介護付き有料老人ホームは認知症でも入れる?入居している認知症の人の割合や他に検討したい施設を紹介

介護付き有料老人ホームは認知症でも入れる?入居している認知症の人の割合や他に検討したい施設を紹介

「認知症の家族を介護付き有料老人ホームに入居させたいけど受け入れてもらえるのだろうか?」とお悩みではありませんか。

しかし、症状の進行度合いや施設ごとの受け入れ体制によって、入居の可否や費用は大きく異なります。

そこで本記事では、認知症の方が入居できる介護付き有料老人ホームの割合介護付き有料老人ホーム以外で認知症でも入れる施設のほか、施設で受けられるケアの内容費用相場などについても詳しく解説しています。

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認知症でも入居できる介護付き有料老人ホームは9割以上

認知症の方が入居可能な介護付き有料老人ホームは、全体の約9.5割(※ケアスル 介護で掲載中の介護付き有料老人ホーム5,034件のうち、受け入れ可否が判明している2,488件対象)です。

認知症でも入居できる介護付き有料老人ホームの割合

介護付き有料老人ホームは、主に要介護認定を受けた高齢者を対象とし、24時間体制で施設常駐のスタッフから手厚い介護サービスが受けられる施設です。

民間が運営しているため特養やケアハウスなどの公的施設と比べると費用はかかりますが、人員体制や設備、レクリエーションなどのサービスが充実しているのが特徴です。

認知症の症状が進行して重度になった場合でも、食事や入浴、排泄などの身体介護を受けながら継続して住み続けられるケースが多いです。看取りまで対応可能な介護付き有料老人ホームもあります。

 

徘徊の症状が重い場合や、他の入居者へ危害を加える恐れ(暴力・暴言など)がある場合は、受け入れ可能としている施設であっても入居を断られる可能性がありますのでご注意ください。

介護付き有料老人ホームに入居している方で認知症の人は1.5割

介護付き有料老人ホームにおける認知症の受け入れ割合

「ケアスル 介護」を通じて介護付き有料老人ホームに入居された方のデータでは、およそ1.5割の方が認知症であることが分かりました。

介護付き有料老人ホームは、ケアハウスなどとは異なり、日常的に介護を必要とする方がメインです。24時間体制の手厚い介護サービスが提供されるため、実際に認知症で入居されている方は他の施設と比べても多くなっています。

認知症ケアに特化したサポートを受けたいという場合は、認知症の方をメインで受け入れているグループホームも適しているため、こちらも併せて検討するとよいでしょう。

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認知症で介護付き有料老人ホームが向いてる人・向いてない人

介護付き有料老人ホームは、認知症の方を受け入れている施設もあります。

しかし、本当に介護付き有料老人ホームで良いのかはまた別の問題となるでしょう。

認知症の症状や今後の介護体制を考えたときに、介護付き有料老人ホームは向いていない可能性もあります。

そこで本章では、認知症の方で介護付き有料老人ホームが向いている人向いていない人について、チェックポイント付きで詳しく解説していきます。

認知症で介護付き有料老人ホームが向いてる人

介護付き有料老人ホームは、「症状が軽いうちに早めに入居したい方」「物忘れや見当識障害があり24時間の見守りが必要な方」「将来の住み替えを避けたい方」に特に向いています。

設備が充実しており、認知症が進行しても同じ施設に住み続けられる環境が整っているためです。

介護付き有料老人ホームが向いている人の特徴
理由
認知症の症状が軽度〜中度で、今はまだ意思疎通ができる方 症状が軽いうちに入居することで、施設の環境やスタッフに慣れやすく生活の変化によるストレスを減らせる
物忘れや見当識障害(時間・場所がわからなくなる症状)がある方 24時間介護職員が常駐しているため、夜中に起き出しても安全に対応できる体制が整っている
認知症に加えて、食事・入浴・排泄の介助も必要な方 介護サービスが月額定額内に含まれるため、介護の度合いが増えても費用が大きく変わりにくい
将来、症状が進行しても同じ施設に住み続けてほしい方 機械浴など重度介護に対応した設備が整っており、住み替えの必要が生じにくい

