• 親の介護
  • 【公開日】2026-04-17
  • 【更新日】2026-05-19

親の介護で仕事を休むには?経験者500人の声や公的制度について解説

親の介護で仕事を休むには?経験者500人の声や公的制度について解説

親の介護を理由に仕事を休むことは可能です。国が定める「介護休暇」「介護休業」といった公的な制度を利用することで、仕事を辞めずに介護と両立することができます。

突然親が倒れるなど、急な介護に直面すると「職場に迷惑をかけてしまうのではないか」「このまま仕事を続けられるのか」と不安や焦りを感じるかもしれません。

しかし、介護の初期対応や準備のために仕事を休むことは、労働者に認められた正当な権利です。

本記事では、介護で仕事を休む際に利用できる2つの制度の違いから、介護と仕事の両立をされている方500名へのアンケート調査で分かった介護で休む理由や休業中の収入事情から、介護で休む際の伝え方(例文付き)まで詳しく解説します。

まずは制度を正しく理解し、仕事と介護の両立に向けた第一歩を踏み出しましょう。

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親の介護で仕事を休むことはできる?利用できる6つの公的制度

親の介護で仕事を休むことは可能です。

親の介護のための休みにおいては、以下の6つの公的な制度を使うことができます。

  • 介護休暇
  • 介護休業
  • 短時間勤務等の措置
  • 所定外労働の制限
  • 時間外労働の制限
  • 深夜業の制限

各制度の具体的な内容やどのような場面でどう役立つのかについて、詳しく解説していきます。

介護休暇

介護休暇は、親の通院の付き添いや急な世話が必要になった際に、単発・短期間で取得できる制度です。

「親が急に自宅で転倒した」「急に熱を出して病院へ連れて行かなければならない」といった、予測不可能な事態は介護において頻繁に発生します。

「いざという時」のためのセーフティネットとして機能するのがこの制度です。

介護休暇の詳細
制度概要 要介護状態の家族の世話や通院の付き添いなどのために取得できる休暇制度。
条件 2週間以上常時介護を必要とする家族(配偶者、父母、子など)がいること。
期間(取得日数) 対象家族が1人の場合:年5日
対象家族が2人以上の場合:年10日
※1日、半日、時間単位で取得可能
有給 / 無給 原則無給(法律上の支払い義務なし。有給か無給かは会社の規定による)
申請方法 口頭での申請も法律上は可能(当日の電話連絡など。詳細は自社の就業規則を確認)
役立つ場面 ・親が急に体調を崩した
・急遽病院へ付き添う必要がある
・ケアマネジャーとの緊急面談が入った

介護休暇では、半日や「時間単位」での取得ができます

「役所で1時間だけ介護認定の手続きをしたい」「ケアマネジャーとの面談で午後から2時間だけ抜けたい」といった状況で取るとよいでしょう。

なお、有給にするか無給にするかは企業によって違います。そのため、まずは通常の「有給休暇」を利用し、有給が足りなくなってきたら介護休暇で補う、という使い分けも考えるとよいでしょう。

参考:介護休暇 | 厚生労働省

介護休業

介護休業は、長期にわたって仕事を休み、今後の介護体制を構築するための「準備期間」として利用する制度です。

似たような名前の制度に、先ほど解説した「介護休暇」があります。まずは混同されやすい2つの制度の違いから整理しておきましょう。

介護休暇と介護休業の違い
項目 介護休暇 介護休業
主な目的 突発的な対応(通院付き添い、単発の世話など) 長期的な介護体制の構築(施設探し、契約など)
取得日数 年5日(対象家族2人以上は年10日) 対象家族1人につき通算93日(最大3回分割可)
休業中の収入 原則無給(会社規定による) 介護休業給付金あり(要件を満たせば支給)

上記の表からも分かるように、介護休業は「自分が親の介護をするためのお休み」ではなく、施設探しやケアプラン作成など「自分が仕事を休まなくても介護が回る仕組み」を作ることが目的です。

それでは、介護休業のさらに詳しい条件や内容について見ていきましょう。

介護休業の詳細
制度概要 仕事と介護を両立するための体制づくりを目的とした、まとまった休業制度。
条件 2週間以上常時介護を必要とする家族がいること。
期間(取得日数) 対象家族1人につき通算93日まで(最大3回に分割して取得可能)
有給 / 無給 無給(ただし雇用保険から賃金の約67%にあたる「介護休業給付金」が支給される)
申請方法 休業開始予定日の2週間前までに、勤務先へ書面等で申請
役立つ場面 ・老人ホームなど施設の見学や入居手続き
・在宅介護に向けた自宅の改修工事やサービス手配
・退院後のケアプランをじっくり作成したいとき

