親の介護付き有料老人ホームへの入居を検討する際、「現在利用している訪問看護を施設でも続けられるのか」は非常に重要なポイントです。
結論から言うと、介護付き有料老人ホームでは原則として訪問看護を利用できません。
しかし、特定の条件を満たせば例外的に利用可能なケースも存在します。
本記事では、介護付き有料老人ホームにおける訪問看護利用のルールや例外となる条件、施設内で提供されるケアの実態などについて詳しく解説します。
介護付き有料老人ホームで訪問看護は利用できる?
介護付き有料老人ホームでは、原則として訪問看護を利用できません。
訪問看護を利用できない最大の理由は、介護保険の二重請求となるためです。介護付き有料老人ホームは、介護保険制度において「特定施設入居者生活介護」という指定を受けています。特定施設入居者生活介護では、施設に配置された介護職員や看護職員が提供するサービス費用が、毎月の定額料金に包括されています。
したがって、施設が提供するパッケージ化された介護サービスを利用しながら、外部の事業所が提供する訪問看護サービスを介護保険で追加利用することは、制度上固く禁じられています。入居者が個人的に希望した場合でも、介護保険を適用して外部の訪問看護師を呼ぶことは不可能です。
【例外】介護付き有料老人ホームで訪問看護が利用できるとき
介護付き有料老人ホームでは原則として訪問看護を利用できませんが、医療保険が適用される特定の条件を満たす場合は例外的に利用可能です。
以下の2つのケースに該当すれば、外部の訪問看護サービスを導入できます。
主治医による特別訪問看護指示書があるとき
主治医が「特別訪問看護指示書」を交付した入居者は、例外的に医療保険を利用して外部の訪問看護サービスを受けることができます。
特別訪問看護指示書は、病状の急性増悪時や退院直後など、主治医が入居者に対して頻回な訪問看護が必要と判断した場合に交付する書類です。この指示書が交付されると、最大14日間、連日の訪問看護を医療保険で受けることが可能となります。
費用については、入居者の医療保険の自己負担割合(1〜3割)に応じた金額が発生します。介護付き有料老人ホームの月額利用料とは別に請求されるため、費用の準備が必要です。
厚生労働大臣が定める特定の疾患があるとき
厚生労働大臣が定める特定の疾患(末期の悪性腫瘍や難病など)を抱える入居者は、医療保険を利用して訪問看護を継続できます。
入居者が厚生労働大臣の定める「特掲診療料の施設基準等」に規定される特定の疾患に該当する場合、介護保険よりも医療保険の適用が優先されます。
このため、介護付き有料老人ホームに入居後も、回数や期間の制限なく外部の訪問看護を利用することが可能です。ただし、長期間の利用になるケースが多いため、高額療養費制度を活用して毎月の負担上限額を抑える対応が必要です。
入居前に主治医へ相談し、該当疾患の基準を満たすか必ず確認してください。
介護付き有料老人ホームで受けられる主な医療ケア
「現在利用している訪問看護を継続できないと、親に必要な医療ケアが途絶えてしまうのでは?」と不安に感じる方も多いかもしれません。
しかし、介護付き有料老人ホームには施設内に看護職員を配置することが義務付けられています。そのため、多くの医療的ケアを「施設の基本サービス」として受けることができます。
実際に、全国の介護付き有料老人ホームにおいて、どのくらいの施設が医療ケアに対応しているのか以下のデータを見てみましょう。

【グラフから分かること】
- 9割以上の施設で対応可能:
ストーマ・人工肛門(98.9%)、在宅酸素療法(98.9%)、インスリン(98.1%)、胃ろう(93.3%)などは、ほぼ全ての施設で受け入れ体制が整っています。これらのケアであれば、訪問看護を利用しなくても施設内で十分に対応できる可能性が高いと言えます。 - 約半数の施設に限定されるケア:
一方で、中心静脈栄養(54.2%)、人工呼吸器(51.9%)、鼻腔・経管栄養(49.5%)など、24時間の徹底した医療管理が必要なケアについては、対応できる施設が約半分に絞られます。
ただし、看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんによると、介護付き有料老人ホームでも施設によっては看護師が足りず十分なケアが提供できないケースもあるようです。