夜中に起き出す、時間や場所の感覚が混乱する症状がみられるケースでも、介護付き有料老人ホームであれば介護職員が24時間常駐しているため安全に対応できます。

認知症の症状が軽いうちに入居しておくと、施設の環境やスタッフの顔に慣れやすく、症状が安定しやすくなるケースもあります。

ケアマネジャーであり社会福祉士でもある桐島さんに、認知症の場合における介護付き有料老人ホームへの入居についてお話を伺いました。

専門家_桐島慎治
ケアマネジャーでもあり介護福祉士でもある桐島さん
監修者プロフィール_桐島 慎治(きりしま しんじ)_株式会社ケアリサーチ
社会福祉士・元ケアマネジャー 桐島さん
まだまだお元気でそこまで介護が必要ではない段階だけれど、将来的に介護度が上がった時に別の施設へ住み替えをしたくない、という方に向いていると思います。
介護付き有料老人ホームは機械浴などのハード面がしっかりと整っているところが多いので、万が一寝たきりになってもそのまま住み続けられる強みがあるんですよね。
また、認知症がある場合でも、症状が軽度なうちに早めに入居して環境に慣れておく、という目的で選ばれるのも一つの良い方法かなと思います。
【介護付き有料老人ホームが向いている人のチェックポイント】
将来的に介護が重くなっても、同じ施設に住み続けたい
認知症の症状がまだ軽度で、早めに環境に慣れさせたい
夜間も含めた24時間の見守りが必要
毎月の費用を定額で把握しておきたい

認知症で介護付き有料老人ホームが向いていない人

介護付き有料老人ホームは、夜間の徘徊や暴力暴言・介護拒否など、認知症の行動・心理症状が強い方や重度な医療ケアが必要な方には向いていない場合があります。

施設全体の安全管理や看護師数には限りがあり、対応しきれなくなるケースがあるためです。

介護付き有料老人ホームが向いていない人の特徴
理由 代わりに検討したい施設
夜間の徘徊が激しく、転倒・脱走のリスクが高い方 他の入居者への影響が大きくなる場合、退去を求められることがある グループホーム・住宅型有料老人ホーム・特養など
暴力・暴言、介護拒否が強い方 施設全体の安全管理が難しくなり、対応しきれないケースがある 精神科病棟などの医療機関
1日に複数回の胃ろう・痰吸引など、重度な医療ケアも必要な方 看護師数が限られており(入居者30人に1人以上)、頻繁な処置への対応が難しい ナーシングホーム・ホスピス

認知症の症状による徘徊や暴力暴言、介護拒否などの強い症状がある場合、他の入居者の生活に影響を及ぼす可能性もあります。そのため、施設側が対応しきれず退去を求められることもありますので注意が必要です。

医療体制についても、介護付き有料老人ホームの看護師数は「入居者30人に1人以上(常勤換算)」と法律で定められており、1日に何度も処置が必要な方には対応しきれない場合があります。

看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんにお話を伺いました。

株式会社ナースビジョン 菅原さん
1日3〜4回の胃ろうや痰吸引、人工呼吸器など、重度な医療ケアが必要な方は、介護付きホームだと対応しきれず向いていないケースがあります。
人員配置の基準上、どうしても日中の看護師さんが少ない場合があり、そうした重い医療ニーズを持つ方が施設内にたくさんいると、2人などの少人数の看護師さんでは絶対に手が回らなくなってしまうんですよね。
そういった方には、看護師さんが手厚く配置されているナーシングホームやホスピス系の住宅を選んでいただく方がよいとお伝えしています。
受け入れ可能な認知症の症状・行動や医療ケアの範囲は施設によって異なります。
入居前に「どのような行動・症状に対応しているか」「医療処置はどこまで対応できるか」を必ず施設に直接確認してください。
【介護付き有料老人ホームが向いていない人のチェックポイント】
夜間の徘徊など、他の入居者や安全管理に影響が出ている
暴力・暴言など、施設全体での対応が難しい問題行動がある
食事・入浴などの介護を強く拒んでいる
胃ろうや痰吸引など、1日に複数回の医療処置が必要

