介護付き有料老人ホームの2人部屋とは?特徴やメリット・デメリットについても解説!

介護付き有料老人ホームの2人部屋とは?特徴やメリット・デメリットについても解説!

年齢を重ねた夫婦が、介護付き有料老人ホームを「終の住処」に選ぶというケースも多いのではないでしょうか。しかし、老人ホームは基本的に個室が多い施設です。夫婦で入居となると別室になるのではないかと心配している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、ずっと2人で介護付き有料老人ホームで過ごすとなるとたまには一人になりたいと思う方もいるはずです。また、できれば寝室は分けたいなどの要望も叶えたいところです。さらにどちらかが病気になってしまったらどうしたらいいのか、など不安も尽きません。

そこでこの記事では、これからご夫婦で介護付き有料老人ホームに入居しようと考えている方のために「2人部屋」のメリット・デメリット・費用面・間取りや、2人部屋の空きがない場合の措置などさまざまな情報をお伝えします。

介護付き有料老人ホームとは?入居条件から費用、提供サービスを徹底解説

ケアタウン総合研究所 代表
専門分野:ケアマネジメント論、ファシリテーション論、モチベーション論ほか

次世代のケアマネジャー育成と持続可能な地域包括ケアシステム支援を掲げて、執筆・研修・コンサルティングに活躍をする。 「元気がわいてくる」講師として、これまで約23万人の研修を行っている。対象は介護支援専門員、地域包括支援センター 職員、主任介護支援専門員、施設管理者など多岐にわたる。オンライン研修にも対応している。 日本で唯一のケアプランアナリストとしても活躍。 主なテーマ:ケアマネジメント論、ファシリテーション論、モチベーション論、高齢者虐待予防、ストレスケアとモチベーションマネジメント、地域包括ケアシステム、質問力、伝える力、文章と記録術、施設マネジメント、人材採用と育成ほか メルマガ「元気いっぱい」(読者:6600名)を発行中詳しくはこちら

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介護付き有料老人ホームの2人部屋の特徴

介護付き有料老人ホームは、2人部屋に対応している介護施設の内の1つです

本章では、介護付き有料老人ホームの2人部屋の特徴について説明していきます。

2人部屋の居室面積・設備

介護付き有料老人ホームの最低居室面積は13㎡と定められていますが、2人部屋の場合は30㎡以上の居室を用意している施設が一般的です。

20㎡の2人部屋や、60㎡の2人部屋を用意している施設も存在するため、居室の広さに関して一概に判断するのは難しいと言えますが、30㎡~50㎡の2人部屋を用意している施設が比較的多く見受けられます。

また、2人部屋の居室内設備に関してですが、洗面化粧台・クローゼット・エアコン・緊急コール・テレビ端子に加え、専用のトイレやミニキッチンが用意されている居室が一般的です。

広さによっては、専用の浴室やリビングスペースが設けられている居室もあるため、入居以前と変わらない環境で生活することができると言えます。

入居先の施設を選ぶ際には、理想の間取り・設備などを踏まえて検討することで、入居後も快適に暮らすことができるでしょう。

2人部屋の費用

介護付き有料老人ホームに入居する際には、賃料や管理費などを支払う必要がありますが、2人で入居するからといって、特別多くの費用を支払う必要はありません。

ですが、2人部屋は1人部屋に比べ居室面積が広い、また居室設備が充実している傾向にあるため、その分居室にかかる賃料が高くなる傾向にあります

介護付き有料老人ホームの2人部屋に入居する際に必要になる費用の相場は、以下の通りです。

    • 初期費用:400万円~9,000万円
    • 月額費用:20万円~60万円

2人部屋における費用は施設によって差があるものの、多くの施設で初期費用は1人部屋のおよそ2倍です。また。月額費用は1人部屋の1.5倍ほどかかります。

上記の相場を見てみると、介護付き有料老人ホームの2人部屋に入居する際には多額の費用がかかるため、不安になる方もいらっしゃるでしょう。

ですが、上記の金額はあくまでも相場であるため、施設によっては初期費用が必要なく、かつ月額費用が15万円というようなところも存在します。

入居にかかる金額を抑えたい場合には、初期費用・月額費用が安い施設を探してみるといいでしょう。

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2人部屋のある介護付き有料老人ホームの施設例

本項目では、ケアスル介護に掲載されている2人部屋のある介護付き有料老人ホームの施設を紹介します。

介護付き有料老人ホームの2人部屋への入居を検討している方は、ぜひ検討にお役立てください。

介護付き有料老人ホームの2人部屋の例については、下記の通りです。

【グレースメイト目白】

居室面積 30㎡
居室内設備 トイレ・洗面台・介護ベッド・家具・エアコン・床暖房完備
初期費用 1,884万円
月額費用 37.9万円
入居対象者 要支援1~要介護5の方

