老人ホームへの入居を検討しているなら、どこに入居を決めるかが非常に大切です。老人ホームを選ぶポイントは様々ありますが、提供される食事についても確認しておきたいポイントです。
しかし、「老人ホームの食事はまずい」という噂を耳にした方もいると思われます。毎日食べるからこそ、食事の美味しさは入居後の生活の質に大きく影響を与えるため、心配になる方も多いでしょう。
ですが、実際に老人ホームで提供される食事は決してまずくなんてありません! 本記事では老人ホームで提供される食事がどうしてまずいと言われているのかについて解説していきます。
また、老人ホームの施設見学時に食事について確認しておきたいポイントも紹介しますので、ぜひ本記事を参考にして安心して食の楽しみを得られる老人ホームを探しましょう。
この記事のまとめ
- 老人ホームの食事がまずいと言われてしまう理由として、塩分制限やメニューの選択肢が少ないことが挙げられる。
- 食事の美味しいまずいは好みの問題でもあるため、実際に試食してみることが大切である。
老人ホームの食事がまずいと言われてしまう理由
老人ホームの食事がまずいと言われてしまう理由として、主に3つの理由が挙げられます。
- 塩分制限している
- 選択肢が少ない
- 外部に委託している
味やメニューのバリュエーションに関しては入居者の好みがあるため、老人ホームの入居者全員が満足できる食事を提供することは難しいです。上記について、順に解説していきます。
塩分制限している
老人ホームで適用される食事は、栄養を第一優先にしてしまい味が二の次になってしまうことがあります。
老人ホームで提供される食事は管理栄養士が塩分やカロリーなどを調整して献立を作成します。そのため、塩分が控えめで、野菜や魚などが中心の食事が多くなってしまいがちなのも事実です。
その分、入居者の体調や健康状況によって一人一人に合わせた食事を提供しています。咀嚼力が低下している高齢者のために、一口サイズにカットして食べやすくすることや、余分な塩分や栄養素を控えられるような食事を摂取できます。
また、ミキサー食やソフト食などの介護食は実際に調理するのは難しいため、介護度や身体状況に合わせた食事を提供してもらえます。
選択肢が少ない
老人ホームでの食事に選択肢が少ないため、不満を抱えている方は少なくありません。
自宅で生活していたころは好きなものを食べれましたが、老人ホームで決められた食事しか食べられない、外食なども自由に行えないなどの制約が重なることで、食事がまずいと感じてしまうそうです。
また、ご飯やパンなどの主食に選択肢が少ない、おかずよりもご飯が多いなど、食事する時間も楽しめないことが食事に対する不満につながっている方もいます。
しかし、施設によっては「和食・洋食」から食事を選べるなど、メニューを選択できる老人ホームも増えています。
外部に委託している
施設内に広い調理場がない老人ホームでは、外部の業者や宅配弁当に委託しているところもあります。
おかずを冷凍食品を使ったり、ご飯だけ施設内で炊くなど、調理ができる施設に比べたらやや見劣りしてしまうのが、食事がまずいと言われてしまう一因です。
チルドや冷凍食品というと「まずい」とイメージされる方も多いと思われます。しかし外部に委託しているから必ずしも美味しくないわけでは決してありません。
高齢者は体調管理のため塩分を控えて食事しますが、作りたてよりもチルド調理の方が同じ塩分量でも食材に浸透しやすく、かえって美味しく感じることもあります。
また、宅配弁当であっても近年はカロリーを調整した弁当やムース食に対応しているところもあり、年配の方でも安心して美味しい食事を届けてくれる業者も多いです。
次章では老人ホームが行っている食事に対する工夫や取り組みについて紹介していきます。
また、食事が美味しい老人ホームをお探しの方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。
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老人ホームが行っている食事に対する取り組み
老人ホームが行っている食事に対する工夫や取り組みとして、下記の3つが挙げられます。
- 季節やイベントに合った献立
- 調理師の顔が見える食事
- メニューを選択式にしている
老人ホームでの食事はただ栄養を摂取するという役割のみならず、美味しい食事により日常の満足度を高める役割もあります。上記について、順に詳しく解説していきます。
季節やイベントに合った献立
多くの老人ホームでは季節やイベントに沿った献立を提供しています。
お正月にはおせち料理やお雑煮といったイベント食、夏はゴーヤなどの旬の食材を使ったメニューを取り入れることがあります。
季節の変化を感じることは日常生活にメリハリを与え、普段と違ったものが食べられる楽しみを与えてくれます。また、春夏秋冬を楽しむことで認知機能の低下予防に役立つと言われています。
なお、施設によってはマグロの解体ショーや手打ちそば体験などを開催し、入居者が食事を楽しみにできる環境づくりにこだわる施設もあります。
調理師の顔が見える食事
施設内で料理を作る以外にも、生産者や調理師の顔が見えるよう心がけている老人ホームがあります。
例えば、食材の生産者の顔写真や農園などをポスターに添付するなど、作り手の顔が見えるため、安心して美味しい食事を楽しむことができます。
パンフレットにも厨房の様子や調理師の顔写真を載せているところもあるため、食事に重点を置いている方は一度確認してみると良いでしょう。
メニューを選択式にしている
一部の老人ホームでは食事の内容を入居者が選択できる場合があります。
前述の通り、老人ホームでは栄養バランスや健康に配慮した食事を提供するために、献立や食事の量などに制限を設けていることが一般的です。
選択式ではレストランの食事メニューのように、複数の献立の中から入居者が自由に食べたい食事を選択できます。例えば、「和食・中華」「肉・魚」のように、入居者が食べたいものを選択できます。
