介護付き有料老人ホームのショートステイとは、介護をする側の疲労軽減ケアやなんらかの理由で家を空ける必要が出た際、または介護が必要な人の体験入居として利用される1日単位で施設を利用することができるサービスです。
ショートステイは最短1日から、最長30日まで利用することができます。費用は1日ごとに請求されることが多く、基本的に1,000〜3,000円で宿泊することできます。
この記事では、介護付き有料老人ホームのショートステイを利用する際の費用やサービス内容、申し込み方法などをわかりやすく解説します!
ショートステイとは?
ショートステイとは、1泊2日から利用できる宿泊型のサービスで、施設へ長期入居をするのに比べ、介護保険料を適用できることから比較的安く、希望の日数だけ利用することができます。
「病院から退院後、いきなり自宅で日常生活を送るのは不安」など介護を必要としている人だけでなく、「毎日の在宅介護に疲れを感じている」「冠婚葬祭や旅行などで一定日数家を空ける予定ができてしまった」など、介護をする側の事情でショートステイを利用することもあります。
65歳以上で「要支援」「要介護」と認定された方が利用することができ、長期滞在と同様に入浴や排泄から、食事などの介護、日常生活上の世話及び機能訓練が受けられます。
特に旅行シーズンのGWやお盆、年末年始はショートステイの需要が増え、予約が取れないケースがあるため、ショートステイの利用を検討している場合はできるだけ早く入居準備を進められるとよいでしょう。
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介護付き有料老人ホームのショートステイで利用できるサービス
介護付き有料老人ホームのショートステイでは、入居者の健康のために積極的なレクリエーションや散歩などの運動が行われています。安心して施設での生活を送るために、介護付き有料老人ホームんのショートステイで利用できるサービスについて解説します。
掃除、洗濯、食事の準備などの在宅介護サービス
介護付き有料老人ホームのショートステイで利用できるのは「在宅介護サービス」と呼ばれる基本セットのようなものです。
掃除や洗濯、食事の準備といった、日常生活に必要な行為についてはどの介護施設でも基本サービスとして提供されています。ほかにも日用品の買い物など、さまざまなサービスがこのなかに入ります。
ただし注意が必要なのは、利用者本人以外の方のサポートはできないということです。今回は介護付き有料老人ホームとショートステイに焦点を当てていますが、たとえば在宅介護の場合は「ご家族のお買い物」などをついでに行うことができません。
この点は、注意しておくとよいでしょう。
バイタルチェック
バイタルチェックとは、利用者の体調について把握するために脈拍や血圧などを測ることです。具体的には朝と夕方に測り、利用者の体調を気遣います。
これは介護付き有料老人ホームのショートステイで利用できるサービスであり、毎日の体調をチェック・記録します。特に高齢者は不整脈になりやすいため、少しの差であれば当日の観察を強化するなどして様子見することが多いです。
レクリエーション
レクリエーションとは、自由時間などに娯楽として行われる余暇活動です。特に介護付き有料老人ホームに長期滞在する方にとっては、長期で同じ場所にいるため気晴らしになるでしょう。
ただし介護付き有料老人ホームのショートステイでも、レクリエーションは行われます。
内容としては、散歩などのアウトドアや簡単なスポーツ、文化的なレクリエーションなどがあります。これは利用者の手先を使って脳を活性化したり、認知能力を高めたりする目的があるからです。
運動や散歩の補助
介護付き有料老人ホームのショートステイでは、運動や散歩を取り入れている施設が多いです。この場合、高齢の利用者でも楽しく参加できるように補助します。
散歩であれば施設の周囲に限定し、運動であれば室内で行われるでしょう。特に室内の運動についてはゲーム感覚で行えるものを採用し、運動と印象付けないようにする工夫もされています。
介護付き有料老人ホームをショートステイで利用した際の費用
ショートステイの利用費用は月額費用で請求される長期入居と異なり、1日単位で請求されます。
介護保険の適用範囲により異なりますが、基本的に1000~3000円で宿泊することができます。ここでは、介護付き有料老人ホームのショートステイを利用したときの費用について詳しく解説します。
基本的な1泊2日あたりの費用
ショートステイは、基本的に1,000〜3,000円で宿泊できます。