 

介護付き有料老人ホーム 2人部屋画像

出典:ケアスル介護「グレースメイト目白

上記が、グレースメイトで用意している実際の2人部屋プランになります。

グレースメイト目白では、清潔感のある居室や屋内共用部、また日当たりの良いオープンテラスがあるなど、豊かな生活を送ることができる施設となっています。

設備以外にも、国家資格を持つ職員が働いているなど、充実したサービスも期待できるでしょう。

このように、ケアスル介護では、入居希望者様のご要望に合った多くの施設を掲載しております。

また、無料相談のサービスも提供しているため、ご希望の条件をお伝えいただければ、入居相談員がその場で条件に合った施設をお教えすることも可能です

「希望している条件に合う施設が知りたい」という方は、ご気軽に無料相談を活用ください。

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介護付き有料老人ホームの2人部屋を利用するメリット

誰しも老後は豊かで平穏に暮らしたいものです。子どもたちや親戚に迷惑をかけずに生活したい、できるだけ長く自立した生活が送りたいと思うのは高齢者共通の願いです。

介護付き有料老人ホームは、そんな希望を叶えてくれる場所です。また、万が一の病気や事故があっても介護してくれるスタッフが身近にいるため、安心感を得る方も多いはずです。

本章では、介護付き有料老人ホームの2人部屋を利用した際に生じる、以下のようなメリットについて紹介します。

  • 夫婦別室より費用が安く済む
  • 夫婦で生活できる

それでは、1つずつ見ていきましょう。

夫婦別室より費用が安く済む

老人ホームに夫婦2人で入居するとなると、当然1人より月々の支払額は高くなりますが、夫婦別々に別室に入居するより2人部屋に入居する方が割安になるケースが多いです。

と言うのも、2人部屋の月額費用に関しては、個室に入居する際の約1.5倍ほどの料金設定となっていることが多いため、そのようなケースでは個室を2部屋契約するより費用が安くなる計算になります。

光熱費も同じ部屋で過ごした方が安くなります。ただし、施設によっては追加料金を請求される可能性もあります。また、2人で入居となると入居一時金も通常より高い場合があります。

一般的には、2人部屋に入居する方が費用を抑えることができますが、入居を検討する際には、念入りに確認することをおすすめします。

夫婦で生活できる

2人部屋を利用する一番のメリットは、これまでと変わらず夫婦で生活できる点です。第二の人生のスタートを新しい環境で迎えるのは不安に感じる方も多いはずです。そんな時、長年連れ添ったパートナーが一緒だといつも話し相手がいてくれるので、精神的に安定し、環境的なストレスも感じづらいと言えるでしょう。

例え介護施設であっても、2人部屋であれば夫婦水入らずの時間が過ごせます。それに加え、急な体調不良や室内で転倒・ベッドからの転落といった不測の事態が発生した際にもスタッフが24時間常駐しており、いつでも対応してくれるため、自宅で2人っきりで生活するよりも安心です。

介護付き有料老人ホームの2人部屋を利用するデメリット

2人部屋は夫婦一緒に過ごせるメリットがある一方で、デメリットもあります。

入居し始めは快適に感じていた部屋も、時間の経過とともに不満に思う点も出てくることがあるかもしれません。部屋の広さ、家具の配置、アメニティなど、日常生活になると「気になる部分」が目についてくることがよくあります。

2人部屋とはいえレクレーションや3食の食事では他の入居者と交わる機会があります。生活環境が激変して、気がねなく過ごせる自宅に戻りたくなったり、以前の地域のコミュニティのみなさんが恋しくなったりすることもあるでしょう。

しかし、入居してしまってから後悔してもはじまりません。ならば、入居前にデメリットの可能性を把握しておくことで事前に対処したり、心の準備(覚悟)をしておけば心理的に追いつめられることを少なくすることもできます。

