近年多くみられる「介護事件」の原因とは?対策についても解説

近年多くみられる「介護事件」の原因とは?対策についても解説

高齢化社会が進行している日本においては、介護にまつわる事件が多数発生しています。高齢者の虐待や殺害、権利や財産のはく奪など、介護事件の種類はさまざまですが、どれも悲惨な結果になっていることが多いです。

介護を問題なく行うには、介護事件を起こさないことが重要です。なぜ介護事件が起きてしまうのか、その原因や問題点、さらには解決方法などを知り、家族の介護と上手に向き合いましょう。

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介護事件の原因となり得る問題点とは

そもそもなぜ介護事件が起きるのか、この根本的な原因を知っておくことが大切です。介護事件の原因となる問題点としては、次のものがあげられます。

  • 施設への入居ができない介護難民
  • 老老介護や認認介護の増大
  • 1人暮らしの高齢者
  • 成年後見人のトラブル
  • 高齢者への虐待

介護事件の原因につながる問題点を知り、自分の現状で同様のことは起きていないかも確認しておきましょう。

施設への入居ができない介護難民

介護サービスが必要で、特に老人ホームなど介護施設への入居を必要としている人は増えています。しかし、介護業界は離職率が高く、倒産している介護施設も増えていることから、施設への入居ができない介護難民は増えています。

要介護者に認定されており、介護施設への入居ができない人で、かつ自宅などでも介護サービスが受けられない65歳以上の人が介護難民です。つまり、高齢であり介護サービスを必要としているにもかかわらず、介護がほとんど受けられていない現状があります。

劣悪な環境に置かれた高齢者が介護事件に関係するケースは多く、家族との関係の悪化が、事件の発展につながることも少なくありません。

老老介護や認認介護の増大

高齢化の進行によって高齢者同士の介護が増えており、これも介護事件を引き起こす原因として問題視されています。特に多いのは老老介護や認認介護であり、これが増大することで介護事件は増えていくでしょう。

老老介護は高齢者同士が介護を行うことであり、お互いに65歳以上となっているため、両者への負担は大きいです。認認介護は認知症の人が認知症の人を介護するケースであり、老老介護から無自覚のうちに認認介護へと移行していることも少なくありません。

身体機能が低下している高齢者では適切な介護ができず、自身も疲労して共倒れになることも多いです。また、認認介護のように認知機能も低下していると、正しい判断ができずに、事故や事件などを起こしてしまうこともあります。

高齢者同士での介護には大きなリスクが伴うため、介護事件を回避するにはこのような事態は避けなければなりません。

1人暮らしの高齢者

介護事件は誰かと一緒に暮らしている場合のみに起きるわけではなく、1人暮らしでも発生することがあります。特に高齢者の1人暮らし、いわゆる独居老人と呼ばれる状態だと、認知症や孤独死などが問題になりやすいです。

高齢の1人暮らしで外に出る機会も少なくなると、社会的に孤立してしまうことも少なくありません。社会的な孤立が外界からの刺激をシャットアウトして認知機能の低下を進め、認知症になってしまうこともあるでしょう。

認知症になることで、火の消し忘れやはいかい、マンションなどのルールを破って近隣住民とトラブルを起こすなどの問題が起きることがあります。

また、人知れず孤独死していると、その物件の所有者や近隣の住民に迷惑をかけてしまうことも少なくありません。高齢者は1人で住むことでも介護事件に発展するリスクがあるため、高齢の独居には危険が伴うことは理解しておきましょう。

成年後見人のトラブル

高齢者の財産や権利を守るために選定される成年後見人ですが、これによってトラブルが生じることも少なくありません。認知症などで認知機能が低下した人の代わりに、親族が成年後見人となって不動産やその他資産などの管理を行います。

成年後見人になることで、認知症になった所有者に代わって不動産の売買などができますが、所有者の不利益となる取引をしてしまい、これが問題になることも多いです。自分の利益を追求し、所有者の不利益を発生させるような取引は、裁判所の決定によって無効になることもあります。

成年後見人が勝手に資産の管理や活用をすると、他の親族と対立してしまい、親族間での衝突を生むケースもあることは理解しておきましょう。

高齢者への虐待

家庭や老人ホームなどの介護施設において、高齢者の虐待が起きることもあります。これは介護者の負担の大きさが関係していることが多く、介護によるストレスを高齢者への虐待で晴らしてしまうというケースも少なくありません。

