• 親の介護
  • 【公開日】2026-05-25
  • 【更新日】2026-06-17

はじめの介護相談はどこにしたらいい?あなたに合った相談先を簡単診断!

はじめの介護相談はどこにしたらいい?あなたに合った相談先を簡単診断!

親の老いを突然目の当たりにしたり、在宅介護に限界を感じ始めたりして、何から手をつけたらいいか分からず焦りや不安を抱える方は多くいらっしゃると思います。

そこで本記事では、介護の相談においてあなたにあった相談先の診断無料で頼れる公的機関・民間サービスのそれぞれの特徴などについてご紹介しています。

仕事や家事と介護を両立させ、一人で孤独に抱え込まないための第一歩としてご覧ください。

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所有資格:看護師
専門分野:病気の治療と生活支援・介護施設紹介

看護師として多岐にわたる臨床・介護現場を経験し、株式会社ナースビジョンを設立。介護環境の改善や運営支援に尽力。看護師のアセスメント力を武器に、医学的視点と相性を見極め、後悔しない施設選びを伴走支援します。詳しくはこちら

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あなたに合った介護の相談先を診断!

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病院の医療ソーシャルワーカー
退院後の生活設計や在宅サービスの手配は、病院内の医療ソーシャルワーカーが最もスムーズに動けます。担当医や看護師に「相談したい」と伝えれば繋いでもらえます。
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地域包括支援センター
認知症の初期対応は地域包括が窓口です。専門的な診断・治療が必要な場合は「認知症疾患医療センター」への紹介も受けられます。本人・家族が同じ立場の人とつながれる「認知症カフェ」も地域包括から紹介してもらえます。
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地域包括支援センター
介護全般の入口として最も適しています。費用は無料で、今後の流れを一緒に整理してもらえます。
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民生委員
まず身近な人に話したい場合は、地域の民生委員も気軽に話せる窓口です。
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市区町村役場の介護保険窓口
要介護認定の申請や費用の公式な説明は市区町村の窓口が担います。申請書類もここで入手できます。
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ケアマネジャー
認定を受けている場合、サービス調整はケアマネが主担当です。担当に伝えにくい場合は地域包括支援センターに相談窓口の変更を申し出られます。
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地域包括支援センター
介護者自身のケアも重要です。地域包括では「介護者教室」や傾聴サービスも紹介してもらえます。
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介護施設紹介サイト
施設の種類・費用・空き状況は介護施設紹介サイトのスタッフが無料で整理します。
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施設スタッフまたは施設長
施設内の困りごとは、まず施設のスタッフまたは施設長に相談するのが最短です。解決しない場合は、各都道府県の国民健康保険団体連合会(国保連)への苦情申し立てという手段もあります。
あわせて活用できます
電話相談窓口
外出や対面が難しい場合、介護専用の電話相談窓口を利用できます。匿名で話せるものも多く、まず話を聞いてもらいたいときに適しています。
あわせて活用できます
社会福祉協議会
経済的な不安がある場合は社会福祉協議会も合わせてご相談ください。
あわせて活用できます
地域包括支援センター
正式な手続き(認定・ケアプラン)は地域包括支援センターと並行して進めましょう。
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【無料】介護の相談窓口一覧

自治体や各機関が、介護に関する悩みを無料で相談できる窓口を置いています。 それぞれの窓口には役割や得意分野があるため、今の自分の状況や知りたい内容に合わせて使い分けるとよいでしょう。 以下に、各相談窓口の基本情報と「どんなときにおすすめか」を一覧表でまとめておりますのでご覧ください。
介護の無料相談窓口とおすすめな状況
相談窓口名 どんな相談ができるか おすすめな状況
地域包括支援センター 介護保険の手続きやサービスの利用方法、親の健康や認知症への不安、介護離職や家族の介護疲れなど、介護全般に関する総合相談 何から手をつけていいか分からないときや、どこに相談すべきか迷ったときの「最初の窓口」として
市区町村の担当窓口 介護保険の申請方法、要介護認定の手続き、公的サービスの利用について 介護保険の申請など、公的な手続きを確実に進めたいとき
社会福祉協議会 日常生活自立支援事業(金銭管理)、配食や車椅子貸出などの地域福祉サービスの利用について 金銭管理の不安や、地域独自の福祉サービスを利用したいとき
民生委員 高齢者の安否確認や見守り、地域での孤立防止、専門機関への橋渡しについて 遠方に住む親の様子など、身近な地域での見守りをお願いしたいとき
病院の相談窓口 退院後の在宅療養に向けた準備、転院先や介護施設探し、医療費の不安について 親が入院中で、退院後の生活や介護施設への入居に不安があるとき
電話相談窓口 介護に関する悩み全般、日々の介護ストレスや愚痴の傾聴について 夜間・休日に今すぐ相談したい、または匿名で愚痴を聞いてほしいとき
法テラス 成年後見制度の利用、親族間の相続トラブル、介護施設との契約問題などの法的な相談 成年後見制度や相続など、法的な手続きやトラブルについて相談したいとき
各窓口ごとの特徴について詳しく解説してきます。

