特養のショートステイの特徴や利用方法は?手続きの内容まで解説!

特養のショートステイの特徴や利用方法は?手続きの内容まで解説!

ショートステイは、短期的に施設に宿泊できる在宅介護者向けの向けのサービスです。特養老人ホームでのショートステイを利用するにはどのような条件や手続きがあるのか、サービスの内容や注意点なども含めてご紹介します。

ここからグループ
所有資格:介護支援専門員、介護福祉士、認知症介護実践者研修修了
専門分野:介護事業コンサルティング

千葉県佐倉市出身。大学卒業後、教育サービス業界に入社したが、障がい者との交流を機に「高齢や障がいを理由に、不当な差別を受けることのない社会を作りたい」と、介護事業者の門をたたく。介護保険施行前より中心メンバーとして、数々の特別養護老人ホーム、グループホーム、デイサービスの立ち上げ、運営に参画。その後、大手介護事業者に入社し、介護付有料老人ホームやサ高住の立ち上げ、複数施設の運営、管理職育成などに関わる。現在は、“現場第一主義!”を旗印とし、高齢者住宅、デイサービスを中心に「人気の施設づくり」を積極的にサポートしている。講演・執筆活動も多数行っている。詳しくはこちら

約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4

特養のショートステイの特徴

特養は公的な介護保険施設の1つで、長期的に入所される場合は原則「要介護3」以上の重度な方が対象です。

ご自宅での生活が困難な方の生活の場として、必要に応じた介護や生活上のサポートなどを提供しており、同じ施設内にデイサービスの事業所が併設されている場合もあります。ちなみに、特養ではない施設でも、特徴の異なるショートステイが提供されており、特に差別化されているのは介護老人保健施設でのショートステイです。

介護老人保健施設でのショートステイでは、医師の管理のもと理学療法士などのリハビリ専門職が関わる点が特徴です。そのため、医学的な管理が必要な方やリハビリを特に頑張りたい方が積極的に利用する傾向にあります。一方、特養でのショートステイは生活の場としての要素が強く、アットホームな環境である点が特徴で、幅広い方に利用されています。

関連記事
特別養護老人ホーム(特養)とは?
特別養護老人ホーム(特養)とは?

利用対象者は要介護認定を受けた方

介護保険を使って特養のショートステイを利用できるのは、要介護認定を受けた方になります。ご高齢の方でも、要介護認定で要支援判定を受けた方や、そもそも要介護認定を受けていない方は利用対象外です。

要介護認定が受けられるのは65歳以上の方、及び40歳~64歳であって特定疾病により介護が必要となった方に限られます。それぞれの介護の必要度に応じて要介護度が認定され、使えるサービスの種類や量が決まります。

介護保険のサービスはケアプランに基づいて提供される仕組みになっているため、特養のショートステイを利用したい場合も該当施設に直接申し込むのではなく、ケアプランを立案する担当ケアマネジャーを通じて手続きを進めるのが通例です。

居室タイプは個室・多床室・ユニット型

特養の居室タイプは主に従来型の個室や多床室・ユニット型の個室や多床室の4つです。従来型という言葉は、近年新しく作られたユニット型と対比して使われています。

従来型の居室は一つの部屋をカーテンやパーテーションで区切り、基本的にその中で生活することになります。ユニット型の居室では他の入居者と一緒に共有スペースを使うことになります。従来型やユニット型ではケアの提供方法も異なる場合があり、ユニット型の居室では、ユニットごとに職員が担当する入居者を分けているため、介護者担当者が変わりにくいという特徴があります。

費用は1泊2日で1万円程度

特養のショートステイにかかる費用は、「介護保険の一部負担金」と「食費」「居住費」が大部分を占めます。

<一般型ショートステイ・単独型>

1日当たりの短期入所生活介護費 従来型個室 多床室 ユニット型
要介護1 638単位 638単位 738単位
要介護2 707単位 707単位 806単位
要介護3 778単位 778単位 881単位
要介護4 847単位 847単位 949単位
要介護5 916単位 916単位 1,071単位

<一般型ショートステイ・併設型>

1日当たりの短期入所生活介護費 従来型個室 多床室 ユニット型
要介護1 596単位 596単位 696単位
要介護2 665単位 665単位 764単位
要介護3 737単位 737単位 838単位
要介護4 806単位 806単位 908単位
要介護5 874単位 874単位 976単位

参照:厚生労働省「介護報酬の算定構造(令和3年4月施行版)

なお、区分支給限度額は「単位」で表され、1単位およそ10円(地域差あり)で計算できます。区分限度額の範囲内であれば、所得に応じて1〜3割の自己負担で利用可能です。食費や居住費は施設ごとに異なりますが、おおよそ1日あたり2,000〜8,000円程度とみておくとよいでしょう。

例えば「要介護3」の方が個室(ユニット型個室)を利用して、1泊2日のショートステイを利用した場合の費用目安は1万円程度です。ショートステイの利用日数が長くなれば長くなるほど利用料は増えます。

なお、世帯の収入や貯蓄額によって、食費と居住費の減額制度が適用になる可能性もあります。契約時には、利用料の見積もりを見ながら説明を受けられますので、費用について心配な方は、事前にしっかり確認をしておきましょう。食費や居住費の減額制度が適用になるかどうかも、施設の担当者に聞いてみるとより安心です。

関連記事
ショートステイの費用はいくら?費用の相場から安く利用するための制度まで解説!
ショートステイの費用はいくら?費用の相場から安く利用するための制度まで解説!

