• 親の介護
  • 【公開日】2023-02-17
  • 【更新日】2026-09-03

【図解11枚】親の介護のオムツ替え手順を分かりやすく解説!つらさを減らす工夫も紹介

【図解11枚】親の介護のオムツ替え手順を分かりやすく解説!つらさを減らす工夫も紹介

親の介護でおむつを替える場面になると、強い抵抗を感じる方は少なくありません。汚れや臭いへの生理的な不快感に加え、親の体が弱っていく現実と向き合うつらさも重なります。

「できれば替えたくない」という気持ちは、決して特別なものではありません。

そこで本記事では、初めてでも迷わずに行えるおむつ交換の手順を10ステップの図解するとともに、交換への抵抗感や身体的な負担を和らげる3つの現場の工夫を紹介します。

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株式会社アテンド 代表取締役
専門分野:介護全般

旧三菱銀行およびみずほ銀行で10年ほど窓口やローンアドバイザーに従事したのち、 2013年に介護事業を運営する株式会社アテンド設立。 同年6月にリハビリ特化型「あしすとデイサービス」開設。 メディア実績は厚生労働省老健事業「サービス活用販促ガイド」、週刊ダイヤモンド、 経済界、シルバー新報、聖教新聞、ABEMA Rrime など 介護事業経営と父の介護を8年経験したスキルを活かし、現在は講師として著者として介護のノウハウを提供。介護する人とされる人が安心して暮らせる環境つくりに邁進している。詳しくはこちら

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親の介護でオムツを替えるときの準備

おむつ替えをスムーズに行うには、事前に必要な物品と環境を整えておきます。

以下を、手の届く範囲にまとめて用意しましょう。

【準備するもの チェックリスト】
テープ式おむつ・尿とりパッド
使い捨て手袋・エプロン
おしりふき・ドライタオル
陰部洗浄用のぬるま湯ボトル
新聞紙・ゴミ袋
おむつ交換の準備物と環境づくりのイラスト
おむつ交換前に準備する物品と環境づくり

交換を始める前には、「これからおむつを交換しますね」と声をかけることで、本人の不安や羞恥心をやわらげられます。

ベッドを使用している場合は、無理な姿勢で介助者の腰に負担がかからないよう、高さを調整してから始めましょう。

交換の途中で言葉をかけずに進めると、本人が不安を感じやすくなります。作業の区切りごとに一声かけると、双方の負担が軽くなります。

【イラスト付き】親の介護でおむつ変えをする方法

寝たきりの状態でのおむつ交換は、次の10ステップで進めます。

それぞれのステップをイラストで確認しながら進めると、初めてでも迷わずに行えます。

  • step:1 おむつを開いて立体ギャザーを立てる
  • step:2 テープを外し、大まかな汚れを拭き取る
  • step:3 ぬるま湯で陰部をやさしく洗浄する
  • step:4 汚れたおむつを丸め込み、体を横向きにする
  • step:5 おしりを拭き、古いおむつを完全に取り外す
  • step:6 背骨と中心を合わせて新しいおむつを敷く
  • step:7 仰向けに戻し、おむつの前側を引き出す
  • step:8 パッドを当て、ギャザーを鼠径部に沿わせる
  • step:9 「クロス留め」でモレなく苦しくなく留める
  • step:10 おむつを適切に処理する