地域包括支援センター

もし今、はじめての介護でどこに相談すべきか迷っているなら、まずは「地域包括支援センター」へ相談してください。 地域包括支援センターは、各市区町村が設置している高齢者の暮らしを支える総合相談窓口です。保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門家が在籍しており、介護保険の申請から日々のちょっとした困りごとまで、あらゆる相談に無料で対応しています。
地域包括支援センターの基本情報
主な役割 高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、健康・福祉・介護など様々な面からサポートする総合窓口です。
相談できること ・介護保険の手続きやサービスの利用方法 ・「親が認知症かもしれない」といった健康の不安 ・介護離職や家族の介護疲れに関する悩み
場所・管轄 全国の各市区町村に設置されており、中学校の学区など「日常生活圏域」ごとに担当センターが決まっています。※原則、親が住んでいる地域のセンターが窓口となります。
費用・受付時間 相談は完全無料です。窓口の営業時間は平日の日中(9時〜17時など)が一般的ですが、緊急時は夜間や休日も電話対応可能な場合があります。
「まだ介護が必要かどうかも分からないレベルだけど…」という段階でも全く問題ありません。むしろ、取り返しがつかなくなる前に、少しでも不安を感じたらすぐに相談するのが正解です。 介護福祉士である須川さん(仮名)に、介護の相談と地域包括支援センターの利用についてお話しを伺いました。
【インタビュー情報】
・実施日:2026年5月 ・お名前:須川さん(仮名) ・性別:男性 ・年齢:39歳 ・職業:介護福祉士(経験10年) ・居住地:東京都 ・状況:介護施設での現場勤務を10年継続中

須川さん:介護現場で長く働いていると、「もっと早く相談してくれていれば、ご家族がここまで疲弊せずに済んだのに」と感じるケースにたくさん出会います。ご家族だけで抱え込んで限界を迎えてからでは、取れる選択肢も狭まってしまいます。 「こんな些細なことで相談していいのかな」とためらう必要は全くありません。プロの目が入ることで防げるトラブルはたくさんありますので、少しでも親の様子に不安を感じたら、まずは地域包括支援センターを頼ってほしいですね。
参考:地域包括支援センターについて | 厚生労働省

市区町村の担当窓口

役所(市役所・区役所・町役場など)に設置されている「高齢者福祉課」や「介護保険課」といった窓口です。 介護サービスを利用するための第一歩である「要介護認定」の申請窓口となります。
市区町村の担当窓口の基本情報
特徴 ・介護保険制度に関する最も正確で公式な情報が得られる ・認定手続きをその場で直接行うことができる
相談内容 介護保険の申請、要介護認定の手続き、公的サービスの利用案内など
相談方法 対面(窓口)、電話
料金 無料
相談可能日時 平日 8:30〜17:00頃(各自治体により異なる)
おすすめな状況 介護保険の申請など、公的な手続きをしっかり進めたいとき
制度の仕組みや事務的な手続きについて最も正確な情報を得られるため、まずは公的な手続きを確実に進めたい場合に足を運んでみましょう。

社会福祉協議会

社会福祉協議会(通称:社協)は、地域福祉の推進を目的として各市区町村に設置されている民間組織です。 配食サービスや車椅子の貸し出し、ボランティアの派遣など、公的な介護保険ではカバーしきれない独自のサポートを行っています。
社会福祉協議会の基本情報
特徴 ・公的介護保険の枠外となる、地域密着型の支援サービスが豊富 ・地域のボランティアやNPO団体との連携ネットワークに強い
相談内容 地域独自の福祉サービスの利用、日常生活自立支援事業(金銭管理など)について
相談方法 対面(窓口・自宅訪問)、電話
料金 相談無料(※実際のサービス利用や実務サポートは一部有料の場合あり)
相談可能日時 平日 日中(各協議会により異なる)
おすすめな状況 金銭管理に不安がある状態のときや、地域密着型のサポートを受けたいとき
認知症で判断能力が低下した方の預貯金出し入れなどを手伝う事業も行っているため、介護保険以外の生活密着型のサポートが必要な際にも頼りになります。 参考:地域福祉・ボランティア | 社会福祉法人 全国社会福祉協議会

