老健と特養の違いとは?目的や入居条件・費用・サービスを比較

老健と特養の違いとは?目的や入居条件・費用・サービスを比較
この記事でわかること
Q1. 老健と特養の違いは何ですか?

A. 老健は要介護1~5の方がリハビリをして在宅復帰を目指す施設で、3ヶ月ごとに在宅復帰できるかを判定します。特養は要介護3~5の方が終身にわたって生活する施設です。一番大きな違いは目的にあります。
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Q2. 老健と特養の目的と役割はどう違いますか?

A. 老健は看護・医学的管理のもとで介護と機能訓練を行い、自宅での生活への復帰を目指す施設です。特養は入浴・排せつ・食事などの日常生活上の世話を行い、終身にわたる生活の場を提供します。
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Q3. 老健と特養の入所条件はどう違いますか?

A. 老健は65歳以上で要介護1以上、特養は65歳以上で要介護3以上が原則です。特養は要介護1~2でも、認知症や虐待などの事情があれば特例入所できる場合があります。
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Q4. 老健と特養の入所期間はどのくらいですか?

A. 老健は3ヶ月ごとに在宅復帰を判定し、3~6ヶ月程度での退所を目指します。在宅復帰が難しい場合は入所を続けられるため、平均入所期間は309.7(299.9)日です。特養は原則終身で、平均入所期間は3.5年です。
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Q5. 老健と特養の待機期間はどのくらいですか?

A. 特養は入所待ちが数ヶ月から数年にわたることがあり、最も多いのは3ヶ月未満で22.4%です。老健は入所者が入れ替わるため、入所待ちはほとんどありません。
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Q6. 老健と特養の費用はいくらですか?

A. どちらも入居一時金は0円です。月額費用は老健が8.0万~14.0万円、特養が8.0万~13.0万円が目安で、医師やリハビリ専門職の配置が多い老健のほうが高くなります。
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Q7. 老健と特養のサービス内容はどう違いますか?

A. 老健は医療ケアとリハビリが中心で、医師が常勤しリハビリ専門職の配置も義務です。特養は生活全体の介護が中心ですが、日常的な医療ケアや看取りにも対応しています。食事・入浴・排せつに大きな違いはありません。
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Q8. 老健と特養の医療費はどう違いますか?

A. 老健では施設の医師の許可なく外部を受診すると、医療保険が適用されず全額自己負担になる可能性があります。特養では専門外や緊急の場合、外部の医師を受診しても医療保険を適用できます。
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Q9. 老健と特養のメリット・デメリットは何ですか?

A. 老健は医療ケアとリハビリが手厚い一方、入所期間が限られます。特養は月額費用を抑えて終身にわたって暮らせる一方、数ヶ月から数年の入所待ちも珍しくありません。
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Q10. 老健と特養はそれぞれどんな人に向いていますか?

A. 老健は退院後に在宅復帰を目指す人やリハビリが必要な人に向いています。特養は手厚い介護を受けながら、費用を抑えて終身にわたって暮らしたい人に向いています。医療ケアが必要な方も、施設の体制によっては入所できます。
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老健と特養は、どちらも介護保険で利用できる公的な介護施設です。

2つの施設の一番大きな違いは目的で、老健は在宅復帰を目指してリハビリをする施設、特養は終身にわたって生活する施設です。

老健と特養の違いは、目的・役割、入所条件、入所期間、費用、サービス内容の5項目で比べると整理できます。

ケアスル 介護 ケアアドバイザー部門マネージャー
専門分野:介護施設紹介
職業: 介護施設紹介業
出身組織: 株式会社Speee

私自身母親が介護で苦労していた様子を間近で見ていたため、ご家族の心情に寄り添うことを心がけています。母も祖母を介護施設に入れることに非常に葛藤を抱えていましたが、結果入居した後は母も祖母も穏やかに過ごしていました。こうした自分の経験から介護施設への入居がポジティブに伝わるといいなと思い日々ご家族とお話ししています。詳しくはこちら。

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老健と特養の違いを一覧表で比較

老健と特養の違いは、老健は在宅復帰を目指す施設、特養は長く生活する施設という目的の違いにあります。

目的・役割、入所条件、入所期間、費用、サービス内容の違いは以下の表のとおりです。

老健と特養の違い比較一覧表(5項目)
特養(特別養護老人ホーム)老健(介護老人保健施設)
施設の役割・目的要介護3~5の方が身体介護や生活支援を受けて居住する施設要介護1~5の方にリハビリや医療ケアを提供して在宅復帰を目指す施設
入所条件(原則)要介護3~5要介護1~5
入所期間終身利用原則3~6ヶ月
費用入居一時金:なし、月額費用:8~13万円入居一時金:なし、月額費用:8~14万円
サービス内容身体介護を中心とした生活支援医療的ケアとリハビリが中心