ここでは夫婦で2人部屋を利用する際に考えられる、以下のようなデメリットについて紹介します。

  • ストレスがかかる可能性がある
  • 住み替えのリスクがある

それでは、1つずつ見ていきましょう。

ストレスがかかる可能性がある

2人部屋に入居した際のデメリットとして、ストレスがかかる可能性がある点が挙げられます。

と言うのも、介護付き有料老人ホームの2人部屋は少し広めのワンルームのような間取りであるため、これまで1戸建や家族向きのマンションに住んでいた方にとっては手狭に感じることでしょう。

また、夫婦の距離が物理的に縮まり、何かにつけ相手の行動が目に付く可能性も考えられます。今まではなんとも思っていなかった癖や習慣が気に障り、イライラを募らせることも増えることも予想されます。

それが続いてひどくなると「うつ症状」を引き起こすこともないとは言い切れません。

そんなときは、部屋から出てレクリエーションルームでほかの入居者と話をしたり、施設の外に散歩に出かけてみるのもひとつの方法です。スタッフ相手におしゃべりを楽しむのもよいでしょう。うまく気分をリフレッシュして、充足感を高めることが重要になります。

住み替えのリスクがある

夫婦のどちらかが入院したり亡くなったりした場合、住み替えのリスクが生じる可能性があります

理由は月額使用料です。2人部屋は広めで料金も高めに設定されています。1人で住み続けるとなると金銭的には高い負担となるので、住み替えを考えざるを得なくなります。

1人での入居が決まったタイミングで個室に移るか、または別の施設への引っ越しも想定しておくと慌てずに対応できます。住み替えについては、次の項目で詳しく解説します。

「終いの住処」と決めて、穏やか生活ができると思っていたのに、いきなり引っ越しを考えるのは精神的に負担になるでしょう。また、新しい施設を探すのも簡単ではありません。まずは施設へ相談し、適切な解決策をいっしょに考えてもらいましょう。

介護付き有料老人ホームの2人部屋に入居する際の注意点

介護付き有料老人ホームの2人部屋に入居する際には、1人部屋の入居とは違った注意点が生じます

具体的には、以下のような注意点が存在します。

  • 1人部屋と比べて部屋数が少ない
  • 要介護度に差が大きいと入居できない可能性がある
  • 入居後に別室に移ることを余儀なくされるケースがある

これらの注意点について解説していきます。希望の施設にスムーズに入居できるように、注意点をチェックしましょう。

1人部屋と比べて部屋数が少ない

そもそも、2人部屋を設けている老人ホームの種類は限られています。また、2人部屋を設けている施設であっても、居室の多くが1人で入居する個室であり、2人部屋の部屋数は少ない傾向にあります

希望する条件や予算が合っており、2人部屋を設けている介護付き有料老人ホームを見つけても、2人部屋に空きがないというケースは少なくありません。

申し込みをしてから実際に入居できるまで、長期間待つ方もいらっしゃいます。

2人部屋への入居を検討している方は、空き部屋がない可能性も十分考慮し、できるだけ早めに施設の申し込みを済ませましょう。

要介護度に差が大きいと入居できない可能性がある

2人のうちいずれかが自立しており、いずれかの要介護度が高い場合などは、2人部屋に入居できない可能性があります

と言うのも、介護付き有料老人ホームは、あくまでも介護を必要とする方に介護や生活支援などのサービスを提供する、生活をサポートする施設であり、施設によっては自立の方の入居を認めていないというケースがあるためです。

また、2人部屋は比較的狭い空間なので、介護度の高いパートナーと共に入居すると、精神的・肉体的負担が増してしまうかもしれません。

介護度に差がある場合、それぞれの健康状態や介護度に合った施設への入居を検討するとよいでしょう。

入居後に別室に移ることを余儀なくされるケースがある

2人部屋に入居したとしても、夫婦別室で生活することを余儀なくされるケースがあることを把握しておきましょう。

別室で暮らすことになるケースとしては、認知症の進行などが挙げられます。

認知症を発症、もしくは症状が進行するとコミュニケーションがうまくとれなくなり、夫婦といえどやりとりがむずかしくなり、それがストレスとなって認知症が悪化することも予想されます。

結果として、同じ空間に住み続けるのが困難であると判断され、別室への移動を提案される可能性がありますどのような状態までなら「同室が可能かどうか」は事前に確認をとっておきましょう。納得できる選択肢が用意されている施設を選びましょう。

夫婦で入居できる施設が知りたいという方は、ケアスル介護がおすすめです。ケアスル介護なら、入居相談員にその場で条件に合った施設を教えてもらうことができるためご希望に沿った施設探しが可能です。

「プロに相談したい」という方は、ご気軽に無料相談を活用ください。

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介護付き有料老人ホームの2人部屋を入居する際によくある質問

Q:同時に入居できなかった場合の措置は?