この制度の最大のポイントは、家族1人につき通算93日までの休みを、最大3回に分割して取得できる点です。

例えば、「1回目は介護認定やケアプランの初期設定」「2回目は容態が変化した際の施設の選定」「3回目は看取りの時期」といったように、介護のフェーズに合わせて休みを分けられます。

また、休業中は無給となる会社がほとんどですが、雇用保険から賃金の約67%にあたる「介護休業給付金」が支給されます。

経済的な不安を和らげながら介護に専念することが可能です。

参考:介護休業 | 厚生労働省

短時間勤務等の措置

「短時間勤務等の措置」は、フルタイムで働くことが難しい時期に、1日の労働時間を短縮するなどして働き方を調整できる制度です。

短時間勤務等の措置の詳細
制度概要 「所定労働時間の短縮措置(時短勤務)」「フレックスタイム制」「始業・終業時刻の繰り上げ・繰り下げ」「介護費用の援助措置」のいずれかを企業が設ける義務がある制度。
条件 2週間以上常時介護を必要とする家族がいること。
期間 利用開始から連続する3年以上の期間で、2回以上利用可能。
有給 / 無給 短縮された時間分は原則無給(ノーワーク・ノーペイの原則)。
申請方法 勤務先の規定に基づき、会社へ申請。
役立つ場面 ・デイサービスの送り迎えの時間に合わせて出退勤したい
・週の半分は早めに帰宅して介護に備えたい

「デイサービスのお迎えが17時に来るため、16時には退社したい」といった際に活用できます。

「短時間勤務等の措置」を利用することで、職場とのつながりを維持しキャリアへの影響を抑えつつ、介護スケジュールに合わせて無理なく働き続けることができるでしょう。

参考:短時間勤務等の措置 | 厚生労働省

所定外労働の制限(残業免除)

「所定外労働の制限」は「残業」を完全に免除してもらうための制度です。

所定外労働の制限の詳細
制度概要 所定労働時間を超える労働(残業)を免除する制度。
条件 2週間以上常時介護を必要とする家族がいること。
期間 1ヶ月以上1年以内の期間(何度でも申請可能)。介護が必要な期間中ずっと利用できます。
有給 / 無給 基本給は通常通り支給されますが、残業代は発生しません。
申請方法 開始予定日の1ヶ月前までに会社へ申請。
役立つ場面 ・夕方以降の介護を手伝うため、定時で確実に帰宅したい
・突発的な残業を断る正当な理由・仕組みを作りたい

介護と仕事を両立する上でネックになりやすいのが「突発的な残業」です。しかし、場合によっては「残業できません」と断りづらいという方も多いでしょう。

この公的制度を会社に申請しておくことで、残業の断りや周囲とのコミュニケーションについて、心理的な負担を大きく減らすことができます

毎日のスケジュールの見立ても付きやすくなるため、ケアマネジャーなどとの連携もしやすくなるでしょう。

参考:所定外労働の制限 | 厚生労働省

時間外労働の制限

「時間外労働の制限」は、残業を完全になくすのではなく、「1ヶ月24時間、1年150時間」を超過する法定時間外労働を制限する制度です。

「残業代が全くなくなると収入面が厳しい」「自分の業務の都合上、ある程度の残業は許容できるが、青天井に働かされるのは困る」という状況の方に適しています。

時間外労働の制限の詳細
制度概要 残業の上限を「月24時間、年150時間」までに制限する制度。
条件 2週間以上常時介護を必要とする家族がいること。
期間 1ヶ月以上1年以内の期間(何度でも申請可能)。
有給 / 無給 働いた時間分の給与(残業代含む)は通常通り支払われます。
申請方法 開始予定日の1ヶ月前までに会社へ申請。
役立つ場面 ・ある程度の残業なら対応できるが、過度な長時間労働は介護に支障が出るため防ぎたい

