老人ホームでのボランティア活動について|心得や申し込み方法を解説

老人ホームでのボランティア活動について|心得や申し込み方法を解説

高齢化社会が進行している日本では、老人ホームなどの介護施設が増えています。入居者が増えている一方で、介護職員の担う業務量も増え、入居者の生活の質をより高める活動に手が回らなくなっていることも少なくありません。その解決策のひとつとして、ボランティアがあげられます

老人ホームでボランティア活動をしている人は多く、その中で生活の質の向上や、地域との交流などさまざまな課題が解消できている施設は多いです。ボランティア活動をしたいとお考えでしたら、申し込み方法や老人ホームで活動する際の心得などを知っておきましょう。

認知症対応型共同生活介護ミニケアホームきみさんち 認知症対応型共同生活介護ミニケアホームきみさんち 管理者
所有資格:介護福祉士,介護支援専門員
専門分野:認知症介護
職業: 認知症対応型共同生活介護ミニケアホームきみさんち 管理者

10年以上認知症介護に携わる。全ての人が認知症とともに歩み、支えあう「おたがいさまの社会」を目指して活動している。詳しくはこちら

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老人ホームでのボランティア活動

現在、積極的にボランティアを受け入れる老人ホームが増えています。その目的の一つが地域交流です。ボランティアを受け入れることは、地域コミュニティを形成するための重要な活動と考えられています。地域の人々がボランティア活動を行うことで、老人ホーム施設自体、および、そこに入居している人の地域交流が図れます。

住み慣れた場所で地域の人とかかわることは、高齢者の生活の質の向上につながることも多いです。また、コミュニケーションそのものが認知機能の向上や判断力などの低下予防、ストレス解消などになることも少なくありません。

施設の入居者にとっては、地域と地域住民とのつながりにより、生活の質が向上するといった魅力が、ボランティア活動の特徴です。

幅広い年代が携わる老人ホームのボランティア

老人ホームのボランティアは幅広い年代の人が携わっており、活動に参加するための年齢制限は、設けられていないことがほとんどです。社会貢献をしたいと考える学生や時間に余裕を見つけて取り組んでいる社会人、さらには元気な高齢者なども、ボランティア活動に加わっています。

若い人が高齢者のサポートをするだけではなく、高齢者がご高齢の入居者をボランティアで支えるケースがあることは覚えておきましょう。高齢者がボランティアに参加することは特におすすめです。ご自身の仕事や子育てがひと段落したのち、ボランティアという新しいステージで人の役に立ち、感謝されることがさらなる生きがいにつながります。

またこれまでに培った経験をボランティア活動で生かすこともでき、それによりご自身の人生の価値を振り返ることが、自分の存在意義を見出し、生きる喜びや刺激となり、ご自身の認知症や介護などの予防となることも少なくありません。

参加資格の有無

老人ホームのボランティアに参加するには、特別な資格は必要でありません。介護福祉士や社会福祉士など、介護に関係する資格を取得している必要がないため、誰でも参加できることが魅力です。

資格の有無が関係しないため、幅広い世代が参加でき、ボランティア同士で異世代交流ができることもあります

高齢者の介護をすることは老人ホームの介護職員の役割です。ボランティアはその職員の役割の中ではカバーできない活動をサポートすることとなります。つまり、ボランティアは介護業務のお手伝いという役割というよりも、施設職員とともに入居者の豊かな生活を支えるサポーターです。

また、施設職員も大切なパートナーとしてボランティアをサポートします。そのため、ボランティアは少ない負担で取り組むことができ負担もそれほど多くないため、続けやすいことも魅力といえます。

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老人ホームでのボランティア活動の内容とメリットについて

実際に老人ホームのボランティアでは、どのような活動内容があるのかを知っておくことも大切です。ボランティアの活動内容は、大きく次の3つにわけられます。

  • おひとりおひとりへの活動
  • グループ向けの活動
  • 業務の補助

それぞれで活動内容が異なるため、特徴ごとの違いを把握しておくことが大切です。また、参加先の施設によって、どれを行うのかが異なるケースもあることは理解しておきましょう。複数の活動を幅広く行うこともあれば、どれか1つに集中して取り組むこともあります。

おひとりおひとりへの活動

おひとりおひとりの入居者に行う個別の対応としては、話し相手となったり、将棋や囲碁など、遊び相手になったりすることがあげられます。入居者はコミュニケーションを求めていることも多く、忙しい介護職員では対応しきれない部分を、ボランティアが対応すると考えましょう。

このような交流は入居者にとって、認知機能の向上やコミュニケーション能力の維持、精神的な癒しとなるなど、さまざまな効果が期待できます

また、散歩の付き添いや、新聞や本を読む際のサポートをするなど個別対応の活動は幅広く、入居者1人に深く接して、さまざまな面から日常生活のサポートをすることも特徴の1つです。

