65歳以上で要支援・要介護の認定を受けた方は介護保険を適用し、介護サービスを利用することが可能です。
保険適用により自己負担額は1~3割に抑えることができ、身体的な面はもちろん金銭面でも大きな助けとなるでしょう。
しかし介護保険で受けられるサービスは全部で26種類存在し、すべてに知識がある方は少ないです。
「介護保険で受けられるサービスって、どんなものがあるの?」
「必要なサービスを検討するために、全体のサービスをざっくり知りたい」
そんな思いをお抱えの方々のため、今回は介護保険で利用できるサービス全26種類の内容について、一覧表で分かりやすく解説して行きます。

介護保険で受けられるサービスの一覧表
介護保険を適用して利用できるサービスは、大きく分けて以下の3種類が存在します。
- 自宅に住んだまま介護を受けられる居宅サービス
- 介護施設で暮らしながら介護を受けられる施設サービス
- 住み慣れた環境で安心して暮らせる地域密着型サービス
それぞれについて解説しながら、一覧表を展開していきます。
ピッタリの施設を提案します

ピッタリの施設を提案します

ピッタリの施設を提案します
介護保険で受けられるサービス①居宅サービス
居宅サービスとは、利用者が自宅に住んだまま介護を受けられるサービスのことです。
居宅サービスのなかにはさらに「訪問サービス」「通所サービス」「短期入所サービス」の3つが存在します。
- 訪問サービス:利用者の自宅を訪問して、日常生活上の介護や生活支援などを行うサービス
- 通所サービス:利用者に自宅からデイサービスセンターなどに通ってもらい、日常生活上の介護や生活支援などを行うサービス
- 短期入所サービス:利用者に一定期間の間施設で生活してもらい、日常生活上の介護や生活支援などを行うサービス
訪問サービス
訪問介護 | 介護福祉士などが自宅を訪問し、入浴、排泄、食事等の介護、そのほかの日常生活を送るうえで必要となるサービスを行う |
---|---|
訪問入浴介護 | 介護福祉士などが自宅を訪問し、移動式の浴槽を使用して入浴の介助を行う |
訪問看護 | 看護師などが自宅を訪問し、医師の指示に基づいた医療処置や健康管理、医療機器の管理などを行う |
訪問リハビリテーション | 理学療法士や作業療法士などが自宅を訪問し、心身の機能の維持回復、日常生活の自立を助けることを目的とするリハビリテーションを行う |
居宅療養管理指導 | 診療所の医師・薬剤師などが自宅を訪問し、療養上の管理や指導などを行う |
通所サービス
通所介護(デイサービス) | 老人デイサービスセンターに通う利用者に対して、食事、入浴や排せつの介助、リハビリテーションやレクリエーションなどを行う |
---|---|
通所リハビリテーション(デイケア) | 病院や老健に通う利用者に対して、身体機能・日常生活機能の回復を目的としたリハビリテーション、医療ケアを行う |
短期入所サービス
短期入所生活介護(ショートステイ) | 施設に短期滞在する利用者に対して、食事や入浴、排泄などの介助をはじめ、日常生活上の介護を行う |
---|---|
短期入所療養介護(医療ショートステイ) | 病院や老健に短期滞在する利用者に対して、身体機能・日常生活機能の回復を目的としたリハビリテーション、医療ケアを行う |
その他居宅サービス
福祉用具貸与 | 利用者の心身状況・生活環境を考慮し、車いすや特殊寝台、歩行器、移動用リフトなどの貸し出しを行う |
---|---|
特定福祉用具販売 | 福祉用具のうち入浴や排泄の際に用いられるもの(貸与がふさわしくないもの)における購入費の一部給付を行う |
介護保険で受けられるサービス②施設サービス
施設サービスとは、介護施設で暮らしながら日常生活上の介護や生活支援を受けられるサービスのことです。
介護施設には国や自治体が運営する施設と、民間の事業者が運営する施設が存在しています。
また施設によって医療ケアやリハビリテーションに特化していたり、認知症専門の施設であったりとそれぞれの特徴があります。
介護福祉施設サービス(特別養護老人ホーム) | 特別養護老人ホームで生活する利用者に対して、食事や入浴、排泄の介助をはじめ、機能訓練やレクリエーションなどを行う |
---|---|
介護保健施設サービス(介護老人保健施設) | 介護老人保健施設で生活する利用者に対して、日常生活上の介護や医学管理下におけるリハビリ・医療ケアなどを行う |
介護医療院サービス(介護医療院) | 介護医療院で生活する利用者に対して、長期的な医療ケア・療養を目的として介護サービスを行う |
介護療養施設サービス(介護療養型医療施設) | 介護療養型医療施設で生活する利用者に対して、医学管理下におけるリハビリ・医療ケアや日常生活上の介護を行う |
特定施設入居者生活介護 | 有料老人ホームやケアハウスで生活する利用者に対して、食事や入浴、排泄の介助をはじめ、機能訓練やレクリエーションなどを行う |
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 認知症の利用者が、家庭的な生活設備の整った住居で共同生活を営む施設サービス。日常生活上で必要な介護や認知症の症状緩和を目的としたレクリエーションなどを行う |
介護保険で受けられるサービス③地域密着型サービス
地域密着サービスとは、利用者が住み慣れた環境で安心して暮らせるように、市町村指定の事業者が地域住民に提供するサービスのことです。
指定した市町村に住民票がある方のみが利用対象となることや、地元住民と交流が持てるような環境づくりに注力していることが特徴として挙げられます。
