老人ホームの種類は大きく9種類!施設ごとの違いも解説

老人ホームの種類は大きく9種類!施設ごとの違いも解説

老人ホームには国や地方自治体が運営している公的施設から民間が運営している民間施設まで様々あります。

また、認知症の方が入居できる施設、最期まで過ごすことができる看取りができる施設など老人ホームには様々な種類があります。

本記事では、老人ホームに入居したいけど、どんな施設を選べばいいかわからないという人へ、老人ホームの種類を紹介します。

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在宅介護エキスパート協会 代表
所有資格:AFP/2級ファイナンシャル・プランニング技能士,社会福祉士,宅地建物取引士
専門分野:在宅介護,老後資金,介護施設全般
職業: 社会福祉士,宅地建物取引士,ファイナンシャルプランナー

NEC 関連会社(現職)でフルタイム勤務の中、10 年以上に渡り遠距離・在宅介護を担う。両親の介護をきっかけに社会福祉士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナーなど福祉に直接的・間接的に関係する資格を取得。その経験や知識を多くの方に役立てていただけるよう「在宅介護エキスパート協会」を設立、代表を務める。詳しくはこちら

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老人ホームの種類は3つの要素で分けられる

老人ホームの種類は、①運営者 ②入居条件 ③退去要件があるかの3つの観点で分けることが出来ます。

運営者:公的施設か民間施設か

老人ホームには公的施設と民間施設の2種類あります。

  • 公的施設:主に国や地方自治体、社会福祉法人、医療法人が運営
  • 民間施設:民間企業が営利目的に運営

公的施設は民間に比べると費用が安いことが特徴となっておりその分人気が高いことが特徴です。エリアによっては最大2年程度の入居待ちも起こっており、施設によっては低所得者に対する優遇があるなどの特徴もあります。

次に民間企業が運営している民間施設は、施設ごとに料金が設定されています。そのため、公的施設と比較してサービスのバリエーションが広く設備が充実している施設や費用を抑えた施設など様々です。

2013年度 の全国の社会福祉施設事業者数や利用人数の調査」によると、83.2%が民間企業となっています。
公的施設 民間施設
  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護医療院
  • ケアハウス
  • グループホーム
  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • シニア向け分譲マンション
“介護医療院”や”住宅型有料老人ホーム”など、聞きなれない名前もあると思いますが施設の詳細は後ほど解説いたします!

入居条件:介護度や提供サービスの違い

老人ホームは、入居条件で以下のような種類に分けることができます。

  • 要介護の方向け:24時間体制で介護が必要な方向け
  • 要支援の方向け:日常のなかで少しだけの手助けを要する方向け
  • 自立の方向け:自分で生活の一通りのことがこなせる方向け

自立の方向けの老人ホームでは、24時間体制の介護サービスは提供されておらず、あくまでも見守りサービスや電球交換や買い出しなどの生活相談サービスのみを提供している施設が大多数です。

要支援の方向けの老人ホームでは、必要な分だけ介護サービスを契約して利用するのが一般的です。施設内で食事や入浴、排泄の介助といった生活で必須の介護をはじめ、季節のイベントやカラオケ大会など入居者の生活を彩るレクリエーションなども充実している傾向にあります。

要介護の方向けの老人ホームでは、24時間体制の介護サービスや胃ろうや経管栄養などの医療ケアに特化した施設も少なくありません。入居条件も要介護認定にて要介護1以上の認定を受けている方しか入れない施設も多いのが特徴です。

自立の方向けの老人ホーム 要支援の方向けの老人ホーム 要介護の方向けの老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • ケアハウス
  • シニア向け分譲マンション
  • 介護付き有料老人ホーム
  • グループホーム
  • 特養(特別養護老人ホーム)
  • 老健(介護老人保健施設)
  • 介護医療院

退去要件があるか

老人ホームの種類は入居条件だけではなく、退去条件が存在するかも判断のポイントとなります。

  • 退去要件が無い施設:看取りまで対応していて終身に渡って利用できる
  • 退去要件がある施設:入居者の身体状況や退去期間が事前に決まっている

退去要件が無い施設は、基本的に退居条件がなく介護度が上がっても終身に渡って住み続けられる施設となっています。

一方で退去要件がある施設は、入居者の身体状況や事前に定められた期間を過ぎると退去しなくてはなりません。

たとえば、自立の方向けの老人ホームでは介護度が上がった場合や、在宅復帰を目的とした老健(介護老人保健施設)では、原則として3~6ヵ月間という入所期間が最初から定められています。

終身まで過ごせる老人ホーム 医療・介護の必要性によって退居が必要な老人ホーム 元々の入所期間が定まっている老人ホーム
  • 特養(特別養護老人ホーム)
  • 介護医療院
  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅
  • ケアハウス
  • グループホーム
  • 老健(介護老人保健施設)

