良い老人ホームの見分け方8つをチェックリストで紹介!

良い老人ホームの見分け方8つをチェックリストで紹介!

「見学時に良い老人ホームを見分けたい!」「施設選びで失敗したくない!」このような悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか?

本記事では、良い老人ホームを見分けるポイントについて紹介します。また、老人ホーム見学の際の見ておくべきポイントのチェックリストも用意しています。老人ホームの見学時には、ぜひ本記事を参考にしてみてください!

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デイサービスセンターここから阿品 管理者
所有資格:理学療法士
専門分野:リハビリ、生活支援
職業: 理学療法士

2006年に理学療法士免許を取得し、愛知県の西尾病院で臨床経験を詰み、訪問リハビリにも携わる。同病院で認知運動療法を学びながら学会発表も行う。愛知・東京の病院で臨床経験を詰み、東急病院ではグループ施設の老人ホームで機能訓練指導員を兼務する。2014年に地元広島に戻り、デイサービスセンターここから阿品の機能訓練士として勤務。2021年より管理者に着任する。様々な施設・形態でのリハビリ・生活支援経験を生かして地域高齢者の健康維持に取り組む。詳しくはこちら

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良い老人ホームを見分け方るためのチェックリスト

全国に老人ホームは多くありますが、良い老人ホームを見分けるためにはどのような部分に気をつけて探すべきか気になる方も多いのではないでしょうか。

良い老人ホームを見分けるポイント以下の通りです。チェックリストを活用し、施設の見学時に確認してみましょう。

内容 チェック
高齢者にとって過ごしやすいサービス体制が整っているか
スタッフの人数やホスピタリティに問題はないか
入居者の雰囲気は良いか
医療機関との連携がされているか
手厚いリハビリ体制があるか
施設内に調理場があるか
立地はライフスタイルに合っているか
入居率や早期退去率に問題はないか
地震や火事など災害時の対応はしっかりしているか

良い老人ホームの見分け方のポイント8つ

ここでは、チェックリストの項目を1つ1つ詳しく解説していきます。

高齢者にとって過ごしやすいサービス体制が整っているか

多くの老人ホームはバリアフリー化されていますが、なかには細かい部分はバリアフリー化されていない施設もあります。そういった施設を車椅子や身体的不自由がある方が選んでしまうと、のちに思うように生活できず退去を迫られてしまう可能性があります。

長期入居を希望する方は、現在の身体状況だけでなく、将来を見据えて施設を選ぶようにしましょう。

車椅子を利用する方は廊下やお手洗いが広い施設であったり、麻痺がある方はすべてのスペースに手すりがあったりするような施設を選ぶのがおすすめです。

なかには工芸室や図書ルームなど娯楽施設が完備されているところもあるため、ご自身の趣味に合わせて選ぶと、入居後の生活も充実させることが可能です。

外出レクに力を入れているところや、ジムと同じようなトレーニングマシンを入れているところなど特色がありますので施設の売りを聞いてみるのもいいでしょう。

また居室には万が一の事態に備えて、緊急通報システムが装備されている施設を選ぶと、入居者様もご家族も安心して過ごせます。

スタッフの人数やホスピタリティに問題はないか

老人ホームではスタッフの質によってサービスの質が異なるといっても過言ではないほど、非常に大切な部分です。食事やレクリエーションなどの利用者が集まる忙しい時間帯でも、明るく笑顔で丁寧にコミュニケーションを取れているかチェックしましょう。

スタッフの人数については、施設により基準が異なりますが、要支援2以上の入居者3名に対して看護師または介護士を1名配置する「3:1」が最低基準です。

介護職員の数が多い施設では、職員1人に対する負担が軽減され、ゆとりができることで入居者1人1人に対する手厚いサービスを提供することができます。

入居者に対して職員の数が足りているかどうか様子をチェックするだけでなくスタッフに質問を投げかけ、こちらの要望に的確に答えてくれるようであれば質の高い研修が行われているでしょう。

施設長の考えや対応はサービス全体に影響するため、見学時には施設長がどのような人なのかも見ておくのがおすすめです。

また利用者様の様子も良い老人ホームを見極める際の重要な材料です。利用者様が明るく笑顔で過ごしていたり、さまざまな人と談笑していたりするようであれば、良い老人ホームと言えます。ほかにもスタッフへ気軽に話しかけられるような状態であれば、スタッフと利用者も良い信頼関係を築けているでしょう。