step:1 おむつを開いて立体ギャザーを立てる

おむつを開いて立体ギャザーを立てる手順のイラスト
Step1:立体ギャザーを立てる

おむつとパッドを広げ、立体ギャザーを左右に2〜3回引き伸ばして立てます。ギャザーがしっかり立つと、モレを防ぐ効果が高まります。

おむつの中にパッドをあらかじめセットしておくと、交換時の作業時間を短くできます。

step:2 テープを外し、大まかな汚れを拭き取る

テープを外し大まかな汚れを拭き取る手順のイラスト
Step2:テープを外し汚れを拭き取る

おむつのテープを外し、汚れた部分を内側に丸めながらゆっくりとずらします。

いきなり引き抜かず、汚れが広がらないように注意しましょう。

高齢者の皮膚は薄く摩擦に弱いため、おむつを強く引っ張ると皮膚トラブルの原因になります。ゆっくりと丁寧にずらしましょう。

step:3 ぬるま湯で陰部をやさしく洗浄する

ぬるま湯で陰部をやさしく洗浄する手順のイラスト
Step3:陰部をやさしく洗浄する

ぬるま湯を使い、前から後ろへ向けて陰部をやさしく洗浄します。

細菌感染を防ぐため、拭く方向を守ることがポイントです。濡れたままおむつを閉じると、赤みや床ずれ(褥瘡)の原因になります。

ゴシゴシこすらず、押し拭きでしっかり乾燥させましょう。

step:4 汚れたおむつを丸め込み、体を横向きにする

汚れたおむつを丸め込み体を横向きにする手順のイラスト
Step4:体を横向きにする

要介護者に膝を曲げてもらい、手前に転がすように体を横向き(側臥位)にします。

汚れた面は内側に丸め込み、汚れを閉じ込めます。

介助する際は、腰を曲げずに膝を使ってしゃがむ姿勢を意識すると、介助者の腰への負担を防げます。

step:5 おしりを拭き、古いおむつを完全に取り外す

おしりを拭き古いおむつを完全に取り外す手順のイラスト
Step5:古いおむつを取り外す

おしりや背中に汚れが残っていないか確認し、古いおむつをベッドから取り外します。

温かいタオルで拭くことで、冷たさによる不快感を抑えられます。

新しいおむつをつける前に、赤みやかぶれがないか皮膚の状態を必ず確認しましょう。異常があれば早めにかかりつけの医師に相談してください。

step:6 背骨と中心を合わせて新しいおむつを敷く

背骨と中心を合わせて新しいおむつを敷く手順のイラスト
Step6:新しいおむつを敷く

おむつの中心マークを背骨とウエストの位置に合わせて敷きます。

中心線がずれると、モレの原因になるため注意してください。

正しい位置にセットしたら、丸めた半分を腰の下に差し込んでおくと、次の工程がスムーズに進みます。

step:7 仰向けに戻し、おむつの前側を引き出す

仰向けに戻しおむつの前側を引き出す手順のイラスト
Step7:おむつの前側を引き出す

ゆっくりと仰向けに戻し、足の間からおむつの前側を引き出して広げます。

あわてず、少しずつ形を整えましょう。

股関節の曲がる部分におむつがかからないように注意すると、動きを妨げず介助者の負担も減らせます。

step:8 パッドを当て、ギャザーを鼠径部に沿わせる

パッドを当てギャザーを鼠径部に沿わせる手順のイラスト
Step8:ギャザーを鼠径部に沿わせる

パッドを当ててから、立体ギャザーを鼠径部(足の付け根)に沿わせます。

ギャザーが密着すると、モレをしっかりブロックできます。

パッドの重ねづけは摩擦の原因になり、ギャザーの効果を打ち消してモレの原因となるため避けましょう。

step:9 「クロス留め」でモレなく苦しくなく留める

クロス留めでモレなく苦しくなく留める手順のイラスト
Step9:クロス留めで固定する

上のテープは斜め下向き、下のテープは斜め上向きに留める「クロス留め」で固定します。

足回りはしっかり、お腹周りはゆったり留めるのがポイントです。

お腹周りは指1本分のゆとりを残すと、締めつけすぎずフィット感を保てます。

step:10 おむつを適切に処理する

使用済みおむつの適切な処理と最後の声かけのイラスト
Step10:適切に処理し声をかける

使用済みのおむつは新聞紙で包んでからゴミ袋に入れると、においを大きく抑えられます。

あわせて部屋を換気すると、においがこもりにくくなります。

最後に「気持ち悪いところはありませんか」と声をかけ、姿勢を整えて交換を終えます。

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親の介護で「オムツを替えたくない」を和らげる工夫

