「住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違いって何だろうか?」
有料老人ホームには、さまざまな種類があります。そのため、どの施設が合っているかわからない方もいるかもしれません。
本記事では、住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違いを分けるポイントについて、わかりやすく解説していきます。
【この記事のまとめ】
- 住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームにおける大きな違いは、介護サービスの提供の有無
- 生活支援を受けながら自立した生活を楽しみたい場合は「住宅型有料老人ホーム」
- 日常的な介護や医療ケアが必要な方は「介護付き有料老人ホーム」
住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの大きな違いは介護サービス提供の有無
住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違いは以下の通りです。
住宅型有料老人ホーム | 介護付き有料老人ホーム | |
入居条件 | 【60歳以上】の自立~要介護の認定を受けている高齢者 | 【65歳以上】の自立~要介護の認定を受けている高齢者 |
月額費用 | 月額2.25万円~15.3万円 | 月額10万円~30万円 |
夜間の人員配置義務 | なし | あり(24時間体制で介護士が常駐) |
介護サービスの提供 | なし(外部サービスを委託) | あり |
看取りの有無 | 施設全体の3割程度であり | あり |
メリット |
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デメリット |
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住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの大きな違いは、「介護サービス提供の有無」です。
住宅型有料老人ホームで介護サービスを利用するためには、外部のサービス事業所と個別で契約する必要があるのに対して、介護付き有料老人ホームでは、施設内で介護サービスが提供されます。
住宅型有料老人ホームでは基本的に介護サービスの提供がありません。そのため、介護サービスが必要となった場合には、外部の居宅介護業者と個別で契約する必要があります。施設によっては居宅介護支援事業所が併設しているところもあります。介護サービスは介護保険が適用され、費用はサービスを利用した分のみを支払います。
一方で、介護付き有料老人ホームでは入居している要介護者を対象に介護や機能訓練を行うことが定められています。介護職員の常駐が義務付けられているため、24時間365日体制でサポートを受けることができます。
施設内で提供される介護サービスには介護保険が適用されます。費用は要介護度に応じて自己負担額(1~3割)を定額で支払います。
住宅型有料老人ホームでは医療連携を義務付けられていないのに対し、介護付き有料老人ホームでは協力医療機関との連携が義務付けられています。
有料老人ホームに入居する方の介護の状態によっては、住宅型有料老人ホームの方が費用を抑えられることもあります。両施設の特徴を踏まえたうえで、適切な施設を選ぶことが大切です。
住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームのメリット・デメリット
住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームのメリットとデメリットを以下の表にまとめました。
住宅型有料老人ホーム | 介護付き有料老人ホーム | |
メリット |
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デメリット |
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住宅型有料老人ホームでは、施設内で介護サービスの提供がないため、いままでお世話になっている居宅介護支援業者をそのまま利用することができます。介護者が変わらないため、信頼できる方に介護を任せることができます。
入居後に介護が必要になった際には別途手続きが必要というデメリットはありますが、設備やスタッフが少ない分、介護付き有料老人ホームよりも毎月の固定費用がを低く抑えられます。
ただし、施設内に介護や医療の設備が整っていない分、要介護度が上昇したり認知症の進行が進んだりすると、転居や退去を求められるケースがあります。
介護付き有料老人ホームでは、施設内で介護サービスの提供を行っている他、常時介護職員が配置されているため、介護が必要になった時はいつでもサポートしてもらうことができます。
設備が充実している分、住宅型有料老人ホームよりも費用が高くなってしまうというデメリットもあるものの、介護度が上昇しても住み替えや転居のリスクが少なく、終身にわたって入居し続けられます。
一方で、機能訓練やレクリエーションの時間が施設側に決められているため、入居者が自由に過ごせる時間は比較的少ないです。
入居予定者の身体や介護の状況に合わせて、適切な介護施設を選びましょう。
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住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームどちらの施設が向いている?