介護付き有料老人ホーム以外に認知症の方が入れる施設

介護付き有料老人ホーム以外で認知症の方を受け入れている施設について、本人の要介護度や必要とするサポート体制によって、主に4つの選択肢があります。

  • グループホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • ケアハウス
  • 特養
認知症の方が入れる施設 4種類の比較
グループホーム 住宅型有料老人ホーム ケアハウス 特養
入居条件 要支援2以上・認知症の診断あり・施設と同じ市区町村の住民 施設によって異なる(自立〜要介護まで幅広い) おおむね60歳以上(介護型は要介護1以上が多い) 原則として要介護3以上
認知症対応 認知症に特化した専門施設。少人数で個別ケアを行う 施設によって対応範囲が異なる 軽度〜中度が中心(施設によって異なる) 重度の認知症でも対応できる施設が多い
費用の目安(月額) 12万円程度 15万円程度
(介護サービス費が別途かかる)
14万円程度 10万円程度
(所得に応じた減額制度あり)
入居までの期間 施設によって異なる 施設によって異なる 施設によって異なる 数か月〜数年かかることがある
こんな方に 認知症専門ケアを少人数・家庭的な環境で受けたい方 必要な介護サービスを自由に選びたい方 症状が軽度〜中度で費用を抑えたい方 要介護3以上で費用を抑えながら長期ケアを受けたい方

それぞれの施設について詳しく解説していきます。

グループホーム

グループホームは、認知症の診断を受けた方だけが入居できる、認知症ケアに特化した施設です。

1ユニット5〜9人の少人数制で、専門のスタッフが一人ひとりの症状に合わせたケアを行うのが特徴となっています。

グループホームの基本情報
入居条件 要支援2以上・認知症の診断があること・施設と同じ市区町村に住んでいること
定員・環境 1ユニット5〜9人の少人数制。家庭に近い雰囲気の中で生活できる
費用の目安 月額12万円程度
こんな方に向いている 認知症はあるが比較的元気で、少人数の家庭的な環境でのきめ細かいケアを求める方

少人数のため、スタッフが一人ひとりの症状や生活リズムをよく把握したうえでケアを行えます。

料理・洗濯・買い物など日常生活への参加を取り入れた活動が、認知機能の維持につながるケースもあります。

【グループホームへの入居を検討する際のチェックポイント】
医師から認知症の診断を受けている
施設と同じ市区町村に住んでいる(住所の要件あり)
少人数で家庭的な環境のケアを希望している
現時点で重度な医療ケアは必要ない

グループホームについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームは、施設に住みながら外部の訪問介護やデイサービスを自分で選んで組み合わせられる施設です。認知症の方も多く入居しており、介護付き有料老人ホームより入居条件が幅広い施設も多くあります。

住宅型有料老人ホームの基本情報
入居条件 施設によって異なる(自立〜要介護まで幅広く受け入れている施設が多い)
介護の仕組み 施設が介護を提供するのではなく、外部の訪問介護・デイサービスなどを個別に契約して利用する
費用の目安 月額15万円程度(利用した介護サービス分が追加でかかる)
こんな方に向いている 認知症はあるが比較的自立度が高く、必要なサービスを自分で選びたい方

住宅型有料老人ホームは、使う介護サービスの量が増えるとその分費用が上がります。

認知症が進行して必要な介護が増えると、介護付き有料老人ホームより費用が高くなるケースもあるため、長期的な費用の見通しを立てることが大切です。

施設によって認知症の受け入れ範囲は大きく異なります。入居前に「どの程度の認知症の症状に対応できるか」を必ず施設に確認してください。

住宅型有料老人ホームについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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ケアハウス

