老人ホームの費用シミュレーション|パターン別に費用例を紹介します

老人ホームの費用シミュレーション|パターン別に費用例を紹介します

「費用を調べたけれど、大まかな目安しかわからず具体的にどのくらいの金額になるのかわからない..」

「老人ホームに入りたいけれど、見積もりしてみたら費用が高かったので不安」

など、老人ホームにかかる費用でお困りの方は多くいらっしゃいます。この記事では、様々なケースをもとに老人ホームにかかる費用のシミュレーションをしていますので、入居を検討する際の参考にしてみてください。

関連記事
老人ホームの費用相場はいくら?内訳から全国平均、施設ごとの費用を解説!
老人ホームの費用相場はいくら?内訳から全国平均、施設ごとの費用を解説!
株式会社アテンド 代表取締役
専門分野:介護全般

旧三菱銀行およびみずほ銀行で10年ほど窓口やローンアドバイザーに従事したのち、 2013年に介護事業を運営する株式会社アテンド設立。 同年6月にリハビリ特化型「あしすとデイサービス」開設。 メディア実績は厚生労働省老健事業「サービス活用販促ガイド」、週刊ダイヤモンド、 経済界、シルバー新報、聖教新聞、ABEMA Rrime など 介護事業経営と父の介護を8年経験したスキルを活かし、現在は講師として著者として介護のノウハウを提供。介護する人とされる人が安心して暮らせる環境つくりに邁進している。詳しくはこちら

5問の質問でわかる!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4

老人ホームの費用目安

 

老人ホームでかかる費用相場

老人ホームに入居する際にかかる費用は、初期費用(入居費用とも呼ばれます)と月額費用に分かれます。株式会社野村総合研究所の「高齢者向け住まいの実態調査」によると、初期費用は平均175.3万円、月額費用は18.4~22.5万円が目安となっています。

一見高いと思われた方もいるかもしれませんが、これはあくまでも平均値です。老人ホームの中には入居金が数千万・数億円と高額な施設もあるため、全体の平均値を計算すると少し高額な施設に合わせて平均値が吊り上がってしまいます。

そのため、ここで紹介している初期費用・月額費用よりも少し低めの価格を基準にして考えるとよいでしょう。

老人ホームの種類によって費用は異なる

老人ホームの種類と費用

老人ホームは、施設の種類によって費用が異なります。

特別養護老人ホーム(特養)や介護医療院など、公的な介護保険施設だと比較的費用は安くなっていますが、住宅型有料老人ホームやシニア向け分譲マンションなど民間施設の場合は、初期費用や月額費用がかなり高額になる場合もあります。

そのため、「老人ホームの費用はいくら?」と言われても一概に~~円とは言いづらく、施設種別や設備・サービスなどによって大きく価格帯は異なります

各施設種別ごとの費用目安は以下の通り紹介していますので、自己資金と相談しながらどの施設なら入居できそうかを見定めるようにしましょう。

種類 初期費用(入居一時金・敷金) 月額利用料
特別養護老人ホーム(特養) なし 5~15万円
老人保健施設(老健) なし 6~17万円
介護療養型医療施設 なし 6~17万円
介護医療院 なし 6~17万円
介護付き有料老人ホーム 0~数億円 10~40万円
グループホーム 0~100万円 12~18万円
住宅型有料老人ホーム 0~数億円 10~40万円+介護費用
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 0~数十万円 8~20万円+介護費用
軽費老人ホーム 0~数百万円 8~20万円+介護費用
ケアハウス 0~数百万円 8~20万円+介護費用
シニア向け分譲マンション 数千万~数億円 10~30万円+介護費用