老健は在宅復帰を目的とした公的施設

老健は、要介護1~5の方がリハビリをして自宅へ戻ることを目指す施設です。

3ヶ月ごとに在宅復帰できるかを判定するため、長く暮らす施設ではありません。

特養は終身にわたって利用するのが目的

特養は、要介護3~5の方が終身にわたって生活する施設です。

民間施設より費用が安く、看取りまで受けられる点も老健との違いになります。

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老健と特養の違い①目的と役割

老健と特養の目的と役割は、老健=在宅復帰を目指す施設、特養=手厚い介護を受けて暮らす施設です。

  • 老健:医療ケアとリハビリを受けながら、自宅での生活への復帰を目指す
  • 特養:入浴・排せつ・食事などの介護を受けながら、終身にわたって暮らす
  • 共通点:どちらも介護保険で利用できる公的な介護施設

老健と特養の違い:老健は在宅復帰を目指す人向けで要介護1〜5が対象、特養は手厚い介護を受けて長く暮らしたい人向けで原則要介護3以上が対象

老健と特養の目的と役割
老健特養
役割リハビリと医療ケアを受けながら在宅復帰を目指す終身にわたる生活の場
主な利用者退院後すぐに自宅へ戻るのが難しい要介護1~5の方自宅で介護を受けるのが難しい要介護3~5の方
入所期間3ヶ月ごとに判定(平均309.7日)終身(平均3.5年)

老健の目的・役割

老健の役割は、病院と自宅の間で、リハビリと医療ケアを受けながら在宅復帰を目指すことです。

退院後すぐに自宅へ戻るのが難しい要介護1~5の方が、主な利用者です。

特養の目的・役割

特養の役割は、自宅で介護を受けるのが難しい方に、終身にわたる生活の場を提供することです。

原則要介護3以上の方が、食事や排せつの介助から看取りまで、生活全体の支援を受けます。

老健と特養の違い②入所条件

老健と特養の違い①入所条件

老健と特養の入所条件の違いは、老健は「要介護1以上」、特養は「要介護3以上」で入所できる点です。

老健の入所条件

老健の入所条件は以下の通りです。

  • 65歳以上で要介護1以上の高齢者
  • 40~65歳未満で特定疾病が認められた要介護1以上の方

老健は、リハビリや医療ケアが必要な方に在宅復帰を促す施設です。

そのため、終身にわたって介護をしてもらいたい方は老健の対象になりません。

老健に入れる人・入れない人
〇 入れる人リハビリや医療ケアを受けて、在宅復帰を目指したい人
× 入れない人終身にわたって介護をしてもらいたい人
リハビリが必要なく、生活介護だけを受けたい人
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特養の入所条件

特養の入所条件は以下の通りです。

  • 65歳以上で要介護3以上の高齢者
  • 40~65歳未満で特定疾病が認められた要介護3以上の方
  • 特例によって入所が認められた要介護1~2の方

要介護1~2の方でも、認知症や虐待などの事情があれば「特例入所」という形で入所できる場合があります。

一方で、24時間の医療管理が必要な方は入所を断られる可能性があります。

老健と特養の違い③入所期間と待期期間

老健と特養の違い②入所期間

老健は3ヶ月ごとに在宅復帰できるかを判定する施設で、特養は終身にわたって利用できます。

入所までの待機期間は、特養のほうが長くなります。

老健の入所期間

老健は3ヶ月ごとに在宅復帰できるかを判定し、3~6ヶ月程度での退所を目指す施設です。

判定で在宅復帰が難しいとされた場合は、そのまま入所を続けられます。

そのため実際の平均入所期間は309.7(299.9)日と、3~6ヶ月より長くなっています。(※出典:厚生労働省「介護老人保健施設」)

特養の入所期間

特養は原則として終身にわたって利用できる施設です。

厚生労働省の調査によると、特養の平均入所期間は3.5年です。(※出典:厚生労働省「介護老人福祉施設」)