※施設によって看取りに対応している施設・していない施設があるので種別によって一概に言い切ることはできませんが、傾向として上の施設が多いです。

また「老人ホームの種類が多すぎてどこにすればよいのか選べない」「要介護の親を安心して預けることが出来る施設を選びたい」という方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。

ケアスル介護なら、入居相談員が入居者の方の介護度や予算、希望エリアからピッタリの施設を提案することが出来ます。

数ある選択肢の中からできるだけ早くピッタリの施設を見つけたいという方はまずは条件入力から進めてみましょう。

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介護度
低い(自立向け) 高い(要支援・要介護)
公的施設
  • ケアハウス(軽費老人ホーム)
  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 介護医療院
民間施設
  • サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
  • 住宅型有料老人ホーム
  • シニア向け分譲マンション
  • 介護付き有料老人ホーム
  • グループホーム

【10秒でわかる】最適な老人ホームの種類は?

老人ホームの種類が多すぎて、結局何がいいのか分からないという方のために、質問形式の施設タイプ診断を用意しました。ぜひこれを活用して、老人ホームの種類についてもっと詳しくなっていきましょう。

【質問1】現在、介護認定(要支援・要介護)を受けていますか?
A. はい ➡【質問2-A】へ
B. いいえ➡【質問2-B】へ
【質問2-A】施設を利用する一番の目的は、次のうちどれですか?
認知症の専門的なケアを受けたい➡グループホーム
②自宅での生活に戻るために、集中的なリハビリがしたい➡老健
③病気や障害のため、長期的に医療と介護の両方が必要介護医療院
④安心して暮らせる「生活の場」として介護サービスを受けたい➡質問3へ
【質問2-B】これからどのような暮らしを希望されますか?
費用は抑えつつ、食事の提供や見守りのある安心した暮らしがしたい➡ケアハウス
⑥今まで通り自由に暮らしながら、安否確認や生活相談は受けられるようにしたいサ高住住宅型有料
⑦住まいを資産として購入し、アクティブで自由なセカンドライフを送りたい➡シニア向け分譲マンション
【質問3】費用とサービスのどちらをより重視しますか?
⑧費用を出来るだけ抑えたい➡特養
⑨費用は掛かっても、手厚いサービスや選択肢の多さを重視したい➡介護付き有料
※これらの質問によって導き出された施設が必ずしも最適とは限りません。それぞれの老人ホームの種類について知識を深めることが大切です。

老人ホームの種類ごとの特徴は?

この章では、具体的に老人ホームの種類ごとの目的や提供サービス、費用などの違いについて解説していきます。

公的施設

比較的費用が安いことで人気となっている公的施設について解説して行きます。

施設には、以下のような名前の施設が該当します。

  • 特養(特別養護老人ホーム)
  • 老健(介護老人保健施設)
  • 介護医療院
  • ケアハウス

それぞれの施設について順番に解説して行きます。

特別養護老人ホーム

特養とは

特別養護老人ホーム(通称:特養)とは、常時介護を必要としていて在宅での生活が困難な高齢者に対して日常生活全般のサービスを提供する老人ホームです。

24時間介護スタッフが常駐しており、入浴・排泄・食事などの介護、日常生活の世話、機能訓練や療養上の世話などの介護サービスを受けることができます。

原則として終身に渡って介護を受けることができるのに加えて、公的施設で費用が安いことから大変人気が高い施設のひとつです。

特別養護老人ホーム(特養)について詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

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老健(介護老人保健施設)

老健(介護老人保健施設)とは

介護老人保健施設(通称:老健)とは、要介護1~5に認定されていて「病院から退院するが、まだ家庭に戻って自立するのは難しい」といった方向けの老人ホームです。

食事や排せつなどの日常生活の支援から、医療ケアや理学療法士によるリハビリなど医療的な管理と身体介護を受けることができます。

在宅復帰を目指すための施設なので原則入居期間は3~6か月と定められています。およそ3カ月ごとに退所判断を行い退所の必要性が高ければずっと入所していることはできないので注意しましょう。

介護老人保健施設(老健)について詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

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介護医療院

介護医療院とは

介護医療院とは、急性期(病気になり始めた時期)の治療を終えたものの寝たきりなどで在宅介護が難しい要介護者向けの老人ホームです。入浴・排泄・食事などの日常生活支援から長期的な療養上の世話を実施します。

