• 親の介護
  • 【公開日】2022-08-09
  • 【更新日】2022-12-28

親の介護費用の平均はいくら?費用負担を減らす7つの方法を徹底解説

親の介護費用の平均はいくら?費用負担を減らす7つの方法を徹底解説

「仕事と介護の両立は難しいって本当?」「親の介護費用って結構かかるって聞いたけど……」「介護で自分が追い込まれないか心配」と不安に思っていませんか?

現在、日本は超高齢社会であり、約3.5人に1人は高齢者です。これからも高齢者が増えていくと予測される中、親の介護問題から目をそむけるわけにはいかないでしょう。

この記事では、以下内容を紹介します。

  • 親の介護費用の平均的な金額
  • 家計の費用負担を抑える7つの公的制度と税制優遇制度
  • 仕事と親の介護で追い込まれない対処法

最後まで読むと、親の介護費用の平均や介護費用を抑えるポイントがわかります。親の介護費用に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。

ウーマンライフパートナー
所有資格:ファイナンシャルプランナーAFP,年金アドバイザー3級
専門分野:社会保険,税金
職業: ファイナンシャルプランナー

仕事と介護を両立しながら、親の介護を15年経験。ケアマネに相談し、介護保険制度を最大限に活用して在宅で過ごす。病気が進行して障害者になり、税制優遇制度も有効に利用。長年の介護経験から、FP勉強会でセミナー講師を務め、わかりやすいと定評がある。詳しくはこちら

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親の介護にかかる費用の平均はいくらか?

親の介護にかかる費用の分布は以下のとおりです。

一時的な費用 0円 15万円未満 15〜25万円未満 25〜50万円未満 50〜100万円未満 100〜150万円未満 150〜200万円未満 200万円以上 不明
割合 15.8% 18.6% 7.7% 10.0% 9.5% 7.2% 1.5% 5.6% 24.1%

(出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

月々の費用 1万円未満 1〜2.5万円未満 2.5〜5万円未満 5〜7.5万円未満 7.5〜10万円未満 10〜12.5万円未満 12.5〜15万円未満 15万円以上 不明
割合 4.3% 15.3% 12.3% 11.5% 4.9% 11.2% 4.1% 16.3% 20.2%

(出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

親の介護でかかる費用の平均は、一時的なもので74万円、月々で8.3万円でした。

介護期間 6カ月未満 6カ月〜1年未満 1〜2年未満 2〜3年未満 3〜4年未満 4〜10年未満 10年未以上 不明
割合 3.9% 6.1% 10.5% 12.3% 15.1% 31.5% 17.6% 3.0%

(出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

介護の平均期間は平均61.1カ月と調査報告もされており、介護は長期化していることがわかります。

次に、「在宅介護」と「施設介護」でかかるそれぞれの費用について解説します。

自宅で介護を受ける場合の費用

在宅介護の費用分布は、以下のとおりです。

月々の費用 1万円未満 1~2.5万円未満 2.5~5万円未満 5~7.5万円未満 7.5~10万円未満 10~12.5万円未満 12.5~15万円未満 15万円以上 不明
在宅 7.2% 22.3% 17.6% 13.3% 2.3% 4.3% 1.2% 5.8% 26.0%

(出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

在宅介護の場合、月額1〜7.5万円未満の負担割合が約50%占めており、平均すると要介護者一人当たり4.8万円負担していることがわかりました。在宅介護の月額費用には、主に訪問看護やデイケアなどがあります。

しかし、あくまで在宅介護の平均であるとを認識し、要介護者の状態によって負担する費用は変わると意識しておきましょう。

施設で介護を受ける場合の費用

次に、施設介護の費用分布は、以下のとおりです。

1万円未満 1~2.5万円未満 2.5~5万円未満 5~7.5万円未満 7.5~10万円未満 10~12.5万円未満 12.5~15万円未満 15万円以上 不明
施設 0.4% 6.3% 4.7% 9.1% 8.7% 20.9% 7.9% 30.7% 11.4%

(出典:生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/2021(令和3)年度

施設介護の費用は、月額10万円以上の負担割合が約60%を占めており、平均12.2万円でした。また、月々の費用は、在宅介護より施設介護のほうが高い傾向にあります。

施設介護は費用がかかる一方で、介護保険を利用して入所できる施設もあるので、少しでも費用を抑えたい方は検討するとよいでしょう。

介護保険を利用して入所できる施設をお探しの際には、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

ケアスル介護では全国で約5万もの施設から、入居相談員がご本人様にぴったりの介護施設を紹介しています。

「幅広い選択肢から納得のいく施設を探したい」という方は、まずは無料相談をご利用ください。

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介護費用の抑え方についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

親の介護費用は誰が支払う?

