身近で介護相談ができる場所は?信頼できる相談先についてくわしく解説!

身近で介護相談ができる場所は?信頼できる相談先についてくわしく解説!

親に介護が必要かもしれないとわかったけれど「具体的にどこへ相談に行けばよいのか分からない」と不安を抱える方も多いでしょう。

この記事では、高齢になった親の介護が気になり始めたときに把握しておきたい施設や事業所、気軽に話せる相談先をご紹介します。

はじめての介護で不安を抱えている方は、1人で抱え込まずできるだけはやく公的機関や周りの家族・友人に相談してみましょう。

株式会社スターコンサルティンググループ 代表取締役
専門分野:介護事業経営

株式会社JTBで企業、自治体の海外視察を担当後、大手コンサルティング会社の株式会社船井総合研究所に入社。介護保険施行当初、自ら介護事業に特化したグループを立ち上げ、マネージャーとして勤務。その後、介護サービスに特化したコンサルティング会社「株式会社スターコンサルティンググループ」を立ち上げ、専門家集団として活動している。サポート領域としては、介護施設の開設から集客(稼働率アップ)、採用、教育研修システム・評価制度の導入、DX化などを幅広く支援。「日本一」と呼ばれる事例を、数々生み出してきた。コンサルティング実績500法人以上、講演実績700回以上。また「ガイアの夜明け(テレビ東京)」など、テレビ、新聞、雑誌の取材も多い。詳しくはこちら

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介護相談ができる窓口①:地域包括支援センター

高齢者の健康や要介護認定に関するがしたい場合は、地域包括支援センターに相談してみましょう。

地域包括支援センターとは、社会福祉士・ケアマネジャー・保健師など、さまざまな観点からのサポートを受けることができる市町村主体の公的施設です。

地域包括支援センターでは、高齢者の健康要介護認定など、生活全般に関するお悩み相談を受け付けています。

市町村によっては、健康麻雀やいきいき体操など、地域交流の活性化や介護予防のための取り組みを行っている場合もあります。

「これから介護を始める」「介護が必要だが、何から始めればいいかわからない」という方は、地域包括支援センターへの相談をお勧めします。

地域包括支援センターの役割

地域包括支援センターの5つの役割は以下の通りです。

役割 サービス内容
介護予防ケアマネジメント 要支援認定を受けた高齢者で要支援1と要支援2を受けた方を対象に、介護予防ケアマネジメントのプランを作成します
総合相談・支援 高齢者のあらゆる課題や悩み事の相談が受けられます。高齢者の支援を行うご家族はもちろんご近所の方からの相談も可能です。
権利擁護 高齢者の判断力の衰えなどを悪用した消費者被害にあわないようにする活動を行っています。
包括的・継続的ケアマネジメント支援 継続的な支援が必要な高齢者には介護はもちろん、予防、日常生活支援、医療、住宅においてもすぐに役立てるよう関連機関の連携を呼びかけが行われます。
介護予防支援務業 介護を必要とする高齢者や障害者などの介護の予防に向けた支援をする業務です。

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地域包括支援センターで相談できる内容

地域包括支援センターでは、管轄する対象地域に住む、65歳以上の高齢者を対象に相談を受け付けています。対象の高齢者が認知の問題で判断がご自身で出来ない場合にはご家族や支援者により代理の申請や相談が可能です。

地域包括支援センターでは、以下のような相談が可能です。

  • 退院後の支援
  • 共同生活への悩み支援
  • 認知症への対応
  • 虐待の対応
  • 運動機能の低下に関する悩み

保健師看護師社会福祉士主任ケアマネジャーなど、専門知識をもった職員が在籍しており連携を取りながら相談に応じます。

まずはお住まいの地域の地域包括支援センターがどこにあるか調べてみましょう。

介護相談ができる窓口②:市町村の福祉課

介護に限らず日常生活全般の相談がしたい場合は、市町村の福祉課に相談してみましょう。

市町村の福祉課とは、地域の社会福祉に関する業務を担当している公的機関です。

福祉課では、お金・仕事・住宅など、生活に関するお悩み相談を全般的に受け付けています。

このようなお悩みを相談したい方に
「親の介護が大変で、仕事と両立ができない」

「介護が原因で仕事を辞めてしまったが、復職したい」

「介護に疲れてしまい、誰かに相談したい」

介護相談ができる窓口③:シルバー110番

匿名で介護に関する相談がしたい場合は、シルバー110番に相談してみましょう。

シルバー110番とは、別名「高齢者総合相談センター」と呼ばれる都道府県ごとに設置されている高齢者や、高齢者を介護する家族の不安・お悩みを電話で相談できるサービスです。