予算内で老人ホームを探したいという方はケアスル介護がおすすめです。

全国で約5万件以上の施設情報を掲載しているので、初期費用0円の施設から月額費用10万円以下の施設まで幅広い選択肢から探すことが出来ます。

予算内で老人ホームを探したいという方はぜひ利用してみてください。

5問の質問でわかる!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4

老人ホームの費用シミュレーション

老人ホームの費用相場は、施設の大きさや提供サービスによって異なるため一概に求めづらいということは、上で説明してきました。

ただ、老人ホームへの入居を検討している方はいくらで入居できるのか、費用が気になることも事実です。こんな場合は、具体的な費用シミュレーションや費用例を知り、自分と似たケースの人がどのくらいの金額で施設に入居できたのかを知ることが大切になります。

ここではさまざまなケースをもとに費用シミュレーションをしているので、入居費用を見積もる際の参考にしてみてください。

  • ケース①:資金に余裕がある方
  • ケース②:資金がそこまで多くない方
  • ケース③:自立している方
  • ケース④:要介護1の方
  • ケース⑤:要介護3の方
  • ケース⑥:夫婦で入居予定の方
  • ケース⑦:認知症を発症している方

資金の規模別の老人ホーム費用シミュレーション

貯金が多いかどうかによって、老人ホームの入居費用に避ける金額は異なります。ここでは、資金に余裕のある方とそうでない方を例に、老人ホームの費用シミュレーションを紹介します。

ケース①:資金に余裕がある方

【入居者の状況】
・要支援2の認定を受けている75歳
・現役時代からの貯金が6,000万円ほどあり、現在も不労収入で月10万円ほど得ている
・国民年金、厚生年金の収入が毎月約20万円ほどある
・ゴルフが趣味で、月に2回ほどゴルフ場へゴルフへ行く

資金に余裕がある場合は、老人ホーム入居の選択肢が広いといえます。入居要件に当てはまれば、特養や老健などの公的施設でも構いませんし、住宅型有料老人ホームや介護付き有料老人ホームなどの民間施設も検討可能です。

ここでは、住宅型有料老人ホームに入居する場合を例に費用シミュレーションをしてみます。

種別 費用項目 費用
入居一時金 1,000万円
月額費用 居住費 10万円
管理費・水道光熱費 1万円
生活費用 食費 5万円
携帯等日用品費 2万円
理美容代 5千円
娯楽費用 ゴルフ代 2万円
その他費用 1万円
関連記事
住宅型有料老人ホームの費用相場は?47都道府県別に費用相場を紹介
住宅型有料老人ホームの費用相場は?47都道府県別に費用相場を紹介

入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。

支出 費用
初期費用 1,000万円
月額費用 21万5千円

ケース②:資金がそこまで多くない方

【入居者の状況】
・要介護1の認定を受けている70歳
・貯金は600万円ほど
・年金受給額が毎月約15万円ほどある

老後の資金を豊富に貯蓄しているケースはそこまで多くないでしょう。費用を抑えつつ老人ホームに入居したい場合は、ケアハウスやグループホームといった、比較的集団生活の多い老人ホームがおすすめです。

ここでは、ケアハウスに入居した場合を参考に老人ホームの費用シミュレーションをしてみます。

種別 費用項目 費用
入居一時金 20万円
月額費用 居住費 6万円
管理費・水道光熱費 1万円
生活費用 食費 5万円
携帯等日用品費 2万円
理美容代 5千円
その他費用 1万円
関連記事
ケアハウスの費用はいくら?初期費用・月額費用の平均額も紹介
ケアハウスの費用はいくら?初期費用・月額費用の平均額も紹介

入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。

支出 費用
初期費用 20万円
月額費用 15万5千円

要介護度別の老人ホーム費用シミュレーション

入居予定の方の要介護度によって入れる施設は変わってきます。ここでは、要介護度に合わせてどのくらいの費用がかかるのか、費用のシミュレーションをしてみます。

ケース③:自立している方

【入居者の状況】
・要介護に認定は受けておらず、自立状態の70歳
・貯金には余裕があり(約5,000万円)、早めに老人ホームに入居して快適な暮らしを使用を考えている
・年金受給額は毎月約25万円ほど
・会社員としても勤務しており、月収は90万円