ケアハウス(軽費老人ホーム)は、公的な施設のため費用を抑えながら生活支援を受けられるのが特徴です。

介護型と一般型の2種類がありますが、認知症の方にはより手厚い介護サービスを受けられる「介護型」がおすすめとなります。

ケアハウスの基本情報
種類 一般型(自立〜要支援が中心)と介護型(要介護にも対応)の2種類がある
入居条件 おおむね60歳以上(介護型は要介護1以上が多い)
費用の目安 月額14万円程度(公的施設のため比較的安い)
こんな方に向いている 認知症の症状が軽度〜中度で、費用を抑えながら生活支援を受けたい方

ケアハウスは費用が安い一方、重度の認知症に対応できる施設は限られています

入居を検討する際は、施設がどの程度の認知症の症状に対応しているかを事前に確認しておきましょう。

【ケアハウスへの入居を検討する際のチェックポイント】
認知症の症状が軽度〜中度である
費用をできるだけ抑えたい
要介護の方は「介護型ケアハウス」を選ぶ
入居前に施設の認知症ケア対応範囲を確認する

ケアハウスについて詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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特養

特別養護老人ホーム(特養)は、公的施設のため費用が安く、24時間体制で介護を受けられる施設です。

認知症の方でも入居できますが、原則として要介護3以上の方が対象となります。

特別養護老人ホームの基本情報
入居条件 原則として要介護3以上(要介護1・2の方は特例として認められる場合がある)
費用の目安 月額10万円程度(所得に応じた費用の減額制度あり)
待機期間 希望者が多く、入居まで数か月〜数年かかることがある
こんな方に向いている 要介護3以上で、費用を抑えながら長期的に介護を受けたい方

特養は費用が安く終身利用できますが、希望者が多いため入居まで時間がかかるケースがとても多いです。

そのため「なるべく早く施設に入居させたい」という場合は、特養への申し込みをしながら他の施設も並行して探すことをおすすめします。

【特養への入居を検討する際のチェックポイント】
要介護3以上の認定を受けている
費用をできるだけ抑えたい
すぐに入居が必要な場合は他の施設も並行して探す
所得が低い場合は「負担限度額認定制度(費用の減額制度)」を確認する

特養について詳しくは、以下の記事をご覧ください。

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介護付き有料老人ホームで受けられる認知症ケアとは

介護付き有料老人ホームでは、主に以下のようなケアが受けられます。

介護付き有料老人ホームで受けられる主なサービス
見守り・声掛け 24時間体制のスタッフによる常時の見守り、離床センサーなどを活用した安全確保
生活・健康援助 掃除や洗濯などの完全代行、看護スタッフによる専門的な服薬管理・健康管理
身体介護 定額内で24時間対応可能な食事、入浴、排泄介助(認知症ケアの専門的アプローチ含む)
レクリエーション 音楽療法や回想法など、認知機能の維持やBPSD(周辺症状)の緩和を目的とした専門的プログラム

介護付き有料老人ホームは日常的な介護を必要とする方を対象としているため、施設によっては認知症ケアの知識を持つスタッフがいるなど、認知症の症状の進行に合わせた手厚いサポートを提供しているところも多くあります。

また、介護付き有料老人ホームは介護保険を定額で利用する「特定施設入居者生活介護」となるため、基本の介護サービス費用は固定です。

しかし、日常的な医療ケアや専門的なケア(インスリン注射や胃ろう、たん吸引など)については、看護師の配置状況などによって各施設で対応の限界があります。

あらかじめどのような医療・介護体制が整っているのかを細かくチェックしておくと安心です。

対応可能な医療ケアであっても、夜間の対応が必要な場合やその頻度によっては入居が難しいケースがありますのでご注意ください。

それぞれのケアについて詳しく解説していきます。

見守り・声掛け

介護付き有料老人ホームの最大の強みは、24時間体制で介護スタッフが常駐し、常に人の目がある環境であることです。

スタッフの定期的な巡回や居室の離床センサー・見守りカメラなどの設備を活用しているところもあるので、認知症の症状による徘徊や昼夜逆転があっても安心して暮らしやすくなっています。