A:2人部屋に入居できない場合、同施設で1人部屋が2室以上空いていれば、割と距離が近い部屋を用意してくれる場合もあります。どうしても2人部屋に入居したいなら、夫婦別々の部屋で入居をし2人部屋が空くまで待つ方法などがあります。

また、人気のある介護付き有料老人ホームでは1人分の個室しか空いていないケースもあります。そういった場合、大手法人の運営する介護付き有料老人ホームでは同法人の別施設にそれぞれ1人ずつ入居し、2人部屋が空いたタイミングで同時入居ができるよう手配してくれる場合もあります。2人部屋の対応は施設によりかなり差があるため、問い合わせをしてみるのが良いでしょう。

Q:先にどちらかが亡くなってしまった場合は?

A:先述の通り2人部屋の居室料は1人部屋に比べて高いため、どちらかが亡くなった場合多くの方は1人部屋へ住み替えることになります。ここでは、実際の契約書から先にどちらかが亡くなってしまった場合の施設の対応例を解説します。

第5章 契約の終了

第28条 次の各号のいずれかに該当する場合に、本契約は終了するものとします。

一 入居者が死亡したとき(入居者が一室2人入居の場合は、2人とも死亡したとき

(引用:全国有料老人ホーム協会)

こちらの契約書では入居者が2人部屋を利用している場合、2人とも死亡したときのみ契約終了が適用されることが記されています。つまり、2人部屋を利用しており、どちらか一方が死亡した場合でも必ずしも施設を退去しなければいけないわけではありません。多くの場合2人部屋から個室への住み替えを促されることが多いですが、施設の対応については入居時の契約書や重要事項説明書に記載しているため、予め目を通しておくと良いでしょう。

 

第45条 入居者が表題部(6)に定める短期解約特例期間の満了日までに、事業者に対して解約届をもって解約した場合又は死亡した場合、事業者は、第34条第2項の規定にかかわらず、以下に掲げる要領に従って、受領済みの前払金を入居者に返金します。

一室2人入居の場合において、入居者のうちどちらか一方が解約した場合又は死亡した場合は、2人目に関わる前払金を対象として前項の規定を適用します。

(引用:全国有料老人ホーム協会)

また、2人部屋を利用している入居者のうち短期解約特例期間内にどちらか一方が死亡した場合は、2人目にかかわる前払い金を入居者に返金されることが記載されています。入居金や前払い金の払い戻しについても施設により対応が異なりますが、2人部屋を利用する場合はどちらか一方にかかわる費用の返金が行われることが多いです。不測の事態に備え、入居時の契約書をしっかり確認しておきましょう。

介護付き有料老人ホームの2人部屋は考えて利用しよう

介護付き有料老人ホームに夫婦で入居すると、ずっと一緒にいられる・入居費が割安になるなどのメリットがあります。1人部屋に比べると広さもあるので、快適に過ごせます。また、生活環境が変わっても夫婦一緒なら安心です。子どもやまわりの人に迷惑をかけず、静かに暮らせる最適な方法ではないでしょうか。

しかし、ずっと一緒にいるとストレスを感じたり、息苦しさを感じる可能性もあります。また、夫婦のうちどちらかに介護や入院が必要になった場合は、個室への移動や退去もあり得るのがデメリットです。2人部屋があるのは介護付き有料老人ホームだけではないので、ほかの施設も見学しましょう。希望に合った施設を選んで、安心して暮らせる老後を手に入れてください。

 

介護付き有料老人ホームに2人部屋はあるの?

施設によって異なりますが、介護付き有料老人ホームのような民間施設であれば、2人部屋を用意している施設もあります。詳しくはこちらをご覧ください。

2人同時に入居できなかった場合の措置は?

2人部屋に入居できない場合、同施設で1人部屋が2室以上空いていれば、割と距離が近い部屋を用意してくれる場合もあります。どうしても2人部屋に入居したいなら、夫婦別々の部屋で入居をし2人部屋が空くまで待つ方法などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。

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