グループホームが抱える問題点とは?安心できる施設の見極め方を紹介!

グループホームが抱える問題点とは?安心できる施設の見極め方を紹介!

「在宅介護が難しくなってきたので、グループホームへの入所を検討している」「入所後の生活を楽しく送れるだろうか」と不安を抱えている方もいるのではないでしょうか。グループホームへ入所できれば、充実した介護サービスを受けられるため、快適な暮らしを送れます。しかし一方で、問題点があるのも事実です。

この記事では、グループホームの問題点良いグループホームの見極め方などを紹介します。不安を抱えたまま大切な家族を入所させたくないと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

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在宅介護エキスパート協会 代表
所有資格:AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士,社会福祉士,宅地建物取引士
専門分野:在宅介護,老後資金,介護施設全般
職業: 社会福祉士,宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー

NEC 関連会社(現職)でフルタイム勤務の中、10 年以上に渡り遠距離・在宅介護を担う。両親の介護をきっかけに社会福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなど福祉に直接的・間接的に関係する資格を取得。その経験や知識を多くの方に役立てていただけるよう「在宅介護エキスパート協会」を設立、代表を務める。詳しくはこちら

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グループホームが抱える問題点とは

グループホームに入所すれば介護スタッフが常駐しているため、利用者が安心して過ごせる一方で、入所させるのは不安だと感じる人もいるのではないでしょうか。

そこで、グループホームが抱える問題点について紹介していきます。

問題点は、主に以下の4つです。

  • 医療ケアの充実度が低い
  • 住民票のある地域でないと入所できない
  • 要支援2以上の認定が必須
  • プライベートの時間が少なくなる

それぞれの問題点について解説していくので、ぜひ参考にしてください。

医療ケアの充実度が低い

1つ目の問題点とは、医療ケアの充実度が低いことです

グループホームには、看護師の配置義務がありません。そのため、入所を希望している施設に看護師が在籍していない可能性があります

看護師が在籍していなければ、医療ケアを受けられません。介護サービスを望んで入所するため、医療ケアは不要と思うかもしれませんが、高齢者の場合は突然体調を崩してしまう可能性があります。

看護師がいれば迅速な対応が可能ですが、看護師が在籍していないと、病院に行くまで手当を受けられません。

緊急時の対応が施設内でできるかどうかで、その人の命に関わる可能性があります。

また、病気や老化によって常時医療ケアが必要になってしまうと、退去を求められる場合があるため、グループホーム選びは慎重に行いましょう。

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住民票のある地域でないと入所できない

グループホームには、住民票がある地域にしか入所できません

一人暮らしが困難になり入所を考えていて、県外に住む家族の近くにあるグループホームへ入所をしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

しかし、残念ながらグループホームは地域密着型の施設のため、住んでいる地域の人しか入所ができません

遠方に住んでいる人は会いに行ったり、荷物を届けたりするのが大変です。

利用者家族の負担を減らすのであれば、地域外でも入所できる施設を選びましょう。

地域外に入所できる施設は、以下のとおりです。

  • 特別養護老人ホーム
  • 有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院
  • 軽費老人ホーム

ただし名称に「地域密着型」と書かれている施設は、グループホーム同様に地域外の方の入所はできませんので、注意してください。

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要支援2以上の認定が必須

グループホームに入所できるのは、要支援2以上の認定が必須です

そのため、自立している方や要支援1の方は入所できません。

グループホームの入所条件は、ほかに以下の3つあります。

  • 年齢が65歳以上
  • 認知症の診断を受けている
  • グループホームと同じ市区町村に住民票がある

入所できる年齢は原則65歳以上ですが、例外として40歳以上の特定疾病が原因で要介護認定を受けた方も入所可能です。

また、グループホームは認知症の方を対象にした施設なので、要介護認定を受けていても認知症でなければ入所が認められません。

認知症の診断を受けたい場合は、内科や脳神経外科など、認知症の専門医がいる病院へ行きましょう。

認知症の専門医がいる病院がわからない方は、かかりつけ医もしくは地域包括支援センターへ行き、相談してみてください。病院を紹介してくれます。

まだ要介護認定を受けていない方は、最寄りの役所や地域包括支援センターへ行って要介護認定(要支援認定を含む)の申請をしましょう。

プライベートの時間が少なくなる

最後に、プライベートの時間が少なくなるのも問題点の1つです

グループホームに入所すると共同生活になるため、自宅で過ごしていたような自由時間が限られてしまいます

スムーズに1日を過ごせるようにスケジュールを組んでいる施設もあるため、長年一人暮らしをしてきた方にとっては窮屈に思えるでしょう。

しかしグループホームに入所しても、プライベートの時間は作れるので安心してください。

1日のなかで自由時間が設けられており、その時間帯は自室に戻って休憩ができます。

自由時間以外にも介護職員に申し出をすれば自室に戻れる場合があるので、無理をせずに相談してみましょう。

慣れない共同生活のなかで、ほかの利用者と関わるのが苦手な方は自由時間をうまく利用してプライベートな時間を確保してください。

グループホームへの入所を検討しているという方は、ケアスル介護がおすすめです。ケアスル介護なら、入居相談員にその場で条件に合った施設を教えてもらうことができるためご希望に沿った施設探しが可能です。