民生委員

民生委員は、厚生労働大臣から委嘱されてそれぞれの地域で活動しているボランティアです。 高齢者の見守りや相談活動を行っており、必要な場合は専門機関への橋渡しをしてくれます
民生委員の基本情報
特徴 ・地域住民としての身近な視点から、日常的な見守りをしてくれる ・異変があれば、地域包括支援センターや役所へ繋ぐパイプ役になる
相談内容 地域での安否確認、定期的な声かけ・見守り、行政窓口への連絡など
相談方法 対面(自宅訪問)、電話
料金 無料
相談可能日時 日中など常識的な範囲内で随時(※ボランティアのため明確な営業時間の規定なし)
おすすめな状況 親の孤立が心配で、身近な地域の目で見守ってほしい状態のとき
親が遠方に住んでいて頻繁に様子を見に行けないご家族にとって、現地の状況確認を頼めます。(※担当する民生委員の連絡先はお住まいの市区町村役場で確認できます) 参考:ご存じですか?地域の身近な相談相手「民生委員・児童委員」 | 政府広報オンライン

病院の相談窓口

総合病院や大きな病院には「医療相談室」「地域医療連携室」が設置されており、医療ソーシャルワーカーと呼ばれる専門家が常駐しています。
病院の相談窓口の基本情報
特徴 ・医療と福祉の両方に精通した専門家(MSW)が対応してくれる ・患者の現在の病状や医療ニーズに直結した、現実的な生活プランの提案が得られる
相談内容 退院後の療養生活に向けた準備、転院先や介護施設の提案、医療費の相談など
相談方法 対面(病院内の相談室)、電話
料金 無料
相談可能日時 平日・土曜の日中(病院の診療時間に準ずる)
おすすめな状況 親が病気やケガで入院しており、退院後の自宅療養や施設探しに強い不安を抱えているとき
医療と介護の両方の視点を踏まえ、スムーズに次の生活へ移行できるようプロの視点で退院支援を行ってくれます。

電話相談窓口

自治体や民間団体が運営している電話ホットラインです。 24時間対応や、土日祝日も受け付けている窓口も多くあります。
電話相談窓口の基本情報
特徴 ・匿名での相談が可能な場合が多く、心理的なハードルが極めて低い ・24時間365日対応している窓口もあり、深夜や休日のトラブルにも強い
相談内容 介護の悩み全般、緊急時の相談、日々の介護ストレスや愚痴の傾聴
相談方法 電話
料金 無料(※通話料のみ自己負担の場合あり)
相談可能日時 窓口による(24時間対応、土日祝対応など多数)
おすすめな状況 夜間や休日に今すぐ話を聞いてほしいときや、匿名で日々の介護疲れを吐き出したいとき
突然のトラブルで行き詰まったときや、対面での相談にどうしてもハードルを感じてしまう場合の相談先としても適しています。 参考:よりそいホットライン | 一般社団法人 社会的包摂サポートセンター

法テラス

国が設立した「法的トラブル解決のための総合案内所」です。 介護に伴う法的な問題に対して、制度の案内や無料の法律相談(条件あり)を行っています。
法テラスの基本情報
特徴 ・国が設立した機関のため、中立・公平な立場から信頼性の高い法的アドバイスがもらえる ・収入要件を満たせば、弁護士・司法書士への「無料相談」や「費用の立て替え制度」が利用可能
相談内容 成年後見制度の利用、相続に関するトラブル、施設との契約問題などの法的相談
相談方法 対面、電話
料金 相談無料(※収入等の利用条件あり)
相談可能日時 平日 9:00〜17:00(※面談は要事前予約)
おすすめな状況 法的な知識が必要になり、どこに相談すべきか迷っている状態のとき
認知症の親の財産をどう守るか、あるいは親族間で意見が対立してしまった場合など、専門的な解決が求められる場面で活用しましょう。 参考:無料法律相談の流れ | 法テラス
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ちょっとした介護相談なら身近な人に話してみよう

