「親が突然介護を必要になったんだけど、仕事との両立はできる?」「貯金があまりないから金銭面の負担を軽減する方法を知りたい!」など親の介護で悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、30代で親の介護を行う際の仕事との両立や、利用できるサービスなどについて詳しく解説していきます。
この記事を最後まで読み終えていただけたら、仕事と両立しながら30代で介護に取り組む方法が分かります。
30代で仕事との両立や金銭面の負担を軽減したい方は、本記事を参考にしてください。

30代が親の介護をする際に仕事の両立はできる?
結論から言えば、さまざまな介護サービスや介護休業法など親の手助けをしてくれるサービスがあるため、仕事と介護の両立はできます。
ただ、親の介護をするのなら、急に仕事を休まないといけなくなる場合もあるかもしれません。
そのため、普段から上司、同僚、部下へ自分の仕事内容を共有しておき、急に仕事を休んでも周囲へ迷惑にならないように配慮する必要があります。
また、兄弟や親せきなど自分が働いている時間帯に両親を介護してくれる人物を見つけておくことが大切です。
30代で親の介護をする際は、さまざまな介護サービスの利用や仕事内容を周囲へ共有することを心がけましょう。
親の介護をサポートしてほしい方は、ケアスル介護がおすすめ。全国で約4万件以上の介護施設と提携しているので、希望する条件に合う施設探しに役立ちます。
30代で親の介護と仕事を両立するために出来ること
30代で親の介護と仕事を両立するためには、介護支援制度の把握や自分でできる介護支援制度を把握しておかなければいけません。
そこで、30代で親の介護と仕事を両立するために出来ることを3つ解説します。
親の介護と仕事を両立したい方は参考にしてください。
自分の気持ちやお金、時間の優先順位を決める
30代で親の介護と仕事を両立するためには、自分の気持ちやお金、時間の優先順位を決める必要があります。
介護をする際に自分の気持ちとお金、時間をすべて満たした介護を行うことは困難だからです。
例えば、自分で介護をしたくない気持ちを優先したいのであれば、親を介護施設へ入所させるとよいでしょう。
親の介護をするうえで重視したい優先順位を決めておけば、適切な介護が行えます。
介護支援制度を把握する
30代で親の仕事と介護を両立したいのなら、介護支援制度を把握しましょう。
日本には、介護施設や在宅訪問サービス、介護休業法などさまざまな介護支援制度が用意されているからです。
国や勤務先が用意している介護支援制度を適切に利用すれば、自身にのしかかる介護負担の軽減につながります。介護と仕事を両立するためにも、介護支援制度を把握しておきましょう。
自分でできることと支援で賄えることを考える
30代で親の介護と仕事を両立するのなら、自分でできることと支援で賄えることを分けるとよいでしょう。
例えば、親が要介護5の段階で合った場合は、1日に介護時間を110分以上費やさなければいけません。
親の介護だけであれば、1日に110分以上もできます。
しかし、仕事と介護を両立するとなると、110分以上親の介護に時間を費やすことは困難でしょう。
そのため、仕事と介護の時間を逆算して、親の介護のために何ができるのかを検討する必要があります。
自分でできることと支援で賄えることを考え、自分にかかる負担をできるだけ少なくしましょう。
30代が親の介護をする場合に利用できる介護サービス
在宅のみで介護を行うのが難しい方のために、適切な介護が受けられるようにさまざまな介護サービスがあります。
ここでは、30代が親の介護をする場合に利用できる介護サービスとして5つ解説します。
親に適した介護サービスを選ぶのにお役立てください。
介護施設への入居を検討する
30代が親の介護をする場合は、介護施設への入居を検討するとよいでしょう。介護施設へ親を入居させれば、介護職員が代わりに介護をしてくれるため介護負担の軽減につながります。
加えて、介護施設は常に人の目があるため安心して親を預けられたり、介護をするのに適切な環境が整っていたりとさまざまなメリットがあります。
ただ、介護施設は共同生活が求められるので新しい輪に入るのが苦手な方にとっては苦痛に感じるかもしれません。それに、介護施設へ入居するためには、費用も掛かります。
また、一言で介護施設といってもサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどさまざまな種類があり、それぞれの施設によって入所条件やサービスの特徴が異なっているのです。
