老人ホームへの入居を検討する際、「種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない」という悩みを抱える方は少なくありません。
結論から言うと、老人ホームは公的施設と民間施設をあわせて9種類に分けられます。
しかし、施設の種類によって入居条件や費用、サービス内容は大きく異なるため、
本記事では、老人ホーム9種類の特徴や違いや公的施設と民間施設の違い、各施設の特徴などについて詳しく解説します。
【図解】老人ホームの種類一覧

老人ホームには大きく分けて9種類があります。それぞれの種類ごとに、入居条件やサービス内容、生活の自由度などがかなり違うので、選ぶときは本人の状態にあったところを選びましょう。
なお、老人ホームは、国や自治体が運営する公的施設と、民間企業が運営する民間施設に大きく分かれます。
各施設の特徴を以下の表にまとめました。
| 施設名 | 運営元 | 対象 | 特徴 | 初期費用 | 月額費用 |
| 特別養護老人ホーム(特養) | 公的 | 要介護 | 24時間介護、終身で入居できる | 0円 | 4.4万〜15万円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 要介護1〜5 | リハビリ重視、入居期間は3〜6ヶ月が目安 | 0円 | 8万〜15万円 | |
| 介護医療院 | 要介護1以上 | 医療ケアが充実している | 0円 | 9万〜17万円 | |
| ケアハウス | 60歳以上 | 生活支援が中心、費用が低め | 自立型:30万円 介護型:15万円 | 自立型:9.3万円 介護型:12.万円 | |
| 介護付き有料老人ホーム | 民間 | 要支援以上 | 24時間介護、施設のタイプが多様 | 0円〜数千万円 | 10万〜30万円 |
| 住宅型有料老人ホーム | 自立〜要介護5 | 食事の提供や見守りが中心 | 9.8万円 | 13万円 | |
| グループホーム | 認知症の診断がある方 | 9人以下の家庭的な環境で生活する | 5万円 | 12.3万円 | |
| サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) | 自立向け | 安否確認と生活相談のサービスが付く | 12万円 | 16.6万円 | |
| シニア向け分譲マンション | 自立向け | 購入型の住まいで、価格は数千万円台から | 4,386万円 | – |
施設ごとに大きな違いがあることがお分かりいただけるかと思います。
ケアマネージャーであり社会福祉士でもある桐島さんに、老人ホームの種類についての考え方についてお話を伺いました。


私はご相談を受ける際、まず民間の施設と公的な施設の2つに分けて、それぞれの特徴を説明するようにしています。
・老人ホームは主に9種類
・自治体が運営する公的施設と企業が運営する民間施設に別れる
・種類ごとに入居条件やサービスが違う
老人ホームは公的施設と民間施設がある
老人ホームは、先ほどご紹介したように公的施設と民間施設の2種類に大別されます。
どちらを選ぶかによって主に費用とサービス面で大きな違いがあるため、それぞれの特徴を把握しておくことが大切です。
本章では、公的施設と民間施設の違いについて詳しく解説していきます。
公的施設は費用が安い
公的施設は、国や自治体からの補助を受けて運営されている施設です。特養や老健などが公的施設にあたります。
これらの公的施設は、入居金は0円または数十万円程、月額費用も数十万円程度と民間施設よりも安く利用できるのが大きな特徴です。
たとえば、特養は入居金一時金は0円、月額費用も10万円前後で利用できます。
一方、民間施設である介護付き有料老人ホームの場合、入居金一時金は数十万~数千万以上、月額費用も10万円は軽く超えることが多いです。
ただし、人気が高くエリアによっては入居までの待機期間が数年になっています。特に特養は待ちが発生しているのが一般的です。

民間施設が公的施設よりも安く逆転するというのは基本的には難しいですね。
民間施設はサービスが充実
民間施設は、人員配置や設備を施設ごとに柔軟に決められます。そのため、公的施設よりもサービスの幅が広いのが大きな特徴です。
看護師を手厚く配置して様々な医療ニーズに対応できる施設もあれば、必要なサービスを外部の事業者から個別に利用する施設もあります。
入居後にどのようなサービスを受けられるか、契約前に確認しておく必要があるでしょう。
看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんに、民間施設におけるサービス内容についてお話を伺いました。


老人ホームの種類ごとの特徴は?
この章では、具体的に老人ホームの種類ごとの目的や提供サービス、費用などの違いについて解説していきます。
公的施設
比較的費用が安いことで人気となっている公的施設について解説して行きます。
施設には、以下のような名前の施設が該当します。
- 特養(特別養護老人ホーム)
- 老健(介護老人保健施設)
- 介護医療院
- ケアハウス
それぞれの施設について順番に解説して行きます。
特別養護老人ホーム

特別養護老人ホーム(通称:特養)とは、常時介護を必要としていて在宅での生活が困難な高齢者に対して日常生活全般のサービスを提供する老人ホームです。
24時間介護スタッフが常駐しており、入浴・排泄・食事などの介護、日常生活の世話、機能訓練や療養上の世話などの介護サービスを受けることができます。
原則として終身に渡って介護を受けることができるのに加えて、公的施設で費用が安いことから大変人気が高い施設のひとつです。
特別養護老人ホーム(特養)について詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

老健(介護老人保健施設)

介護老人保健施設(通称:老健)とは、要介護1~5に認定されていて「病院から退院するが、まだ家庭に戻って自立するのは難しい」といった方向けの老人ホームです。
食事や排せつなどの日常生活の支援から、医療ケアや理学療法士によるリハビリなど医療的な管理と身体介護を受けることができます。
在宅復帰を目指すための施設なので原則入居期間は3~6か月と定められています。およそ3カ月ごとに退所判断を行い退所の必要性が高ければずっと入所していることはできないので注意しましょう。
介護老人保健施設(老健)について詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