自立していても、住み替え目的や安全のために老人ホームに入居される方は多くいらっしゃいます。

特に持ち家の方の場合、所有しているご自宅の売却額も入居金へ補填できるため、月額費用の捻出さえ可能であれば、多少入居金額が高額の施設でも入ることが可能です。

ここでは、自立しているうちからサービス付き高齢者向け住宅に入居予定の方を例に、老人ホームの費用シミュレーションを紹介します。

種別 費用項目 費用
入居一時金 2,500万円
月額費用 居住費 15万円
管理費・水道光熱費 1万円
生活費用 食費(外食込み) 10万円
携帯等日用品費 2万円
理美容代 1万円
交際費 5万円
その他費用 1万円
関連記事
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の費用はいくら?費用相場から内訳まで解説
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の費用はいくら?費用相場から内訳まで解説

なお、入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。仮に資金がない方であっても、サービス付き高齢者向け住宅は介護保険施設のような補足給付制度が適用されないため料金は一律です。

支出 費用
初期費用 2,500万円
月額費用 35万円

ケース④:要介護1の方

【入居者の状況】
・要介護1の認定を受けている75歳
・年金受給額が毎月約15万円ほどある
・胃ろう、たんの吸引といった医療対応が必要
・ユニット型個室
・負担限度額認定を受けている

介護施設に入居される方の中には、医療ケアが必要な方も多くいらっしゃいます。

ここでは、医療ケアに手厚い介護医療院に入居した場合を参考に、老人ホームの費用シミュレーションをしてみます。なお介護医療院は公的施設なので、要介護度別に1日当たりで入居費用が定められています。

種別 費用項目 費用
入居一時金
月額費用 居住費 24,600円
管理費・水道光熱費 1万円
生活費用 食費 11,700円
携帯等日用品費 2万円
理美容代 5千円
その他費用 1万円
関連記事
介護医療院の費用目安・内訳から高くなる人の特徴まで紹介!
介護医療院の費用目安・内訳から高くなる人の特徴まで紹介!

入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。

支出 費用
初期費用
月額費用 81,300円

ケース⑤:要介護3の方

【入居者の状況】
・要介護3の認定を受けている70歳
・これまで自宅で家族介護をしていたが、これ以上は厳しく施設への入居を検討
・貯金額は約200万円と、そこまで多くない
・年金収入等が毎月約8万円ほど
・ユニット型個室
・負担限度額認定を受けている

要介護3以上で、かつ費用を抑えつつ老人ホームに入居したい場合は、特別養護老人ホームへの入居がおすすめです。

ここでは、特別養護老人ホーム(通称:特養)に入居した場合を参考に老人ホームの費用シミュレーションをしてみます。

種別 費用項目 費用
入居一時金
月額費用 居住費(ユニット型) 39,300円
管理費・水道光熱費 1万円
生活費用 食費 19,500円(施設代)
携帯等日用品費 1万円
理美容代 5千円
その他費用

※所得段階は第三段階(1)で算出

関連記事
特養(特別養護老人ホーム)の費用はいくら?費用診断ツールでいくらかかるか計算しよう!
特養(特別養護老人ホーム)の費用はいくら?費用診断ツールでいくらかかるか計算しよう!

入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。

支出 費用
初期費用
月額費用 83,800円

状況別の老人ホーム費用シミュレーション

入居予定者の状況によって入れる施設や施設の費用は変わってきます。ここでは、夫婦で入居予定の方・認知症を発症している方を例に老人ホームの費用シミュレーションを紹介します。

ケース⑥:夫婦で入居予定の方

【入居者の状況】
・夫:要介護2 妻:自立
・貯金は2人で2,500万円ほど
・2人の年金受給額が毎月約40万円ほど
・夫に介護が必要なので、外部の介護サービスを利用する予定