「まだ窓口に行くほどではない」と感じる介護の悩みでも、身近な人に話すだけで気持ちが軽くなることもあります。 介護経験のある人がいれば、どのように進めていったなど役立つ情報を得ることができでしょう。 「親の最近の様子が少し気になるけど、深刻ではないかも…」 「専門の窓口に相談するほどでもない気がして、一人で抱えている」 親の介護について一人で悩み続ける必要はありません。まずは身近にいる人に、気軽に話してみましょう。
身近な相談相手の特徴と相談しやすいシーン
同僚・職場の人 同世代の同僚は、親の介護を経験中・経験済みのケースが多いです。昼休みや帰り道に「うちの親もそうだった」「知り合いが介護している」という話が聞けることがあるかもしれません。
友人・知人 友人であれば本音を話しやすいのではないでしょうか。介護経験のある友人がいれば、実際に役立ったサービスや窓口を教えてもらえることもあるでしょう。
兄弟・姉妹 兄弟姉妹がいる場合、親の介護は分担して進めていくことになります。早い段階から相談しておくことで、本格的な介護が始まったときにも役割分担をスムーズに決めやすくなります。
身近な人の体験談が、専門窓口へ相談するきっかけになることもあるでしょう。
【身近な人に相談するときのポイント】 「ちょっと聞いてほしいんだけど…」と気軽に切り出してみましょう 介護を経験したことがある人に話すと、具体的なアドバイスをもらいやすいです 話した内容は、あとで専門の窓口に相談するときのメモとして使えます

介護の相談をするときの主な流れ

相談先がなんとなくイメージできたところで、「実際にどうやって相談すればいいの?」「専門用語なんて分からないけど大丈夫?」という疑問にお答えします。 基本の流れは以下の3ステップです。特別な知識は一切不要ですので、安心してください。
  • ステップ1:相談先を決める
  • ステップ2:予約をいれる
  • ステップ3:状況を伝える
それぞれ詳しくご紹介します。

ステップ1:相談先を決める

まずは、前章を参考に相談する窓口を決めましょう。 迷った場合や、まだ介護認定を受けていない全くの初期段階であれば、親がお住まいの地域の「地域包括支援センター」を選ぶのが最も確実です。 インターネットで「(親が住んでいる市区町村名) 地域包括支援センター」と検索するか、親の住む役所の代表電話に「実家の親の件で包括支援センターに繋いでほしい」と問い合わせてみましょう。 親と離れて暮らしている子世代が、自分の自宅から電話をかけても全く問題ありません。

ステップ2:予約をいれる

相談先が決まったら、いきなり窓口へ訪問するのではなく、まずは電話で予約を入れましょう。 担当者が不在だったり、他の相談者の対応で長く待たされたりして、せっかくの時間が無駄になってしまうのを防ぐためです。 初めて電話をかける時は緊張するかもしれませんが、以下のように伝えるだけで大丈夫です。
【最初の電話での伝え方例】 「実家の親の介護(今後の生活)について、初めて相談したいのですが、お話を聞いていただける面談の予約をお願いできますか?」
これだけで、担当者が「ご本人のお住まいはどちらですか?」「今はどのような状態ですか?」と優しくリードしてヒアリングし、スムーズに日程調整をしてくれます。 「ネットでうまく検索できない」「どこに電話すればいいかやっぱり迷う」という場合は、自治体の広報誌や情報誌を活用して、まずは代表窓口に電話をかけてみるのもおすすめです。 実際に介護を経験した方や専門家も、手元にある情報からまずは連絡をとってみることをおすすめしています。 介護福祉士である須川さん(仮名)にもお話しを伺いました。
【専門家インタビュー】
インタビュー情報(クリックして開く)
・実施時期:2026年5月 ・お名前:須川さん ・性別:男性 ・年齢:39歳 ・職業:介護福祉士(10年) ・居住地:東京都

須川さん: どこに相談すればいいか分からない時は、タウンページなどの冊子にいろんな電話番号が載っているので、そこにかけてみるのもいいと思いますよ。 そこに電話をして「もうめちゃくちゃ大変で、どうにかしたいんですけど」と率直に相談してみる方法も全然ありです。
介護経験者の山田さん(仮名)にお話しを伺いました。
【ユーザーインタビュー】
インタビュー情報(クリックして開く)
・実施時期:2026年4月 ・お名前:山田さん(仮名) ・性別:女性 ・年齢:65歳 ・職業:自営業・フリーランス ・居住地:東京都 ・当時の状況:フリーランスの仕事をしながら、脳梗塞で寝たきりとなった80歳頃の母親を姉と協力して介護。親の年金だけでは個室代などが足りず、資産把握も困難だったため、不足分を姉と折半した。1円単位で厳密に帳簿をつけて金銭トラブルを防ぎ、役所に相談して相性の合わないケアマネジャーを変更し精神的負担を軽減した。

