【わかりやすい】グループホームと特養の違いとは?|特徴・入居条件・サービス内容・費用

【わかりやすい】グループホームと特養の違いとは?|特徴・入居条件・サービス内容・費用

グループホームと特養の違いは、グループホームは認知症の高齢者に特化した施設であり、特別養護老人ホーム(特養)は医療が必要な高齢者に特化した施設であることです。

また、グループホームでは、要支援2、要介護1~要介護5までの介護認定を受けている方で、認知症の診断を受けている方でなければ入居を受け入れることができません。

対して特別養護老人ホーム(特養)は、要介護3~5の方を入居対象者としており、寝たきりなど常に介護が必要な方が多く入居しています。この記事では、グループホームと特養の違いを詳しく解説します!

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認知症対応型共同生活介護ミニケアホームきみさんち 認知症対応型共同生活介護ミニケアホームきみさんち 管理者
所有資格:介護福祉士,介護支援専門員
専門分野:認知症介護
職業: 認知症対応型共同生活介護ミニケアホームきみさんち 管理者

10年以上認知症介護に携わる。全ての人が認知症とともに歩み、支えあう「おたがいさまの社会」を目指して活動している。詳しくはこちら

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グループホームと特養(特別養護老人ホーム)の特徴

グループホームと特別養護老人ホームでは、それぞれを利用する目的の違いによって、特徴に違いがあります。以下の表にそれぞれの違いをまとめました。

グループホーム 特別養護老人ホーム
特徴 少人数で共同生活を送る認知症特化の介護施設 要介護度が高い方に対応した、比較的安価な介護施設
入居条件 ・要支援2、要介護1~要介護5
・原則65歳以上
・認知症の診断を受けている
・入居可能施設は住民票記載の地域のみ
・共同生活を営むのに問題がない
・医療的処置を必要としない
・原則要介護3~5
・原則65歳以上
・高度な医療的処置を必要としない
介護担当の人員配置基準 入居者3人あたり介護職員1人 入居者3人あたり介護もしくは看護職員1人
費用 民間施設の中では比較的安価
・入居費用は0~20万円
・月額費用は10~16.5万円
公的施設のため安価
・入居費用は0円
・月額費用は7~15万円
(相部屋である従来型と個室であるユニット型の違いで差があります)
おすすめの人 ・認知症の方
・共同生活を送れる状態の方
・要介護度が高い方
・できるだけ費用を抑えたい方

グループホームとは

グループホームは、認知症高齢者などが認知症専門スタッフの支援のもとに共同生活をする家のことを指します。5~9人を1ユニットとして、少人数で共同生活を行う認知症特化の介護施設です。

グループホームは地域密着型サービスと呼ばれ、原則住民票記載の地域に住むことになるため、住み慣れた街で共同生活を行います。そのため、認知症をお持ちの方で住環境の変化への適応が難しい方でも安心して過ごすことができます。また、少人数で共同生活を行い、人とのつながりを感じることもできるのでご本人も安心して生活することができるかもしれません。

さらに、認知症の症状緩和にも効果的です。認知症の症状は孤立していたり、役割や生きがいがない刺激のない生活を送ることで進行が早まってしまいます。その点グループホームでは共同生活で人から刺激を受けたり、なるべく料理や掃除など生活をご自身の意思や力を活かして送っていただいたり、レクリエーションなども開催されているため、認知症の症状の進行抑制効果が大いに期待されています。

特養(特別養護老人ホーム)とは

特別養護老人ホームとは、特養とも呼ばれる、公的な介護保険施設です。特徴としては、ほかの介護施設よりも安価で入居することが可能なところです。そのため人気があり、入居待ちも多い施設となっています。

また約6割の施設では看取りも実施されており、終の棲家としても利用されることが多くなっています。実施されているサービスについては、後ほど詳しく説明しますが入居条件が要介護度3~5ということもあり、かなり要介護度が高い方に対しても介護体制が整っています。それも人気を後押しする理由のようです。