老人ホームの中には、夫婦で入居することができる施設もあります。施設によっては夫婦部屋が用意されており、一般的な個室を2つ借りるよりも安い金額で入居することが可能です。

ここでは、住宅型有料老人ホームの夫婦部屋に入居した場合を参考に、老人ホームの費用シミュレーションをしてみます。

種別 費用項目 費用
入居一時金 1,200万円
月額費用 居住費 18万円
管理費・水道光熱費 1.5万円
生活費用 食費 7万円
携帯等日用品費 3万円
理美容代 1.5万円
その他費用 訪問介護サービス費用 1.5万円
その他費用 1万円
関連記事
住宅型有料老人ホームの費用相場は?47都道府県別に費用相場を紹介
住宅型有料老人ホームの費用相場は?47都道府県別に費用相場を紹介

入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。

支出 費用
初期費用 1,200万円
月額費用 33.5万円

ケース⑦:認知症を発症している方

【入居者の状況】
・要介護2の認定を受けている75歳
・数か月前から認知症を発症しており、自宅介護が限界になってきた
・貯金は200万円ほど
・年金受給額が毎月約15万円ほどある

認知症を発症している方は、入居を受け入れてもらえる施設と受け入れてもらえない施設があります。

認知症を発症した際には、グループホームを検討するとよいでしょう。グループホームは認知症の高齢者が共同生活を送り、できるだけ認知症の症状悪化を遅延させつつ日々の暮らしを営むことができる施設です。

ここでは、グループホームに入居した場合を参考に老人ホームの費用シミュレーションをしてみます。

種別 費用項目 費用
入居一時金 10万円
月額費用 居住費 6万円
管理費・水道光熱費 1万円
生活費用 食費 3万円
携帯等日用品費 1万円
理美容代 5千円
その他費用 1万円
関連記事
グループホームの費用はいくら?47都道府県の相場から内訳、軽減制度について紹介
グループホームの費用はいくら?47都道府県の相場から内訳、軽減制度について紹介

入居一時金や月額費用の支出は以下の通りです。

支出 費用
初期費用 10万円
月額費用 14万円

相談員に費用を聞いてもらうという手もある

この記事では、複数パターンを例に老人ホームの費用シミュレーションを行ってきました。ある程度費用のめどはつけられたと思いますが、実際にどんなサービスが必要なのか、どのような費用がかかってくるのかは各入居希望者の状態によって異なります。

老人ホームの費用をもっと具体的に見積もりたいという方は、ケアスル介護で相談員に相談してみることがおすすめです。

専門のケアアドバイザーが常駐しており、老人ホームと入居希望者の間に立って親身に相談に乗ってくれると同時に、費用見積もりの依頼から入居準備の相談まで、入居までの不安や悩みを1つずつ解消してもらうことが可能です。

また、老人ホームの担当者ではなく、ケアスル介護の相談員を介して施設の情報や費用見積もりを取ってもらうため、断る時に断りやすいという特徴もあります。利用は以下のバナーから無料でできるため、施設入居を検討している方は一度相談してみてはいかがでしょうか。

5問の質問でわかる!
ピッタリの施設を提案します
STEP
step1
1
step2
2
step3
3
step4
4
老人ホームの費用はどれくらいかかりますか?

実態調査によると、初期費用は平均175.3万円、月額費用は18.4~22.5万円が目安です。ただし、老人ホームの中には入居金が数千万円と高額な施設もあるため、全体の平均値が吊り上がっています。実際にはもう少し低めの価格を基準にして考えるとよいでしょう。詳しくはこちらをご覧ください。

認知症を発症している方でも入れる老人ホームはありますか?

グループホームがおすすめです。グループホームは認知症の高齢者が共同生活を送り、できるだけ認知症の症状悪化を遅延させつつ日々の暮らしを営むことができる施設です。費用のシミュレーションについて詳しくはこちらをご覧ください。

5問の質問でわかる!ピッタリの施設をご提案
プロに施設を提案してもらう