山田さん: どこに相談していいか分からない時は、ご両親が住んでいる自治体の広報誌を見てみるのが一つの手かなと思います。シニアや介護の欄を見ると、相談窓口のヒントが載っていたりするんですよね。 私も実際に区の広報誌を見て、そこに書いてある直通の電話番号にかけて問い合わせをしたところ、担当の方に繋いでもらうことができました。 あるいは、まずは区役所や保健所に電話してみて「こういう問題はどこに聞きに行けばいいですか?」と聞いて担当機関や担当者に繋いでもらうという方法もお勧めです。

ステップ3:状況を伝える

予約した日時に窓口へ行く、あるいは電話で、親の現状や家族の困りごとを伝えます。 順序立ててうまく話せるか不安になるかもしれませんが、相手は毎日何件もの相談を受けているプロです。 「仕事との両立が限界で夜も眠れない」「イライラして親にきつく当たってしまう」といった、家族のリアルな悩みや愚痴をそのまま吐き出してしまって構いません。 むしろ、遠慮して「まだ頑張れます」と見栄を張ってしまうと、緊急性が低いと判断され必要な支援が後回しにされてしまう可能性があるので注意が必要です。 介護経験者の方からも、「自分の限界や金銭事情を正直に伝えることが重要」というリアルな声が寄せられていますのでご紹介します。
インタビュー_古川さん
親の介護で極限状態であることを伝えた古川さん
【ユーザーインタビュー】
インタビュー情報(クリックして開く)
・実施時期:2026年4月 ・お名前:古川さん ・性別:女性 ・年齢:39歳 ・職業:パート・アルバイト ・居住地:東京都 ・当時の状況:自身の家庭を抱えながら、車で1時間の距離を週3回通い、若年性アルツハイマー(要介護3)の母親を介護。しかし父親の急死後、母の貯蓄がほぼないことが判明。徘徊などの症状も重なる中で金銭的・体力的に限界を迎え、「介護費用はこれ以上出さない」と決断。

古川さん: 役所に相談した際、なかなか相手が動いてくれなくて、思わず「このままだと母のこと殺しそうですけど大丈夫ですか?」と極限状態を伝えたんです。そこまで言って、やっと役所が動き出してくれました。 だからこそ、自分にはお世話ができない、費用が負担できないということは、最初からはっきりと言ってしまった方がいいと思います。

介護の相談をする前に準備しておくこと

介護の相談をする前には、担当者に「今のリアルな状況」を正確に把握してもらうため事前に情報を整理しておくのがポイントです。 初めての相談では緊張したり、焦って現状をうまく説明できなかったりすることがよくあります。 相談前に準備しておくことは以下の3つです。
  • 本人の基本情報と心身の状況をメモする
  • 家族関係とその状況をメモする
  • 自分が今一番困っていることや希望を整理する
それぞれ詳しくご紹介します。

本人の基本情報と心身の状況をメモする

親の生年月日、住所、かかりつけ医、持病や飲んでいる薬などの基本情報に加え、「最近できなくなってきたこと」や「気になる変化」を具体的に書き出しましょう。
【本人の情報で整理しておくこと】
  • 基本情報:氏名、年齢、住所、電話番号、かかりつけの病院、お薬手帳の有無
  • 生活状況:食事、着替え、入浴、排泄は自分でできているか(介助が必要か)
  • 身体の状況:歩行時にふらつきはないか、最近転んでいないか
  • 認知の状況:物忘れがひどい、同じことを何度も聞く、怒りっぽくなった、鍋を焦がす等の変化はないか
「たまにトイレを失敗する」「お風呂に1週間入っていない」といった言いづらいデリケートな情報ほど、必要なサポートを見極めるための重要な手がかりになります。 離れて暮らしていて分からない項目については、「数ヶ月会っていないので現状は分からない」と伝えることも立派な情報です。 また、実際に介護の相談をしに行った方によると、言葉で現状を説明するのが難しい場合は「写真」を活用するのも効果的だと言います。
【ユーザーインタビュー】
インタビュー情報(クリックして開く)
・実施時期:2026年4月 ・お名前:吉田さん ・性別:女性 ・年齢:47歳 ・職業:会社員 ・居住地:岡山県 ・当時の状況: 同じ町内に住む78歳(要介護2)の母親が、庭で転倒して骨折したことを機に介護が開始。非協力的な2人の兄に対し、自身の更年期障害による体調不良を理由に一時音信不通となり、強制的に役割分担させた。介護を仕事のプロジェクトと捉え、公的機関をフル活用することで、自身の負担を大幅に軽減。