「グループホームと特養どちらに入所しようか悩んでいる」「どんな施設に入るべきかいまいちイメージが湧いていない」という方は、ケアスル介護での相談がおすすめです。

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監修者コメント

特別養護老人ホーム(特養)には医師、看護師もおりますので、ある程度の医療的処置は可能です。

監修者:志寒 浩二(しかん こうじ)

グループホームと特別養護老人ホーム(特養)の違い

グループホームと特養(特別養護老人ホーム)違い①:入居時の介護度など

要介護度 年齢 症状 住民票 その他
グループホーム 要支援2、要介護1~要介護5 原則65歳以上 認知症の診断を受けている 記載の地域のみ 共同生活を営むのに問題がない
特別養護老人ホーム 要介護3~5 原則65歳以上 高度な医療的処置を必要としない 全国どこでも 特になし

グループホームは「要支援2・要介護1~要介護5」

グループホームでは、要支援2、要介護1~要介護5までを対象としています。また、入居するには認知症の診断を受けていなければなりません。

認知症の診断は、神経内科などで受けることができます。まだ診断を受けていない方は病院を受診することを検討しておきましょう。

他にも、住民票記載の地域のみ入居が可能という特徴があります。グループホームは地域密着型サービスといわれる、市区町村の住民専用の介護サービスです。そのため、グループホームは住民票記載の地域で入居を検討しましょう。

特養(特別養護老人ホーム)は「要介護3~5」

特養では、要介護3~5の方を入居対象としています。そのため、寝たきりなど常に介護が必要な方も多く入居していますが、高度な医療的ケアを24時間必要とする方は入居を断られてしまうケースもあるようです。

なお、要介護1~2の方の場合も特例入所が可能な場合があるようです。具体的には、認知症や知的障害、精神障害などのやむを得ない事情で日常生活をスムーズに送れないと判断されると特養の入居対象となりますので、対象の方は検討してみましょう。

認知症の方は原則入居可能です。しかし、重度の認知症であり、ほかの入居者やスタッフに危害を加える可能性があると判断されると入居できない場合もあるため、注意が必要です。

グループホームと特養(特別養護老人ホーム)違い②:介護サービス

グループホームの介護サービス

グループホームでは、介護職員の人員基準は、入居者3人当たり1人義務付けられており、認知症の知識や経験があるスタッフが数多く在籍しています。

施設内では、認知症ケアの一環として地域交流を取り入れたり、積極的なリハビリ・レクリエーションを行っています。介護内容としては、食事・入浴・排泄の介助や調理、掃除などの支援、機能訓練などを行います。

グループホームでは、施設によっては人員基準以上に介護職員を配置していることを強味としているグループホームもあるようなので、要介護度が高く十分な介護を受ける必要がある方は、施設の介護職員人数を確認してから入居を決めましょう。

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監修者コメント

介護職員1というのは、人数が1ではなく、人×時で8時間であるという意味なので、単純な人数とはいえません。8時間の職員1名と、4時間の職員2名は、配置基準でともに1です。

監修者:志寒 浩二(しかん こうじ)

特養(特別養護老人ホーム)の介護サービス

特養は、介護職員の人員基準はグループホームと同じく3:1となっています。

しかし入居者の要介護度の高さや、厚生労働省によって費用が改定されたことなどにより、2:1程度の介護職員が在籍している施設も増えてきています

そのため、受けられる介護サービスは充実している可能性が高いといえるでしょう。

具体的な介護内容については、入所者の日常生活の支援全般を行います。食事や排せつ、入浴の介助などの介護支援から、共用スペースの掃除のような設備維持のための活動も行います。加えて、入居者が楽しめるようなイベントやレクリエーションの企画も担当するようです。

グループホームと特別養護老人ホームの違い③:費用

入居費用 月額費用
平均値 中央値 平均値 中央値
グループホーム ¥107,514 ¥129,000 ¥152,819 ¥151,650
特養 ¥0 ¥0 ¥75,991 ¥148,000

※ケアスル介護のデータベースから独自に算出

グループホームは比較的安価

グループホームは、国から補助金の出る公的施設である特養よりは高いですが、他の入居型施設である有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などと比べると、安いことが多いようです。