万が一の際も迅速な対応が可能な点は、手厚い人員配置がある介護付き有料老人ホームならではのメリットです。

生活・健康援助

認知症の方が苦手になりやすい掃除や洗濯、買い物などの家事全般は基本的にすべてスタッフが代行するため、生活上の混乱を防ぐことができます。

また、日中(施設によっては24時間)看護スタッフが配置されていることが多く、認知症の方に多い「薬の飲み忘れ」や「過剰摂取」についても防ぎやすい環境です。

体調不良をうまく伝えられない認知症の方の「小さな変化」にいち早く気づき、看護師や医師と連携して重症化を防げるのも大きな強みとなります。

身体介護

介護付き有料老人ホームは介護保険の定額制(特定施設)であるため、身体介護が必要な場面が1日に何度あっても追加費用を気にすることなく介助を受けられます

入浴を激しく拒否したり、介助に対して怒りっぽくなったりする認知症特有の周辺症状に対しても、専門知識を持ったスタッフがいれば適切に対応してもらえるでしょう。

監修者プロフィール_桐島 慎治(きりしま しんじ)_株式会社ケアリサーチ
社会福祉士・ケアマネージャー 桐島さん
介護付き有料老人ホームは「介護保険自己負担額」というものが定められているので、一定額の金額で利用できるという安心感があります

ただし、専門的な医療ケアが介護が必要になる場合は、施設での対応に限界があるケースもあります。対応可能やケアについては、施設ごとに確認しておきましょう。

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レクリエーション

介護付き有料老人ホームはでは、リハビり体操などのほか、認知症の進行予防や精神的な安定を目的としたレクリエーションがある施設もあります。

集団での行動が苦手な方であっても、手厚い人員配置のある介護付き有料老人ホームならスタッフが本人のペースに合わせて参加をサポートできる点も強みです。

認知症を受け入れている介護付き有料老人ホームの費用相場

ケアスル 介護で掲載中の、認知症を受け入れている介護付き有料老人ホームの費用相場(中央値)は、初期費用が300,000円月額費用が134,405円です。介護付き有料老人ホーム全体では、初期費用が300,000円、月額費用は110,000円となりました。

介護付き有料老人ホーム全体と認知症受け入れ可の介護付き有料老人ホームの費用比較

初期費用は同じですが、月額費用では認知症受け入れをしている介護付き有料老人ホームの方が2万円ほど高くなっています

なお、食費や光熱費などは月額費用に含まれているケースが一般的です。施設によっては実費請求のところもありますのでご注意ください。

社会福祉士でケアマネジャーの桐島さんに、介護付き有料老人ホームの費用について伺いました。

監修者プロフィール_桐島 慎治(きりしま しんじ)_株式会社ケアリサーチ
社会福祉士・ケアマネージャー 桐島さん
介護付き有料老人ホーム(軽費老人ホーム)や特養などの公的な施設は費用が安く、民間施設と費用が逆転する(民間施設の方が安くなる)ことはほとんどありません

また、一般型介護付き有料老人ホームで介護サービスを利用する場合は介護保険が使えます。介護保険を使う場合の負担割合は1~3割で、収入や世帯構成などによって変わりますのでご注意ください。

ギリギリの予算で施設を選ぶと、認知症の進行で介護費用などが増えた場合に支払いが難しくなる可能性があります。資金計画には十分なゆとりを持たせてください。
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介護付き有料老人ホームに入居させたいけど、お金がない場合の対処法

介護付き有料老人ホームに入居させたいけど、お金がない場合は以下の4つの方法があります。

  • ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談する
  • 費用が安い施設を探す
  • 減免制度を活用する
  • 生活保護を受給する

介護付き有料老人ホームへの入居でお金に不安がある場合でも、まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに現状の予算などを相談し、専門家のアドバイスを受けましょう

その上で、費用が安い特別養護老人ホーム(特養)などの公的施設も検討しつつ、月々の介護保険の自己負担額が上限を超えた際に払い戻される「高額介護サービス費」といった負担軽減制度が利用できるかを確認することが重要です。 (※「特定入所者介護サービス費」による居住費・食費の軽減は公的施設が対象となり、介護付き有料老人ホームには適用されません)

