ケアマネと合わない!ケアマネを変えたい時の相談先やポイントを解説

ケアマネと合わない!ケアマネを変えたい時の相談先やポイントを解説

介護を受ける側や介護をする側いずれもが快適な介護生活を送るにあたって、良い介護支援専門員、通称ケアマネジャー (略・ケアマネ)の存在は不可欠です。希望に合ったサービスを受けるためには担当してもらうケアマネとの相性が重要になります。

もしケアマネとの相性が悪くケアマネに不満や物足りなさを感じて変更したいと思った場合は、どのように対応したら良いのでしょうか。

この記事では、ケアマネの役割から選び方のポイント、ケアマネを変更する方法まで具体的に解説しました。ケアマネの変更を考えているのであれば、ぜひ最後までご一読されることをおすすめします

在宅介護エキスパート協会 代表
所有資格:AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士,社会福祉士,宅地建物取引士
専門分野:在宅介護,老後資金,介護施設全般
職業: 社会福祉士,宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー

NEC 関連会社(現職)でフルタイム勤務の中、10 年以上に渡り遠距離・在宅介護を担う。両親の介護をきっかけに社会福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなど福祉に直接的・間接的に関係する資格を取得。その経験や知識を多くの方に役立てていただけるよう「在宅介護エキスパート協会」を設立、代表を務める。詳しくはこちら

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ケアマネとは

私たちが介護サービスを利用するにあたり、ケアマネの存在は非常に重要になってきます。仮に介護を必要とする方やそのご家族と担当のケアマネとの相性が合わない場合や、信頼関係が構築できない場合には、期待する介護サービスを受けることができない可能性があるので注意が必要です。

介護サービスを必要とする方の中には、介護サービスの現状を理解しておらず、ケアマネが行うべき仕事の内容について正確に把握してない方も決して少なくありません。それでは、ケアマネには一体どのような役割があるのでしょうか。

ここからは、ケアマネの具体的な仕事内容や役割、ケアマネを選ぶ際に気をつけるべきポイントについて解説します。

介護保険のスペシャリスト

ケアマネとは、ケアマネジャーの略称であり、介護支援専門員のことを指します。ケアマネの主な仕事は、ケアマネの主な仕事は、要介護認定を受けた方(以下、利用者という)が満足のいく介護サービスを利用するため、本人や家族と面談の上、「ケアプラン(介護サービス計画書)」を作成し、サービス事業者や市区町村などとの連絡調整を行います。

ケアマネは、利用者が最適な介護サービスを受けることができるよう、利用者と介護事業者をつなぐ重要な役割を果たしているのです。したがって、ケアマネは介護サービスや介護保険に関するスペシャリストだと言えるでしょう。

これまで介護の経験がない方の中には、介護保健に関する知識が十分でなく不安を抱えている方もいることでしょう。介護サービスや介護保険について分からないことがあれば、ケアマネに相談することで解決できる場面も多々あるのです。

ケアマネを選ぶ際に気をつけたいポイント

介護や介護保険に関するプロフェッショナルとも言えるケアマネですが、場合によってはお互いの相性が合わないことやケアマネの仕事内容に対して不満が生じるケースもあります。したがってケアマネやケアマネが所属する事業所選びは慎重に行うことが大切です。

一般的にケアマネは、所属する職場によって分類して呼ばれています。在宅介護のための介護サービスを行う居宅介護支援事業所に勤務している「居宅ケアマネジャー」と、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や介護老人保健施設、介護医療院、介護療養型医療施設、特定施設入居者生活介護(介護付有料老人ホームなど)で勤務する「施設ケアマネジャー」の2つのタイプがあります。