以下のグラフは、特養の入所期間の割合です。

特別養護老人ホームの入居期間の割合
出典:一般財団法人 日本総合研究所「特養の入所申込者の実態把握に関する調査研究」より独自に作成

老健の入所までの待機期間

老健は3ヶ月ごとの判定で入所者が入れ替わるため、入所待ちがほとんどなく、スムーズに入所できます。

(※参照:厚生労働省「介護老人保健施設」)

特養の入所までの待機期間

特養は費用が安く人気があるため、入所待ちが数ヶ月から数年にわたることがあります。

入所待ちの期間で最も多いのは3ヶ月未満で22.4%、次に多いのが6ヶ月~1年で21.9%です。

特別養護老人ホーム(特養)の入居待ち期間の割合を示した統計グラフ
出展:厚生労働省「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」より独自に作成
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老健と特養の違い④費用

老健(介護老人保健施設)と特養(特別養護老人ホーム)の月額費用や初期費用の違いを比較した図解

老健と特養はどちらも入居一時金が0円で、月額費用は老健が8.0万~14.0万円、特養が8.0万~13.0万円が目安です。

月額費用のうち介護保険が適用されるのは介護サービス費用で、自己負担は所得に応じて1~3割です。

居住費・食費・その他日常生活費は介護保険の対象外で、全額自己負担になります。

老健と特養の月額費用一覧
入居一時金月額費用
老健0円8.0万~14.0万円
特養(介護老人福祉施設)0円8.0万~13.0万

老健の費用

老健の費用は月額8.0万円~14.0万円が目安です。

医師やリハビリ専門職の配置が多いため、特養より介護サービス費用が高くなります。

以下は、要介護3の方が老健(ユニット型個室)に入所した場合の目安です。

老健の費用の目安(要介護3・ユニット型個室)
介護サービス費用27,090円
居住費60,180円
食費43,350円
その他日常生活費6,000円
合計136,620円

※減免措置無し、30日間入居、自己負担1割の場合

※出典 厚生労働省「介護報酬の算定構造」

条件を変えて老健の費用を試算したい方は、以下のシミュレーターをお使いください。

介護老人保健施設(老健)の
費用シミュレーター
1ヶ月ご利用料金(30日を基準とした概算)
0円
1日あたり(①+②+③)
0円
①介護保険自己負担額
0円
②食費
0円
③居住費
0円
※「食費+居住費+介護サービス費用」×30日で算出した金額となります。
※ 1単位10円として計算しています。
※ 加算項目は含まれていません。
※ 日数や端数の処理によって誤差が出ることがございます。
※ 出典:厚生労働省「介護報酬の算定構造」「利用者負担の軽減について」

特養の費用

特養の費用は月額8.0~13.0万円が目安です。

食事や入浴などの生活介護が中心のため、老健より安い費用で利用できます。

以下は、要介護3の方が特養(ユニット型個室)に入所した場合の目安です。

特養の費用の目安(要介護3・ユニット型個室)
介護サービス費用23,790円
居住費60,180円
食費43,350円
その他日常生活費6,000円
合計133,320円

※減免措置無し、30日間入居、自己負担1割の場合

※出典 厚生労働省「介護報酬の算定構造」

条件を変えて特養の費用を試算したい方は、以下のシミュレーターをお使いください。

特別養護老人ホーム(特養)の
費用シミュレーター
1ヶ月ご利用料金(30日を基準とした概算)
0円
1日あたり(①+②+③)
0円
①介護保険自己負担額
0円
②食費
0円
③居住費
0円
※「食費+居住費+介護サービス費用」×30日で算出した金額となります。
※ 1単位10円として計算しています。
※ 加算項目は含まれていません。
※ 日数や端数の処理によって誤差が出ることがございます。
※ 出典:厚生労働省「介護報酬の算定構造」「利用者負担の軽減について」
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老健と特養の違い⑤サービス内容

老健と特養のサービス内容の違いを医療・看護ケア、リハビリ、食事、入浴、掃除・洗濯、排せつ、レクリエーションで比較した表

老健と特養のサービス内容の違いは、老健は医療ケアとリハビリが中心、特養は生活全体の介護が中心という点です。

医療・看護ケアは老健のほうが手厚いものの、特養も日常的な医療ケアや看取りに対応しています。

老健と特養のサービス内容の比較
老健特養
医療・看護ケア常勤医師と看護職員が、たん吸引・インスリン注射・経管栄養などに対応配置医師の健康管理、看護職員の服薬管理など。看取りにも対応
リハビリ専門職による個別リハビリを週2回以上専門職の配置義務がなく、施設による。
食事栄養士が体調に合わせた食事を用意老健と同じ
入浴週2~3回。リハビリの一環として行う。週2~3回。機械浴を使える施設もある。
掃除・洗濯掃除のみ。洗濯は家族か外部業者掃除・洗濯とも施設が行う。
排せつ職員が付き添ってトイレで介助老健と同じ
レクリエーション機能訓練の一環として行う。季節の行事やお出かけなど娯楽が中心