例えば60人の施設に看護師さんが1〜2名しかいない場合、1日3〜4回の頻回な胃ろうや痰吸引が必要な入居者さんがたくさんいると、介護士さんでは対応できないので看護師さんの手が回らなくなってしまいます。
医療ニーズが強い場合は、看護師さんを多く配置できるような医療特化型の住宅型有料老人ホーム(ナーシングホームやホスピス型)を選んだ方がいいとお伝えしています。
介護付き有料老人ホームといっても、施設によって医療対応に差があるということに注意しておきましょう。
続いては、施設内で対応可能な主な医療ケアについて、何をどこまで対応してもらえるのか詳しく解説していきます。
ストーマ・人工肛門対応
病気などで腹部に人工的に造設された排泄口(ストーマ)の管理を行うケアです。
ストーマケアには大きく分けて「溜まった排泄物の破棄」と「パウチ(装具)の交換」の2つがあります。
日々の排泄物の破棄については、ご自身でできない場合でも介護スタッフが対応可能です。
しかし、肌に直接貼り付けるパウチの定期的な交換や、ストーマ周辺の皮膚トラブルの処置は医療行為となるため、看護師が行う必要があります。
そのため、日中のみ看護師が常駐している施設でも広く受け入れ可能ですが、「パウチ交換のタイミングを看護師の勤務時間内に合わせられるか」は事前に確認しておきましょう。
胃ろう
お腹に小さな穴を開けて直接胃に栄養を送る「胃ろう」は、医療行為にあたるため看護師が対応します。
日中の注入のみであれば多くの施設で受け入れ可能ですが、早朝や夜間の注入が必要な場合は「24時間看護師常駐」の施設を選ぶ必要があるので注意してください。
褥瘡・床ずれ処置
長時間の寝たきり状態などが原因で皮膚の組織がダメージを受ける「褥瘡(じょくそう)」のケアは、施設内で日常的に行われます。
「体位変換(寝返りの介助)」や専用の体圧分散マットレスの導入などは介護スタッフが行いますが、患部の洗浄や軟膏の塗布、ガーゼやドレッシング材の交換は医療行為です。
介護付き有料老人ホームでは、身体的に不自由な方も多いため、で外科的処置が必要なほど重度な場合は医療機関での治療が優先されることもあります。
人工呼吸器の管理
人工呼吸器の装着状態の確認やメンテナンスは高度な医療管理となるため、一般的な介護付き有料老人ホームでの受け入れは非常に困難です。
対応できるのは、24時間看護師が常駐しており、かつ連携する医療機関のサポート体制が強固な一部の施設に限られます。
看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんにお話を伺いました。

そのため、こうした医療行為が必要になる場合は、看護師さんが手厚く配置されているホスピス系やナーシングホームなどの「医療特化型の住宅型有料老人ホーム」が実質的な選択肢になってくるとアドバイスしています。
人工透析
透析治療は、専用の医療機器が必要なため、基本的に介護施設内で行うことはできません。外部の医療機関へ週3回程度通院することになります。
ただし、介護付き有料老人ホームの運営母体が医療法人であったり病院が併設されている場合は、透析治療やその管理を一貫して任せることができる場合もあるでしょう。
また、透析患者にはカリウムやリン、水分量を厳密に制限した「透析食」の提供が必要です。
介護付き有料老人ホームに提携する医療機関があり、専用の食事メニューに対応できる施設であれば安心して入居できます。
尿道カテーテル
自力での排尿が難しい方のために、尿道から膀胱へ直接管(バルーンカテーテル)を通し、尿を排出・管理するケアです。
尿を溜めるバッグ(蓄尿袋)のチェックや溜まった尿の破棄などの管理は、医療行為が含まれるため施設の看護師や医師が対応します。
月に1〜2回必要なカテーテル本体の交換は、施設の提携医(訪問診療医)が行うため、日中看護師のみの一般的な介護付き有料老人ホームでも、問題なく受け入れが可能です。
インスリン注射
血糖値をコントロールするためのインスリン注射は、ご自身で打てない場合は看護師が行います。
注意点として、朝食前や夕食前など「注射のタイミング」に看護師が勤務している必要があります。早朝や夜間に必要な場合は、24時間看護体制の施設が求められます。
看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんにお話を伺いました。