吉田さん: 私の場合、制度のことが100%分からない状態で福祉事務所に駆け込みました。 その際、言葉で説明するだけでなく、親のケガの状態がひと目でわかる写真を見せて「今こんな状態で大変なのですが、どうやって助けてもらえますか?」と相談しました。 それが迅速な支援につながる一番の行動だったと思います。

家族関係とその状況をメモする

介護は親本人だけでなく、家族全体のサポート体制をどう構築するかが鍵となります。 また、介護サービスを利用する上で「お金」の問題は避けて通れません。以下の項目を整理しておきましょう。
【家族関係の情報で整理しておくこと】
  • 同居の有無:親は誰と同居しているか(または一人暮らしか)
  • キーパーソン(主な窓口):主に誰が動くのか、その人の仕事や家庭の状況(フルタイム勤務、育児中など)
  • 協力者の有無:いざという時に手伝ってくれる他の親族(兄弟姉妹など)は近くにいるか
  • 経済状況の目安:親の年金額、預貯金の概算など、毎月介護に充てられる予算(※分かる範囲で)
これらを伝えることで、家族が仕事や自分の生活と両立して共倒れにならないための、予算に見合った現実的なプランを相談員が提案しやすくなります。
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自分が今一番困っていることや希望を整理する

「何から話していいか全く分からない」という場合は、今一番ストレスに感じていること、あるいはどうしても譲れない希望などを整理しておきましょう。 例えば、以下のような「本音」で構いません。
【介護における困りごとや希望の例】
  • 「日中は仕事で誰もいないから、とにかく日中の一人歩きによる事故を防ぎたい」
  • 「自分の睡眠時間が削られて限界なので、夜間だけでもどうにかしたい」
  • 「絶対に今の仕事は辞めたくない(介護離職は避けたい)」
  • 「下の世話(排泄介助)だけは自分ではどうしてもできない」
「こんなことを言ったら冷たい家族だと思われるのでは…」と体裁を気にする必要は一切ありません。 プロはその「SOS」と「家族の限界ライン」を受け止めたうえで、必要な支援の優先順位をつけてくれます。 看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんに、状況を整理して伝えることの大切さについてお話を伺いました。
菅原さん_インタビュー
看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さん
株式会社ナースビジョン 菅原さん
ご家族が介護に対して何を求めていて、どうすれば負担がなくなるのかを整理し、正直に伝えていただくことが最適な提案につながります。 例えば、お金をかけてサービスに頼って負担を減らしたいのか、それともお金をかけずに自分たちでカバーするのか、そういったご家族の優先順位を明確にしてご相談いただければと思います。
また、こうした本音や限界を伝える際は、ただ感情をぶつけるだけでなく「事実ベース」で整理しておくことも大切です。 介護経験者の吉田さん(仮名)も以下のように語っています。
【ユーザーインタビュー】
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・実施時期:2026年4月 ・お名前:吉田さん ・性別:女性 ・年齢:47歳 ・職業:会社員 ・居住地:岡山県

吉田さん: 介護の相談をするときは、感情論で動かない方がいいと思います。まずは「何が困っているのか」を事実ベースで書き出してみてください。 それを整理することで、自分たちで解決すべきことなのか、それとも公的サービスで解決できる課題なのかを見極めやすくなります。
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まとめ

親の介護は、ある日突然、あるいは徐々に始まります。 仕事や家事でただでさえ忙しい中、介護の知識ゼロの状態で一人抱え込んでしまうと、あっという間に心身の限界を迎えてしまいます。 本記事の重要なポイントは以下の通りです。

【本記事の重要なポイント】

  • はじめての介護相談は、親が住む地域を管轄する「地域包括支援センター」がおすすめ。
  • 相談は基本的に無料。「まだ早いかも」と思う段階での相談が、後悔しない介護の鍵になります。
  • 相談をスムーズに進めるために、親の心身の状況や家族の就労状況などを事前にメモしておくようにしましょう。
専門的な知識がないのは当たり前です。「今の状況なら、まずは地域包括支援センターに電話をかければ道が開ける」。 この具体的な第一歩を踏み出すだけで、介護のプロがあなたの味方になり、一緒に伴走してくれます。 決して一人で悩まず、地域包括支援センターなどの機関に相談の予約を入れてみましょう。
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