入居者の雰囲気は良いか

入居者の雰囲気を知るためには食事中やイベント時など人が集まっている時間に見学するのがおすすめです。介護職員による食事介助の様子を見られるうえに、明るい表情で丁寧に接しているかなどをチェックできます。スタッフが丁寧な対応をしていれば入居後のミスマッチの可能性は低いと言えます。

利用者が気軽にスタッフへ話しかけられているかも重要です。気軽にスタッフへ話しかけられていれば、信頼関係をしっかり築けている可能性が高く、トラブルが起きた際にもスタッフへ相談しやすい環境となるでしょう。

施設によっては頻繁にイベントを開催しているので、日常とイベントの両方に訪問すると、より施設の雰囲気を知ることができます。

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医療機関との連携がされているか

老人ホームの多くのケアは介護職員が担当しますが、医療ケアは介護職員だけでは対応できないため、看護師が在籍しているかは重要なポイントです。特に持病を持っている方は、急変時に適切な処置をしてもらえるかをチェックする必要があります。

平成30年度に「医療連携体制加算」が制定されたため、医療体制が整っている老人ホームは増えているものの、なかには体制が十分ではない老人ホームもあります。医療体制が整っていない施設に入居してしまうと、のちに退去しなければならなくなる可能性があるので事前の確認は怠らないようにしてください。

医療体制について確認する際は以下のポイントをチェックしましょう。

  • 看護師が夜間帯も常駐しているか
  • 看護師が行う専門ケアはあるか
  • 作業療法士や理学療法士が常勤しているか
  • 受け入れ体制は幅広いか

多くの老人ホームでは昼間の時間帯は看護師が常勤しています。しかし夜間帯は介護職員のみで人数が少ないことがあります。万が一、急変した場合にしっかり対応してもらえるよう、夜間帯も看護師が常勤しているかをチェックしましょう。

施設によっては持病によって入居できない可能性があるため、事前に受け入れ体制も確認しておくとスムーズです。

手厚いリハビリ体制があるか

施設によってリハビリ体制は異なりますが、民間の施設でもリハビリプログラムが充実している施設は増えています。専門家によるプログラムから独自のプログラムを実施しているなど施設によって異なるので、入居者の状態に合わせて選びましょう

老人ホームで受けられるリハビリは主に4種類に分けられます。

  • 理学療法士によるリハビリ
  • 作業療法士によるリハビリ
  • 言語聴覚士によるリハビリ
  • 生活リハビリ

理学療法士によるリハビリは、怪我や加齢などで失われた運動機能を回復させる目的のリハビリです。立ったり、歩いたりなど日常生活に必要な動きが困難な方に向けて行われます。

作業療法士によるリハビリは運動機能の回復に加えて字を書いたり、料理したりなど日常の応用動作を行うためのリハビリです。このような応用動作以外にも、認知症の進行予防や精神疾患に対するアプローチするプログラムも行われます。

言語聴覚士によるリハビリは言語によるコミュニケーション能力の改善を目的にリハビリを行います。ほかにも加齢によって低下する嚥下(えんげ)・摂取能力を向上させるリハビリも行っており、多くの高齢者に必要な機能を鍛えることが可能です。

生活リハビリは、日常生活の動作をリハビリの一環として捉え、専門家以外も含めてそれらを自分の力でできるよう支援するものです。

このようにリハビリは多くの種類があり、自身にあったものを提供している老人ホームを選ぶことで身体機能や認知機能の低下を防げるため、慎重に選択しましょう。

施設内に調理場があるか

老人ホームの施設見学では、毎日提供される食事の試食ができることがあります。

特に食事に力を入れている施設では、年末の年越しそばやクリスマスなどのイベント食など、、毎日の食事が入居者の楽しみになるような工夫を取り入れています。

できたてのご飯が食べたい、塩分コントロールなど食事の個別調整が必要などの条件がある方は、施設内に調理場があるかも必ず確認しましょう。

立地はライフスタイルに合っているか

施設の立地を選ぶ際は5年後や10年後も見据えてライフスタイルに合っているかを確認しましょう。「住み慣れた町がいい」「自然が多い場所がいい」など本人の意向を尊重することが大切です。

可能であれば駅から近い施設を選ぶのがおすすめです。駅から近い施設を選ぶと外出する機会が増え、アクティブに生活するハードルが低くなるため、生活が充実する傾向にあります。