毎食後(1日3回)など頻回に打たなきゃいけない場合、対応できる看護師さんが少ない施設だと受け入れてもらえないケースもあるので注意が必要です。
一方で、施設に入居してカロリー管理されたバランスの良い食事を摂ることでお体の状態が改善して、インスリン注射が不要になって飲み薬だけで済むようになるケースもあります。
経管栄養
鼻から胃へチューブを通して栄養剤を注入する「経鼻経管栄養」は、胃ろうと同様に原則として看護師が管理・注入を行います。
経管栄養で最も注意すべき点は、ご本人が無意識に管を抜いてしまう「自己抜去」のリスクです。
管が抜けてしまった場合、誤嚥を防ぐために速やかな再挿入が必要となりますが、これは医師または看護師にしか行えません。
このように、経管栄養は胃ろうよりも緊急時のリスク管理が難しくなります。そのため、24時間看護体制が求められるなど受け入れ可能な施設は限られる傾向にあります。
中心静脈栄養の管理
口から食事を摂ることが難しい方に対し、心臓に近い太い静脈(中心静脈)にカテーテルを留置し、24時間かけて高カロリーの点滴を投与する治療法(IVH)です。
血流の多い太い血管に直接管を入れるため、カテーテル刺入部の厳密な消毒や、点滴速度の精密な管理といった徹底した感染症対策と医療管理が必要になります。
点滴の交換やトラブル対応が夜間・早朝に発生する可能性も高いため、日中のみの看護体制では対応できません。
24時間看護師が常駐している施設(ホスピスやナーシングホーム)が必須の条件となります。
在宅酸素療法
呼吸器疾患などで血中の酸素が不足している方に対し、酸素濃縮器や携帯用酸素ボンベを用いて酸素を吸入する療法(HOT)です。
施設の看護師が、医師の指示書に基づいた酸素流量の管理や血中酸素飽和度(SpO2)の定期的なモニタリングを行います。機器の操作自体は難しくないため、一般的な施設でも広く受け入れられています。
ケアスル 介護に掲載中の介護付き有料老人ホームでは、約99%が対応しているものです。
痰吸引
自力で痰を吐き出せない方に対し、吸引器を使って口や鼻、または気管切開部から痰を吸い取る処置です。放置すると窒息や誤嚥性肺炎につながるため、頻繁かつ速やかな対応が求められます。
原則は看護師が行いますが、「喀痰吸引等研修」という特定の研修を修了した介護職員であれば、口腔内および鼻腔内の吸引に限り対応可能です。
痰吸引は昼夜問わず必要になるケースが多いことから、「夜間帯にも痰吸引が必要かどうか」が最重要ポイントになります。
そのため、介護付き有料老人ホームでも24時間看護師がいる施設か、夜勤帯に資格を持った介護職を配置しているかを確認して選ぶ必要があります。
介護付き有料老人ホームで受けられる主な介護サービス
介護付き有料老人ホームでは、医療ケアだけでなく、日常生活を支える「介護サービス」も包括して提供されます。
主な介護サービスは以下の4つです。
- 身体介護
- 生活支援
- リハビリ・機能訓練
- レクリエーション
その他、施設によっては多様なサービスを提供しているので、詳しくは各施設のホームページを確認してみましょう。
ここでは、介護付き有料老人ホームにおいて代表的な4つの介護サービスについて詳しく解説していきます。
身体介護
入浴、排泄、食事、着替え、移動など、ご利用者の身体に直接触れて行う介助全般を指します。
お一人おひとりの要介護度や身体の状況に合わせ、自立支援を促しながら、24時間体制で介護スタッフがサポートします。
看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんにお話を伺いました。

日中には看護師さんも配置されているので、最低限のサービスは担保されているんですよね。
生活支援
居室の掃除や洗濯、ゴミ出し、日用品の買い物代行など、生活環境を整えるためのサポートです。
ご家族が面会に来た際は、家事の世話などに追われることなく、純粋にご本人との会話や時間を楽しむことができます。
ただし、介護付き有料老人ホームでは介護保険を上限まで使うため、それまで使っていた外部サービスを安く利用できなくなるので注意してください。
外出時の付き添いなどが提供されていない場合、支援サービスを別途全額自費で契約することになります。