グループホームの1カ月あたりの費用

内訳としては、このように入居一時金(敷金)+月額費用(居住費・食費・介護サービス費用…)となっており、このほかにも理髪代やおむつ代などがかかります。

また、医療連携が強く医師による定期検診を行っていたり、介護職員の人員配置が多いなどサービスが充実している場合など、一定基準により加算がされます。また、立地によっても金額は変わるのでお住まいの地域の地価によって値段は変動するでしょう。

特養(特別養護老人ホーム)は公的施設なので費用が安い

他の介護施設と比べて、公的施設である特養の費用は安い傾向があります。

特別養護老人ホーム費用

内訳はグループホームと同じく、入居一時金(敷金)+月額費用(居住費・食費・介護サービス費用…)となっています。

また、特養の費用は①介護度②入居する居室③所得の三要素により変わります

特に②では、多床室と呼ばれる相部屋タイプか個室タイプ、1グループ9~10人で生活を行うユニット型などで費用が大きく異なります。①や③ではご自身の状態により金額は変動するので、詳しく理解してから入居しましょう。

 

グループホームと特養(特別養護老人ホーム)におすすめな人

ここまで、グループホームと特養のさまざまな違いについてご説明しました。それでは、それぞれの施設は、どんな方におすすめなのでしょうか。

グループホームは認知症で比較的に身体が活発な方向け

グループホームは、次のように認知症の方の中でも共同生活を十分に送れる程度の介護状態の方におすすめです。

  • 認知症の診断を受けている
  • 要支援2、要介護1~要介護5
  • 共同生活を問題なく送ることができる
  • 高度な医療的支援が必要でなく、比較的に身体が活発な方

グループホームはやはり認知症特化の施設です。そのため、認知症のノウハウなどが施設・スタッフに蓄積されていることから、認知症ケアにおいては右に出るものはいないと考えてよいでしょう。

しかし、身体介護も重点的に必要である人には向いていない場合があると考えてよいでしょう。グループホームでは共同生活での密接なかかわりあいや生活の自立を引き出すことで、認知症ケアを行っています。身体的に不自由な状態になれば、その強みが活かせないからです。

ただし、看取りまで暮らせるホームも増え、身体介護の対応度や経験値もホームにより様々です。生活保護受給者の対応なども、ホームによってかなり異なりますので、具体的にはそのホームに問い合わせて施設を検討することが良いでしょう。

特養(特別養護老人ホーム)は予算が少なく身体的に要介護度が高い方向け

特養は、次のように寝たきりなど身体的な要介護度が高くグループホームを断られてしまった方や、できるだけ費用を抑えたい方におすすめです。

  • 要介護3~5
  • 費用を安く抑えたい

特養の魅力は、なんといってもその費用の安さでしょう。特に従来型の特養では、かなり費用を抑えることができます。

しかし、特養は人気施設のため、待機者が多く入居に時間がかかる場合があります。そのため、今すぐに入居したいという方は、グループホームや有料老人ホームも検討するとよいでしょう。

まとめ

グループホームと特養の違いは理解できたでしょうか?

この二つには、その特徴や入居条件、介護対応、費用に様々な違いがあります。今回の記事が、検討の際のヒントとなればうれしく思います。

また、様々な施設を検討する中で詳しい方に相談することも重要です。ケアスル介護では事前相談から入居まで、無料でご相談を承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

グループホームと特養は何が違うの?

グループホームは、少人数で共同生活を行う認知症特化の介護施設です。一方、特別養護老人ホームは、介護が必要な人に十分なサービスを提供する公的な介護保険施設です。この二つには、入居条件や費用、介護対応などさまざな違いがあります詳しくはこちらをご覧ください。

グループホームや特養はどんな人におすすめ?

グループホームは、認知症の方の中でも共同生活を十分に送れる程度の介護状態の方におすすめです。一方、特養は、寝たきりなど身体的な要介護度が高くグループホームを断られてしまった方やできるだけ費用を抑えたい方におすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。

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