医師の配置が義務付けられており、他の施設では難しい喀痰(かくたん)吸引や経管栄養などの医療的なケアを比較的安価な費用で受けることができるのが特徴です。

介護医療院の入居対象者は65歳以上で要介護1以上の認定を受けた方となっており、急性期の治療が終わりリハビリを必要としている方が入居します。

介護医療院について詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

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ケアハウス

ケアハウスとは

ケアハウスとは、自立して生活するのが難しい60歳以上の高齢者を対象にした老人ホームです。食事や洗濯などの生活支援サービスを受けながら生活することができます。

助成制度があるため低所得者の高齢者でも入居できることが特徴となっています。

ケアハウスには、自立型と介護型があります。自立型のケアハウスは自立した生活ができる高齢者を対象としているので、施設に介護サービスは併設されていません。

そのため、外部の介護事業者と個別に契約し訪問介護や訪問看護などの介護サービスを利用します。

介護型に関しては施設内で介護を受けることができ安心ですが、自立型よりは介護サービス費用は高いのが特徴です。

ケアハウスについて詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

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民間施設

サービスのバリエーションが広い・設備が充実しているなどの特徴を持つ民間施設には、以下のような名前の施設が該当します。

  • 介護付き有料老人ホーム
  • 住宅型有料老人ホーム
  • グループホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅

厳密にいうと、「有料老人ホーム」には「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」という3種類が存在しますが、「健康型有料老人ホーム」は実質的に非常に数が少なく新設がほとんどされていないため、ここには取り上げていません。その代替として「サ高住」や「シニア向け分譲マンション」「高齢者専用賃貸住宅」などにニーズが吸収されています。

それではそれぞれの施設について順番に解説して行きます。

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは

介護付き有料老人ホームは、入浴・排泄・食事などの介護、その他の日常生活上の世話から療養上の世話、機能訓練を実施します。

介護付き有料老人ホームは24時間体制で介護サービスを受けることができ、介護保険が適用されるため自己負担額1~3割で介護サービスの利用ができます。

施設によって医療体制や人員体制(介護スタッフの数)が基準よりも充実していたリするため、費用も施設によって千差万別です。例えば月額費用が100万円を超す施設から入居一時金が掛からないプランがある施設まであります。

介護付き有料老人ホームについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは

住宅型有料老人ホームは有料老人ホーム全体の約4割を占めている施設※で、基本的には食事サービスと緊急時の対応、レクリエーションの提供などをしています。介護サービスの提供はないので、外部の介護事業者と個別に契約するのが特徴です。

入居条件に関しては「自立~要介護5まで」と施設によって受け入れている対象者が異なることを理解しておきましょう。

住宅型有料老人ホームについて詳しく知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。

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グループホーム

グループホームとは

グループホームとは、認知症の高齢者が1ユニット9人までで家庭にいるような環境で共同生活を送り、入浴や排せつ、食事などの介助や機能訓練、レクリエーションなどを受けることができる施設です。

入居対象となるのは要支援2以上の認定を受けており、認知症と診断された方であり、共同生活を送ることに支障がない人を対象としています。

そのため、暴言・暴力、その他の入居者に迷惑をかける可能性がある場合は入居を断られるケースがあるため注意しておきましょう。

グループホームについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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サービス付き高齢者向け住宅

サ高住とは

サービス付き高齢者向け住宅とは、一般的な賃貸住宅に安否確認と生活相談サービスの併設されている施設です。

ネーミングから老人ホームのような施設をイメージしがちですが、安否確認などのサービスがついている以外は一般的な賃貸住宅だと考えて問題ありません。

介護サービスが必要な場合は外部の介護事業者と個別に契約します。

サービス付き高齢者向け住宅について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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シニア向け分譲マンション

シニア向け分譲マンションとは

シニア向け分譲マンションとは、老人ホームではなくバリアフリーが整っている分譲マンションです。

高齢者を対象としているマンションで、「分譲マンション」という名前のとおり購入すれば所有権を得ることができるので、相続や売却、賃貸に出すことなども可能です。基本的には富裕層を対象にしているので、購入価格は数千万円~数億円することが多いと言えます。

シニア向け分譲マンションの入居対象者は、自立した生活を送ることができる高齢者に限られています

シニア向け分譲マンションについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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まとめ|老人ホームの種類を選ぶには?

老人ホームの種類は幅広い種類があります。また、民間施設の場合は同じ種類でも施設によって対象者や費用などが大きく異なることも少なくありません。

そのため、老人ホームを選ぶ際は種類だけではなく、施設ごとの対応サービスや入所条件、費用について知っておくことが重要です。

しかし、初めての老人ホーム探しをする際にそれらの情報を踏まえたうえで自分に合った施設を探すのは簡単なことではありません。

そこで、「老人ホームに入りたい(親を老人ホームに入れたい)が何から始めればよいかわからない」という方は、ケアスル介護の無料相談窓口でピッタリの施設を提案をもらうのがおすすめです。

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