前章にて、住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違いについて詳しく解説してきました。
この章では「結局どちらの施設に入所するのが良いのだろうか」とお考えの方向けに、住宅型有料老人ホームや介護付き有料老人ホームに向いている人について解説していきます。
生活支援を受けながら自立した生活を楽しみたい場合は「住宅型有料老人ホーム」
住宅型有料老人ホームは、ある程度自立している生活はできるが、毎日の家事を負担に感じている方や、入居後もレクリエーションや趣味などを楽しみたい方に向いているでしょう。
施設内では、将棋や健康麻雀、花札やオセロや茶道など入居者の趣味に合わせて楽しく過ごすための様々なサービスが用意されている場合があります。
入居者同士のコミュニケーションを楽しみたい方には、特におすすめです。
また、住宅型有料老人ホームでは外部の介護サービスを利用するため、必要な時に介助を受けられます。
入所後は生活支援を受けつつ、ある程度は自立した生活を送りたい方には、住宅型有料老人ホームをおすすめします。
日常的な介護や医療ケアが必要な方は「介護付き有料老人ホーム」
介護付き有料老人ホームは認知症が進行しているなど、日常的に介護を受ける必要がある方や、医療面のサポートを受けながら穏やかに過ごしたいと考えている方に向いているといえます。
介護付き有料老人ホームは24時間介護スタッフが常駐しているため、夜間の排せつの介助などにも対応してもらえます。また、認知症ケアや看取りに対応している施設もあるため、万が一の時にも安心して過ごすことができます。
入所後に手厚い介護サービスやケアを受けたい方や、介護が必要になることを見据えた長期入居を考えている方は、介護付き有料老人ホームをおすすめします。
有料老人ホームを選ぶ際には、入所後にどんな生活を送りたいかをあらかじめ考えたうえで施設を選びましょう。
どうしてもどちらかを選べない場合は?
- 「介護が少し必要だけど、介護付き有料老人ホームは高すぎて経済的に不安」
- 「まだ元気だし住宅型老人ホームで訪問介護を利用すれば事足りるのでは?」
本記事では住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームの違いや向いている方を解説してきましたが、上記のように不安や疑問がぬぐい切れず、どうしても決断を迷ってしまう方もいるでしょう。
本章ではそんな状況において、決断の最後の一押しをしてくれる方法について解説して行きます。
- 老人ホームの相談窓口で相談する
- 見学に行ってみた上で考えてみる
- 本人に選んでもらう
老人ホームの相談窓口で相談する
どうしても決めきれない時の対処法として1つ目に紹介するのは、老人ホームの相談窓口で相談してみることです。
本人やご家族の身体的・経済的状況はそれぞれによって異なるため、「雑誌やインターネットに書いてあることが自分にも当てはまるのかな…?」と不安に感じることも多いでしょう。
そんな方々のために、老人ホームの相談窓口では介護のプロに相談することができます。
家庭の状況を加味したうえでおすすめの施設種別、更には具体的な施設まで相談・提案を行ってくれるため、介護の仕組みついての理解が不安な方も安心して施設探しを進められます。
具体的な相談窓口としては以下のようなものが挙げられます。
- 地域包括支援センター:社会福祉士・ケアマネジャーなどに相談できる市町村主体の公的施設
- 市町村の福祉課:お金・仕事・住宅など、生活に関する悩みを相談できる役所の窓口
- インターネットサービス:ケアスル介護などの民間事業者が運営するサービス。料金は一切掛からない
見学に行ってみた上で考えてみる
施設種別で考えてみることも大切ですが、実際の施設の生活はどんなものかという点は決断をする上で大切な要素です。
上記で解説してきたように「住宅型有料老人ホーム」「介護付き有料老人ホーム」という種別にはそれぞれのサービスの特徴がありますが、実際のサービス内容はかなり施設によります。
例えば住宅型有料老人ホームであっても末期がんや難病に対応している施設もあれば、介護付き有料老人ホームでも安価な価格設定をしていることがあります。
サービス内容だけでなく、実際に見学をしてみると生活の雰囲気を掴むことができます。
- 「思っていたよりもスタッフさんがしっかりと見守ってくれるので、住宅型有料老人ホームでも生活できそう」
- 「施設長の話を聞くことによって安心して入居を決められた」
上記のように考えが変わったり、決断の要因になったという方も多くいらっしゃいます。
したがってどうしても迷ってしまう場合は一度見学に脚を運んでみて、実際のサービス内容や生活の雰囲気を掴んだうえで考えてみることもおすすめです。
本人に選んでもらう
どうしても決められない時は、本人に選んでもらうことが良いでしょう。
当たりまえの話ですが、施設で生活するのは本人です。
施設選びの際には費用やサービス面での不安はどうしても残りそうなところですが、本人が選んだ施設であればまず本人は満足して生活してくれるでしょう。
少なくとも家族側が本人からの不満を聞いて「あのとき別の施設を選んでいれば…」と後悔や罪悪感を感じてしまうことは少なくなると言えます。
したがって後々の後悔を残さないという意味では、見学の後などに本人自身に選んでもらうことも大きな選択肢と言えるでしょう。
両施設の大きな違いは、介護サービスの提供の有無です。住宅型有料老人ホームでは、外部の居宅介護支援事業者と契約する必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。
住宅型有料老人ホームは、ある程度自立している生活はできるが、毎日の家事は負担に感じている方に向いているでしょう。介護付き有料老人ホームは、認知症が進行しているなど、日常的に介護を受ける必要がある方に向いているといえます。詳しくはこちらをご覧ください。