手順に慣れてきても、抵抗感がすぐになくなるわけではありません。

以下の3つの工夫を意識すると、気持ちの負担を少しずつ軽くできます。

【3つの工夫】
いつも同じ手順で行い、考える負担を減らす
道具の配置を決め手を止めずに動線を作る
交換中は会話やテレビの音で沈黙を埋める

いつも同じ手順で行い、考える負担を減らす

手袋・エプロン・声かけの3つの動作を、交換のたびに同じ順番で行うと、その都度考える負担が減ります。

起床後と就寝前など、交換のタイミングもあらかじめ決めておくと、「いつ替えるか」を考える迷いもなくなります。

毎回同じ流れで進めることで、気持ちが追いつかない日でも、体が自然に動きます。

最初は意識的に行い、慣れてきたら自然な習慣として定着させましょう。

道具の配置を決め手を止めずに動線を作る

おむつ・手袋・ワイプ・パッド・ゴミ袋の5点を、毎回同じ位置に置いておきます。

探す手間が減り、手を止めずに交換を進められます。

利き手側に頻繁に使う道具を置くなど、自分が動きやすい配置を工夫すると、さらに効率が上がります。

収納場所を家族間で統一しておくと、担当を交代したときも迷わずに準備できます。

交換中は会話やテレビの音で沈黙を埋める

交換中に無言が続くと、気まずさが大きくなりやすくなります。

天気や食事など、話しやすい話題を2〜3個決めておくと、沈黙が気まずくなりにくくなります。

無理に会話を続ける必要はなく、ラジオや好きな音楽を流しておくだけでも十分です。

音や声があることで、お互いの意識が交換以外にも向き、緊張がやわらぎます。

「どうしてもオムツ替えつらい」なら介護サービスを使おう

工夫を重ねても負担が大きいと感じる場合は、家族だけで抱え込まず、外部のサービスを利用します。

主な相談先・サービスは次の3つです。

  • 地域包括支援センターに相談する
  • 訪問介護サービスを利用する
  • 紙おむつの支給・助成制度を確認する

地域包括支援センターに相談する

地域包括支援センターは、介護に関する悩みを無料で相談できる公的な窓口です。

おむつ替えの負担について相談すると、訪問介護など地域のサービスにつないでもらえます。

地域包括支援センターの概要
相談内容おむつ替えを含む介護全般の悩み
費用無料
設置数中学校区に1か所程度、市区町村ごとに設置

状況別の相談先の探し方は、

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訪問介護サービスを利用する

訪問介護は、訪問介護員が自宅を訪れ、入浴・排せつ・食事の介助などを行うサービスです。

おむつ交換を訪問介護員に任せられる時間帯を作れると、家族の負担を減らせます。

訪問介護の概要
対象者要介護認定を受け、自宅で生活している人
サービス内容排せつ・入浴・食事等の身体介護、掃除・洗濯等の生活援助
利用開始ケアマネジャーに相談し、ケアプランに組み込む

訪問介護のサービス内容・対象者は、介護サービス情報公表システム(厚生労働省)でも確認できます。

紙おむつの支給・助成制度を確認する

市区町村によっては、紙おむつの購入費を助成する制度があります。

要介護度や世帯の課税状況によって支給内容が異なるため、窓口での確認が必要です。

紙おむつ支給制度の例(千葉県松戸市)
要介護3月1組
要介護4・5(非課税世帯)月2組
要介護4・5(課税世帯)月1組

制度の内容は市区町村ごとに異なります。

※支給内容は執筆時点(2026年9月)の情報です。

松戸市の紙おむつ支給制度のような例を参考に、お住まいの自治体窓口で確認しましょう。

おむつ代を抑える方法は、

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親の介護のオムツ替えは手順と工夫で乗り越えよう

親の介護でおむつを替えることに抵抗を感じるのは、多くの家族に共通する自然な感情です。

10ステップの手順と、抵抗感を和らげる3つの工夫を組み合わせることで、日々の負担は少しずつ減らせます。

工夫を重ねても負担が大きいと感じるときは、外部のサービスを頼ることも選択肢の一つです。

地域包括支援センターや訪問介護、紙おむつの助成制度などを活用しましょう。

ケアスル 介護でも、介護に関するお悩みのご相談を承っています。

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