サービス付き高齢者向け住宅であれば、他の入居者と共同生活を送る必要なく、自由に日常生活を送れます。
加えて、有料老人ホームであれば共同生活をする必要はありますが、充実した介護サービスが受けられます。
親を介護施設へ入居させる際は、入居させるメリットとデメリットを把握したうえで、入居する施設を決めましょう。
在宅訪問サービスを利用する
在宅ワークをしている方であれば、在宅訪問サービスを利用するとよいでしょう。
在宅訪問サービスでは、ホームヘルパーが自宅を訪問して食事の提供や入浴、排せつの介助など生活の手助けをしてくれます。
在宅訪問サービスを利用すれば、共同生活が求められることはありません。
ただ、最初の頃はホームヘルパーに部屋の配置や場所の位置などを教えないといけないため、多少の手間が生じます。
親が他人との共同生活が苦手であれば、在宅訪問サービスを利用してください。
介護休業法を取得する
職場の介護休業法を取得すれば、親を介護しやすくなります。介護休業法とは、1年のうち介護を目的とした休みが93日間取得できる制度です。
親の介護には、多額のお金がかかります。介護休業法を取得すれば、条件を満たせば給付金が支給されるため、金銭面の負担軽減につながります。
介護休業法の給付金を受給するための要件は、以下のとおりです。
- 介護休業を開始する日より2年前に被保険者期間が12カ月以上必要
- 1を満たさなくても当該期間中に本人の疾病があれば受給要件を満たす場合がある
介護休業法の申請は、在職中の事業所を管轄するハローワークでできます。介護休業法の給付金を受給したい方は、一度ハローワークに訪れてみましょう。
安否確認サービスを利用する
安否確認サービスを利用すれば、仕事中に親の姿を確認できるので安心です。安否確認サービスの種類はカメラ型やセンサー検知型、コミュニケーション型など多岐にわたります。
有料サービスの一つである緊急通報サービスを導入していれば、親が苦しくなった時にボタンを押せば救急車を呼ぶことが可能です。
自分が仕事しているときの親の行動が不安な方は、安否確認サービスの導入を検討してください。
介護用品のレンタルや自宅の改修を行う
介護保険を利用すれば、介護用品のレンタルや自宅の改修を行えます。
介護用品を実際購入すると価格が高い傾向にありますが、介護保険を利用したレンタルであれば安く車椅子や杖などを借りられます。
また、階段の段差をなくしたり、手すりを付けたりと親が住みやすい家にするために改修したい方も多いでしょう。
リーズナブルに介護用品のレンタルや自宅の改修を行いたい方は、介護保険を利用してください。
30代で親を介護するには?介護サービスを利用する流れ
介護サービスを利用するには、適切な手順を踏み、手続きを行う必要があります。
介護サービスを利用するまでの手順は、以下のとおりです。
- 介護保険サービスを申請する
- 訪問調査や主治医が意見書を提出する
- 保険サービスの申請や判定をする
- 保険サービスの認定や通知をする
- 介護保険サービスの選択をする
- ケアマネージャーがケアプランを作成する
- 介護保険サービスの利用を開始する
「どのような介護サービスを利用すればいいのか分からない」といった不安がある方は、ケアマネジャーに相談しましょう。
希望する条件や利用したい目的などを伝えることで、ニーズに合った介護サービスを提案してもらえます。
30代で親を介護する際に費用負担を減らせる制度
親の介護には、生活費や介護サービス利用費などさまざまな出費がかかるため、介護費用を賄うことを大変に感じている方も多いでしょう。
そこで、30代の親の介護する際に費用負担を減らせる制度について解説します。
少しでも親の介護にかかる金銭的な負担を軽減したい方は、ここで解説した内容を参考にしてください。
生活福祉貸付制度
生活福祉貸付制度とは、貸付限度額が580万円で保証人がいなくても借り入れられる制度です。貸し付けを受ける世帯の経済的自立と生活の安定を目的に支援を行っています。
ただ、65歳未満の高齢者介護の場合は、生活福祉貸付制度が認められていません。親を介護施設へ入れるためにお金が必要な方や親の生活費などでお金に困っている方は、生活福祉貸付制度の利用を検討しましょう。
高額介護サービス制度
高額介護サービス制度とは、公的介護保険の1カ月間の自己負担の合計額に応じた上限額を超えた場合に超過額の払い戻しを受けられる制度です。
ただし、特定福祉用具の購入や住宅改修にかかる費用、生活援助型配食サービスにかかる費用負担は支給対象とならないので注意しましょう。
