介護者であったり、寝たきりであったりすることが多いため、レクリエーションやイベントなど利用者が純粋に楽しむことを目的とした娯楽的なサービスなどもあまり積極的には行っていません。

ほとんどが多床室

療養型施設のほとんどは病院の敷地内に併設されていることも多いため、位置付けとしてはあくまでも医療施設です。そのため、一般的な老人ホーム施設と比べると施設の雰囲気も入院病棟のような印象が強い施設です。生活のための設備よりも、医療サービスや健康管理のための設備の充実度の方が高い傾向にあります。

居室のスタイルも、一般的な老人ホーム施設では個室が多いですが、療養型施設では相部屋(多床室)であることが多いです。個室を選ぶこともできますが、多くの個室にいる入居者は重度の認知症や感染症の患者であるなど、何らかの理由で集団生活ができない場合がほとんどです。

プライバシーの配慮という点では、難しい面もあります。しかし、施設によっては半個室のような「ユニット型個室」の用意があり、希望すれば入所できる場合もありますので、個室にこだわりのある場合は、個室の用意のある療養型施設を探すことがおすすめです。

待機期間が長め

療養型施設の利用者は、入所前からかなり医療依存度の高い方である場合が多く、また重度の要介護であったり、重度の認知症である場合も多いです。

そのため、一旦入所すると一定の期間の医療・介護ケアののち、そのままターミナルケアに移行することがほとんどのケースです。すると必然的に入所してから退所するまでのサイクルが長くなり、部屋の回転率が下がってしまうという傾向が見られます。

そのため、部屋の空きが出るまでに最低数ヶ月以上はかかり、待機時間は他の施設と比べても長めになっています。

更に、現在では療養型施設の新設が廃止になってしまったため、施設数も激減しています。現在でも稼働している療養施設では定員の9割以上が埋まっている状態ですので、入所を希望する場合は各施設に待機人数や期間について問い合わせ、早めに準備を始めることをおすすめします。

療養型の入居基準と入居にかかる費用

療養型の入居基準や入居費用は、実際にどうなっているのでしょうか。

入居基準

療養型施設への入所基準は、要介護1以上の、長期療養が必要な、65歳以上の高齢者とされており、要支援の高齢者や自立している高齢者は対象ではありません。

しかし、実際の利用者の要介護度は4以上となっており、現実的には要介護度が低ければ低いほど入所しづらい状態です。逆に、要介護度や医療依存度が高い場合は、優先的に入所させてもらえる可能性があります。

また、療養型施設はあくまで「療養」を目的としており、積極的な治療を行う病院施設ではありませんので、現在治療を必要としていないことも条件になっています。その他、共同生活を前提としているため、伝染病にかかっていないことなども基準になっています。

細かい基準などは、各施設に個別に確認することをおすすめします。

  • 入所の条件
年齢 65歳以上 認知症 受け入れ可能 介護レベル 要介護1~5 伝染病 受け入れ不可 長期療養 受け入れ可能 急性期の治療 不可

入居費用の内訳

療養型施設は、初期費用は0円ですが、入居後に月額利用料として約9〜17万円かかります。内訳としては他の老人ホームとさほど差はなく、居住費、食費、日常生活費、介護サービス費となっています。

相部屋ではなく個室を希望した場合や、家族の世帯収入・課税状況、医療加算の状況によっては、費用が高くなることもあります。また、医療設備が整っていることから、老健や特養など、他の公的介護施設と比べると多少割高になってくる可能性があります。

介護保険の基本料金

介護保険は、要介護認定を受けた人が介護サービスを利用した際に適用される保険のことです。介護サービスを提供した事業者には、国からの介護報酬が支払われ、利用者は自己負担分のみの支払いが義務付けられています。