ほかにも家族が施設に立ち寄りやすいかも大切なポイントです。駅から遠いと足が遠のいてしまいなかなか出来ないことも。頻繁に施設に訪問すると入居者の孤独感も和らげることができるため、立地面も重視しましょう。

魅力的な施設が駅から遠い場合は送迎バスの有無を確認しましょう。施設によっては送迎バスを出している可能性があるため、見学時などに聞いておくのがおすすめです。

入居率や早期退去率に問題はないか

長く安心して暮らすために施設の入居率や早期退去率を確認しておきましょう。

入居後のミスマッチを防ぐために、入居率のチェックは非常に重要です。介護付き有料老人ホームの全国平均入居年数は4年ほどです。また、常に空室が5部屋以上あり入居者を募集している施設では、入居後に入居者がすぐ退去をせざるを得ない理由が隠れているケースもあります。

「重要事項説明書」では、入居者の性別、年齢、要介護度、入居期間なども確認することができます。あきらかに入居期間が短い人が多い・女性の退去割合が高いなどの特徴がみられる場合は、施設の入居相談担当者に理由や背景を聞いてみましょう。

地震や火事など災害時の対応

地震や火事など災害時に備えて、災害時の行動がマニュアル化しているかをチェックしましょう。また災害時はスタッフの対応に加え、設備面の充実度も大切です。

見学に行った際は身体的不自由な高齢者が避難しやすい作りになっているかを確認し、安心して入居できるような施設を探しましょう。

見学する前に確認するべき項目

「せっかく施設を選んで入居できたのに、イメージしていた生活を送れなかった・・・」といった事態に陥らないために、さいごに施設選びの際に失敗しがちな施設によくある特徴をご紹介します。

無理のない範囲の費用か

老人ホームを選ぶ際に大きな判断基準となるものの一つに費用面が挙げられます。現在の資産や収入を合わせて無理のない範囲で支払える施設を選ぶことが大切です。

入居費用が高くて払えなくなってしまったといった事態に陥らないためにも、事前に費用の内訳と月々払う料金を確認しておきましょう。

老人ホームの費用は主に

  • 初期費用
  • 月額利用料金

の2つに分けられており、これらの費用を無理なく支払える範囲かどうか検討しましょう。

初期費用は入居一時金と保証金によって算出され、一般の賃貸でいう「敷金」のようなものです。一時金は施設による規定により、退去する際に一部が返金される仕組みです。保証金は退去時の清掃や修繕費に充てられ、使用しなかった分は返却されます。

月額利用料金は主に以下のような費用が含まれます。

  • 賃貸・管理費
  • 食費
  • 日用品
  • 介護用品代

施設によっては月額利用料金に日用品や医療費が含まれていないことがあるため、事前に確認しておくのがおすすめです。

口コミやネット上の評価が低くないか

実際に施設に入居した人やその家族による口コミは、施設選びの貴重な判断材料になります。

入居中の食事の質、入居者同士のトラブルの有無、施設での生活は見学や資料からは判断することができないため、口コミを参考にしてみましょう。

しかし、口コミが低い老人ホームが良くないと一概に言えるわけではないため、実際に施設を見学し施設の雰囲気をしっかり確認しましょう。

良い老人ホームの見分け方のまとめ

良い老人ホームか見分けるためには多くのポイントをチェックすることが大切です。パンフレットやホームページだけでは雰囲気やスタッフの質を確認できないため、必ず見学するようにしましょう。

また見学に行く際は、事前に聞きたい項目をメモなどにまとめて施設長やスタッフに質問しましょう。もし一度の見学で満足できなかった場合は、再度訪問し納得してから施設を決めるのがおすすめです。

本記事で紹介したポイントを押さえて入居者に合った良い老人ホームを見つけましょう。

高級な老人ホームは良い老人ホームと判断していいですか?

高級な老人ホームはさまざまな娯楽施設や医療体制が充実しており、満足度の高い生活が送れるといっても過言ではありません。しかし入居者のライフスタイルや趣味意向に合わない場合もあるため「高級だから良い」と判断せず、入居者に合った施設を見つけましょう。詳しくはこちらをご覧ください。

良い老人ホームの大きな特徴はどういった部分にありますか?

入居者やスタッフの表情が明るく、コミュニケーションが積極的に行われています。ほかにも入居者の表情に安心感が伺われたり、穏やかに過ごせたりしていることが多いです。詳しくはこちらをご覧ください。

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