食事内容の自由度が上がることで、食事が楽しく、より美味しく感じる方も多いです。
「実際に食事を見てみないとイメージができない…」という方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。
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老人ホームの見学時に見ておくべき食事のポイント
老人ホームの見学時、食事に関して見ておくべきポイントとして、主に3つが挙げられます。
- 献立表を確認する
- 食事のバリュエーションを確認する
- 実際に試食する
見学の時間帯をお昼にすることで、入居者が食事している雰囲気を実際に確認することができます。上記について順に詳しく解説していきます。
献立表を確認する
見学に行った際に、施設側が作成している献立表を確認しましょう。
献立表を見ることで、毎日の食事に対する工夫や配慮が分かります。入居者にとっては食事の時間を楽しみにされている方も多いです。献立を見て食欲をそそられるか、料理のイメージがつきやすいかなどは施設選びのポイントになります。
可能ならば週や月単位など長期の献立表を見せてもらいましょう。入居者の好みに合うメニューが提供されているか、似たようなメニューになっていないかなど見るべき点がいくつかあります。
食事のバリュエーションを確認する
食事内容にバリュエーションがあるか把握しておきましょう。選択肢の幅が広いほど、入居者も安心して老人ホームで過ごせます。
例えば、普通食だけでなく、介護食や治療食など入居者の健康を維持するための食事が提供できるか確認しておくことで、長期にわたって施設を利用しやすくなります。
栄養や健康に配慮していることは勿論ですが、イベントや季節に沿った食事が提供されているか、食事の自由度はどうかなど、毎日の生活が楽しくなるような食事を提供しているかも大切です。
実際に試食する
食の好みは個人差があります。施設見学時には、実際に試食することをおすすめします。
ホームページやパンフレットに食事の様子が掲載されていますが、どのような味付けがなされているかは実際に食べないとわかりません。普段どのような食事が提供されているのか、味付けの濃さなどは家族や入居する本人の舌で確認しましょう。
また、食事時間を見学することにより、スタッフや入居者の雰囲気を見ることもできます。食事は毎日食べるものであるため、入居者が食事を残していないかなども見ておくと良いでしょう。
必ずしも料金に比例して食事の質も上がるとは限りません。家族や本人が安心できる食事を提供しているか、実際に食べて確認してみましょう。
なお、見学時に食事を試食するには事前予約や連絡が必要になるため、予め施設に試食可能か確認してみましょう。
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もし入居後に食事がまずいと言われたら?
もし老人ホームに入居後、食事が美味しくないと文句を言われてしまった場合、下記のような対処法が挙げられます。
- 面会時に食事を持ち寄る
- 施設職員や相談窓口に相談する
老人ホームの多くが毎月食費を定額で支払う設定となっています。弁当や外食などでキャンセルすることも可能ですが、居室内にキッチンが設置されている施設は少なく、また要介護の高齢者が自由に外食するのも現実的ではありません。
そこで、もし入居後に食事がまずいと言われた時にできることを紹介します。
面会時に食事を持ち寄る
面会前に施設に連絡することで、食べ物を持ってくることができます。
一部の施設では漬物や梅干しなどを施設に渡し、指定した食事の時に一緒に配膳してもらえることもできます。
ただし、施設内で栄養管理やカロリー計算を行っていることに加え、入居者の健康を守るという点から頻繁には行えません。また、食事を持ち込む際は必ず施設職員に事前に連絡しましょう。
居室内にキッチンがある施設では自炊することも可能です。例えばサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は普段の生活のように買い物に行き、食事を準備することができます。居室内にキッチンがある施設から探すのも一つの選択肢と言えます。
施設職員や相談窓口に相談する
家族が食べてみても食事が美味しくないと思える場合は、老人ホームに直接相談してみることも一つの手です。
食事の美味しいまずいは個々人の好みの問題であることは否めません。しかし、施設側がそのように捉えるのは組織的に問題があるかもしれません。
もし施設職員に伝えても改善が見られないようならば、外部の介護相談窓口に相談することも考えられます。実際に介護相談員が施設に赴き、食事内容や入居者の様子などを把握して事業者へ提案してくれます。
もし入居者の大半が食事に対して不満を持っている場合、食事体制の見直しが行われる可能性があります。
老人ホームの食事は実際に食べて確認しよう!
本記事では老人ホームの食事はなぜまずいと言われてしまうのかという理由について解説していきました。
食事は個々人の好みの問題であるため、一概に全ての老人ホームの食事がまずいわけではありません。また外部に委託しているから食事が美味しくないとも言い切れません。
食事に関しては一度家族や本人と共に食べてみましょう。老人ホームにおいては食事の美味しさは生活の質に大きく影響を与えるため、ご自身の舌で確認することをおすすめします。
食事は個々人の好みの問題でもありますが、老人ホームの食事は決してまずいことはありません。栄養士による塩分管理やカロリー計算がされているため、健康的な食事をいただけます。詳しくはこちらをご覧ください。
事前に施設職員に連絡することで、面会時に食事を持って来ることができます。施設によっては漬物や明太子などを施設に渡すことで、食事時に一緒に配膳してくれるところもあります。詳しくはこちらをご覧ください。