国民年金で入れる老人ホームは4種類ある!

国民年金で入れる老人ホームは4種類ある!

老人ホームを探している人の中には、

  • 老人ホームを探しているけれどどこも高くて入れそうにない…
  • 厚生年金をもらっていないから国民年金で入れる老人ホームが無いか知りたい…
  • 子どもから資金援助をするのも難しそう…

といった状況の中、国民年金額の収入内で入れる老人ホームを探している方も少なくないと思います。

そこで本記事では国民年金額の収入以内で入所できる老人ホームを探している人に対して、国民年金で入れる老人ホームはそもそもあるのか、あるとしたら何という種類の老人ホームか、どうやって探すのかについて解説していきます。

国民年金の収入だけで入れる老人ホームを見つけて、安心して親を預けるための方法を模索しましょう。

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當舎社会保険労務士行政書士法務事務所 所長
監修當舎 緑
所有資格:社会保険労務士,行政書士
専門分野:社会保険
職業: ファイナンシャルプランナー,行政書士

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国民年金で入れる老人ホームはある!

まず最初に国民年金としていくら受給できるのかについて確認すると、厚生労働省年金局の「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」から見ると2020年度の国民年金の受給額は5万6252円となっています。

国民年金額の収入内で加入できる可能性のある老人ホームの種類は以下の4種類です。

  1. 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  2. 介護老人保健施設
  3. 介護医療院

国民年金しか収入が無くても入れる可能性のある老人ホームは上の3施設となるので、それぞれの施設の費用について紹介していきます。

特別養護老人ホーム(特養)

特養とは

特別養護老人ホームとは、要介護3以上の方を対象とした公的な介護施設で主に食事や入浴、排せつなどの生活介助を中心とした介護サービスを受けることが出来ます。費用が安いこと、入居待ちが多いのが特徴です。

また、特別養護老人ホームには大きく分けて多床室型の特養とユニット型特養の2種類あります。多床室型とは1部屋を4人で分けて利用する相部屋タイプの居室を備えている特養で介護士が効率よく介護できるため費用が安いのが特徴です。

次にユニット型は、1ユニット9~10人程度の少人数単位で介護をするのが特徴で多床室型が決まった時間に入浴・食事をするのに対してユニット型は個人の生活スタイルに合わせた介護を行ってもらえます。介護士も個別介護をすることで効率が多床室型よりも落ち、より多くの手間が必要なので費用も高くなっています。

月額費用の目安

特養の費用目安

特別養護老人ホームは費用が安いのが特徴ですが、すべての特別養護老人ホームに国民年金のみの収入で入れるわけではありません。まず、収入が国民年金しかなくても入所するなら、ユニット型ではなく多床室型に入る必要があります。

というのも、上述したようにユニット型は多床室と比較して費用が高いのが特徴だからです。仮に所得の最も低い第1段階であったとしても生活費を考えると国民年金だけで賄うのは難しいと言えるでしょう。以下の一覧表は、多床室に入居した場合の段階別の費用一覧です。

要介護度 第1段階 第2段階 第3段階(1) 第3段階(2)
要介護1 25,710円 39,510円 47,310円 68,610円
要介護2 27,750円 41,550円 49,350円 70,650円
要介護3 29,850円 43,650円 51,450円 72,750円
要介護4 31,890円 45,690円 53,490円 74,790円
要介護5 33,870円 47,670円 55,470円 76,770円

※特別養護老人ホームも特例入所の場合は要介護1,2でも入所できるので、要介護1,2の費用も記載しています
出典: 【厚労省】どんなサービスがあるの? -介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

上記のように、たとえ特別養護老人ホームでも第3段階(2)の場合は要介護度が何度であれ、収入が国民年金だけでは入居できないことがわかります。

また、老人ホームに入居後は理美容代やオムツ代など施設に払う費用以外にもいくつか費用が掛かるので、平均して1~2万円上記の金額に加えて費用が掛かります。

したがって、施設に支払う費用が国民年金額の収入内に収まっていても、毎月の支出は国民年金で賄えないこともあるので注意しましょう。

特別養護老人ホームについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

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介護老人保健施設(老健)