ですので、施設で対応できない長時間の買い物の付き添いや旅行の付き添いなどについては、全額自費のサービスとして個別に追加依頼していただく必要があるんですよね。
また、病院への受診の際に施設側が付き添いをしてくれるのか、それともご家族が連れて行かなければならないのかなど、施設によって生活支援の対応範囲も異なります。
本人が何に困っていてどんなサービスが必要なのかをしっかり見極めることが重要です。
リハビリ・機能訓練
今の身体機能を維持し、できる限りご自身の力で生活できるようサポートします。
施設によっては理学療法士や作業療法士といった専門の機能訓練指導員を配置しており、本格的な個別リハビリを提供しているところもあります。
ただし、弊社のケアアドバイザーである前北によると、介護付き有料老人ホームのリハビリは施設によってその力の入れ具合がかなり異なるとのことです。

施設側としても「あわよくば改善すればベストですね」というスタンスなので、過度な期待は持たないことが大切だと思います。
リハビリに力を入れているかどうかは運営する法人(一部の大手など)によって異なりますし、そもそもご本人にリハビリの意欲がない場合もあるでしょう。
その場合は、せっかく高いお金を払って入居しても結局リハビリをしなくなってしまうので、そこは注意が必要ですね。
ご本人にとってリハビリの必要性があまりないようであれば、特に気にする必要はないかもしれません。
レクリエーション
体操、手芸、書道、季節のイベントなど、日々の生活にハリを持たせるための活動です。
他の入居者との交流の場にもなり、孤独感の解消や認知症の進行予防としても重要なのになります。
また、レクリエーションも施設によってかなり差があるとのことです。看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんにお話を伺いました。

しかし、レクリエーションの実施自体は必須ではありません。
また、毎日たくさんのイベントを行う施設もあれば、ほとんど実施しない施設もあったりと、施設によって頻度や充実度に大きな差があるんですよ。
ピッタリの施設を提案します
ピッタリの施設を提案します
ピッタリの施設を提案します
【プロ解説】介護付き有料老人ホームでも施設によってケアの質は違う!
「介護付き有料老人ホーム」と一口に言っても、提供されるケアの質やサービス内容は施設によって大きく異なります。
法的な人員基準(3対1など)は定められているものの、医療ニーズへの対応力、リハビリへの注力具合は、施設によって千差万別です。
本章では、介護業界の最前線で活躍する専門家たちのリアルな声をもとに、施設選びで失敗しないためのポイントを解説します。
価格帯によるサービス実態の違いに注意
介護付き有料老人ホームは、入居金が数千万円にのぼる高級施設から、月額費用を抑えた低価格帯の施設まで幅広く存在します。
しかし、費用を抑えられる施設の中にはサービスの提供形態に注意が必要なケースもあるとのことです。
介護職員として10年間勤務され、現在は高齢者施設の紹介業を営んでいる和田さんにお話しを伺いました。


元々、介護付き有料老人ホームっていうと、入居金が高額で高級な施設というイメージが強いと思うんですが、今は低価格帯のところも増えてきています。
ただ、そうした低価格帯の介護付き有料老人ホームの中には、実態は住宅型有料老人ホームと変わらないのに、「介護付きの指定を取って、介護も含めて全部うちでやりますよ」と言っているだけのところもあるんです。
結局「ここの施設に入ったら、うちの介護サービスを限度額いっぱいまで全部使ってください」と囲い込みのようになってしまっているケースも多くあります。そのため、低価格帯の介護付きと住宅型とでは、サービスの実態にあまり違いがないケースも多いと思います。
「他の老人ホームよりもサービスやケアが手厚そうだから介護付き有料老人ホームにしよう」と決めるのはおすすめしません。
和田さんが指摘するように、介護付き有料老人ホームといっても施設によっては期待していたサービスやケアを受けられない可能性があります。
リハビリの充実は「運営法人」によって差が出る
在宅復帰を目指す方やそのご家族にとって、「リハビリ」の質は施設選びを行う上で大切なポイントです。
しかし、介護付き有料老人ホームではリハビリは法的な義務ではないため、施設ごとの温度差が非常に大きいのが実態です。
介護付き有料老人ホームにおけるリハビリの実態について、ケアアドバイザーである前北に話を聞きました。