相談受付時間は平日の午前9時~午後5時で、「#8080」に電話をすると、その地域のシルバー110番につながるようになっています。

相談費用はかからず、専門的な知識を有する相談に関しては、医師弁護士などからアドバイスをもらうことができます。

※時間帯は各都道府県によって異なります。

このようなお悩みを相談したい方に
「匿名で話を聞いてもらいたい」

「専門的なアドバイスがほしい」

「人に聞きにくいお金の相談がしたい

介護相談ができる窓口④:居宅介護支援事業所

在宅介護に関する相談がしたい場合は、居宅介護支援事業所に相談してみましょう。

居宅支援事業所には、実際に介護サービスを利用する際の計画(ケアプラン)を立てたり、市町村やサービス事業者、施設との連絡調整を行うケアマネジャー(介護支援専門員)が在籍しています。

もし既に介護サービスの利用を考えていて、知り合いの方の口コミなどで知っている事業所があれば、直接問い合わせたり相談したりするとよいでしょう。

もちろん、市町村から紹介してもらうこともできます。相談やケアプランの作成は、全額介護保険が適用になるため、一切お金はかかりません。

このようなお悩みを相談したい方に
「デイサービスを利用しながら在宅介護をしたい」

「在宅で介護をするのに疲れてしまった」

「親の状態に合わせたケアプランを作ってほしい」

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介護相談ができる窓口⑤:医療ソーシャルワーカー

病院に入院中・通院中の方や、病院から介護施設への転院に関する相談がしたい場合は、医療ソーシャルワーカーに相談してみましょう。

医療ソーシャルワーカーとは、病院や介護施設での医療支援が必要な方や、その家族に対して社会福祉的な立場からサポートをする専門職のことで、「医療相談員」「MSW(メディカルソーシャルワーカー)」と呼ばれることもあります。

医療ソーシャルワーカーは、病院市区町村の保健所などで退院後の生活病気治療に対する不安など、幅広い相談を受け付けています。

このようなお悩みを相談したい方に
「退院後に在宅で介護ができるか不安」

「治療費に関する相談がしたい」

「退院後、どんな介護施設に入ればいいかわからない」

「はじめての介護でどうすればいいか不安」という方は、ケアスル介護に相談するのはいかがでしょうか。

ケアスル介護では施設の紹介だけでなく、見学や体験入居の申し込みや日程調整の代行も実施しています。

「暮らしの雰囲気を知った上で、納得して施設を探したい」という方も、まずは無料相談からご利用ください。

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地域の身近な相談相手

さいごに、公的窓口や介護相談サービス以外に頼れる身近な相談相手となる地域のつながりについて紹介します。

お住まいの地区の民生委員

民生委員とは厚生労働大臣の委託を受けて地域住民の「見守り」「相談」「支援」を行い、地域福祉の増進をはかる人です。身分は地方公務員ですが報酬はなく、ボランティアとして活動しています。

民生委員は支援の必要な方一人ひとりに向き合い、さらに地域をよく理解しているため、離れて暮らす親の見守りを民生委員にお願いする方も多いといいます。

地域の高齢者に対する民生委員の主な仕事は以下の通りです。

  • 高齢世帯に対する訪問相談
  • 高齢者ご本人の実態調査
  • 市町村・福祉機関とご本人との橋渡し

核家族化が進み高齢者だけの世帯が増え、近所づきあいも減っている現代。家族のように何でも相談できる民生委員は、地域に「なくてはならない存在」といえるでしょう。

周囲の介護経験者や家族

多くの方が親の介護についていちばんに相談する相手は「家族」です。たとえ近くに住んでいなくても、兄弟にはまず親の現在の状況を知ってもらい、協力をお願いしましょう。離れているからこそできるアドバイスもあると考えられるからです。

もし身近に介護経験者がいればぜひ相談に乗ってもらいましょう。ほかの方の経験談を聞けばがんばる道筋も見えてくるかもしれません。

また同級生など同じ年代の友達に相談するのも有効的です。みな高齢の親を持っているから似た境遇の方も少なからずいるはずです。お互いによい話し相手になるでしょう。

家族介護者向けの交流会

家族を介護する方や介護サービスを受けている方たちが交流・情報共有する場として「家族会」や「介護者交流会」が各地で開催されています。交流会は自治体主催が多く、申し込みは市区町村役所、または各会場ごとで受け付けています。

ほかにも病院や福祉法人が催す交流会もあるので探してみるとよいでしょう。中には介護に関するレクチャーと一緒に開催する会もあるため、家族に効果的な情報を取り込めます。

最近ではインターネットでも交流会を検索でき、さらにオンライン交流会も開催されるようになりました。在宅介護などで外出が難しい場合には、ZoomやWebサロンなどの交流会に参加するのもよいでしょう。

介護相談は心身が疲れてしまう前に

ひとたび親に介護が必要になると、介護者は想像していた以上に身体と心・金銭の負担が増えるもの。在宅介護であればなおさら、多くの「想定外」に見舞われ介護者は疲弊してしまうでしょう。

親の年代の多くは頑固になり人の手を借りることを嫌がるかもしれませんが、介護する側にも限界があるのも否めません。

「まだ大丈夫、まだいける」と親も子も無理を続けた結果、共倒れしてしまうケースも多いです。

親に介護が必要かもしれないと感じたら決してひとりで乗り切ろうとせず、できるだけ早い段階で第三者に相談し、冷静に解決策を探ることが肝心でしょう。

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