【病院インタビュー】白内障の症状と対策、治療方法について

【病院インタビュー】白内障の症状と対策、治療方法について

菅原道孝 様
医療法人社団 八光会 菅原眼科クリニック理事長
医師 日本眼科学会 日本眼科医会 日本眼循環学会 日本眼炎症学会 日本網膜硝子体学会
平成 11年3月 順天堂大学医学部 卒業
平成11年5月 東邦大学医学部付属佐倉病院眼科入局
平成16年4月 杏林大学眼科非常勤臨床助手(国内留学)
平成18年4月 東邦大学医療センター佐倉病院眼科病院助手
平成19年4月 医療法人社団済安堂井上眼科病院入職
平成22年10月 医療法人社団済安堂井上眼科病院医局長
平成24年10月 医療法人社団済安堂井上眼科病院副院長
平成27年4月 医療法人社団八光会菅原眼科クリニック理事長

眼科に強いクリニック

ケアスル介護編集部:

本日はお時間をいただきましてありがとうございます。まず初めに、御院の医療・介護における取組みを教えてください。

菅原様:

眼科専門医が幅広く眼のトラブルに対応させていただきます。少しでも気になる症状がございましたら、どうぞお気軽にご来院ください。皆様の眼をより健康な状態に保てるよう、お手伝いさせていただきます。

 

白内障とはどういう病気?

ケアスル介護編集部:

本日は白内障をテーマに、高齢者がかかりやすい病気についてお話をお伺いできればと思います。まずはじめに、白内障とはどういう病気なのでしょうか?

菅原様:

白内障は、目の水晶体という部分が白く濁り、視力が低下してくる病気です。水晶体は、目の中でカメラの凸レンズのような働きをしています。

厚みを変化させてピントを調節し、網膜に画像が綺麗に映し出されるようにしているのです。

通常、水晶体は透明な組織ですが、白内障を発症すると白く濁ってしまいます。その結果、光が乱反射し正しい状態で屈折して像を結べなくなり、視力低下や目のかすみ、まぶしいといった症状が出ます。

 

ケアスル介護編集部:

具体的にはどういった症状があるのでしょうか?

菅原様:

目がかすんだり、物がぼやけて見えにくくくなったり、光がとてもまぶしく感じたり、 物が二重三重にだぶって見える症状があります。

特に痛みや充血はおこらないので、見えづらさ・違和感から症状がみられるケースが多いです。

 

高齢者の発症率はかなり高い

ケアスル介護編集部:

高齢者の方は白内障にかかりやすいのでしょうか?

菅原様:

はい。実際私のクリニックにも多くの高齢者の方が訪れており、実際データとして、年を取るにつれて発症率はかなり高くなることがわかっています。

60歳代で60%、70歳代では80%、80歳以上になるとほぼ100%の人が白内障を発症すると言われています。

ケアスル介護編集部:

それほどまでに発症率が高いのですね。実際に白内障に罹患した場合はどのような処置・治療をしていくのでしょうか?

菅原様:

症状の度合いによって対処方法が異なります。

それほど進行しておらず日常生活も問題なく送れる程度の場合には、点眼薬や内服薬を使って白内障の進行を遅らせる処置が取られます。

しかし日常生活に支障が出るほど進行してしまっている場合には、残念ながら手術をする以外に方法はありません。手術といってもそこまで大掛かりなものではなく、局所麻酔で20分ほどで終わる手術で、患者さんの全身状態や術後の通院に問題なければ日帰りで手術可能です。

 

ケアスル介護編集部:

高齢者の方の多くの方が罹患するという話でしたが、事前にできる対策や予防法はございますでしょうか?

菅原様:

喫煙や糖尿病によって白内障は罹患しやすくなりますが、やはり最大の要因は加齢です。

加齢は避けられないものなので、毎日の目の様子や見え方に注意を払っておくことが大切です。

  • 目がかすむ
  • 物がぼやけて見えにくくなる
  • 光がとてもまぶしく感じる
  • 物が二重三重にだぶって見える

といった症状がみられたときは、早めに眼科を受信するようにしましょう。点眼薬や内服薬で進行を遅らせるという対処を取ることができます。

 

ケアスル介護の読者へのメッセージ

ケアスル介護編集部:

最後にケアスル介護の読者へのメッセージをお願いします。

菅原様:

大きな病院では時間をかけての診察は難しいものですが、当院では話をよく聞くこと、分かりやすい説明、適切な治療を心掛けたいと思っています。

地域の方に寄り添った診療を心がけていますので、目に違和感があった際はぜひご相談ください。