ナーシングホームとは?サービス内容や、特徴をくわしく解説!

ナーシングホームとは?サービス内容や、特徴をくわしく解説!

ナーシングホームとは、高齢者や障がいを持った方を対象に、介護保険制度に基づいた生活支援や介護サービスを提供する介護と医療の一体型施設です。

介護士や看護師が24時間駐在しているため、介護が必要な方とその家族も安心して生活することができます。日常的な介護や医療行為が必要でナーシングホームを検討している方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

株式会社スターコンサルティンググループ 代表取締役
専門分野:介護事業経営

株式会社JTBで企業、自治体の海外視察を担当後、大手コンサルティング会社の株式会社船井総合研究所に入社。介護保険施行当初、自ら介護事業に特化したグループを立ち上げ、マネージャーとして勤務。その後、介護サービスに特化したコンサルティング会社「株式会社スターコンサルティンググループ」を立ち上げ、専門家集団として活動している。サポート領域としては、介護施設の開設から集客(稼働率アップ)、採用、教育研修システム・評価制度の導入、DX化などを幅広く支援。「日本一」と呼ばれる事例を、数々生み出してきた。コンサルティング実績500法人以上、講演実績700回以上。また「ガイアの夜明け(テレビ東京)」など、テレビ、新聞、雑誌の取材も多い。詳しくはこちら

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ナーシングホームとは?

ナーシングホームは、日本ではまだ施設数も少なく普及されていないことから、国内ではナーシングホームについての明確な定義がされていませんが、一般的には住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に、訪問看護や訪問介護事業所を併設し、24時間体制で医療ケアを提供する施設のことを指します。

ここでは、ナーシングホームが普及し始めた背景や他の施設との違いについて説明します。

ナーシングホームが普及し始めた背景

日本国内における後期高齢者の爆発的な増加は、2060年まで減少に転じることはなく2025年までに2,180万人に到達すると考えられています。これにより医療サービスの需要も高まることは明らかです。

しかし、政府は医療費削減を目的に2025年時点の病床数を現在よりも16万~20満床減らす目標を示しました。

これにより、症状が軽く集中治療が必要ではない患者は、自宅や介護施設への転居を余儀なくされています。しかし、受け皿となる老人ホームの現状は介護業界における人材不足が深刻で、働く介護スタッフ・看護師がいないため入居を受け入れることができない、入居を受け入れても質の高いサービスや高度な医療行為に対応できない施設が増えています。

さらに、病院で亡くなる方は全体の約8割を超え、「最期まで自分らしく暮らしたい」という需要も高まり、看取り問題が重要視されています。

そこで需要が高まっているのが介護と医療の一体型施設であるナーシングホームです。

ナーシングホームは、介護士や看護師が24時間駐在していることが特徴で、病院から退院するにあたり日常生活を送る上での不安や日常的な医療行為が必要な方などが利用しています。

医療依存度の高い高齢者の増加や、病院からの退院を迫られるケースが増えつつある現代社会において、自宅や病院で孤独を感じることなく適切な医療ケアを受けながら最期を過ごすことができるナーシングホームは、今後さらに需要が高まると考えらえています。(参考:厚生労働省「我が国の医療の現状」)

「実際に施設を見てみないと生活のイメージができない…」という方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

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ナーシングホームのサービス内容

ナーシングホームで受けることができるサービス内容は、大きく次の3つに分けられます。

  • 医療ケア
  • 介護サービス
  • 日常生活のサポート

それぞれの内容を詳細まで把握して、ナーシングホームについての基本的な理解を深めていきましょう。

医療ケア

ナーシングホームで提供されている医療ケアとしては、主に次のものがあげられます。

  • 喀痰吸引
  • 胃ろうや腸ろう、鼻腔経管栄養
  • 点滴
  • 在宅酸素
  • 尿バルーン、ストーマ(人工肛門)
  • 褥瘡(じょくそう)のケア
  • 注射や薬の処方
  • 看取りやターミナルケア

喀痰吸引や点滴などを始め、胃ろうや腸ろう、鼻腔経管栄養といった栄養補給のサポートも行います。また、褥瘡のケアによって床ずれを防ぐといった日常的なケアや、入所者の最期を看取ったり、穏やかに最期の瞬間を迎えるための、ターミナルケアを行ったりします。

治療行為ではなく、あくまでも日常生活を送るために必要な医療ケアがメインになります。

介護サービス

ナーシングホームでは、医療ケアのみならず、以下のような介護ケアを受けることができます。

  • 食事介助
  • 排せつ介助
  • 入浴介助
  • レクリエーション
  • 機能訓練

食事・入浴・排せつをはじめとした、日常生活を送るうえで必要な生活動作全般の介助やサポートが受けられるだけではなく、施設によってはレクリエーションや機能訓練(リハビリ)などのケアを行います。