介護サービスは生活全般に対応

特養のショートステイでは、常時介護を必要とし、在宅での生活が困難な高齢者に対して、生活全般の介護を提供しています。具体的なサービス内容は、食事や入浴介助、リハビリなど基本的なサービスです。

医療ケアをあまり必要としていない方や、とりあえずショートステイを利用してみたい人にとってはおすすめの施設といえるでしょう。

職員体制は介護職員や看護師が中心

特養のショートステイには、医師・生活相談員・介護職員・栄養士・機能訓練指導員などの職員を設置するように決められています。

基本的には介護職員や、看護師、准看護師のいずれかの職員が1人以上常勤することになっているため、夜間の体調の変化に不安がある方も安心です。また、施設にもよりますが、医師は常勤でないことが多いようです。

特養のショートステイと有料老人ホームのショートステイの違い

ショートステイは他にも様々な種類の施設で受けることができます。有料老人ホームでは特養と同様に、ショートステイのうち短期入所生活介護と言って、利用者に短期間入所してもらい、入浴、排泄、食事などの介護や日常生活上の世話及び機能訓練を行うサービスを提供しています。

特養のショートステイとの最も大きい違いは費用です。有料老人ホームで提供しているサービスの多くは介護保険の適用外となってしまうため、特養よりも高い費用がかかってしまうことがほとんどです。

しかし、民間の事業所が運営している有料老人ホームでは、費用が高いところほど施設での生活が充実している場合があります。ホテルのようなきれいな部屋で過ごしたい方や、おいしい食事をとりたいという方は、有料老人ホームのショートステイの利用を検討しても良いかもしれません。

老健・介護療養病床・介護医療院のショートステイの違い

老健や介護療養病床、介護医療院といった施設では、ショートステイのうち短期入所療養介護というサービスを提供しています。短期入所療養介護では、利用者に対して日常生活上の世話や機能訓練だけでなく、医療ケアも実施しています。

特養のショートステイとの大きな違いは医療ケアの有無です。短期入所生活介護を提供している特養や有料老人ホームにも医師は在籍していますが、あくまで緊急時の対応のためであり、日常的な医療ケアは提供していません。

短期入所療養介護では、医師や看護師、理学療法士などの職員が所属していて、専門的な機能訓練や医療ケアを受けることができます。このようなケアを必要としている方は、老健や介護療養病床、介護医療院の利用を検討してみても良いでしょう。

関連記事
老健と特養の違いを一覧表で比較!入居条件から費用、サービス内容の違いを比較
老健と特養の違いを一覧表で比較!入居条件から費用、サービス内容の違いを比較

特養のショートステイを利用するには?

ショートステイを利用するまでには、いくつかの手続きが必要です。具体的にどんな流れで話が進んでいくのか見ていきましょう。

要介護認定と事前の予約が必要

ショートステイの利用対象者は、要介護認定を受けて自宅で生活をしている方です。そのため、要介護認定を受けていない方は、まず要介護認定を受けるための申請を行う必要があります申請は市区町村役場の介護保険担当窓口などで行えます。申請から認定がおりるまでは1ヶ月程度を要するため、ショートステイを利用したい場合は早めに手続きを始めましょう。

ショートステイを初めて利用する際には、施設の担当者との面談や契約、ケアマネジャーが立案するケアプランへの同意などの手続きが必要です。手続きが複数あることに加えて、施設が混雑している場合もあるため、実際に利用できる日にちは数日~数か月先になる可能性があることを覚えておきましょう。

利用するまでの流れ

ショートステイを利用する際は、以下の6つのステップを踏みながら手続きを進める必要があります。

  1. ケアマネジャーに相談
  2. ケアマネジャーが施設をリサーチ
  3. 施設の決定
  4. ケアプランの作成
  5. 事業者との契約
  6. サービス利用開始

ショートステイを利用することを決めたら、まずは担当のケアマネジャーに相談します。利用期間や理由、具体的な要望などを伝えると、ケアマネジャーは、適切な受け入れ先の施設を探していくつか候補先をピックアップします。

利用する施設を決定した後、ケアマネジャーは被介護者の健康状態や介護度合い、希望する利用日程などを施設に伝えて、ショートステイの申し込みを進めます。ケアマネジャーが施設の担当者と情報を共有しケアプランを作成し、予算の範囲内で十分なケアを受けることができるように調整します。