介護保険事業所の指定を受けたショートステイの基本料金(居住費、食費以外)は介護保険が適用されますが、介護付き有料老人ホームで行っているショートステイには、介護保険適用外の可能性もあるので注意しましょう。
したがって1泊2日などといった、ショートステイ用のプランがない施設もあります。
もし検討中の施設が、介護保険適用のショートステイ(短期利用特定施設入居者生活介護サービス)を行っている場合には、“お試し”を目的として利用しているのも良いかもしれません。
ちなみに介護付き有料老人ホームの長期滞在についての費用としては、月々15〜30万円が平均とされています。
介護保険適用外のサービスを受けた場合の費用
介護付き有料老人ホームで、介護保険適用のショートステイを利用する場合でも、介護サービス以外の部分は保険適用外となります。保険適用外のサービスには、以下のようなものがあります。
- 滞在費
- 食費
- 日用品費
- レクリエーション費
- 理美容代
このなかで滞在費は必須な金額であり、その他はオプションで必要ない方はサービスを受けない選択もできます。
滞在費とは施設への家賃であり、1日ずつ発生するため「1泊2日=2日分」と計算します。
食費は施設によっても異なりますが、おおよそ以下の金額です。
費用 | |
朝食 | 600円 |
昼食(夕食) | 800円 |
おやつ | 150円 |
また日用品代については、私物を持ち込むことで費用を浮かせられます。購入したとしても、数百円程度でしょう。
その他レクリエーションや理美容代については、滞在期間によって必要かそうでないかを判断するとよいです。たとえばショートステイの利用で、理美容代は必要ないですよね。
ただしレクリエーション費用は、ショートステイであってもその施設によって定められている費用を支払う必要があるでしょう。
介護付き有料老人ホームのショートステイのチェックポイント
ここからは、介護付き有料老人ホームのショートステイを確認する際にぜひみてほしいポイントを8つ紹介します。
- ほかの入居者やスタッフの雰囲気が明るい
- 生活支援サービスが整っている
- 医療・介護体制が充実している
- 食事提供サービスは個別対応が可能である
- レクリエーションやイベントの内容・頻度に満足できる
- 入居後の楽しい生活をイメージできる
- 生活必需品以外の持ち込みが認められている
- ペットと一緒に利用できる
チェックポイントとして、ご家族で共有すると判断しやすいでしょう。
1.ほかの入居者やスタッフの雰囲気が明るい
これは介護付き有料老人ホームのショートステイに入居したいとき、かならずチェックしておきたいポイントです。入居者の雰囲気やスタッフが暗い施設だと、利用したときに不安を感じるでしょう。
特に介護付き有料老人ホームは長期滞在が前提なため、合わない雰囲気の施設に入ってしまえば日々の充実度にも関わります。長期滞在を前提としているのであれば、ショートステイで確認しておくとよいです。
また環境にしっかりと配慮できている介護施設であれば、他も十分行き届いたサービスであることが多いでしょう。
2.生活支援サービスが整っている
介護付き有料老人ホームのショートステイを選ぶときには「生活支援サービス」が整っているかも重要なポイントです。
生活支援サービスとは、高齢者が日常生活を営むために必要なものです。介護保険適用外のサービスを指すので、たとえば安否確認や食事の提供、外出付添いなどが含まれます。
スタッフの配慮や人員が行き届いていなければ、充実した介護サービスの提供はできません。有料のオプションではあるものの、いつか利用することもあるのでチェックしておきましょう。
3.医療・介護体制が充実している
介護付き有料老人ホームのショートステイに入居するなら、医療や介護体制が充実しているかを確認しましょう。特に持病を抱えている場合は、医療スタッフの配置有無は重要です。
介護体制についても業界自体が人員不足なこともあるので、十分確保できているかをチェックしてください。
4.食事提供サービスは個別対応が可能である
介護付き有料老人ホームのショートステイを利用する高齢者は、それぞれ食事の種類や方法に制限がある場合が多いですよね。なかには流動食での提供を希望する方もいるでしょう。
将来必要になることもあるので、食事提供の個別対応をしているか、しっかりと確認してください。
ただし介護付き有料老人ホームのショートステイは「個人の好み」に対する、個別対応はできません。あくまでも介護サービス内での対応となります。
5.レクリエーションやイベントの内容・頻度に満足できる
介護付き有料老人ホームのショートステイでは、レクリエーションの内容と頻度をチェックしましょう。