「プロに相談したい」という方は、ご気軽に無料相談を活用ください。

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グループホームの問題点を解決する方法

グループホームの問題点を解決する方法は、以下の5つです。

  • 看護師が在籍しているグループホームを選ぶ
  • 緊急時にどんな対応をしてくれるか聞いておく
  • 住民票を家族の自宅に移す
  • 介護認定を受ける
  • 完全個室だから一人の時間を作れる

少しでも疑問が残っている状態で入所するのは、正直不安だと思います。大切な家族が生活を送る場所になるので、安心して預けられる施設を選びましょう。

グループホームへの入所が不安な方は、いまから紹介するいずれかの方法を試してみてください。

看護師が在籍しているグループホームを選ぶ

グループホームには看護師の配置義務がありませんが、なかには看護師が在籍している施設があります

看護師がいれば医療ケアを受けられるだけでなく、緊急時の対応や医療機関との連携をとってくれるため、速やかに対処してくれます

しかしグループホームの看護師の役割は、入所者の健康面をサポートすることです。ほかの一部の介護施設のように医療的なサポートは基本的に行いません。

医療ケアを重点的に行って欲しい場合は、介護医療院などへの入所を検討してください

医療処置やリハビリの提供が手厚いため、医療ケアを求めている方には最適です。

ただしグループホームのように、レクリエーションやイベントなどを行っていない施設もあります。

入所する際に何を1番重視したいのか考えて、老人ホーム選びをしましょう。

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緊急時にどんな対応をしてくれるか聞いておく

緊急時に、どのような対応をしてくれるか聞いておきましょう

日中であれば医療機関との連携がスムーズに行えるため、迅速な対応をしてくれる場合が多くあります。

しかし夜中に急変をすると、夜間救急を受診しなければいけません。

連携している医療機関はどこなのか、夜中に対応してくれる病院があるのかなど、入所前にに聞いておきましょう。

提携先の医療機関がどこにあるのかや、どのような病院なのかを知っておくことも大切です。

連絡があった時にすぐに駆けつけられますし、病院の雰囲気を知っているだけで安心感が違います。

住民票を家族の自宅に移す

グループホームは住民票のある市町村にしか入所できないため、県外のグループホームへの入所は認められません

県外に住んでいる家族の地域に入所を希望する場合は、住民票を家族の自宅に移しましょう。市役所で手続きを行えば、住民票は移せます

住民票を移せば、家族がいる市区町村のグループホームへ入所できます。

家族の自宅へ住民票を移すと、郵便物が届くようになります。苗字が異なる場合は、配達員が分かりやすいように表札を追加しておきましょう。

利用者の自宅に郵便物が届かなくなるので、定期的に郵便物のチェックをしに行かなくてもよくなります。

介護認定を受ける

次に、グループホームに入所するために介護認定を受けましょう

要介護認定を受けるには、住んでいる市区町村の窓口で申請を行ってください。

グループホームに入所するには、要支援2以上かつ認知症と診断されることが条件です。

以下では、要介護度ごとの状態を紹介します。

認定を受ける際の参考にしてください。

要介護度 状態
要支援1 要介護度のなかで1番軽度。日常的な介護は必要ないが、多少支援が必要な状態
要支援2 介護は必要ないものの、身の回りのサポートが必要な状態
要介護1 食事や排せつなど基本的な生活はできるが、運動能力や認知能力の低下により一部介助が必要な状態
要介護2 日常生活を一人で送るのが難しくなり、食事や入浴、排せつなどを行う際に介助が必要な状態
要介護3 身体的な衰えにより、自分で立ち上がることや歩行ができなくなり、身の回りの動作が難しくなる状態
要介護4 自力の生活が困難で、意思疎通が難しい状態
要介護5 要介護のなかで1番重度。ほとんど寝たきりの状態で、自力で行動するのが困難な状態