虐待されている高齢者は心身共にストレスを受けてしまい、場合によってはこれが認知機能の低下などにつながることもあるでしょう。虐待を受けることで介護を受けていること自体を申し訳なく感じてしまい、それが生きる意欲を奪ってしまうことも少なくありません。

虐待による問題は増えているため、高齢者を守るためにも、介護事件の発生をいかに回避するかは重要な問題といえます。親の介護のストレスを解消する方法を知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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介護事件に潜む共通点とは

介護事件が起きる背景はさまざまありますが、これにはいくつか共通点があります。

  • 被介護者との後追いを考えていた
  • 加害者に何らかの障害がある
  • 2人世帯住宅である
  • 介護の負担が大きい
  • 被害者が寝たきりの介護者

どのような共通点があるのかを知り、介護事件に潜む問題点についてさらに理解を深めていきましょう。

被介護者との後追いを考えていた

介護されている人を被介護者と呼び、介護者が被介護者を殺害し、後追いを考えているというケースは多いです。介護に疲れてしまい、被介護者との心中や心中の未遂を起こしてしまうこともあります。

介護者と被介護者で共倒れになってしまうケースは多く、特に介護者が強いストレスを抱えていると、後追いを考えることによって介護事件は起きやすいでしょう。

加害者に何らかの障害がある

介護事件の加害者となる人には、何らかの障害があることも少なくありません。これは本人に自覚症状がないケースもあり、介護をしているうちに知らず知らず障害を抱えてしまうこともあります。

特に介護者は介護疲れによってストレスを抱えてしまい、これが認知機能の低下やメンタル疾患などにつながることは多いです。つまり、介護疲れが障害を引き起こしてしまい、これが介護事件の原因となることもあります。

介護事件の加害者となる人には何らかの障害があるケースが多いため、疲れを感じてきていっぱいいっぱいになっているなら、一度病院で自身の状態を確認しておくことが大切です。

2人世帯住宅である

介護者と被介護者の2人世帯の住宅だと、介護事件に発展することが多いです。2人世帯だと介護に向き合う時間がどうしても長くなり、これによってストレスをためやすい環境になってしまうことが理由です。

介護に付きっ切りになることで、介護者は世間とのかかわりが薄れてしまい、自宅内だけが世界のすべてと感じてしまうことも少なくありません。つまり、介護に疲れたり、何らかの問題が生じたりすると、絶望的な気持ちになってしまい、これが介護事件の引き金となることもあるでしょう。

介護の負担が大きい

介護による負担が大きいことも、介護事件を引き起こしやすい共通点です。介護はその業界で働くプロでも大変なものであり、実際に激務によって離職する人は少なくありません。つまり、家族だけで介護をしようと思うと、介護者への負担は非常に大きくなり、これが介護事件につながることも多いです。

介護の負担が大きくなることで、心身ともに疲労してしまい、これが被介護者への敵意や憎悪を生んでしまうこともあります。介護事件を発生させないためには、介護者の負担をいかに減らすかが重要であり、介護だけでいっぱいいっぱいの状態を回避することが重要です。

被害者が寝たきりの介護者

被介護者が寝たきりの状態だと、介護事件は発生しやすいです。寝たきりの状態だとより献身的な介護が必要になり、介護者の負担は増大します。また、被介護者が抵抗できないことで、暴行などの事件が起きてしまうことも多いです。

寝たきりの状態では介護事件に発展しやすい条件が複数あり、特にリスクは高いため注意しなければなりません。

介護事件の原因に多い3種類の「介護疲れ」とは

介護事件が起きる大きな要因として、介護者の介護疲れがあげられます。介護疲れにはさまざまな種類があり、代表的なものは次の3つです。

  • 身体的な負担
  • 精神的な負担
  • 経済的な負担

これら3つの負担によって、いかに介護疲れが起きてしまうのかを知っておきましょう。

身体的な負担

介護は身体的な負担が大きく、これが介護疲れにつながってしまうことも少なくありません。どのような介護が必要かは被介護者の状態によって異なりますが、着替えや入浴、移動の介助など体力を必要とすることも多いです。

大人1人の動きをサポートするには筋力が必要となり、介護者自身も高齢だとスムーズに介護ができないこともあります。身体的な負担が大きいことで、肉体的に疲労することはもちろん、これが精神的な負担につながることも多いです。

精神的な負担

介護には精神的な負担も数多くあり、これが介護疲れを助長してしまうこともあります。例えば1人で介護をしていると、すべての問題を自分で解決しなければならないと思ってしまい、これがストレスになることもあるでしょう。