収入と介護のバランスを取りたい働き手にとって、過労を防ぎながら働き続けるための現実的な選択肢の一つとなるでしょう。

参考:時間外労働の制限 | 厚生労働省

深夜業の制限

「深夜業の制限」は、午後10時から午前5時までの深夜の時間帯における労働が免除される制度です。

深夜業の制限の詳細
制度概要 午後10時から午前5時までの深夜労働を免除する制度。
条件 2週間以上常時介護を必要とする家族がいること。
期間 1ヶ月以上6ヶ月以内の期間(何度でも申請可能)。
有給 / 無給 働いた時間分の給与は支払われますが、深夜割増手当は発生しません。
申請方法 開始予定日の1ヶ月前までに会社へ申請。
役立つ場面 ・親の夜間のトイレ介助や徘徊などがあり、夜は自宅にいる必要がある
・シフト制勤務などで夜勤を外してもらいたい

介護の中でも心身を消耗させるのが、「夜間のトイレ介助」や「認知症による夜間徘徊への対応」です。

自分が夜勤に入ってしまうと、親の安全が守れないだけでなく、自分自身の睡眠時間が削られてしまいます。結果、本業に影響が出る可能性が高いです。

特にシフト制勤務などで夜勤がある職種に就いている方は、「深夜業の制限」制度を活用して夜間の勤務を免除してもらうことで、自身の健康も守れます。

参考:深夜業の制限 | 厚生労働省

パートや派遣社員でも休みは取れる?

パートタイム労働者や派遣社員などの非正規雇用の方でも、一定の要件を満たせば介護休業や介護休暇を取得できます

「自分は正社員じゃないから休めない」と諦める必要はありません。近年、法改正により非正規雇用の方の取得要件も緩和され、以前よりも利用しやすくなっています。

有期雇用労働者の介護休業等の取得要件
必須要件 介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6ヶ月経過する日までに、労働契約が満了することが明らかでないこと
対象外となるケース ・日々雇用される方
・労使協定で除外されている方(入社1年未満、週の所定労働日数が2日以下など)

なお、派遣社員の方が制度を利用する場合、申請先は就業先の企業ではなく、雇用契約を結んでいる「派遣会社」になりますのでご注意ください。

自身が取得要件を満たしているか判断に迷う場合は、自己判断で退職を選ばず、まずは会社の担当窓口や人事部(派遣社員の場合は派遣元の担当者)へ状況を正確に伝え、どの制度が活用可能か確認を進めてください。

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【調査結果】親の介護で仕事を休んだ人たちのリアルな声

本記事では、実際に介護と仕事を両立しているまたはしていた経験のある500名を対象としたアンケート結果から、親の介護で仕事を休んだ主な理由や働き方、収入面の影響などについてご紹介します。

親の介護で仕事を休んだ主な理由

親の介護は、ある日突然始まることが少なくありません。

『ケアスル 介護 独自調査レポート 2026』によれば、介護において「仕事を休まざるを得ない」となった一番の理由は、「親の急病・入院」が24.2%で最多となりました。

次いで「親のケガへの対応」(11.6%)、「通院の付き添い」(10.4%)と続いており、突発的なトラブルによって仕事を休まざるを得ない状況に直面していることがわかります。

介護で「仕事を休まざるを得ない」となった理由

全体の約半数が急病やケガ、通院といった突発的な医療事象に集中しており、介護がいかに予測困難で急な対応を迫られるものかが読み取れます。

親の介護と休み方・働き方

では、そのような急な事態に対して、実際にどのような「休み方・働き方」で対応しているのでしょうか。

同調査によれば、「1日単位の有休取得」(38%)が最も多く、次いで「休まずに対応」(21%)、「半休・時間有休」(16%)と続きます。

親の介護のおける休み方・働き方

この結果から、「介護休暇・休業」(10%)といった本来の介護支援制度を利用するよりも、手持ちの有給休暇を消費したり、休みを取らずに無理をして対応している人が多い実態が浮き彫りになっています。

また、「欠勤・遅刻・早退」(11%)でその場をしのぐケースもあり、急な介護に対して制度の活用が十分に追いついていないことが伺えます。

さらに、中長期的な働き方や介護体制についても、調査を行いました。

同調査によると、「仕事やプライベートを削り介護の時間を作った」(34%)という回答が最も多く、全体の3分の1以上を占めています。

親の介護で休みがちになったときの働き方・介護体制の変更

次いで「会社への相談・時短勤務等の活用」(18.4%)や「外部サービスを増やし働き方を維持」(18%)といった、制度やサービスをうまく活用して両立を図る層がいる一方で、「有休・欠勤による綱渡り状態」(15.8%)を続けている人や、やむを得ず「退職やパート等への働き方の変更」(12.8%)を決断し、キャリアを手放した人も少なくありません。