親の介護費用では、「誰が支払うのか?」が問題になりやすいです。一般的には、親のお金からと認識している方が多いのではないでしょうか。

しかし、「想定以上にお金が不足している」「介護に費用がかかりすぎ」などの問題が起きたときにどう対処するか考えていますか?このような場合に誰がどのように支払うべきなのか、3つの方法を紹介します。

親の貯蓄

1つ目の方法は、親の介護費用は「親の貯蓄」から支払うことです。

しかし、老後2,000万円問題のように、高齢者になってからお金が足りないことに気づくケースも多く見られます。子が親の介護費用を負担した結果、家族間でトラブルになることも少なくありません。よくあるトラブルとしては、遺産相続が発生した場合です。お金のトラブルは、家族関係に悪影響を及ぼしかねないので注意が必要です。

「将来に不安を残さないため」「家族間トラブルを避けるため」にも、介護について学び、貯蓄しておきましょう。

保険や年金など

次に、親の保険や公的年金からまかなう方法です。日本は、社会保険や年金の制度が充実しています。また、民間介護保険に加入していれば、介護に対する費用負担はより軽くなるでしょう。

例えば、月々の支払い900円で「介護一時金500万円」コースの民間介護保険があります。(ただし、公的介護保険の要介護2〜5認定の場合のみ)

民間介護保険は公的年金と違い、任意で加入できるものです。加入加入の有無は個人の自由ですが、調べておいて損はありません。

親の介護費用は、「親の貯蓄」から負担するだけがすべてではありません。親の貯蓄のみで不足があれば、保険や公的年金から介護費用をまかなうことも検討検討しましょう。

ローンや貸付制度など

最終手段として、ローンや貸付制度を利用する方法もあります。ただし、むやみにお金を借りることはあまりおすすめしません。なぜなら、利子が発生するうえに、介護を受けている方が組めるローンは少ないからです。多くの場合、子の家族がローンや貸付制度を利用するでしょう。

「介護用に自宅をリフォーム」「デイケアサービス」など、介護は一時的に発生する費用と月々発生する費用があります。しかし、お金が足りないと満足できる介護を受けられません。満足できる介護を受けるための最終手段としてローンや貸付制度の検討をしてください。また、最悪の場合は家族間で親の介護費用をどのように負担するか考えておきましょう。

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親の介護費用を抑えるための公的制度

次に、親の介護費用が高額にならないための公的制度について解説します。

公的制度を理解すると親の介護費用を最小限にすることができ、家計にとって大きな助けとなるでしょう。

はじめに紹介する制度は次の2つです。

  • 高額介護サービス費
  • 特定入居者介護サービス費

少しでも親の介護費用での負担を減らすため、制度について正しく理解しておきましょう。

支払限度の設定(高額介護サービス費)

高額介護サービス費とは、ひと月の介護費用が高額になった場合に、自己負担の限度額を上回った分が払い戻される制度です。

自己負担の限度額は、課税所得によって140,100円~15,000円の範囲で定められます。

収入の合計が80万円に満たない方や、老齢福祉年金を受給している方に関しては、自己負担額を15000円に抑えることができる場合もあるため、大きな支えになるでしょう。

高額介護サービス費は、年収が約1160万円以上と一般的に高所得とされる人も含め、すべての人が対象となっています。

対象者は6つの区分に分類され、それぞれ定められた上限額を上回った分が払い戻されます。

世帯がどの区分に該当するのか、よく確認してみることが大切です。

具体的な区分については以下の表のとおりです。

区分 負担の上限額(月額)
市町村民税課税世帯 課税所得690万円(年収約1160万円)以上 140,100円(世帯)
課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1160万円)未満 93,000円(世帯)
市町村民税課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満 44,400円(世帯)
市町村民税非課税世帯 合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万円を超える方 24,600円(世帯)
・合計所得金額と課税年金収入額の合計が80万円以下の方・老齢福祉年金を受給している方 24,600円(世帯)
15,000円(個人)
生活保護を受給している方 15,000円(世帯)

居住費と食費の補填(特定入所者介護サービス費)