公的介護保険の上限額を超過するかもしれない方は、利用を検討してください。
特定入所者介護サービス費
特定入所者介護サービス費とは、所得の低い方が介護保険施設へ入所する際に食費や居住費の負担を軽減するための費用です。
特定入所者介護サービス費を利用するためには、市区町村へ申請して「介護保険負担限度額認定証」を交付してもらい、それを利用施設へ提示して手続きする必要があります。
親が今後介護保険施設へ入所する予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
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30代の親の介護では心のケアが重要
30代で仕事に追われている中、親に適切な介護をするためには適度なメンタルケアが必要です。
ここでは、30代で親の介護をする場合のメンタル面をケアする方法を4つ解説します。
介護中に精神的な負担や疲労を感じる場面がある方は、手軽に取り入れてみましょう。
仕事と介護の両立が不安な方は、ケアスル介護がぴったりです。ケアスル介護では、相談者の方の要望をしっかりヒアリングしたうえで、条件に合った施設をご提案しています。
介護に疲れた時はショートステイを活用する
もし、介護中心の生活でしっかりと休息が取れなかったり、疲労を感じたりした場合は、ショートステイを活用しましょう。
ショートステイとは、最短1日から介護施設へ宿泊できるサービスです。
ショートステイを利用すれば、介護疲れで休息の時間をもちたかったり、体調を崩してしまったりするときでも安心して任せることができます。
介護に疲れた時は、ショートステイの活用を検討してください。
ストレスをコントロールする
適切な介護をするために欠かせない心のケアとして、ストレスをコントロールすることが挙げられます。
例えば、親戚に親の介護を任せて介護をしない機会を作ったり、介護を一種の鍛錬として置き換えたりすることでストレスの軽減につながるかもしれません。
介護ストレスが溜まっている自覚がある方は、上手にストレスをコントロールする術を身につけて介護と向き合いましょう。

休息や趣味の時間をもつ
適切な介護をするためには、休息や趣味の時間をもつことが大切です。休息や趣味の時間をもたずに、仕事と介護ばかりしているとストレスの蓄積につながるからです。
例えば、1週間のうち1日以上は親の介護を親せきや兄弟へ任せて、自分の休息や趣味に使う時間を作るとよいでしょう。
適度な休息や趣味の時間をもてば、心のケアをしつつ仕事と介護の両立ができます。
話し相手を作る
親の介護で溜まったストレスを誰かに話せば、ストレスの発散につながるかもしれません。
親の介護に関する愚痴を誰にも話さなければ、ストレスを発散できないのでイライラが自分の中で蓄積されていく一方です。
複数の話し相手を作って親の介護に関する愚痴を話すことで、ストレスの蓄積を抑えやすいです。
親の介護でストレスが溜まっていると感じる方は、友人や親せきに介護の愚痴を話してみましょう。
疲れにくい身体作りをする
親の介護をしてすぐ疲れることでストレスが蓄積されていくのであれば、疲れにくい身体作りをしてください。
例えば、長座体前屈やスクワットなどのストレッチを実施すると、血流の改善につながるため、疲れにくくなります。
多忙な方なら、1日5分の運動でも筋力アップに役立ち、疲れにくい身体作りを目指せます。
疲れにくい身体作りをしたい方は、まず1日5分間のストレッチから始めましょう。
まとめ|30代からの親の介護は周囲の理解や協力を得よう
30代から親の介護をするためには、周囲の理解や協力を得る必要があります。例えば、親戚に親の介護に協力してもらえたら、自分への負担を軽減できます。
また、会社の上司や同僚、部下へ自分の仕事の進捗状況をあらかじめ共有しておけば、仕事を休んだ時に周囲が自分の仕事を引き継ぎやすくなるでしょう。
周囲の理解や協力を得ることで、親の介護がしやすくなります。30代から親の介護が必要な方は、まず周囲の理解や協力を得られるように努めてください。
介護費用をさらに軽減したいのであれば、ケアマネージャーへ相談してみましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
30代の親の介護は自分も子どもとして若いため介護の準備をしていない場合が多いため、介護が必要になったときの役割分担や準備をしておく必要があります。詳しくはこちらをご覧ください。