老健(介護老人保健施設)とは

介護老人保健施設は、入院していた要介護の認定を受けた高齢者が在宅復帰するための主にリハビリを行う施設です。在宅復帰を目的としているので、3~6か月で退所判断が行われ、在宅復帰が出来ると判断された人は退所しなくてはなりません。
介護老人保健施設も公的施設なので、特別養護老人ホーム(特養)と同じように段階別に費用が決まっているほか、多床室とユニット型の2種類あるのが特徴です。

月額費用の目安

老健の費用目安

介護老人保健施設の場合もユニット型ではなく多床室タイプに入る必要があります。段階別の多床室タイプの費用は以下の通りです。

要介護度 第1段階 第2段階 第3段階(1) 第3段階(2)
要介護1 29,940円 43,740円 51,540円 72,840円
要介護2 31,290円 45,090円 52,890円 74,190円
要介護3 33,120円 46,920円 54,720円 76,020円
要介護4 34,680円 48,480円 56,280円 77,580円
要介護5 36,210円 50,010円 57,810円 79,110円

出典:【厚労省】どんなサービスがあるの? – 介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設(老健)の場合は特別養護老人ホーム(特養)と比較して医療ケアが手厚いことからも費用が高くなっており、日常生活費がかかることを考えると第1段階・第2段階の方がしか老健への入居は難しいと言えるでしょう。

介護老人保健施設(老健)について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

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介護医療院

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介護医療院・介護療養型医療施設とは、医療ケアが充実していて日常生活上の介助だけではなく長期にわたる医療的管理下における療養が必要な方が入居する介護施設です。

日常生活上の身体介護に加えて、医療ケアや看取りまで行うことが出来る介護施設となっています。

費用

介護医療院・介護療養型医療施設も公的施設に位置する施設ですので、多床室とユニット型の大きく二つの施設の種類があります。

介護医療院・介護療養型医療施設の場合もユニット型ではなく多床室タイプに入る方が、費用を抑えることができます。段階別の多床室タイプの費用は以下の通りです。

要介護度 第1段階 第2段階 第3段階(1) 第3段階(2)
要介護1 33,090円 46,890円 54,690円 75,990円
要介護2 36,330円 50,130円 57,930円 79,230円
要介護3 43,320円 57,120円 64,920円 86,220円
要介護4 46,290円 60,090円 67,890円 89,190円
要介護5 48,960円 62,760円 70,560円 91,860円

 ※Ⅰ型の費用で計算しています
出典:介護報酬の算定構造(令和3年4月施行版)

介護老人保健施設(老健)と同じように医療的ケアを介護サービスとして提供しているのが特徴の施設となっているので費用もやはり高くなっています。

国民年金だけで入るうえでは、日常生活費がかかることを考えると第1段階の人以外はほとんど厳しいと言えるでしょう。

介護医療院について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

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国民年金だけで老人ホームに入るための軽減制度

収入が国民年金だけで老人ホームに入るときの費用軽減制度について解説していきます。

特定入所者介護サービス費

「特定入所者介護サービス費」は、段階別に公的施設の居住費と食費を抑えることができる制度の正式名称です。

特定入所者介護サービス費を利用するには、本人または代理人がお住いの自治体に利用申請をする必要があります。利用の申請が承認されると「介護保険負担限度額認定証」が交付され、利用している老人ホームの窓口で提示することで食費・居住費の負担軽減を受けることができます。

毎月の介護保険料の減免制度

毎月支払っている介護保険料は自治体によって、特定の条件を満たせば減免が可能です。

例えば、以下のような減免制度があります。

  • 災害による介護保険料の減免
    •  世帯の生計中心者が震災・風災害・火災などの災害によって、住宅や家財などに著しい被害を受けている場合など
  • 所得の著しい減少による介護保険料の減免
    • 生計中心者の事業収入、不動産収入、山林収入または給与収入などが、死亡や長期入院、事業の廃止などによって減少した場合など
  • 新型コロナウイルス感染症の影響による介護保険料の減免
    • 新型コロナウイルス感染症によって生計中心者が死亡または1カ月以上の入院などの重篤な傷病を負った場合