介護医療院

介護医療院とは、急性期(病気になり始めた時期)の治療を終えたものの寝たきりなどで在宅介護が難しい要介護者向けの老人ホームです。入浴・排泄・食事などの日常生活支援から長期的な療養上の世話を実施します。
医師の配置が義務付けられており、他の施設では難しい喀痰(かくたん)吸引や経管栄養などの医療的なケアを比較的安価な費用で受けることができるのが特徴です。
介護医療院の入居対象者は65歳以上で要介護1以上の認定を受けた方となっており、急性期の治療が終わりリハビリを必要としている方が入居します。
介護医療院について詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

ケアハウス

ケアハウスとは、自立して生活するのが難しい60歳以上の高齢者を対象にした老人ホームです。食事や洗濯などの生活支援サービスを受けながら生活することができます。
助成制度があるため低所得者の高齢者でも入居できることが特徴となっています。
ケアハウスには、自立型と介護型があります。自立型のケアハウスは自立した生活ができる高齢者を対象としているので、施設に介護サービスは併設されていません。
そのため、外部の介護事業者と個別に契約し訪問介護や訪問看護などの介護サービスを利用します。
介護型に関しては施設内で介護を受けることができ安心ですが、自立型よりは介護サービス費用は高いのが特徴です。
ケアハウスについて詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

民間施設
サービスのバリエーションが広い・設備が充実しているなどの特徴を持つ民間施設には、以下のような名前の施設が該当します。
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- グループホーム
- サービス付き高齢者向け住宅
厳密にいうと、「有料老人ホーム」には「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」という3種類が存在しますが、「健康型有料老人ホーム」は実質的に非常に数が少なく新設がほとんどされていないため、ここには取り上げていません。その代替として「サ高住」や「シニア向け分譲マンション」「高齢者専用賃貸住宅」などにニーズが吸収されています。
それではそれぞれの施設について順番に解説して行きます。
介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームは、入浴・排泄・食事などの介護、その他の日常生活上の世話から療養上の世話、機能訓練を実施します。
介護付き有料老人ホームは24時間体制で介護サービスを受けることができ、介護保険が適用されるため自己負担額1~3割で介護サービスの利用ができます。
施設によって医療体制や人員体制(介護スタッフの数)が基準よりも充実していたリするため、費用も施設によって千差万別です。例えば月額費用が100万円を超す施設から入居一時金が掛からないプランがある施設まであります。
介護付き有料老人ホームについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは有料老人ホーム全体の約4割を占めている施設※で、基本的には食事サービスと緊急時の対応、レクリエーションの提供などをしています。介護サービスの提供はないので、外部の介護事業者と個別に契約するのが特徴です。
入居条件に関しては「自立~要介護5まで」と施設によって受け入れている対象者が異なることを理解しておきましょう。
住宅型有料老人ホームについて詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

グループホーム

グループホームとは、認知症の高齢者が1ユニット9人までで家庭にいるような環境で共同生活を送り、入浴や排せつ、食事などの介助や機能訓練、レクリエーションなどを受けることができる施設です。
入居対象となるのは要支援2以上の認定を受けており、認知症と診断された方であり、共同生活を送ることに支障がない人を対象としています。
そのため、暴言・暴力、その他の入居者に迷惑をかける可能性がある場合は入居を断られるケースがあるため注意しておきましょう。

サービス付き高齢者向け住宅

サービス付き高齢者向け住宅とは、一般的な賃貸住宅に安否確認と生活相談サービスの併設されている施設です。
ネーミングから老人ホームのような施設をイメージしがちですが、安否確認などのサービスがついている以外は一般的な賃貸住宅だと考えて問題ありません。
介護サービスが必要な場合は外部の介護事業者と個別に契約します。
サービス付き高齢者向け住宅について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンションとは、老人ホームではなくバリアフリーが整っている分譲マンションです。
高齢者を対象としているマンションで、「分譲マンション」という名前のとおり購入すれば所有権を得ることができるので、相続や売却、賃貸に出すことなども可能です。基本的には富裕層を対象にしているので、購入価格は数千万円~数億円することが多いと言えます。
シニア向け分譲マンションの入居対象者は、自立した生活を送ることができる高齢者に限られています。
シニア向け分譲マンションについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

【10秒診断】最適な老人ホームは?
以下の5つの質問に答えるだけで、ご本人の状態に合った老人ホームのタイプが分かります。判定の根拠と、施設ごとの向き・不向きもあわせて表示されます。
まとめ|老人ホームの種類を選ぶには?
老人ホームの種類は幅広い種類があります。また、民間施設の場合は同じ種類でも施設によって対象者や費用などが大きく異なることも少なくありません。
そのため、老人ホームを選ぶ際は種類だけではなく、施設ごとの対応サービスや入所条件、費用について知っておくことが重要です。
しかし、初めての老人ホーム探しをする際にそれらの情報を踏まえたうえで自分に合った施設を探すのは簡単なことではありません。
そこで、「老人ホームに入りたい(親を老人ホームに入れたい)が何から始めればよいかわからない」という方は、ケアスル 介護の無料相談窓口でピッタリの施設を提案をもらうのがおすすめです。
全国で約5万件の施設情報からピッタリの施設を提案、見学の日程調整まで代行しているので初めての老人ホーム探しをするという方はぜひ利用してみてください。
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