レクリエーションの内容や頻度は、介護施設内で長い時間を生活する利用者にとって重要です。気晴らしやストレスの発散になったり、運動や知能の向上にもなったりするのでチェックしてください。
6.入居後の楽しい生活をイメージできる
介護付き有料老人ホームに入居する前提で、ショートステイを利用されている方はこちらの項目もチェックしましょう。入居前から、将来の楽しい生活をイメージできなければ避けておくべきです。
ちなみに入居後の楽しい生活をイメージできる介護施設とは、以下のようなものと推測できます。
- 入居者やスタッフの笑顔が多い
- レクリエーションが楽しそう
- スタッフと入居者の距離が近い
上記のような部分をショートステイで確認し、介護付き有料老人ホームに入居できると生活の充実につながります。
7.生活必需品以外の持ち込みが認められている
介護付き有料老人ホームのショートステイに、私物の持ち込みが可能かスタッフに聞いてみましょう。生活必需品とは、たとえば歯ブラシや洗顔、パジャマなどです。
生活必需品以外の持ち込みが不可の施設では、あらゆるタイミングでストレスを感じるかもしれません。
8.ペットと一緒に利用できる
長期滞在の予定なら、一緒に住んでいるペットの心配もありますよね。そこで介護付き有料老人ホームのショートステイを、ペットと一緒に利用できるかチェックしてください。
ただしペットと一緒に利用できる介護付き有料老人ホームは数少なく、そのなかでも共有部分には連れて行けないなどの制限がある場合もあります。
介護付き有料老人ホームショートステイ申し込み方は?
ここでは、介護付き有料老人ホームのショートステイを利用する際の申し込み方について解説します。
介護付き有料老人ホームのショートステイは、いつ誰が申し込むの?
介護付き有料老人ホームのショートステイはケアマネによる事前申し込みが必要なサービスであり、申し込み方法や事前申し込みの期限については自治体や施設により異なります。
ここでは、ショートステイ利用までの4つのステップを説明します。
①ケアマネージャーに相談
ショートステイを利用することを決めたら、まずは担当のケアマネージャーに相談します。ショートステイの期間や利用理由などをケアマネージャーに伝えます。
②ケアプランの作成
ケアマネージャーはエリアや費用など相談者からのリクエストをもとに、ショートステイ先を検討します。
その後、ケアマネージャーが施設の担当者と情報を共有しケアプランの作成を行います。予算の範囲内で十分なケアを受けることができるよう、綿密なプランを作成します。
③介護付き有料老人ホームのショートステイ利用に向けた持ち物準備をする
以下の書類は介護付き有料老人ホームのショートステイを利用する際に、持参を求められることが多いため事前に準備をしておくと良いでしょう。
- 介護保険証
- 介護負担割合証
- 介護負担限度額認定証
- 健康手帳・おくすり手帳
上記の必要書類の他、パジャマや着替えなどの衣服や歯ブラシ、バスタオルなどの日用品も必要です。日用品については施設によっては用意のある場合もあるため、事前に必要な持ち物を施設側に確認しておく必要があります。
④サービス利用開始
利用期日が到来したら、施設に入所してショートステイの利用を開始します。
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介護付き有料老人ホームのショートステイを利用する際によくある質問
親が介護付き有料老人ホームのショートステイを嫌がる場合はどうすればいい?
まずはどうしてショートステイを利用したくないのか、理由をしっかり聞いてみましょう。「共同生活を送るのが不安「住み慣れた家から離れたくない」「知らない人の世話になりたくない」など、ショートステイを嫌がる理由は様々あります。無理に説得させるのではなく、まずは施設の入居対応担当者やケアマネージャーなどの第三者の協力を仰ぐと良いでしょう。施設によっては、入居予定日に自宅に迎えに来てくれる場合もあります。
認知症の症状があっても利用できる?
介護付き有料老人ホームでは、施設によっては認知症専門フロアを設けたり、寝たきりの状態でも受け入れ可能な体制を整えている施設もあります。過度な暴力行為や他の入居者とトラブルになりかねるような危険行為の予見がなければ、認知症の症状があってもショートステイを利用することができます。
介護保険を適用したうえで、1泊につき1,000〜3,000円ほどかかります。詳しくはこちらをご覧ください。詳しくはこちらをご覧ください。
介護付き有料老人ホームのショートステイはケアマネによる事前申し込みが必要なサービスであり、申し込み方法や事前申し込みの期限については自治体や施設により異なります。詳しくはこちらをご覧ください。