「どうしてもそれほど費用が用意できない」という場合は、福祉事務所に相談して生活保護の受給を検討することもできます。ただし、生活保護受給者の規定の範囲内で入居できる介護付き有料老人ホームは数が限られるため、対象施設を絞って探す必要があるでしょう。

介護付き有料老人ホームをはじめとした施設への入居でお金に不安がある方は、以下の記事もご覧ください。

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認知症の方が介護付き有料老人ホームに入った時に起こりうるトラブル

認知症の方の場合、暴力・暴言などによって他の入居者とトラブルになる可能性もあります。

監修者プロフィール_桐島 慎治(きりしま しんじ)_株式会社ケアリサーチ
社会福祉士・ケアマネージャー 桐島さん
他人に危害を加えてしまったりとか、暴言・暴力、そういったところがあると、なかなか入居するのは難しいのが現状です。

なかでも、介護付き有料老人ホームに入ったときに起こりうるトラブルとして特に多く考えられるものには、以下の2つです。

  • 行動制限(身体拘束・薬物)によるトラブル
  • 重度な周辺症状による入院・退去トラブル

認知症の本人と施設側のトラブルもありますが、このようにご家族と施設側の認識のずれによるトラブルも発生する可能性があります。

介護付き有料老人ホームは24時間体制でスタッフが常駐し、手厚い見守りが行われていますが、複数人が集まる共同生活である以上、入居前にはこれらのリスクを想定し施設側のサポート体制や対応方針をしっかりと確認しておくことが重要です。

2つのトラブルについて詳しく解説していきます。

ケア方針をめぐるトラブル

身体介護が必要な方が入居する介護付き有料老人ホームでは、転倒や骨折といった事故のリスクが他の施設よりも高いです。

人員配置が手厚いとはいえ、常時1対1での見守りは難しくなります。そのため、認知症の方の行動によっては事故を未然に防ぐ目的で身体拘束や薬物で動きを抑える対応がとられることもあるでしょう。

しかし、動く機会を奪われることで、ご本人の身体機能や認知機能がさらに低下してしまう(廃用症候群)リスクもあるので慎重な判断が必要です。

行動制限は家族の同意の上行われますが、ケアの方針をめぐることで施設側とトラブルに発展しやすいポイントでもあります。

認知症の症状悪化による退去勧告トラブル

「介護付きだから最後までずっと診てくれるはず」とご家族が安心して入居したものの、認知症が進行して想定外のトラブルになるケースもあるでしょう。

施設スタッフの手に負えないほどの激しい暴力や暴言、夜間の大声、介護に対する強い抵抗(入浴拒否など)といった重度な周辺症状が現れた場合、施設での対応限界を超えてしまいます。

問題行動があると、途中で理由で精神科病院への入院を促される、または退去(契約解除)を求められたりするといった可能性もあるので注意が必要です。

問題行動について不安な場合は、あらかじめ施設側に「どのような場合に退去を促されるのか」についても確認しておくようにしましょう。

監修者プロフィール_桐島 慎治(きりしま しんじ)_株式会社ケアリサーチ
社会福祉士・ケアマネージャー 桐島さん
一番重要なポイントは「退去条件」かなと思いますね。「どのような状態になったら退去しなければならないか」は契約書にも記載されていますが、実際には、施設ごとの細かな受け入れ態勢によって状況は変わってきます。
例えば、医療面でどこまでの処置が可能なのか、看護師さんはいつ・何人体制で配置されているのかといった点ですね。そうした体制の中身よって施設の限界が変わってくるため「現実的にどこまで対応してもらえるのか」を直接担当の方に確認していただきたいなと思います。

認知症で介護付き有料老人ホームから追い出されてしまうケースは?