医療・看護ケアの違い

医療・看護ケアは、医師が常勤する老健のほうが手厚いものの、特養でも日常的な医療ケアや看取りを受けられます。

老健の医療・看護ケア

老健には医師が1人以上常勤し、看護職員も入所者100人に対して9人と多く配置されています。

たん吸引やインスリン注射、経管栄養など、日常的に医療ケアが必要な方も施設内で対応してもらえます。

ただし、医師・看護師が日中のみ常駐する施設もあり、入院が必要な治療は病院で受けることになります。

特養の医療・看護ケア

特養は医師が非常勤でもよく、看護職員は入所者30名に対して1人以上の配置です。

配置医師による健康管理や、看護職員による服薬管理・健康チェックなど、日常的な医療ケアを受けられます。

たん吸引や経管栄養は研修を受けた介護職員も行えるため、医療ケアが必要な方も施設の体制によっては入所できます。

一方で、夜間は看護職員がおらずオンコール対応の施設が多く、24時間の医療管理が必要な方の受け入れは難しくなります。

リハビリサービスの違い

リハビリは、専門職の配置が義務づけられた老健のほうが充実しています。

老健のリハビリ

老健では最低でも週2回以上のリハビリを受けられ、入所後3ヶ月間は希望すれば週3回以上実施できます。

特養のリハビリ

特養は作業療法士・理学療法士・言語聴覚士の配置が義務ではなく、リハビリを行っていない施設もあります。

リハビリが必要な場合は、入所前に受けられるかを施設に確認してください。

食事サービスの違い

老健も特養も入所者100名に対して1人以上の栄養士が配置されており、食事サービスに大きな違いはありません。

体調や持病に合わせたメニューのほか、ミキサー食やきざみ食にも対応しています。

入浴サービスの違い

老健も特養も週に2~3回程度入浴できます。

老健ではリハビリの一環として入浴を行い、特養では施設によって機械浴(寝たまま・座ったまま入れる入浴設備)も利用できます。

掃除・洗濯サービスの違い

掃除・洗濯は、洗濯まで施設に任せられる特養のほうが家族の手間は少なくなります。

老健の掃除・洗濯サービス

老健では掃除は利用料金に含まれますが、洗濯は提供されていない場合がほとんどです。

家族が持ち帰るか外部業者に依頼し、施設によっては週2回程度の洗濯料金を月ごとに精算する洗濯サービスもあります。

特養の掃除・洗濯サービス

特養では掃除や洗濯も、施設の職員や委託業者に行ってもらえます。

クリーニングが必要な衣類は、別途料金がかかります。

排せつサービスの違い

老健も特養も、職員が付き添ってトイレで排せつするのが一般的です。

自力で移動できない場合はベッドの上で介助を受けられ、夜間も介護職員が24時間体制で対応します。

レクリエーションの違い

レクリエーションは、特養は季節の行事や娯楽、老健は機能訓練の一環として行われます。

特養はレクリエーション行事の実施が運営基準で義務づけられており、季節ごとのイベントや施設の外へのお出かけも実施されます。

老健と特養の違い⑥人員配置

老健と特養の人員配置の大きな違いは、老健は医療・リハビリの職員が多く、特養は介護職員が多い点です。

老健は「治して自宅へ戻す」ための体制、特養は「毎日の暮らしを支える」ための体制といえます。

老健と特養の人員配置
職種老健特養(特別養護老人ホーム)
医師常勤1人1人(非常勤可)
看護職員9人3人
介護職員25人31人
リハビリ専門スタッフ1人※―
栄養士1人1人

※入所者100人に対しての人数

※1作業療法士・理学療法士・言語聴覚士のいずれかの資格を持つもの

老健の人員配置

老健は医師が常勤1名、看護職員が入所者100人に対して9人と、医療職の配置が手厚い施設です。

作業療法士・理学療法士・言語聴覚士のいずれかも配置され、退院後のリハビリに対応できます。

特養の人員配置

特養は介護職員が入所者100人に対して31人と、老健より多くの介護職員が配置されています。

食事・入浴・排せつなど、生活全体の介護を手厚く受けられる体制です。

老健と特養のその他の違い

老健と特養には、5項目のほかに雰囲気・医療費・居室タイプの違いもあります。

  • 雰囲気:老健はリハビリに励む人が入れ替わる場、特養は同じ顔ぶれで長く暮らす場
  • 医療費:老健は外部の医療機関を受診すると医療保険が使えない場合がある
  • 居室タイプ:どちらも個室・多床室など4タイプに分かれる

老健と特養の雰囲気の違いは?