この結果から、多くの人が介護休業などの支援制度や外部サービスを十分に活用しきれず、自らの時間や健康、キャリアを犠牲にして介護を抱え込んでいる状況が読み取れます。

自身の時間や有休を削る「綱渡り状態」の介護は、いずれ心身の限界を迎え、介護離職や共倒れにつながるリスクが非常に高くなります。

介護が本格化した時点で、いかに早く「会社に相談し、外部サービスに頼る体制」へと移行できるかが、自分自身の生活を守るために重要となるでしょう。

長期間にわたり介護が必要な場合で休暇・休業を取るとき、「自ら直接介護をする時間」にしてしまうと仕事復帰が難しくなります。そのため、「介護サービスの活用や施設入所するための体制を作るための期間」にするとよいでしょう。

介護のために仕事を休んだときの収入の減少

介護のために仕事を休む際、最大の懸念材料となるのが「収入の減少」です。

同調査では「収入の減少や経済的な問題への対応」を聞いたところ、「自分の貯金を切り崩して生活費や介護費用に充てた」が22.2%と高い割合を占めました。

収入の減少や経済的な問題への対応

また、「生活レベルを下げて(節約して)支出を切り詰めた」(9.8%)という声もある一方で、「雇用保険の『介護休業給付金』を受給してしのいだ」(9.8%)という人もいます。

しかし、「支援制度を知らず(または使えず)、ただ収入が減って苦しかった」(3.8%)と、工夫や制度を活用できずに苦労している人も多いようです。

介護休業中は賃金が支払われない企業が大半ですが、雇用保険から支給される「介護休業給付金」により、休業前の賃金の約67%が補填されます。

制度を正しく理解し、給付金を活用することで、経済的な不安を和らげ、介護体制の構築に集中することができるでしょう。

介護休業給付金は原則として「後払い」であり、振り込まれるのは休業が終了した後や一定期間経過後になります。当面の生活費や急な介護費用は、手元にある程度用意しておくか、親の資産内でやりくりする計画を立てておく必要があります。

仕事を休んで分かった「良かったこと」

仕事を休んで介護に関わることには不安もつきものですが、実際に休んでみてどのように感じたのでしょうか。

同調査によると、「仕事を休み親の介護をして『良かった』と感じること」の最多は、実は「特になし」(34.2%)でした。

仕事を休んで対応してもなお負担が大きく、メリットや余裕を感じられないまま消耗してしまうケースも多いのかもしれません。

一方で、良かったと感じた点として最も多かったのは「親のそばにいる時間が増えた」(32%)で、次いで「自身の休養確保と『共倒れ』を防げた」(23.6%)、「納得いく施設見学・専門家への相談ができた」(18.8%)と続きました。

仕事を休み親の介護をしたことで良かったと感じること

 

「特になし」が最も多いという結果からは、ただ漫然と仕事を休んで自ら介護を抱え込んでしまうと、結果的に状況が好転しない可能性もあることが読み取れます。

介護と仕事を両立した経験からのアドバイス

さらに、実際に介護と仕事の両立に直面した先輩たちが「同じ悩みを抱える人にアドバイスしたいこと」を見てみると、その教訓がより鮮明に浮かび上がります。

アンケート結果では、「元気なうちの話し合い」(34.2%)「専門家にもっと頼る」(32.6%)「支援制度を早い段階で調べる」(24.6%)が上位を占めました。

介護と仕事を両立した経験からのアドバイス

介護による生活への影響を少なくするためには、介護が本格化する前からの事前準備が大切になることが分かります。

また、「早めの施設入居を考える」(24.2%)、「介護から距離を置く勇気ももつ」(17.8%)といった回答が続いており、「一人で抱え込まず周りに助けを求めてプロの力を積極的に活用する」ことが、自分自身の生活や心身を守るための第一歩となるでしょう。

使える公的制度や専門サービスを頼り、遠慮せず積極的にプロの手を借りることが、親の介護と仕事、私生活を並行させるポイントです。

親の介護で仕事を休む際の「伝え方」と例文

本章では、親の介護で仕事を休む際の「伝え方」と例文についてご紹介します。

会社(上司)に伝えるタイミングと項目

介護がはじまったばかりのときや在宅で介護しているときは、突発的に休みが発生する場合もあるでしょう。

介護が原因で当日連絡する際は、電話や社内規定の連絡ツールなど決められた方法で、主に以下の4点を伝えます。

会社(上司)へ伝えるべき4つの必須項目
項目 伝えるべき具体的な内容
1. 現在の状況(誰が・どうしたか) 「母親が転倒して骨折し、入院した」など、客観的な事実
2. 休む期間(いつから・いつまで) 「本日と明日の2日間」など
3. 連絡の取れやすさ 「電話には出られないが、メールなら1時間以内に返信可能」など
4. 業務の引き継ぎ・対応 「〇〇の案件は同僚の△△さんへ依頼済み」など