具体的にお住いの地域で利用できるかは施設によっても異なるので、市区町村の担当窓口で確認してみましょう。

高額介護サービス費

高額介護サービス費の仕組み

高額介護サービス費は、介護サービスを利用して支払った自己負担が高額になった時、上限額を超えた分が返還される制度です。通常1~3割の自己負担額で支払う介護サービス費を所得ごとの区分によって定められている負担上限額を上回った場合は返還してもらえます。

具体的な所得ごとの区分と負担上限額は以下の表のとおりです。

区分 区分 負担の上限額(月額)
市町村民税課税世帯 課税所得690万円(年収約1160万円) 140,100円(世帯)
課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1160万円)未満 93,000円(世帯)
市町村民税課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満 44,400円(世帯)
市町村民税非課税世帯 合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万円を超える方 24,600円(世帯)
・合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万円以下の方・老齢福祉年金を受給している方 24,600円(世帯)15,000円(個人)
生活保護を受給している方 15,000円(世帯)
高額介護サービス費制度は、お住いの自治体から、負担の上限額を超えている場合に通知書が届くので自分から手続きをする必要はありません。

高額医療・高額介護合算療養費制度

高額医療・高額介護合算療養制度の仕組み

高額医療・高額介護合算療養費制度とは、医療保険と介護保険における1年間(毎年8月1日から翌年7月31日まで)の医療保険と介護保険の自己負担の合算額が著しく高額であった場合に自己負担額を軽減する制度のことを言います。
年間の限度額は56万円となっていて、高額になった自己負担額は申請することで返還してもらえます。対象者は以下の通りです。
  • 国民健康保険、被用者保険、後期高齢者医療制度の各医療保険における世帯内であること
  • 1年間の医療保険と介護保険の自己負担合算額が、各所得区分に設定された限度額を超えた世帯であること

高額介護サービス費と同様に区分ごとの負担限度額が以下のように定められています。

区分 所得 負担限度額
年収 課税所得 70歳未満 70歳以上
現役並み所得者Ⅲ 約1160万円 690万円以上 212万円
現役並み所得者Ⅱ 770~1160万円 380万円以上 141万円
現役並み所得者Ⅰ 370~770万円 145万円以上 67万円
一般 156~370万円 145万円未満 60万円 56万円
低所得Ⅱ 市町村民税世帯非課税 34万円 31万円
低所得Ⅰ 市町村民税世帯非課税(所得が一定以下) 19万円

国民年金で入れる老人ホームが無い時の対処法

ここまで国民年金で入れる老人ホームの種類や費用の軽減方法について紹介してきましたが、現在の介護の状況などから国民年金で入れる老人ホームが無かったという方も少なくないと思います。

そこで、国民年金で入れる老人ホームが無かった場合の対処法について紹介していきます。

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生活保護を受給する

国民年金で入れる老人ホームが無い時の対処法として考えられるのが生活保護の受給です。

生活保護を受給すると老人ホームに支払う家賃や食費、介護サービス費用の自己負担額から介護保険料まで、生活保護費で賄われれば自己負担額は0円です。また、老人ホームによっても生活保護受給者向けのプランを用意しているところもあるので、民間施設でも入れる場合があります。

実際に、下記の調査によると、費用が高いイメージのある住宅型・介護付きの有料老人ホームでも、それぞれ49.0%、11.3%の施設が生活保護受給者を受け入れていることがわかっています。

老人ホームごとの生活保護受給者の受け入れ状況

※出典 公益財団法人全国有料老人ホーム協会「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業報告書」より独自に作成

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生活福祉資金(長期生活支援資金)で融資してもらう

生活福祉資金(長期生活支援資金)とは、低所得の高齢者世帯のうち一定の居住資産を有し、将来にわたってその住居に住み続けることを希望している場合に、当該不動産を担保として生活資金の貸し付けを受けることができる制度です。