それではどのような点に着目してケアマネを選択したら良いのでしょうか。ここからは、ケアマネを選ぶ際に気をつけるべき具体的なポイントを紹介します。

経歴や資格

ケアマネになるには、どのような経歴や資格が必要なのでしょうか。

  1. 介護・医療・福祉分野で下記の国家資格を取得して通算5年以上(従事日数900日以上)の実務経験がある介護福祉士、社会福祉士、看護師、准看護師、栄養士、管理栄養士、精神保健福祉士、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、義肢装具士、歯科衛生士、言語聴覚士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師、医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師
  2. 国家資格を保有していなくても、以下の職種で通算5年以上(従事日数900日以上)の実務経験がある生活相談員、支援相談員、相談支援専門員、主任相談支援員

これらの条件を満たした上で、ケアマネジャー試験に合格し、介護支援専門員実務研修を修了するなどの過程をクリアした方が登録しています。

出身分野により、これまで得てきた知識や実務経験が異なるため、ケアマネごとに得意な分野があります。したがってケアマネを選択する際は、まずは役所の介護保険課や地域の包括支援センターに相談し、利用者自身や家族の状況を理解し、適切なアドバイスをしてくれるケアマネが在籍している事業所を紹介してもらうことをおすすめします

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また、自ら複数の事業所に連絡して最適なケアマネを紹介してもらっても良いでしょう。その際は現在の状況をできるだけ詳しく説明して、自分たちが求める介護サービスを組み込んだケアプランを提供してくれるケアマネを紹介してもらうよう働きかけると良いでしょう。

例えば、基礎疾患を持っている方であれば医療系の資格を持ったケアマネの方が適切であり、要介護度が高い方であれば介護分野での経験が豊富なケアマネの方が安心できる場合もあります。適切なケアマネを担当にしてもらうためには、依頼する側は現在の状況や自分たちの要望をきちんと伝える必要があるのです。

相談しやすさ

どんなに知識や経験が豊富で優秀なケアマネであっても、相性が合わず相談しづらいケアマネであれば十分な介護サービスを受けることが期待できません。満足のいく介護サービスを受けるためには、利用者や家族の暮らしを一番大切に考えてくれる信頼できるケアマネに出会うことが大切なポイントになるのです。

ケアマネを選ぶ際は、気軽に相談できる人、まずは話しやすいかどうかを基準として選ぶことをおすすめします。親身になってこちら側の話を聞いてくれる人なのか、何か疑問に思ったことを質問した際に満足のいく対応をしてくれるのか、しっかりと見極める必要があるでしょう。

介護は一度始まると比較的長い期間続きます。良い介護生活を送るためには、ケアマネと十分にコミュニケーションを取りながら進めることが重要です。ケアマネを選択する際は、ささいなことでも相談しやすい、人柄の良さに加え、適切なアドバイスをくれるケアマネを選ぶことを心がけると良いでしょう。

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フットワークの軽さ

在宅で介護をしている場合、突発的な事故や病気に対応しなければならない場面が生じる可能性があります。その際にすぐ連絡が取れ、即座に対応してくれるケアマネであれば安心です。

逆になかなか連絡が取れず、折り返しの電話もないケアマネや、自宅から遠くに住んでおり気軽にアポイントをとることができないケアマネは、不安が募るため担当に向いていないとも言えます。

ケアマネを選択する際の基準として、すぐに動いてくれるフットワークの軽さはとても重要です。ケアマネ選びのポイントとしては、自宅から近い事業所に勤務しているケアマネや、レスポンスが早く機敏に動いてくれるケアマネを選ぶことをおすすめします。

在宅介護と同様に施設への入所も検討しているという方はケアスル介護がおすすめです。

入居相談員にその場で条件に合った施設を提案してもらうことが出来るので、細かい条件にもマッチした施設を探すことが出来ます。

施設に入りたいけど何からすればよいかわからないという方はぜひ利用してみてください。

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ケアマネを変更したい

一言でケアマネと言っても様々な職務経歴をもったケアマネが存在します。専門性も異なることから、全てのケアマネが同じように万能に対応できるわけではないので注意が必要です。ケアマネと良好な関係を築けるかどうかは、お互いの努力も必要です。しばらくはきちんと向き合って付き合うことをおすすめします。そのうえで、ケアマネとの相性が合わず担当しているケアマネを変更したいと思った場合、ケアマネを変更することは可能なのでしょうか。

ここでは、ケアマネの変更の可否や変更すべき場面、実際に変更する際に気をつけるべきポイントについて解説します。

ケアマネは変更できる?