老健はリハビリに励む人が行き交う病院に近い雰囲気、特養は同じ顔ぶれで毎日を過ごす住まいに近い雰囲気です。

老健の雰囲気

老健には、病院を退院したばかりで、自宅に戻るためにリハビリに取り組む人が多く入所しています。

日中はリハビリに呼ばれる人が行き来し、レクリエーションも体を動かす内容が中心です。

3ヶ月ごとの判定で退所する人もいるため、入所者の顔ぶれは入れ替わっていきます。

口コミでも「入居者の方々とも、交流もあり、入居施設内でのお友達もできやすい環境でした」という声がありました。

特養の雰囲気

特養には、要介護3以上で日常生活の多くに介助が必要な人が、終身にわたって暮らしています。

リハビリの予定に追われることはなく、食事と入浴以外の時間は自室や共用スペースで思い思いに過ごします。

入れ替わりが少ないため、同じ入所者や職員と長く顔を合わせ、季節の行事やお出かけを一緒に楽しむ生活になります。

老健と特養の医療費(外部医療・薬代)の違いは?

老健と特養の医療費の大きな違いは、入所中の医療保険の適用有無です。

老健の医療費

老健では、施設の医師の許可なく外部の医療機関を受診すると、医療保険が適用されず10割自己負担になる可能性があります。

薬代は施設が負担するため、高額な薬は処方してもらえない場合があります。

老健に入所中の方が外部の医療機関を受診する場合は、自己判断せず、事前に施設の医師へ相談してください。

特養の医療費

特養では、配置医師の専門外の場合や緊急の場合に外部の医師を受診しても、医療保険を適用できます。

老健と特養の設備・居室タイプの違いは?

老健と特養の設備に大きな違いはなく、居室は個室か多床室か、従来型かユニット型かで4タイプに分かれます。

老人ホームにおける4つの居室タイプ(従来型個室・多床室・ユニット型個室・ユニット型個室的多床室)の違いを解説した図解

従来型個室

1つの部屋を1人で使う一般的な個室で、プライバシーを確保できます。

従来型多床室

1つの部屋を通常4人で使う相部屋で、個室よりも料金が安くなります。

ユニット型個室

個室がリビングなどの共用スペースに接しており、10人程度のユニットごとに専任スタッフが介護します。

ユニット型個室的多床室

大部屋をパーテーションなどで区切って個室のようにした居室で、音などは伝わります。

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老健と特養のメリット・デメリット

老健は医療ケアとリハビリが手厚い一方、入所期間が限られます。

特養は費用が安く終身利用できる一方、入所待ちが長くなります。

老健と特養のメリット・デメリット
老健(介護老人保健施設)特養(特別養護老人ホーム)
メリット
  • リハビリ体制が充実している
  • 医師や看護師による医療ケアが手厚い
  • 特養に比べて待機期間が短い
  • 月額費用が比較的安い
  • 原則として終身利用が可能
  • 看取りまで対応している施設が多い
デメリット
  • 入所期間が原則3〜6ヶ月と短い
  • 特養よりも費用がやや高い傾向にある
  • 処方薬に制限が出る場合がある
  • 入居待機者が多く、入居難易度が高い
  • 原則「要介護3以上」が条件
  • 医療体制が老健ほど充実していない

老健のメリット・デメリット

老健のメリットは、医療ケアとリハビリを受けながら在宅復帰を目指せる点です。

一方で、3ヶ月ごとに入所継続の判定があり、状態が安定すると退所を促されます。

特養のメリット・デメリット

特養のメリットは、月額費用を抑えて、終身にわたって暮らせる点です。

一方で、原則「65歳以上かつ要介護3以上」に限られ、数ヶ月から数年の入所待ちも珍しくありません。

老健と特養に向いている人の違い

老健は退院後に在宅復帰を目指す人、特養は手厚い介護を受けながら長く暮らしたい人に向いています。

老健と特養に向いている人
老健特養
向いている人・病院から退院した人で在宅復帰を希望している人
・医療的なケアやリハビリテーションを希望している、必要としている人
・特養の入所待ちをしている人
・手厚い介護を受けながら長く暮らしたい人
・老人ホームに入所したいが費用は抑えたい人
・終身に渡って利用できる施設を探している人