特定入所者介護サービス費とは、所得の少ない人を対象に、居住費と食費が補填される制度です。

本人の所得額や預金額に応じて、自己負担の限度額が4段階で定められ、これを超えた分に関して、介護保険から払い戻しを受けることができます。

場合によっては、月々の自己負担額を2万円ほどで抑えることも可能なため、大きな助けになると言えるでしょう。

特定入所者介護サービス費の対象となるのは、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの公的な介護施設に入所している方に限られます。

その上で介護認定を受けていることや、所得の要件と預金額の要件を満たしている必要があります。

所得の要件として主な項目は、本人を含む世帯全員が住民税非課税であることです。
預金額の要件は配偶者の有無によって変動するため、よく確認しておきましょう。

所得の要件および預貯金の要件について詳しくは下記の表の通りです。

段階 所得の要件 預貯金の要件
区分 年金収入+合計所得金額 単身 配偶者あり
第1段階 生活保護者等または世帯全員が老齢福祉年金受給者 1000万円以下 2000万円以下
第2段階 世帯全員が市町村民税非課税 80万円以下 650万円以下 1650万円以下
第3(1)段階 80~120万円 550万円以下 1550万円以下
第3(2)段階 120万円超 500万円以下 1500万円以下

特定入所者介護サービス費の減免額は、食費は4段階で定められており、居住費は入居している施設の居室タイプによって金額が変動します。

一般的に公的な介護施設では、多床室の費用が最も安く、ユニット型個室が最も高い費用となっています。

特別養護老人ホーム(特養)を例に挙げると、段階および居室タイプ、食費の負担限度額は以下の通りです。

要件 居住費の負担限度額 食費
ユニット型個室 ユニット型個室的多床室 従来型個室 従来型多床室
1 24,600円 147,00円 9,600円 0円 9,000円
2 12,600円 11,100円 11,700円
3(1) 39,300円 24,600円 19,500円
3(2) 40,800円
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そのほか家計の負担を抑えるための公的制度・税優遇制度

続いて、そのほか家計の負担を抑えるための公的制度や税制優遇制度について解説します。

それぞれの制度を理解すれば、本人に必要な医療費や扶養者の税金の軽減ができ、世帯にとって大きな支えを得ることができます。

次に紹介する公的制度・税制優遇制度はこちらの5つです。

  • 高額療養費制度
  • 高額介護合算療養費制度
  • 扶養控除
  • 障害者控除
  • 医療費控除

いずれも重要な制度や税優遇制度となります。正しい理解が心穏やかな生活への鍵となるでしょう。

支払限度の設定(高額療養費制度)

高額療養費制度は長期入院や治療が長引いた場合、医療費の自己負担額を軽減する制度です。自己負担額には、所得によって支払限度が設定されています。

高齢者になると、通院や入院などで医療費がかかります。厚生労働省「第154回社会保障審議会医療保険部会」の調査によると、85歳以上の医療費の平均は8.7万円であると明らかになりました。要介護の認定を受けた方は、それ以上に医療費がかかる方もいますので高額療養費制度を利用できる場合があります。

自己負担の軽減(高額介護合算療養費制度)

年間(8月1日〜7月31日)の医療保険と介護保険の自己負担が高額だった場合に、負担額を軽減する制度を高額介護合算療養費制度といいます。高額介護合算療養費制度は2008年から始まり、該当する区分と負担上限額は以下のとおりです。

70歳未満の場合

区分 負担の上限額
年収約1,160万円~ 212万円
年収770万円~1,160万円 141万円
年収370万円~770万円 67万円
年収165万円~370万円 60万円
住民税非課税世帯 34万円

70歳以上の場合

区分 負担の上限額
年収約1,160万円~ 212万円
年収770万円~1,160万円 141万円
年収370万円~770万円未満 67万円
年収156万円~370万円未満 56万円
住民税非課税世帯 31万円
住民税非課税世帯(所得が一定以下) 19万円

親が扶養に該当(扶養控除)

親を扶養に入れ、扶養控除を利用すれば税金を抑えられます。どの程度の金額を抑えられるかは人それぞれですが、親を扶養に入れるほうが税金を抑えられるでしょう。

ただし、親の1年間の合計所得が48万円以下でなければならない点や、同居している或いは別居していても仕送りしているなど条件がありますので注意してください。

親が要介護認定(障害者控除)