  • ほかの入居者に迷惑をかけてしまった
  • 「介護拒否」による安全確保・健康管理の限界

介護付き有料老人ホームは、日常的な介護を必要とする方を対象とし、24時間体制で手厚いケアを提供する施設です。

しかし、どれほど体制が整っていても、認知症の進行による重度な問題行動が目立つ場合は、サポートの限界を超え退去を求められるケースがあります。

介護付き有料老人ホームをはじめとした老人ホームにおいて、認知症の方が退去を促されてしまうケースについては以下の記事で詳しく解説しています。

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老人ホームを追い出される4つの理由とは?退去後はどうすればいいかも解説
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ほかの入居者に迷惑をかけてしまった

認知症の症状による「他の入居者への迷惑行為」はどの施設でも起こり得ますが、介護付き有料老人ホームにおいては、他の施設よりも入居者同士のトラブルが増える傾向にあります。

特養や認知症メインのグループホームなどと大きく異なるのは、介護付き有料老人ホームには「身体介護は必要だが、認知機能はしっかりしている方」が多く生活している点です。また、穏やかな老後を求めて入居されている方も多いため、グループホームのような「お互い様」という寛容な雰囲気も成り立ちにくいといえます。

そのため、夜間の大声や食堂での問題行動などがあると、入居同士の衝突や施設にクレームが入りやすくなり退去を促されるケースが多いです。

「介護拒否」による安全確保・健康管理の限界

介護付き有料老人ホームでは、介護の必要がある方を受け入れているため、ご本人の「介護拒否」が強くなると施設での生活が難しくなります

認知症の進行に伴い、「お風呂を拒否して不衛生な状態が続く」「処方された薬を飲まない」「スタッフの介助を怒って振り払う」といった症状が出ることがあるでしょう。いくら人員配置が手厚い施設であっても、スタッフが力ずくで無理やりケアを行うことはありません。

その結果「介護拒否により、施設としてお約束している安全確保と健康管理がこれ以上提供できない」という事態になってしまいます。

安全を守るというサービス提供の前提が崩れてしまうため、施設側の対応限界として契約解除(退去)の対象となってしまうのです。

介護職員として10年間勤務され、現在は高齢者施設の紹介業を営んでいる和田さんにお話しを伺いました。

和田さん
介護職員・高齢者施設紹介業経営 和田さん
認知症の症状がひどくなり「ほかの入居者に迷惑をかけてしまう」「スタッフの目が行き届かない」といった状態になると、その施設での生活が難しくなってしまい、グループホームなどへ退去(転居)を余儀なくされる人も多いです。

認知症の方が入れる介護付き有料老人ホームの探し方

認知症の方が入れる介護付き有料老人ホームの探し方

認知症の方が入居できる介護付き有料老人ホームを探すときには、予算や必要になるケアや配慮などをもとに候補を絞り込んでいきます。

施設ごとに認知症の受け入れ基準や提供可能なケア内容(人員配置のゆとりや、夜間の医療対応など)は大きく異なります。施設探しを進める際は、希望条件を整理した上で複数の施設を比較検討しましょう。

介護付き有料老人ホームを検討している場合は、認知症の受け入れ実績が豊富で、専門的な知識を持つスタッフの配置があるか、将来的な症状の進行(重度化や看取り)にも対応できる体制が整っている施設を中心に探すのがおすすめです。

介護付き有料老人ホームをはじめとした施設の選び方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

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まとめ

認知症の方が入居できる介護付き有料老人ホームは多数存在します。入居者の症状や予算に合わせた施設選びが重要です。

【本記事の重要なポイント】

  • 認知症の方で介護付き有料老人ホームを希望する場合は、専門知識を持つスタッフの配置など、認知症ケアの受け入れ体制が整った施設が安心。
  • 入居前に、夜間の見守り・医療体制や、将来の退去要件(重度化した場合など)を必ず確認する。
  • グループホームや特養などの代替施設も同時に比較検討する。

施設探しは、入居希望者の現在の状態と将来の進行リスクを見据えて行います。要介護度や認知症の周辺症状に合致する施設を個人で探し出すことは困難です。

全国の施設データベースを持つケアスル 介護を活用し、専門の相談員とともに最適な入居先を見つけてください。

認知症の症状は予期せず進行します。施設を選ぶ際は、現在の状態だけでなく将来を見据えた資金計画とケア体制の確認を徹底してください。
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