完全個室だから一人の時間を作れる

グループホームは完全個室のため、一人の時間を作れます

「共同生活=集団行動」と考える方も多くいますが、そうではありません。

グループホームでは1日のなかで自由時間が設けられているため、その時間は自室に戻ってゆっくりと過ごしている利用者も多くいます。

無理をして共有スペースで過ごす必要はありませんので、安心してください。

ただし入浴や通院など、事前に決まった予定がある場合は時間厳守です。

決められたルールを守りながら、楽しく共同生活を送りましょう。

問題点が少ないグループホームを見極める4つの方法

安心してグループホームに入所してもらうためにも、問題点の少ない施設を見極めることが大切です。

ここからは、4つの見極める方法を紹介します。

  • 介護職員と利用者との人間関係が良好か
  • 利用者同士で笑顔が見られるか
  • 清潔感のある施設であるか
  • ショートステイを利用して施設生活を体験

きちんと見極めれば、悪質なグループホームに入所する心配はありません。

信頼できると心から思えるグループホームに出会うためにも、ぜひ参考にしてください。

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介護職員と利用者との人間関係が良好か

グループホームに見学に行った際に、介護職員と利用者との人間関係が良好かを見極めましょう

介護職員と利用者が仲良く会話をしていたり、お互いに笑顔が見られたりすると、仲が良いと判断できるかもしれませんが、それだけでは不十分です。

見学に来ることを事前に知っている介護職員は、その時間帯だけ取り繕っている可能性があります。

1番普段の様子が分かるのは、食事介助のときです。1日のなかで1番忙しいため、介護職員の本性が見えやすくなります。

可能であれば、忙しい時間帯を狙って見学に行ってみてください。

利用者同士で笑顔が見られるか

また、利用者同士で笑顔が見られるのかも重要です。

利用者同士で会話がなく、険悪なムードが漂っていれば、グループホームのイメージも暗くなってしまいます。

楽しそうに過ごしていない方がいれば、その方に直接話を聞いてみるのも1つの手段です。

理由によっては、人間関係がうまくいかない施設だと判断できるでしょう。

また、レクリエーションや自由時間に見学に行くのもおすすめです。

一般的にレクリエーションや自由時間は利用者同士の会話が増え、和気あいあいとしています。その中でも利用者同士で揉めていたり、仲が悪そうにしていれば要注意。

たまたま喧嘩をしているのか、普段から仲が悪いのかを施設内にいる方に聞きましょう。

清潔感のある施設であるか

そして、清潔感のある施設かも見ておきましょう

共有スペースの掃除が行き届いているか、整理整頓ができているかなど、施設内が清潔に保たれているかチェックしてください。

他にも、テーブルや椅子が汚れていないか、利用者の衣服が汚れたままになっていないかなどです。

清潔でないグループホームは、介護職員の人員不足の可能性があります。人が足りていないことで利用者の対応だけで精一杯になっており、掃除まで行き届いていない場合も。

介護職員が不足していると、利用者の些細な変化を見落としてしまうリスクがあります。

場合によっては命に関わることもあるため、慎重に見極めましょう。

ショートステイを利用して施設生活を体験

ショートステイを利用して、施設生活を体験する方法があります

ショートステイとは、介護者が休憩したいときや、一時的に介護ができないときに利用する施設サービスのことです。

グループホームでもショートステイを設けている施設があるので、1日体験をしてみましょう。

グループホームでも、最大30日間のショートステイが可能です。実際の暮らしぶりが体験できる良い機会なので、活用してみてください。

ショートステイは介護サービスの一環であり、介護保険が適用されます。希望する場合は、担当のケアマネジャーに相談してみてください。

また、施設によっては、体験入居ができます。1泊のみのところもあれば1カ月程度滞在可能な施設もあります。

費用は、食事代やレクリエーション代、サービス費などすべて含めて1泊あたり3000円~15,000円となります。なお、体験入居は介護保険適用外となるため、実費の支払いが必要です。

グループホームのショートステイや体験入居を利用する際は、部屋に空きがないと利用できないので注意してください。

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グループホームの問題点を解消して新しい生活を始めよう

グループホームにはさまざまな問題点もありますが、1つずつ解消をして新しい生活を始めましょう。

グループホームに入所する条件は、65歳以上で要支援2以上の認知症と診断を受けた方です。

ほかにも、グループホームは地域密着型のため、住民票がある地域にしか入所が認められません。県外に住んでいる方で、自分の地域に入所を希望する際は住民票を自分の住んでいる場所に移しましょう。

また、入所後に楽しく暮らしてもらうためには、介護職員や利用者同士の仲の良さも注目しておきたいポイントです。楽しそうに話をしていたり、笑顔が見られる場合は、良好な関係だといえるでしょう。

大切な家族に入所してもらうためにも、ぜひ不安や疑問を解消してから手続きを行ってください。

グループホームの特徴は?

グループホームは5〜9人の少人数共同生活を送る施設で、認知症の高齢者が対象の施設です。また地域密着型の施設のため、住民票がある地域でしか入所ができません。詳しくは、こちらをご覧ください。

グループホームにかかる費用はいくら?

グループホームにかかる費用は施設によって異なりますが、月々10~20万円前後です。「入居一時金」と「月額利用費」があり、入居一時金とは、賃貸を借りる時に支払う敷金のようなもので、退去の際にかかる修繕費用に充てるお金のことです。入所時に一度だけ支払いをします。また月額利用費は、介護サービス費や生活費などが含まれます。毎月支払う金額なので、細かな項目を確認しておくと安心して入所できます。詳しくは、こちらをご覧ください。

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