一度担当になったケアマネは最後までそのまま変更できないわけではなく、希望を出せばケアマネは変更することができます。ケアマネは固定されるわけではないのです。

ケアマネに対し不信感を持ったまま付き合いを続けても、精神的なストレスが溜まってしまいます。現在のケアマネでは十分な介護サービスが受けられないと感じたのであれば、所属の居宅介護支援事業所に連絡をして別のケアマネに変更したい旨を伝えてみると良いでしょう。

こんな時はケアマネを変えた方がいい!

ケアマネは変更することができますが、気に入らないからと短期間でたびたび変更することはあまりおすすめできません。それではどのような場合であればケアマネを変えた方が良いのでしょうか。ここからは、ケアマネを変えた方がいい具体的な場面を3つ紹介します。

専門性が合っていない

先述の通り、ケアマネにはそれぞれ得意分野があります。医療の分野が得意なケアマネもいれば、福祉や介護の分野が得意なケアマネもいるのです。

仮に介護を受ける人が何らかの持病を抱えている場合には、病院や医師とスムーズに連携できる医療系に強いケアマネの方が適していると言えます。介護を必要とする度合いが高い方に対しては、介護経験が豊富なケアマネの方が安心して仕事を任せることができます。。

しかし利用するこちら側が求めるサービスにつなぐことができないなど、サービス情報等の知識を担当のケアマネが有していなければ、期待できる介護サービスを受けることは難しくなります。ケアマネの専門性が合っていないと感じた場合には、ケアマネの変更を検討を変更してみましょう

在宅での介護の場面では、時間や日時に関係なく事故や突発的な問題が発生します。その際、事業所に連絡しても留守ばかりで緊急対応できない場合は、事業所ごとの変更も検討してみましょう。この場合は、最初に事業所を探したときのように、役所の介護保険課や地域の包括支援センターに相談してみましょう事業所選びは、事故や災害等に備え、緊急時対応マニュアルがあるかなども判断材料になると思います。

また、ケアマネの中には夜間や休日、平日でも夕方以降は電話がつながりにくい、もしくは対応をしない方もいます。調整業務や書類仕事なども多い大変な仕事のため、複数の家庭を受け持っている場合は、忙しさもあり対応に不十分さを感じる場面もあるでしょう。専門性だけでなく、ベテランで経験豊富な人が良いのか、若くて体力がある人が良いのか、男性か女性かなども含めて、どんなタイプのケアマネが合っているのかも考えてみてください。

希望を聞いてくれない

十分な介護サービスを受けるためには、ケアマネとの信頼関係がもっとも重要です。しかし中には上手く信頼関係を構築できないケアマネも存在します。

自分の意見や所属する事業所のサービスのみ提案するケアマネや、利用者や家族の希望や提案に耳を貸さず非協力的なケアマネには注意が必要です。家族や介護を受ける側の希望に耳を貸さないケアマネは、変更を検討してみましょう。

ケアマネを変更するときの5つのポイント

ケアマネを変更することはできますが、実際に変更する際はその時々の状況に応じて臨機応変に変更手続きを進めることが求められます。ケアマネを変更するときに着目すべきポイントは、以下の5つとなります。

  1. 利用しているサービスの継続
  2. ケアマネだけでなく事業所ごと変更するか
  3. 変更の理由は冷静かつ明確に伝える
  4. ケアマネ変更のデメリットを理解する
  5. 変更の決定は自己責任