グループ向けの活動

レクリエーションのサポートや、習い事のレクチャーなど、グループ向けの対応をボランティアが行うこともあります。内容はさまざまですが、基本的には複数の入居者に楽しんでもらうための取り組みが多く、ボランティア自身の能力や個性を活かした対応を行います

例えば書道が得意なら、レクリエーションやリハビリの一環として行う書道教室の先生役を担ったり、楽器が演奏できるなら、レクリエーションの際に楽器を演奏したりすることがあります。庭造りや植物の世話など、園芸も喜ばれる活動のひとつです。

老人ホームでは、レクリエーションやイベントを実施することが多いため、このサポートがグループ向けの対応の主な活動内容といえます。

業務の補助

ボランティアでは介護業務を行うことはありませんが、介護職員の業務補助をすることもあります。施設の清掃やベッドメイキング、食事の配膳やお茶を入れるといったサポートをボランティアが行います。

自身がメインとなって介護を行うわけではありませんが、介護職員の業務補助は重要な役割です。サポート業務により、介護職員の負担が減ることで、結果的に入居者の介護がより濃密に行えます。

自分が直接入居者に対応しないとしても、介護業務を支えることで間接的に入居者の生活の質の向上に役立っているため、やりがいは十分に感じられるでしょう。

メリット

老人ホームのボランティアにはさまざまなメリットがあり、これはボランティア参加者だけではなく、施設の介護職員や入居者にもありますボランティア参加者は、介護の現場を間近で見られることで、普段はなかなか体験できない貴重な経験が得られることがメリットです。

また、入居者や介護職員に感謝されることで、生きがいややりがいを感じられ、社会に貢献しているという実感が味わいやすいことも、ボランティアをするメリットといえます。

介護職員にとっては、通常業務では手が回らない入居者への細かい対応やレクリエーションやイベントの補助、その他のサポートをしてもらえることなどが、大きなメリットです。ボランティアと入居者の活動を通して、普段の業務では見られない入居者の一面や、可能性の気づきにもつながります。

また、介護職員1人が抱える仕事量が膨大であるケースも多く、ボランティアによるサポートを受けられることで、仕事の負担が少しでも減らせます。

入居者は、ボランティアスタッフによる付きっ切りの対応でコミュニケーションが取れたり、普段は接しない世代の人と交流することが刺激につながることなどがメリットです。

特に異世代との交流は新鮮に感じやすく、これが生きがいや楽しみになることもあるでしょう。精神的な面で癒しを受けたり、ストレス解消ができたりする点は、入居者にとっての大きなメリットといえます。

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老人ホームのボランティア活動で必要な5つの心得

ボランティアに取り組む際には、覚えておきたい心得がいくつかあります。特に老人ホームのボランティアでは、次の6つの心得が重要であることは、頭に入れておきましょう。

  • 入居者の気持ちを配慮して行動する
  • 認知症への理解
  • 個人情報の厳守
  • 職務上の権限の厳守
  • 体調管理の徹底
  • 笑顔とあいさつ

これらを正しく把握することが、老人ホームのボランティア活動を上手に行うためには重要です。

入居者の気持ちを配慮して行動する

入居者の気持ちには常に配慮して取り組むことを心がけましょう。自分が何をしたいのかではなく、入居者が何をしてほしいのかで考えることが大切です。

相手のためと思って取った行動が、入居者が望まないものなら押し付けになってしまい、ストレスを与えてしまうことも少なくありません今どのようなサポートが必要なのか、何を求められているのかは、常に考えておくことが大切です。例えば、何でもしてもらえることが、必ずしも入居者の気持ちに沿っているわけではありません。ご自身で行いたいことを代わりにされてしまうのは苦痛ですし、時には、何かしてもらうよりも何かしてあげたいと望んでいることもあります。

また、スムーズに入居者の要望に応えるためにも、介護職員や同じボランティアのスタッフ同士で、連携が取れるよう関係性を作っておくことも重要です。

認知症への理解

老人ホームには認知症の人が入居していることが多いため、この理解は深めておきましょう。そもそも認知症とはどのようなものなのか、いかなる症状があるのかは事前に知っておく必要があります

また、認知症だからといって、極端に子ども扱いするなど、自尊心を傷つけるような行動や言動は慎みましょう。症状を理解したうえで相手を尊重して接し、自尊心を踏みにじらないことが大切です。

個人情報の厳守

ボランティアによって得た情報は外部に漏らしてはならず、個人情報は厳守することを心得ておきましょう。介護職員や入居者についての情報を外部に漏らすことは禁物であり、もし情報漏えいがあると、信用問題となったり、施設の人たちに迷惑をかけたりする可能性があります。

特に入居者の状態などは個人的な問題であるため、外部に漏らすことで尊厳を踏みにじる結果になってしまうこともあります。人によっては、老人ホームに入居していることを第三者に知られたくないと考えていることもあるため、情報管理は徹底して行いましょう。