親を子が扶養している場合、親の心身の状態によっては、障害者控除を受けることができます。

要介護認定を受けただけでは、障害者控除の対象にはなりません。精神または身体に障害のある65歳以上で、知的障害者または身体障害者に準じると市区町村で認定を受けた場合は手続きを進めましょう。

通常、障害者控除は障害者手帳や療育手帳などが必要になりますが、要介護と認定され、障害者に準じると市区町村で認定を受ければ、障害者控除を受けられるようになります。

控除される金額は以下のとおりです。

控除区分 所得税 住民税
障害者控除 27万円 26万円
特別障害者控除 40万円 30万円

 

親が要介護と認定され、障害者に準じると市区町村で認定を受けた方は、市区町村で障害者控除対象者認定書を交付してもらいましょう。

10万円以上医療費が発生(医療費控除)

医療費が10万円を超える場合は、医療費控除を適用してください。先程も紹介しましたが、65〜69歳の医療費の平均は47.2万円かかっています。10万円を上回っているため、税金が還付されるケースが多いでしょう。

しかし、医療費控除を受ける場合、確定申告をする必要があります。定期的に通院している方や薬を服用している方の多くは10万円を上回ると思うので、医療費がどのくらいかかっているか一度調べてみてください。

また「施設に入居したいけど、どの制度を使えば良いか分からない」という方は、ケアスル介護への相談がおすすめです。

ケアスル介護では、ご本人様の状況をヒアリングした上で最適な制度の活用・実際に必要になる金額のご案内も行っています。

「分からないことを相談して安心して施設を選びたい」という方は、まずは無料相談からご利用ください。

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親を施設に入れたいがお金が無い時の対処法について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。

親の介護費用で問題を起こさないよう注意すべき点

親の介護費用で問題になるケースが多くみられます。実際にあった例がこちらです。

  • 親の貯蓄が足りず、身内の誰が介護費用を負担するのか揉めた
  • 親の介護費用を長男が負担していたが、相続の話で、次男・三男とも揉めた

親の介護費用に関する問題を起こさないために、対策できることは多くあります。介護を理由に家族の関係が悪化するといわれています。注意すべき点をしっかり押さえておきましょう。

親の生活支援について家族で考える

1つ目は、親の生活支援について、前もって家族で考えておくことです。親の介護がいつから必要になるかは誰にも予測がつきません。ある日突然、介護が必要になる場合もあるでしょう。

突然、介護が必要になると、何から手をつければいいか、わからなくなる方も多いのではないでしょうか?「親の介護費用はどうする?」「デイケアに依頼する?」「自宅を介護用にリフォームする?」などさまざまな問題が次から次へと発生します。

あらかじめ、親の介護(費用・お世話など)について、家族や兄弟で話しておきましょう。一番理想的なのは親が元気なうちに、親も含めて話し合っておくことです。

親の介護によるストレスとの向き合い方や解消法について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

親の貯蓄事情や保険の加入状況を把握する。

2つ目は、親の貯蓄事情や保険の加入状況を把握しておくことです。親の介護費用は「親の貯蓄」から支払う場合の方が多いでしょう。

そのため、親の貯蓄や保険などの資産状況を確認し、年間でどのくらい取り崩せるのかを試算してみるとよいでしょう。

取り崩せる額を確認できると、どの程度の介護費用に充てる事ができるかが具体的にイメージできます。また、介護施設に入所しても、費用的に問題ないかが把握できます。

介護はいつから発生するのかわからないため、前もって準備しておく意識が何より大切です。前もっての準備は、親の金融資産等をいつでも引き出せるようにしておくこと、がポイントです。

有価証券など、本人が解約・売却手続きをしないと現金化できないものの手続きや、保険請求を家族ができるようにしておくなど、後回しにしないで早めに取りかかりましょう。

親の介護に伴う影響に関して、詳しくは以下記事をご覧ください。

仕事と親の介護で追い込まれない方法

仕事と親の介護を両立するために悩んでいる方が多いのをご存じでしょうか?厚生労働省の調査によると、介護離職者によって仕事をやめた方の59.4%は「仕事と介護の両立が難しかった」とのことでした。また、精神面・身体面・経済面において全体的に負担が増したとも回答しています。

仕事と親の介護の両立は非常に難しい問題ですが、追い込まれないために制度や相談先を把握しておきましょう。

介護休業制度の内容を理解する(育児介護休業法)

親の介護に活用できるのが介護休業制度です。介護休業制度は育児介護休業法で定められている制度で、仕事を休んで、介護に専念するためのものです。育児休業制度のほうが馴染み深い方も多いでしょう。