また、「親が遠方にいる」「関係者との面談や施設見学が続いてる」などでまとまった休みを取る必要があれば、有給や介護休暇、会社独自の制度でまとまった休みを取りたいと相談するのも一つの方法です。

連休を取る場合は、あらかじめその旨を相談しておくとスムーズとなります。会社によっては、規定の様式による休暇申請が必要なところもあるため確認が必要です。

【状況別】当日欠勤・まとまった休みを伝える例文

親の介護で当日欠勤、またはまとまった休みを伝える場合、それぞれ以下のような文章で連絡を入れるとよいでしょう。

【例文】当日欠勤の連絡(電話・メール)

お疲れ様です。〇〇です。
大変申し訳ありませんが、昨夜(母親)が急に倒れ、病院への付き添いが必要となっております。
そのため、本日はお休みをいただけますでしょうか。

本日の(〇〇の会議/進行中の案件)については、(同僚の△△さん)に引き継ぎの連絡を入れております。
明日の出社については、状況が分かり次第、本日〇時頃に改めてご連絡いたします。

急なご連絡となりご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

【例文】まとまった休みの相談(面談の打診メール)

お疲れ様です。〇〇です。
私事で恐縮ですが、(父親)の介護についてご相談がございます。

今後の介護体制(施設探し・要介護認定の手続き等)を整えるため、まとまったお休み(介護休暇・社内独自の休暇)の取得を検討しております。
つきましては、現在の状況や今後の業務引き継ぎについてご相談させていただきたく、〇分ほどお時間をいただけないでしょうか。

ご多忙の折に申し訳ございませんが、ご調整のほどよろしくお願いいたします。

急な入院などで当日欠勤が必要な場合、できれば始業時間前に休む旨の連絡をしましょう。

介護休暇・休業でまとまった休みを取る場合、面談の場を設けて会社(上司)と相談の上で進めることが多いです。

 

虚偽の理由で休むことは後々のトラブルに直結します。プライバシーに配慮しつつも、介護が理由であることを正直に伝えます。

嘘や「ずる休み」を疑われないための客観的証明

介護を理由とした休みを正当に認めてもらうためには、客観的な事実を証明する書類の提示が有効です。

客観的証明となる書類の例
書類名 証明できる内容・取得先
医師の診断書 親の現在の病状や、介護が必要な状態であること(医療機関で発行)
要介護認定の通知書 自治体が公的に認定した介護度の証明(市区町村から郵送)
ケアプラン・契約書 具体的な介護サービス利用の予定(ケアマネジャーや施設から受領)

企業によっては、介護休暇や介護休業を承認する条件として、労働者に証明書類の提出を義務付けている場合があります。就業規則に明確な記載がない場合でも、周囲の理解をスムーズに得るために労働者が自主的に書類を提示する対応は非常に効果的です。医師が発行する診断書や、自治体から届く要介護認定の通知書、ケアマネジャーが作成するケアプランなどが客観的な証明書類として機能します。書類を提示することで、本当に介護が必要な状態であることが客観的に証明され、職場での不要な疑いやトラブルを未然に防ぐことができます。書類の発行には日数を要する場合があるため、労働者は早めに医療機関や自治体へ手続きを行います。個人情報が含まれるため、提出範囲は必要最小限に留める配慮も必要です。