生活動作の介助だけではなく、レクリエーションやリハビリなどによる身体機能の向上や精神面の充実が期待できることから、高齢者が心身ともに健康に過ごすためのケアが充実していると言えます

また、レクリエーションはスタッフが実施するだけではなく、地域のボランティアの人が参加し異世代で交流するケースも多く、コミュニケーションが生まれやすいケア体制を取っているため、孤独感の解消などの効果も期待できるでしょう。

日常生活のサポート

ナーシングホームでは、医療ケアや介護サービスが受けられる点が注目されますが、以下のような日常生活のサポートを目的としたサービスを受けることが可能です。

  • 掃除・洗濯といった生活支援
  • 緊急時対応
  • 生活相談

ナーシングホームでは、要介護度の進行によって自立して行うことが困難になる掃除や洗濯といった生活支援のサービスをケアプランに基づく訪問介護サービスによって受けることができるため、身体的負担の大きい生活動作をする必要がありません。緊急時対応も行っており、職員が少ない夜間帯などの事故も適切に対処することができるため、入所者の方やご家族の方も安心することができます。

ナーシングホームの入居条件

ナーシングホームの入居条件は、施設により大きく異なりますが、住宅型有料老人ホームとして運営されていることが多いことから原則60歳以上であること、要支援1~2、要介護1~5の介護認定をうけていること、さらに身元保証人がいること支払い能力があることなどがあげられます。

また、一部のナーシングホームでは60歳以下の障害を持った方の入居も受け入れています。60歳未満の場合は、要支援2以上で日常的な介護が必要であることなどの一定条件を求められることがあります。

また、ナーシングホームでは身元保証人や支払い能力の調査に際して、入居前に施設側から書類の提出を求められることがあります。

調査内容は施設により異なりますが、一定の収入があることを証明する書類の提出を求められます。年収いくら以上という金銭的な条件はありませんが、それぞれの施設で料金が決まっており、資産を含めた収入を調査し入居後の費用を支払う能力があるかどうかの審査をされます。支払い能力の確認は、介護施設により異なりますが一般的には以下の方法で支払い能力の審査をされます。

  1. 収入証明書の提出
  2. 貯蓄額の確認
  3. 保証会社の利用

また、ナーシングホームで支払いを求められる利用費用としては、以下の2つが挙げられます。

  • 入居時に支払いをする「入居一時金」
  • 月々支払いをする「月額費用」

ナーシングホームでは、看取りを重視している施設などは、入居一時金を必要としない施設も多くあります。

また、入居したあとに費用の滞納があると退去させられる可能性があります。施設ごとに違いはあるものの、おおむね3カ月以上滞納すると退去勧告される可能性が高いので注意しましょう。

月額費用は、介護度により定額となっていますがほかの料金は施設ごとに異なります。サービス内容と合わせて、希望に沿っているかどうか確かめましょう。

また「入居前の手続きが大変そう…」という方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

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ナーシングホームの特徴

ナーシングホームと病院にはそれぞれ目的や過ごし方に違いがあります。

次の項目では、ナーシングホームと病院の比較をしながら解説します。

病院との違い

病院は、病気や怪我などにより健康状態に問題がある人が、治療と回復を目的として利用する施設ですが、ナーシングホームは入居者が医療ケアを受けながら日常生活を送ることを目的とした施設です。

ナーシングホームには看護師が駐在していますが、病院と異なり医師は駐在していないため、手術や麻酔を必要とする処置や抗がん剤治療などは対応することができません。

また、薬剤師が駐在していない施設も多く、医師による診察や薬の処方については、一般的に地域の医療センターと連携した訪問診療を行っており、週に1回程度の診察で健康管理を行っています。

まとめ

ナーシングホームは超高齢化社会への突入に伴う医療費の削減や病院の病床ひっ迫により今後さらに需要が高まることが予想されます。介護士や看護師が24時間体制でケアしてくれる環境で生活したいとお考えの方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。

ナーシングホームと病院の違いは?

病院は、病気や怪我などにより健康状態に問題がある人が、治療と回復を目的として利用する施設ですが、ナーシングホームは入居者が医療ケアを受けながら日常生活を送ることを目的とした施設です。詳しくはこちらをご覧ください。

ナーシングホームの入居条件は?

ナーシングホームの入居条件は、施設により大きく異なりますが、原則60歳以上であること・要支援1~2、要介護1~5の介護認定をうけていること・身元保証人がいること・支払い能力があることなどがあげられます。詳しくはこちらをご覧ください。

 

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