職務上の権限の厳守

ボランティアはあくまでサポートとしての働きが期待されており、自身がメインとなって介護業務を行うわけではありません。介護は専門的な知識や技術を必要とするため、職務上の権限は厳守し、自分の勝手な判断で介護業務に手を付けないようにしましょう

知識や技術がない人が介護にあたってしまうと、事故に発展することも少なくありません。介護職員に迷惑をかけたり、入居者を危険にさらしたりしないためにも、ボランティアはお願いされた活動のみに専念することが大切です。

体調管理の徹底

高齢者は免疫力が低下していることも多く、万が一病気を移してしまうと、重大な事態を招いてしまう可能性があります。そのため、体調管理は徹底して行い、万全の健康状態でボランティアに臨みましょう。

体調不良の場合は、無理せずボランティアを休むようにし、病気をうつしてしまうリスクを回避することが大切です。特に近年では新型コロナウイルスによる感染症のリスクが高くなっているため、体調管理には念を入れ、少しでも不調を感じたなら無理をしないようにしましょう。

笑顔とあいさつ

社会人としての基本的なマナーを守ることも大切であり、介護職員や入居者には笑顔で接したり、大きな声で元気良くあいさつをしたりすることも心がけましょう。基本的なマナーができていないと、介護職員や入居者を不安にさせたり、場合によっては失礼に思われたりする可能性があります

お互いに気持ち良く活動するためにも、笑顔とあいさつは特にきちんと行うことを心がけましょう。

ボランティア参加の申し込みについて

老人ホームのボランティアに参加するには、施設に直接連絡してボランティアに参加できるか聞いてみましょう。また、社会福祉協議会や地域包括支援センターなどで、ボランティアの募集がないか尋ねてみることもおすすめです。

近年では、新型コロナウイルスの影響によって、ボランティアの募集を一時的に停止している施設もありますそのため、現在の募集状況はどのようになっているのか、参加時の感染症対策として何をすべきかなどは、事前に確認しておくことが大切です。

ボランティア活動の保険

老人ホームに限らず、ボランティア活動をするなら保険に加入しておくことがおすすめです。保険に加入することで、ボランティア活動中に起きた事故やそれに伴うけがなどで通院や入院が必要となった際に、保険を適用できます。

死亡保険が下りるものや、天災による被害に対応しているものもあるため、複数社の保険商品を比較してどれに加入するかを選ぶことがおすすめです。

辞めたいときは団体や施設へ伝えよう

もしボランティア活動を辞めたいと思ったら、所属しているボランティア団体や、参加していた施設に連絡しましょう。ボランティアには仕事のように特別な契約はないため、辞めたいと意思表示をするだけで辞められます

ボランティアは自主的に参加するものであり、誰かに強制されるものではありません。そのため、自身の負担が大きいと感じたり、生活との両立ができないと判断したりした場合は、無理をせずに早めに辞めるようにしましょう。

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介護施設ボランティアの将来

老人ホームに限らず、ボランティアを必要としている介護施設は多数あります。これは少子高齢化によって労働人口が減り、施設の利用者が増えたことが理由です。介護業界は人手不足が深刻化しており、ともに介護の質を高めてくれるパートナーとしてボランティアは、今後さらに重宝される可能性が高いです。

将来的に見るなら、ボランティアの需要はさらに高くなるといえます。また、近年では新型コロナウイルスの影響によって、感染症対策が重要視されています。

そのため、ボランティアでできる内容が変わったり、募集人数を制限したりするなどの対応が取られる可能性があることは理解しておきましょう。

ボランティアは伴走者として活動する

社会貢献を目的として行うボランティアは、自ら望んで取り組む自主的な活動です。そこには立場の上下はありません。そのため、よりよい生活を創造するパートナーとして、入居者と介護職員、そこにかかわる人々と同じ立場で関わることが大切であり、お互いの気持ちや考え、人格を尊重し合うことが重要です。その人を支える同じチームのメンバーであり、その人と共に生きていく伴走者なのです。

誰しも歳を取ります。入居者の姿はこれからの自分の姿でもあります。あなたの行う活動が、いつか自分に向けて行われる日が来るかもしれません。入居者に尊敬の念を持って取り組むようにしましょう。

老人ホームのボランティアに参加資格はありますか?

老人ホームのボランティアに参加するために、特別な資格は必要ありません。介護福祉士や社会福祉士など、介護に関係する資格を取得していなくても、誰でも参加できます。詳しくはこちらをご覧ください。

老人ホームのボランティア活動で大切にするべきことはありますか?

入居者の気持ちには常に配慮して取り組むことを心がけましょう。お年寄りや認知症の方を対象としているため、相手のためと思って取った行動が、押し付けになってしまうことも少なくありません詳しくはこちらをご覧ください。

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