提出書類の要件やコピー可否は企業の規定により異なります。事前に人事部や総務部の担当者へ必要な書類の種類を直接確認します。

介護休暇・介護休業を取得するための具体的な手順

介護休暇・介護休業を取得するためには、一定の手続きや必要書類の収集・送付が必要です。

そこで本章では、介護休暇・介護休業を取得するための具体的な手順について詳しくご紹介します。

会社への申請手続きと必要書類

労働者は、休暇・休業の取得を会社に申し出る必要があります。

介護休暇または介護休業をするための主な手順は以下の通りです。

介護休暇・休業の申請手順と主な必要書類
項目 介護休暇 介護休業
申請手順 書面の提出に限定されておらず、口頭での申出も可能です。
  1. 通院の付添いなどで取得が必要になった際、上司へ申し出る
  2. 社内に規定の様式がある場合は、それに従って申請する
休業開始予定日の2週間前までに、書面等により事業主に申し出る必要があります。
  1. 上司へ休業取得の意向を相談する
  2. 休業開始予定日の2週間前までに申請書類(社内様式等)を提出する
  3. 「介護休業給付金支給申請書」などの書類に署名し、会社へ返送する
一般的な
必要書類
・法律上必須となる書類はありません(口頭申出が可能なため)。
・ただし、社内に規定の申請書や様式がある場合は、その様式を使用します。
・介護休業の申出書(社内様式等)
・対象家族との続柄が分かる書類(戸籍謄本など)※
・対象家族が要介護状態であることを証明する書類(診断書や要介護認定通知書など)※
※会社規定により提出を求められる場合があります。

「介護休業」を取得する場合、労働者は法律に基づき、休業開始予定日の2週間前までに会社へ書面等での申請を完了させる必要があります。

申請手続きは、会社指定の「介護休業申出書」に必要事項を記入し、対象家族との続柄や要介護状態を証明する書類を添えて提出する流れが一般的です。一方、1日や時間単位で取得する「介護休暇」の場合は書面提出に限定されず、口頭での申出も法律上認められています。

介護休業のようにまとまった期間休む際は、業務引き継ぎを円滑に進めるため、申請手続きと並行して直属の上司へ具体的な業務分担の相談を行っておくことが重要です。

企業によっては独自のフォーマットや追加の証明書類を求める場合があるため、労働者は事前に就業規則を確認し、担当部署へ詳細を直接問い合わせましょう。

介護休暇の場合も、当日の電話連絡等で急な取得が認められやすいですが、事後に規定の申請書を提出するルールがあるか確認しておく対応が必須です。

介護休業の申請期限である「休業開始予定日の2週間前」を過ぎて申請した場合、会社は休業開始日を申請日から2週間以内の日に遅らせる権利を持ちます。制度を利用する際は早めの行動を心がけましょう。

参考:介護休暇 | 厚生労働省

参考:介護休業 | 厚生労働省

介護休業給付金の申請方法と受給条件

労働者が受給条件を満たす場合、原則として会社経由でハローワークへ申請手続きを行うことで、休業開始時賃金日額の約67%相当額が支給されます。

なお、給付金は介護休業をとる場合のみです。介護休暇には基本的に給付金は支給されませんのでご注意ください。

介護休業給付金の受給条件
必須条件1(雇用保険) 介護休業開始日前の2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12ヶ月以上あること。
必須条件2(就業日数) 介護休業期間中、就業した日数が1支給単位期間(1ヶ月)あたり10日以下であること。
必須条件3(有期雇用者のみ) 介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6ヶ月経過する日までに、労働契約期間が満了することが明らかでないこと。

介護休業給付金を受給するためには、労働者が休業前の一定期間において雇用保険に加入して就労しているなどの条件を満たす必要があります。

給付金の申請手続きは、労働者本人ではなく、事業主(会社)が管轄のハローワークへ書類を提出するのが原則です。なお、給付金の申請期限は、介護休業終了日の翌日から起算して2ヶ月を経過する日が属する月の末日までとなります。

休業前に会社から渡される「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」や「介護休業給付金支給申請書」などの書類に署名し、会社へ返送する対応を行います。

支給額は「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」で計算され、労働者が指定した銀行口座へ直接振り込まれます。給付金には上限額と下限額が設定されており、労働者の休業前の賃金水準によって実際の支給額は変動します。

給付金の振り込みは、介護休業が終了してから約2〜3ヶ月後となりますのでご注意ください。

参考:Q&A~介護休業給付~ | 厚生労働省

まとめ

親の介護で仕事を休むことは、労働者に認められた正当な権利です。

突発的な対応には「介護休暇」を、長期的な体制構築には「介護休業」を利用することで、仕事を辞めずに介護との両立が可能です。

休業中の収入減に対しては「介護休業給付金」を利用することで経済的な不安を和らげることができます。会社へはできるだけ早く状況を伝え、客観的な証明書類を準備しながら、必要な手続きを計画的に進めます。

介護休業の期間は、自ら介護をするためではなく「外部サービスを活用する体制を作るための準備期間」として利用します。

介護休業や介護休暇といった制度を正しく理解し、介護の現状と仕事の両立について会社に相談しましょう。

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