老健に向いている人

老健は3ヶ月ごとに在宅復帰を判定する施設のため、退院後、自宅へ戻るまでの期間にリハビリを受けたい人に向いています。

老健は公的施設で費用が安いため、特養の入所待ちの間に利用する人も少なくありません。

特養に向いている人

特養は、手厚い介護を受けながら、費用を抑えて終身にわたって暮らしたい人に向いています。

月額費用は8.0~13.0万円が目安で、原則要介護3以上の方が対象です。

たん吸引や経管栄養などの医療ケアが必要な方も、施設の体制によっては入所できます。

老健と特養を選んだ人の口コミ

口コミでは、老健・特養ともにスタッフの対応の良さを評価する声が多く見られました。

一方で、施設へのアクセスの悪さを残念に感じる声も目立ちます。

老健を選んだ人の口コミ

老健の口コミでは、スタッフとの距離感が近く、医療サポートが充実していたことを評価する声が多く見られました。

老健を選んだ人のポジティブな口コミ
属性口コミ
70代後半/男性/要介護5職員の方々が親切で、明るい雰囲気の施設でした。 また、入居者の方々とも、交流もあり、入居施設内でのお友達もできやすい環境でした。 また、設備面につきましても、比較的新しい機材等も設営されていましたので、不便はなさそうでした。
70代前半/女性/要介護3コロナに感染以降体力が落ちて寝たきり状態になり、介護度5になったが、引き続き施設内で介護して貰えた上に、最後の看取りまでして貰え天寿を全うできた。
80代前半/男性/要介護2スタッフが明るく優しくて雰囲気が良かったのと、病院が併設していて安心なところ、認知症にもしっかり対応してくれるところ、リハビリに力を入れているところ。
老健を選んだ人のネガティブな口コミ
属性口コミ
80代後半/女性/要介護2基本料金プラスその他サービス料と消耗品代を月々払うがやはり高額でいつまで払い続けることができるのか不安を感じた。
80代前半/男性/要介護2公共交通機関でのアクセスが全くなく、自家用車が無いので、毎回タクシーを使わなくてはいけない。
90代後半/女性/要介護2山の上なので自家用車ならば問題ないけれど路線バスは本数も少なく、電車の駅から歩くのもかなり困難だと思う。反面生活環境は静かで本人も喜んでいる。

費用の負担や、公共交通機関で施設へ行きにくいことを残念に感じる声もあります。

特養を選んだ人の口コミ

特養の口コミでは、スタッフの対応の良さや費用の安さを評価する声が多く見られました。

特養を選んだ人のポジティブな口コミ
属性口コミ
90代前半/男性/要介護3母の介護度はやや低めでしたが、母の認知症の進み具合や障害を有する姉が同居していること等を考慮して、優先的に入居させてくれました。
80代後半/女性/要介護1すぐ近くの病院からの定期診断があり、予防接種等もなんなく問題もない。また、歯医者も往診してくれているのでありがたい。
80代後半/男性/要介護4多分国で決まった料金なので、年金内で賄えるので良かったと思っています!特別高いとは思わない!安くもないけど
特養を選んだ人のネガティブな口コミ
属性声
90代前半/男性/要介護3施設はまだ新しめで快適でしたが、一方最寄り駅から遠くてアクセスが悪く、施設に行くにはタクシーを利用せざるを得なくとても不便でした。
80代後半/男性/要介護3静かな環境でとても好ましいが、公共施設の割りには交通のアクセスはあまりよくなく、訪問は自家用車が必須であるが、この地域ではある程度はしょうがないのかなと思った。
80代後半/男性/要介護4内科的には病院もあるので任せてます!ただ外科がないので転んで突然呼び出されるのは分かっててもちょっと困るけど毎月報告や今後の方針の電話くれます

老健と同じく、施設へのアクセスの悪さや、施設内で医療行為が難しいことを挙げる口コミもありました。

老健と特養の違いについてのまとめ

老健と特養の一番の違いは目的です。老健は在宅復帰を目指してリハビリをする施設、特養は終身にわたって生活する施設になります。

入所条件・入所期間・費用・サービス内容の違いも、目的の違いから生まれています。

施設の目的が家族の利用目的と合っているかを軸に、より適した施設を選んでください。

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