また、介護サービスを受ける場合は、公的な機関との相談やケアマネージャーとの話し合い、利用先の介護サービスの担当者とのコミュニケーションなども、すべて介護者が行う必要があります。

社会的なつながりはできるものの、実際の介護以外にもやるべきことは多く、これを精神的な負担に感じる人は多いです。介護に関する問題を自分で解決しなければならないと抱え込むと、精神的な負担は増えてしまうため注意しなければなりません。

経済的な負担

介護には費用がかかり、経済的な負担が介護疲れを生んでしまうこともあります。介護サービスを利用するにはコストがかかり、介護保険を利用するとしても金銭的な負担は少なくありません。

また、介護のために離職する場合はメインの収入源がなくなってしまい、これによって将来の不安を生んでしまうこともあるでしょう。介護はいつまで続くかわからず、普段よりも出費が増えることが、介護疲れになりやすいことは理解しておく必要があります。

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介護事件を防ぐためにできる対策とは

介護事件が起きる原因はさまざまですが、これは対策次第で防ぐことができます。介護事件を防ぐ方法としては、次の3つがあげられます。

  • 1人で抱え込まない
  • 利用中のサービスの見直しをする
  • 施設への入居を検討する

これらの対策を実践することで、介護事件の発生を防ぎ、介護者と被介護者の関係を円満に保ちましょう。

1人で抱え込まない

介護に関する問題は1人で抱え込まないことが大切であり、1人で対処できない場合は周囲の人に相談しましょう。すべての問題を1人で解決しようとすると、身体的、精神的な負担が大きくなってしまい、介護疲れを生んでしまうことも多いです。

また、1人で抱え込むことで社会的に孤立して、さらなるストレスを呼んでしまうこともあります。介護に関する悩みは介護サービスのプロや親族、周囲の友人などに相談することがおすすめであり、問題の共有者を増やすことで、介護事件への発展を防ぎましょう。

利用中のサービスの見直しをする

現在介護サービスを利用しているなら、介護サービスの見直しを図りましょう。介護が上手くいかず、ストレスを抱えてしまう原因としては、利用中のサービスが適切ではないという可能性があります。

利用時はそのサービスで良かったという場合でも、被介護者の状態の変化によって別のサービスを利用したほうが良いというケースも多いです。要介護度や要支援度は日々変化するものであり、定期的に利用するサービスの見直しを図ることで、最適な介護サービスを受け続けましょう。

施設への入居を検討する

自宅での介護が難しい場合は、老人ホームなどの施設への入居も検討することが大切です。自宅での介護には限界があり、特に要介護度が高い場合や寝たきりの場合は、個人では対処しきれないケースも少なくありません。

老人ホームなどの施設に入居することで、被介護者は包括的なサービスを受けることができ、介護者も介護疲れを解消しやすくなります。できる範囲は家族で介護することも大切ですが、難しいと判断したなら無理せずプロに介護を委託しましょう。

ケアマネージャーや公的な機関に相談することで、どのような介護施設に入居すると良いのかは判断できます。介護者と被介護者の双方が納得した介護を受けるためにも、プロに相談しながら入居する施設を探しておきましょう。

これから施設への入所を検討しているという方はケアスル介護がおすすめです。

入居相談員にその場で条件に合った施設を提案してもらうことが出来るので、細かい条件にもマッチした施設を探すことが出来ます。

間にから始めればよいかわからないという方はぜひ利用してみてください。

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介護事件は対策によって防げる

介護疲れによって事件が起きてしまうことはあり、これを回避するには対策をすることが大切です。介護事件は高齢者への虐待や金銭的な搾取、場合によっては殺人などに発展することもあります。

悲惨な結果を引き起こさないためにも介護事件の対策は必須です。介護者と被介護者の共倒れにならないためにも、対策は念入りに行って、無理のない範囲で介護を行いましょう。

介護事件が起こってしまう原因とは?

介護事件の原因となる問題点としては、次のものがあげられます。①施設への入居ができない介護難民 ②老老介護や認認介護の増大 ③1人暮らしの高齢者 ④成年後見人のトラブル ⑤高齢者への虐待詳しくはこちらをご覧ください。

介護事件を防ぐためにできる対策とは

介護事件を防ぐ方法としては、次の3つがあげられます。①1人で抱え込まない ②利用中のサービスの見直しをする ③施設への入居を検討する詳しくはこちらをご覧ください。

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