基本的には利用者の自己負担金額は1割ですが、要介護認定を受けていても現役で働いていたとき並みの所得がある方などは、2〜3割の自己負担額がかかってきます。

利用者の自己負担割合がどのくらいであるかは、「介護保険負担割合証」に表示されていますので、介護サービスを利用する際はケアマネージャーと一緒に確かめてみましょう。

食費・その他費用

療養型施設を利用する際、月額費・介護保険外でかかってくる費用については、日常生活に使う生活用品、テレビやラジオ、書籍、ゲームなどの娯楽品の購入、洗濯や買い物代行を依頼する費用などがあげられます。食事も、病院から提供される以外の食事を取りたい場合は、別途で金額がかかってきます。

また、他の老人ホーム施設ではサービスとして行われる散髪やレクリエーションなども療養型施設では有料になってくる場合が多いです。その他、診断書等の文書作成費用なども別途でかかってくる金額になります。

介護保険の適用がある

療養型施設は介護保険施設ですので、入居一時金は無料、月額の利用料の支払いのみという料金システムになっています。また、利用時に介護保険の適用が認められますので、介護サービス費に関しては、自己負担は1割のみ(収入が多い場合は2〜3割になる場合もある)となっています。

さらに、療養型施設の利用者には「特定入所者介護サービス費」という制度が適応されるため、一定の自己負担上限額を超えた場合は、その分減免される仕組みになっています。しかし、実際にどれくらいの金額になるかは、要介護度のレベルや医療サービスの内容、さらには部屋のタイプや入院の期間によっても変わってきますので、施設側とケアマネージャーさんとよく話し合うことが大切です。

療養型施設の入所手続き・流れ

療養型施設を利用する際の大きなポイントは、施設探し、見学、そして最後の契約の3つです。

情報収集

療養型施設のようなタイプの介護施設への入所をご検討される方は、心身共に様々な疾患を抱えていることが多くみられます。医療ケアの面でも、介護サービスの面でも、利用者のニーズに合ったサービスを最期まで受けられるよう、注意しながら情報収集をする必要があります。

探す側としても、どんな生活を希望するのか、予算や立地などを含めた条件を明確に整理しましょう。次に、今まで介護プランを練ってくれたケアマネージャーさんや、かかりつけ医と相談し、インターネットだけではなく地域の口コミなども頼りにしながら複数のリソースからの情報収集をおすすめします。

施設見学

希望条件にぴったりの療養型施設を見つけたら、実際に見学に行くことがおすすめです。施設の雰囲気や、スタッフの話しやすさ、利用している方々の様子などを確認することは、利用希望者に合った施設かどうかを判断する重要な材料となります。

また、ベッドや共同スペースの清潔さなども確認したい点です。更に、事前にショートステイなどの利用ができるかも相談してみることで、実際に入所したときの様子を体験することができます。家族や利用者の安心感を深めるためにも、ぜひ見学に行ってみましょう。

申し込み・契約

療養型施設の入所申し込みは役所などを通す必要はありません。各施設と直接行いますので、入居を希望する施設に必要書類とともに申込書を提出すれば申し込み自体は完了です。

しかし、療養型施設の場合は、施設スタッフ、医師、行政担当者などを含めた委員会によって入所のための審査が行われます。要介護度や、利用希望者の医療依存度、資産や収入面だけではなく、施設側の待機時間や稼働状況も含めて総合的に判断が下され、入所の可否が決まります

療養型施設は入居しづらい状況であるのが現状ですので、希望する場合は、複数の療養型施設に申し込みをすることをおすすめします。

療養型は医療ケアを受けながら長期療養できる施設

医療ケアが必要な高齢者は、要介護度も高くなる傾向になり、自宅介護だけでは手に負えない場合も多々あります。療養型施設では、医療の専門家が医療ケアを施してくれる上、長期的に入所できる施設になりますので、本人や家族の肉体的な負担が減るだけではなく精神的にも安心できる施設と言えるでしょう。

すでに2024年には廃止が決定している施設ではありますが、特養など他の施設の待機中にも頼りになる施設です。利用を検討をしている方はぜひ早めにケアマネージャーさんやかかりつけ医に相談してみるとよいでしょう。

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