休業期間中も給付金として67%支給され、無給になるわけではないので安心してください。ただし、育児休業と異なる点は、「給付金が支給される日数が93日まで」と押さえておきましょう。

関連記事
【2022年度改正対応】介護休業給付金3つの受給条件と申請方法とは
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これからの日本は高齢者が増えていくため、家族が介護をサポートしなければならない状況が増えると予測されます。あらかじめ、自分の親の介護への関わり方を意識して、介護休業制度の内容を理解しておくといいでしょう。

親の介護で退職を検討している方はこちらの記事もご覧ください。

働いている会社特有の制度があるか調べる

次に、自分が働いている会社に介護に関する独自の制度があるか調べておきましょう。

事例を2つ紹介します。

会社名 内容
双日株式会社 会社独自で短時間勤務制度や介護を理由に退職した方の再雇用制度など
明治安田生命保険相互会社 介護休業の法定日数が93日のところを366日まで取得可能

働き方が柔軟な会社は、介護に対する制度も充実しています。ご自身が働いている会社にもあるかもしれません。もし調べてもわからない場合は、先輩や上司などに相談してみるのも1つの方法です。

会社独自の制度を介護に活かせるケースは多くあるので、自分の負担を軽くし、仕事と介護の両立のためにもチェックしておきましょう。

親の介護費用で困ったときの相談先

「親の介護費用がどのくらいかかるのか知りたいけど、どこに相談すればいいのか?」と悩んでいる方も多いでしょう。親の介護で悩みごとがあるときは、以下のところに相談しましょう。

  • 地域包括支援センター
  • 地方自治体や社会福祉協議会
  • 介護サイトの無料相談

では、それぞれどのような役割があるのか、具体的にみていきましょう。

地域包括支援センター

地域包括支援センターとは、高齢者が安心して生活できるように地域でサポートするために設置された施設をいいます。全国の市町村に設置されており、その数は5,351か所です。保健師や社会福祉士などの専門家が配置されており、高齢者から幅広い相談を受けております。

介護に関する内容を相談する場合は、まず地域包括支援センターに相談してみましょう。

地方自治体や社会福祉協議会

市区町村などの自治体には、高齢者のための相談窓口が設けられているところが多くあります。自治体の公式サイトをみたり、代表電話に連絡すると相談できるでしょう。

例えば、「横浜市 高齢者 相談窓口」とネットで調べると、横浜市の相談窓口の公式サイトが見られます。公式サイトから問い合わせ先を知ることが可能です。

介護サイトの無料相談

介護サイトの無料相談を利用するのもよいでしょう。施設について相談したいのであれば、施設を取り扱うサイトをご覧ください。例えば「ケアスル介護」では介護施設の概要や施設入居に関する内容について事前に無料相談できます。

仕事で忙しい方は、気軽に相談できる介護サイトをぜひ活用してみましょう。

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親の介護はいつ必要になるかわからないから、前もって準備しておく

親の介護はいつから始まるかわからないので、前もって準備しておくことが大切です。親の介護費用をしっかり考えておかないと、「お金が足りない」「こんなに親の介護費用かかるのか……」と後悔してしまうかもしれません。

また、介護費用や家計への負担を抑える公的制度を7つ紹介しました。

  • 高額介護サービス費
  • 特定入所者介護サービス費
  • 高額療養費制度
  • 高額介護合算療養費制度
  • 扶養控除
  • 障害者控除
  • 医療費控除

これら7つの制度や税制優遇制度を活用すると、親の介護費用や家計の負担が抑えられます

親の介護は突然訪れます。前もって準備しておけば、親の介護費用で困ったり、家族間のトラブルを防げるでしょう。親が元気なときに、介護について話し合ってみてはいかがでしょうか?


親の介護について、最初に取り組むべきことは何でしょうか?
まずは、介護の制度について調べることから始めましょう。わからないことを学ぶためには調べるのが基本中の基本です。介護でポイントになるのが費用や在宅か施設のどちらにするかです。また、親の介護に対する思いも聞いておくといいでしょう。
仕事と介護の両立が苦しいときはどうしたらよろしいでしょうか?
仕事と介護の両立が苦しいときは、会社の上司に相談したり、地域包括支援センターに相談したりしてみるといいでしょう。自分ひとりで抱えきれないときは、誰かに聞いてもらうことで気持ちがスッキリすることもあります。
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