また提供する施設などが小規模であることから、より一人ひとりの利用者のニーズに寄り添ったサービスの提供が期待されています。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | 定期的な巡回や利用者からの連絡によって居宅を訪問し、入浴や排泄、食事などの介護や療養生活を支援するための看護、日常生活上で必要となるサービスを行う |
---|---|
夜間対応型訪問介護 | 夜間の定期的な巡回や利用者からの連絡によって居宅を訪問し、入浴や排泄、食事などの介護、そのほかの日常生活を送るうえで必要となるサービスを行う |
地域密着型通所介護 | 地域の老人デイサービスセンターで利用者に対して、入浴や排泄、食事などの介護、そのほかの日常生活を送るうえで必要となるサービス及び機能訓練を行う(定員は18名以下) |
療養通所介護 | 難病やがんなどを抱える利用者に対し、常勤の看護師による観察下のもと入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話と機能訓練を行う通所サービス |
認知症対応型通所介護 | 認知症の利用者を対象とした通所サービス。グループホームの共用スペースなどを利用し、日常生活上必要な介護や機能回復を目的としたレクリエーションなどを行う |
小規模多機能型居宅介護 | 訪問・通所・短期入所の3つの機能を備えたサービス。日常生活上で必要となるサービスや機能訓練を行う |
地域密着型特定施設入居者生活介護 | 定員29名以下の有料老人ホーム・サ高住などの利用者に対して、日常生活上で必要な介護や機能訓練を行う |
地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護 | 定員29名以下の特別養護老人ホームの利用者に対して、日常生活上で必要な介護や機能訓練などを行う |
看護小規模多機能型居宅介護(複合型サービス) | 小規模多機能型居宅介護のサービスに、訪問看護の機能が加わった複合型サービス |
そのほか介護保険で受けられるサービス:介護予防サービス
上記で紹介した3つの介護サービス26種類以外にも、要支援1~2の方と対象とした介護予防サービスというものが存在します。
介護予防サービスとは、高齢者ができる限り介護の必要ない状態で暮らせるよう、生活機能の維持・向上や心身状況の改善を目的としたサービスのことです。
提供される内容自体は上記で紹介した介護サービスとほとんど変わりません。
2つのサービスで大きく異なる点は目的であり、介護予防サービスは身体状況の悪化の予防が目的となることを覚えておきましょう。
介護予防サービスには以下のようなものがあります。
介護予防訪問介護(ホームヘルプ) | 介護予防訪問入浴介護 | 介護予防訪問看護 |
介護予防訪問リハビリテーション | 介護予防居宅療養管理指導 | 介護予防通所介護(デイサービス) |
介護予防通所リハビリテーション(デイケア) | 介護予防認知症対応型通所介護 | 介護予防短期入所生活介護(ショートステイ) |
介護予防短期入所療養介護 | 介護予防福祉用具貸与 | 特定介護予防福祉用具販売 |
介護予防住宅改修 | 介護予防小規模多機能型居宅介護 | 介護予防特定施設入居者生活介護 |
介護予防認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム) |
料金はサービスの種類によって異なる
これまで紹介したサービスは、介護保険の適用により1~3割の自己負担でサービスを受けることが可能です。
しかし、サービスによってかかる料金やシステムは異なるため、注意しておきましょう。
例えば訪問介護は30分単位で料金が発生することに対して、小規模多機能型居宅介護は1ヶ月ごとに料金が発生します。
実際にかかる料金やどんなサービスなのかを知りたい場合は、項目別のリンクをクリックして詳細記事をご覧ください。
また老人ホーム・介護施設をお探しの場合は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。
ケアスル介護では全国約5万もの施設から、入居相談員がご本人様のニーズに合った施設をご紹介しています。
施設の紹介だけでなく、見学や体験入居の申し込みや日程調整の代行も実施しており、もちろんご家族様からの質問にも親身にお伺いしています。
「納得のいく施設選びをしたい」という方は、まずはぜひ無料相談をご利用ください。
ピッタリの施設を提案します

ピッタリの施設を提案します

ピッタリの施設を提案します
まとめ
介護保険で受けられるサービスは全部で26種類あります。
それらは「居宅サービス」「施設サービス」「地域密着型サービス」に分類することができ、利用者のニーズに合わせたサービスを提供しています。
上記の26種類に加えて、要支援の方の心身状況の改善を目的とした「介護予防サービス」も存在しています。
また介護保険の適用によりサービスは1~3割負担で利用することができますが、サービスによって料金システムが異なるため注意しましょう。
この記事をきっかけに各サービスについて興味を持たれた場合は、項目別のリンクをクリックして詳細をご覧いただくことがおすすめです。
介護保険で受けられるサービスは全部で26種類あります。詳しくはこちらをご覧ください。
サービスを提供する目的が違います。介護予防サービスは要支援の認定を受けた利用者の身体状況の悪化予防を目的としています。詳しくはこちらをご覧ください。