(参考:厚生労働省「生活福祉資金(長期生活支援資金)の概要について」)

貸付対象としては、

  • 借入申込者が単独で所有(同居の配偶者との共有を含む。)する不動産に居住していること。
  • 不動産に賃借権、抵当権等が設定されていないこと。
  • 配偶者又は親以外の同居人がいないこと。
  • 世帯の構成員が原則として65歳以上であること。
  • 借入世帯が市町村民税の非課税世帯程度の世帯であること。

などがあります。

費用の軽減制度や費用の安い老人ホームが見つからない場合は、融資してもらうことによって老人ホームへの入居を検討するのも一つの選択肢です。

年金で入れる老人ホームはあるのかどうかについて詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

所有している資産の活用

国民年金で入れる老人ホームが無い場合は、現在所有している土地や建物などの不動産を売却などで現金化する方法があります。

具体的にはリバースモーゲージやマイホーム借り上げ制度があります。

リバースモーゲージとは所有している自宅を担保にして金融機関から融資を受けることができるサービです。住宅を担保にしているので、本人が死亡した後に自宅を売却することによって融資を返済する仕組みとなっています。今は自宅を手放したくないという方に向いている現金化の方法です。

次にマイホーム借り上げ制度とは、一般社団法人移住・住み替え支援機構(JTI)が運営している制度で50歳以上シニア世代が自宅を貸し出すシステムです。通常の賃貸とは違ってJTIが借り上げて一般の人に転貸するという仕組みになっているので、終身に渡って貸し出すことができます。

共に、不動産を活用して資金を現金化する方法ですが他にも売却などの様々な方法が考えられるので費用が足りない場合は保有資産を活用することによって費用を賄いましょう。

親族からの資金援助に頼る

国民年金で入れる老人ホームが無い場合の対処法として次に考えられるのは親族からの資金援助です

やはり費用が無い場合で、かつ在宅介護が難しいというケースは親族に資金援助を頼って費用を工面するしかありません。

例えば子どもがいる場合は主に介護をしている人以外の子どもが費用を多めに援助するなどしてバランスを保つのが一般的です。

したがって、国民年金の収入だけで入所できる老人ホームが無い場合は、親族からの資金援助をお願いしてみましょう。

在宅介護を続ける

国民年金で入れる老人ホームが無い場合の最後の方法は、「在宅介護を続ける方法」です。

在宅介護をしている人の中には「在宅介護ができないから施設に入れようと思っているのに」と考える方も少なくないと思いますが、要介護度が上がっていくたびに運動機能が低下していくので寝たきりの状態などになります。

したがって、身体的負担が原因で介護ができないと考えている場合は寝たきりになって介護が楽になったという場合も少なくありません。例えば認知症で徘徊が多い場合も同様に、身体機能の衰えで徘徊はなくなっていくのです。

したがって、収入が国民年金だけで入れる老人ホームが無い場合の最後の対処法は在宅介護を続けることでしょう。

国民年金で入れる老人ホームのまとめ

やはり国民年金で入れる老人ホームでは、市区町村民税非課税世帯である必要があるなど、かなりの制約があることが分かったと思います。しかし、特別養護老人ホームなどの公的施設には絶対に入所できないというわけではありません。

また、介護保険料の減免制度や「高額介護サービス費」などの減免制度についても紹介してきました。

それでも難しいという場合は、親族の資金援助を頼ったり、在宅介護を続けるなど様々な選択肢を考えながら介護と向き合っていきましょう。

国民年金で入れる老人ホームはある?

国民年金で入れる老人ホームは存在します。2020年度の国民年金の受給額は5万6252円となっていますが、それを下回る金額で生活資金をやり繰りできる施設があります。詳しくはこちらをご覧ください。

国民年金で入れる老人ホームの種類は?

国民年金額の収入内で加入できる可能性のある老人ホームの種類は以下の4種類です。①介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム) ②介護老人保健施設 ③介護医療院 ④介護療養型医療施設詳しくはこちらをご覧ください。

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