介護担当者はケアプランの情報をもとにサービスを提供します。特に伝えたい要望などがある場合は、事業者にも伝えておくと安心です。

利用期日が到来したら、施設に入所し、実際にショートステイを利用し始めます。

約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4

特養のショートステイについての注意点

ここまで、特養でショートステイを利用する場合の情報をご紹介してきました。注意点についても確認しておきましょう。

体調次第で利用できないこともある

利用する予定の日の数日前に風邪などの感染症にかかってしまうと、他の利用者にうつしてしまう可能性があるため利用できない場合があります。また、施設を利用する前に行う面談と、利用直前の様子が明らかに違っている場合にも、利用を断られてしまうことがあります。

もしも利用する前に体調が急激に変わってしまったら、担当のケアマネジャーや施設の職員に相談するようにしましょう。

持ち物に記名をしておく

ショートステイを利用するときには、日用品や着替えなどを持ち込むことが多いです。個室を利用する場合でも、何らかの手違いによって利用者の荷物が混ざってしまうことがあります。

施設に向かう前に、持ち物にはすぐ見て分かるように名前を書いておきましょう

相性がよい施設を選ぶ

生活環境の変化は、利用する本人にとってストレスになりやすい要因です。少しでも利用期間の生活を充実させられるように、施設の雰囲気や、職員の様子、食事内容などを確認して、気に入った施設を選ぶことをおすすめします。

施設によっては人気が集中していてすぐに利用できないこともあるので、施設の候補に悩んでいる際には、2〜3つの施設を検討しておくと良いでしょう。

特養のショートステイに関するよくある質問

最後に、よく疑問に持たれることが多い利用できる日数についてもご紹介します。

連続して何日間利用できるの?

ショートステイの利用日数に関する決まりは2つあります。

  • 原則連続して30日を超えて利用できない
  • 介護認定期間の半数を超えて利用することができない

介護認定期間とは、要介護認定の有効期間のことで、要介護認定を受ける際に具体的な日数を知ることができます。実際に利用できる日数は、これらの決まりをもとに担当のケアマネジャーが計算します。

ショートステイの利用者が負担する費用は、これらの利用限度日数以内であれば、基本的に利用料金の1割で済みます。ただし、年間合計所得が160万円以上の人は2割、220万円以上の人は3割となります。

他の介護サービスを利用していると日数が減ることも

ショートステイを利用できる日数は、基本的には先ほどの2つの決まりによって計算されます。しかし、ショートステイ以外の介護サービスも利用していると、利用できる日数が減ってしまうことがほとんどです。

介護保険サービスを利用する際には、担当のケアマネジャーが、それぞれの要介護度別に定められた「支給限度額」内に利用しているすべての介護サービス費用が収まるように計画を立てます。他の介護サービスを既に利用しているけれど、ショートステイを長期利用したいという方は、ケアマネジャーに相談すると良いでしょう。

ロングショートステイとは?

ロングショートステイとは、ショートステイを長期的に利用することを意味します。

ショートステイは家族の用事や休息などの理由で、数日~2週間程度利用するのが一般的です。しかし、やむを得ない理由がある場合は長期的な利用が認められており、2週間以上〜1年程度利用できる場合もあります。通常のショートステイとサービス内容に差はなく、異なるのは期間のみです。

長期的にショートステイを利用するには、必要な書類を自治体に提出して許可をもらう方法や、一度自宅に帰ってショートステイの利用を中断することで、利用日数のカウントをリセットする方法などがあります。ただし、ロングショートステイには様々なデメリットもあるため、担当のケアマネジャーとよく相談して決めると良いでしょう。

関連記事
ショートステイをロングで利用するには?日数を増やす3つのポイントを紹介
ショートステイをロングで利用するには?日数を増やす3つのポイントを紹介

特養のショートステイを上手に活用しよう

本記事では特養のショートステイについて、特徴や利用の流れ、利用者の活用シーンなどを交えてご紹介しました。ショートステイは、介護を担う家族にとってもメリットの大きいサービスです。上手に活用すると、本人・家族ともに健康的な生活が送りやすくなるでしょう。

ショートステイの利用経験がない方にとっては、初めての利用に不安を感じるかもしれません。しかし、メリットを肌で感じることができれば、2回目以降の利用はスムーズに行えます。ショートステイについて、より詳しく聞いてみたい方は、担当ケアマネジャーに相談してはいかがでしょうか。

約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
約7秒に1人が利用!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
本人を説得できるか不安……。どうやって勧めればいい?

ショートステイを利用する目的が明確なら、ご本人も納得しやすいでしょう。ショートステイのメリットに目を向けて、ご自身の状況と照らし合わせながら誘ってみてはいかがでしょうか。担当のケアマネジャーさんから提案してもらうのも1つの方法です。詳しくはこちらをご覧ください。

ショートステイの施設は1か所だけに絞らなきゃいけない?

ショートステイをする施設は、1ヶ所に絞る必要はありません。地域に複数の介護施設がある場合は、お気に入りが見つかるまで色々と試すのもよいでしょう。ただし、環境の変化に敏感な方にとっては、あちこちの施設を利用するよりも1ヶ所に絞った方が安心しやすい可能性があります。詳しくはこちらをご覧ください。

約7秒に1人が利用!ピッタリの施設をご提案
プロに施設を提案してもらう
約7秒に1人が利用!ピッタリの施設をご提案
プロに施設を提案してもらう