ここからは、以上のポイントを具体的に解説します。

利用しているサービスの継続

ケアマネの変更を希望しているものの、現在利用しているサービス自体は継続したい場合は、その意思を明確に伝えることが大切です。

ケアマネの変更と同時に利用しているサービスの内容が全く変わってしまうと、再び最初からケアプランを作成してサービス内容を構築する必要性が生じてしまい、余計な手間と時間がかかるので注意が必要です。

ケアマネを変更する際は事業所としっかりコミュニケーションをとり、現在利用しているサービスの継続の有無を明確に示すよう心がけましょう

ケアマネだけでなく事業所ごと変更するか

先述の通り、担当しているケアマネ自体に問題があるだけでなく、ケアマネが所属している事業所にも何らかの問題があると感じている場合は、事業所ごと変更することも視野に入れると良いでしょう

ケアマネが所属している介護事業所の中には、民間が運営しているところや、半官半民で運営している事業所、個人運営などいくつか種類があります。中には対応が十分でないところもあり、そのような事業所であればたとえケアマネが変更になったとしても、根本的な問題を解決することは難しいと言えます。

変更の理由は冷静かつ明確に伝える

ケアマネの変更を申し出る際は、変更の理由を明確に伝えることが大切です。具体的にどのような点が合わなかったのか、また新たなケアマネに家族が配慮してほしいポイントなどを事前に準備して明確に伝えることを心がけましょう。

さらに、理由を伝える際には、できるだけ感情に左右されずに冷静に伝えることをおすすめします。何らかの不満を抱えているときは感情が高ぶり上手く説明ができない恐れがあります。一度冷静になり状況を客観的に把握し、担当者に論理的に説明すると内容がスムーズに伝わるのではないでしょうか。

ケアマネ変更のデメリットを理解する

実際に事業所ごと変更する際は、現在の事業所との契約の解約手続きや新しい事業所の選定作業、新たな事業所が決まったあとは契約手続きを進める必要があります。

また、担当のケアマネとコミュニケーションをとり、1から信頼関係を構築する必要もあります。このようにケアマネを変更する場合には、様々なデメリットが発生することを事前に理解しておくよう心がけましょう。

変更の決定は自己責任

たとえケアマネを変更したからといって、新しいケアマネと相性が合うかどうかは分からないため注意が必要です。煩雑な手続きを終えてようやく新しいケアマネが決まったとしても、そのケアマネが頼りなかったり、期待に反したケアプランがつくられる可能性もあるのです。

ケアマネを変更すること自体はあくまで自己責任です。もし変更するのであれば、後悔することのないようにしっかりと調査して時間をかけて新たなケアマネや事業所を探すことをおすすめします。

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ケアマネとの相性は介護生活に重要

今回は、ケアマネを変更したい場合の相談先や変更の手順、具体的な相談方法についてポイントを押さえて解説しました。

介護生活は想像以上に長くなる可能性があることから、ケアマネ選びは快適な介護生活のためにとても大切です。実際に介護サービスを受ける利用者だけでなく介護する家族も安心して日々の生活を過ごせるよう、いざという時はケアマネの変更も視野に入れておくことは重要です

良質な介護サービスを受けるにあたり、ケアマネとの相性は非常に大切になります。今回の記事を参考にして、ケアマネを選ぶ際は後悔することがないように慎重に選ぶことを心がけましょう。

ケアマネとは?

ケアマネとは、ケアマネジャーの略称であり、介護支援専門員のことを指します。ケアマネの主な仕事は、ケアマネの主な仕事は、要介護認定を受けた方(以下、利用者という)が満足のいく介護サービスを利用するため、本人や家族と面談の上、「ケアプラン(介護サービス計画書)」を作成し、サービス事業者や市区町村などとの連絡調整を行います。詳しくはこちらをご覧ください。

ケアマネを変更することは可能?

一度担当になったケアマネは最後までそのまま変更できないわけではなく、希望を出せばケアマネは変更することができます。ケアマネは固定されるわけではないのです。詳しくはこちらをご覧ください。

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