重度の医療ニーズがある場合は「別の選択肢」も視野に
介護付き有料老人ホームは日中の看護師配置が基本です。
「看護師がいるから安心」と思われがちですが、夜間の体制や医療依存度によっては、必ずしも介護付きホームが最適な選択肢とは限りません。
元看護師で高齢者施設での勤務経験が豊富な菅原さんによると、手厚い医療ケアが必要な場合は住宅型有料老人ホームなどもみておくべきとしています。

このように、同じ「介護付き有料老人ホーム」という看板を掲げていても、得意とする分野やカバーできる範囲は異なります。
ご本人の現在の状態や、「何を一番大切にしたいか(リハビリか、手厚い医療か、費用の安さか)」を明確にした上で、複数の施設を比較検討するようにしましょう。
プロがおすすめする、医療ケアが必要な場合に検討すべき施設
介護付き有料老人ホームでは、外部の訪問看護が原則利用できません。そのため、現在受けているケアの内容や頻度によっては、他の施設形態を検討した方が良いケースがあります。
そこで本章では、医療ケアが必要になる場合に検討したい以下の2施設について詳しく解説していきます。
- 住宅型有料老人ホーム
- 介護医療院
親の現在の身体状態や、将来的に必要となる医療的ケアを見据え、最適な選択肢を比較検討してください。
住宅型有料老人ホーム
一般的な住宅型有料老人ホームは、外部の訪問介護や訪問看護と個別に契約してサービスを利用する仕組みです。
しかし近年、外部サービスを自由に組み合わせられるという利点を活かし、医療ケアに特化した「ナーシングホーム」や「ホスピス型」と呼ばれる住宅型有料老人ホームが急増しています。
ケアマネージャーであり社会福祉士でもある桐島さんにお話を伺いました。


主に要介護3から5といった、医療ニーズが高い方たちを対象としていますよ。
元看護師の菅原さんも、ナーシングホームやホスピス型の住宅型有料老人ホームは手厚いサポートを受けられると話しています。

こうした施設は、特養の何倍も職員を手厚く配置していることが多いので、スタッフにも余裕があり、結果的にとてもきめ細やかなサポートを受けられるのが特徴です。
また、介護職員として10年間勤務され、現在は高齢者施設の紹介業を営んでいる和田さんによると、こうした住宅型有料老人ホームは看取りの場所としても選ばれているといいます。

さらに、がん末期の方や難病の方など、より重篤な状態の方を専門に受け入れる施設も存在します。
介護医療院
介護医療院は、「長期的な医療ケア」と「日常的な介護」の両方を必要とする要介護者向けの施設です。
医師や看護師が手厚く配置されており、看取りやターミナルケアにも対応していますが、入居前に知っておくべき注意点もあります。
元看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんにお話を伺いました。

お薬の調整などはもちろん可能なんですが、高度な医療的処置はほとんどできない場合もあるので、その点は注意が必要です。
介護医療院はあくまで「生活の場」としての性格が強いため、病気の根治を目指す手術や治療をメインに行う場所ではありません。
日常的な医学的管理のもとで、穏やかに療養生活を送りたい方に適した施設と言えるでしょう。
まとめ
本記事では、介護付き有料老人ホームにおける訪問看護の利用ルールと、施設で提供されるケアの実態について解説しました。
【本記事の重要なポイント】
- 介護付き有料老人ホームでの外部の訪問看護利用は原則不可(介護保険の二重請求となるため)
- 特別訪問看護指示書の交付や特定疾患に該当し、医療保険が適用される場合は例外的に利用可能
- 施設内の看護職員と介護職員による24時間体制のケアへ移行するため、日常的な安全性とケアの質は十分に担保される
- 現在の訪問看護の継続や、より手厚い医療的ケアを希望する場合は、他の施設形態の検討も有効
長年お世話になった訪問看護師から離れることに不安を感じるかもしれませんが、介護付き有料老人ホームには、利用施設スタッフによる手厚いケアが受けられる可能性が高いです。
親の現在の身体状態と、将来的に必要となるであろう医療的ケアを正確に把握し、確実に対応できる施設を見極めることが入居後の安心につながるでしょう。