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介護保険サービスで医療費控除の対象になるものや計算方法など解説

介護保険サービスで医療費控除の対象になるものや計算方法など解説

介護にかかる費用は高額になることも多く、これが老後の生活を送るうえでの心配につながることは少なくありません。老後の不安を解消するには、いかに現役時代で貯蓄を作るかだけではなく、いざ介護が必要となった際にどのようにコストを削減するかが大切です。

介護費用を削減するには、満40歳から加入している介護保険が適用できるサービスの利用がおすすめです。また、介護保険サービスの一部は、医療費控除の対象となることもあるため、これらの活用によって介護費用や税負担を抑え、将来の不安を少しでも解消しましょう。

介護費用の平均総額は425万1,000円

まずは介護費用として、どれくらいのコストがかかるのかを把握しておくことが大切です。実際に介護にかかるコストはその人の状態や介護が必要な期間によって異なりますが、平均すると月額7.8万円の費用がかかります。

また、介護の平均期間は54.5ヶ月といわれており、月額平均の費用をかけると生涯で425万1,000円の費用がかかるとされています。

実際には、これよりも高額な費用がかかる人もいれば、より安いコストで済む人もいますが、介護費用がいかに高額になりやすいかは理解しておくことが大切です。

要介護度が高くなると費用も高くなる傾向がある

実際にかかる介護費用は、要介護度によっても異なります。要介護認定を受けると、介護保険のサービスを利用でき、所得に応じて自己負担1~3割の負担で済むため費用は安いです。

しかし、要介護度が上がると、その分手厚いサービスを必要とし、結果的に自己負担しなければならない費用も高くなる傾向にあることは理解しておきましょう。介護保険では月々の利用限度額が定められており、これを超える部分は自己負担しなければなりません。

また、要介護度が高いほど、支給限度額も大きいですが、これは介護認定の段階が上がるほどサービスの費用自体が高くなることも関係しています。つまり、月々に利用できる介護保険サービスの利用限度は高いものの、そもそものコスト自体が上がるため費用も高額になりやすいと考えましょう。

知っておきたい医療費控除

介護が必要になると出費は増えるため、いかにコスト削減の方法を考えるかが重要です。コスト削減の方法の1つに医療費控除があり、これを利用することで、所得税や住民税を減額でき、税負担を抑えられます。

医療費控除は1年間で支払う医療費の総額が、一定金額を超えた際に利用できます。医療費控除額として計算された金額は、所得から差し引くことができるため、税負担を押さえて出費を減らせる点が魅力です。

医療費控除の対象と対象外のもの

ひとくちに医療費といってもさまざまなものがあり、どれが該当するかは明確な基準で定められています。そのため、医療関連のサービスを受けたからといって、すべてのものが医療費控除の対象になるとは限らないことは理解しておきましょう。

対象となるものを把握して、実際にどれくらいの控除が受けられるのかを知っておくことが大切です。

対象となるもの

医療費控除の対象となる支払いとしては、次のものがあげられます。

  • 病院で受けた診療・治療費・入院費
  • 歯科医院で受けた診療・治療費
  • 市販薬も含めた治療のために支払った薬代
  • 治療で必要となる松葉づえや医療器具などのの購入費用
  • 通院時に利用する電車やバスの運賃
  • 往診のための医師の送迎費用
  • 治療として行うマッサージなどの費用
  • 6ヶ月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合のおむつ代
  • 介護保険サービスで提供される施設や居宅サービスの自己負担分

医療費控除の対象となる支払いは幅広く、これらの出費に該当するものは支払いを証明するために領収書をもらっておきましょう。また、一部注意点もあり、薬代は市販薬も含めて医療費控除の対象となりますが、ビタミン剤などの健康促進にかかわるものは対象外です。

交通費は病院までのタクシー代も医療費控除の対象となりますが、これはその必要性が認められる場合に限定されます。公共交通機関が利用できない場所で、やむを得ずタクシーを使う場合は控除の対象ですが、それ以外のケースでは対象外となるため注意しなければなりません。

対象となるものでも詳細な要件が定められているため、これを正しく把握して、どこまでの範囲が対象となるのかを知っておきましょう。

対象外のもの

医療費控除の対象外となるものは、次の通りです。

  • 美容整形の費用
  • 健康診断や人間ドックの費用
  • 予防接種などの病気の予防にかかる費用
  • 車で通院する場合のガソリン代や駐車場料金など
  • 本人の希望により個室を利用した際の差額ベッド代

美容整形は保険対象外のサービスとなるため、医療費控除に含めることはできません。また、健康診断や人間ドック、予防接種なども対象外となるため注意しましょう。

病院までの交通費は医療費控除の対象となりますが、自家用車を利用する場合はこの限りではありません。通院にかかったガソリン代や駐車場の料金などは、医療費控除の対象外です。

また、入院の際に自ら個室を希望し、その際にかかった差額のベッド代も医療費控除には含まれないためこの点も理解しておきましょう。

介護保険サービスも医療費控除の対象となるものがある

基本的には医療サービスを利用した場合や、それらに付随する費用の負担が医療費控除の対象となります。しかし、一部のサービスにおいては介護保険が適用できるものでも、医療費控除の対象となることがあります。

介護保険サービスの費用も継続して支払うと高額になることが多いため、何が対象となるのかは知っておきましょう。より多くの金額を医療費として計上できることで控除額も大きくなり、税負担の軽減にもつながります。

医療系施設サービスでの対象

介護施設の中には医療系のサービスを提供しているものもあり、ここで受けたサービスの対価は医療費控除の対象です。対象となる施設は、次の3つがあげられます。

  • 介護老人保健施設
  • 指定介護療養型医療施設
  • 介護医療院

それぞれ介護サービス費と居住費、食費の3つが医療費控除の対象となり、支払った全額を計上できます。

福祉系施設サービスでの対象

介護保険サービスの中でも、福祉系施設サービスを利用した場合は、その費用の一部を医療費控除として計上できます。対象となるのは、「指定介護老人福祉施設」と「指定地域密着型介護老人福祉施設」の利用費です。

それぞれ指定を受けた特別養護老人ホームを利用することで、施設の利用費の一部が医療費控除の対象となります。対象となるのは、施設サービスの利用にかかった次の費用です。

  • 介護サービス費
  • 居住費
  • 食費

施設サービスを利用する際に発生する介護サービス費は、自己負担分が医療費控除の対象です。また、施設に入居する際には居住費が必要であり、これも対象となります。施設では食事の提供もありますが、これは食費として別途精算しなければなりません。

食費は1食ごとや1日単位など、施設によって金額の設定が異なりますが、これも対象となります。なお、福祉系施設サービスの医療費控除は、支払った金額の2分の1が対象となり、全額控除対象になるわけではありません。

医療系居宅サービスでの対象

自宅で介護を受ける場合は、居宅サービスを利用することが多く、これについても医療費控除の対象となります。医療系居宅サービスに該当するものは、次の通りです。

  • 介護予防短期入所療養介護
  • 介護予防訪問介護
  • 介護予防居宅療養管理指導
  • 介護予防通所リハビリテーション
  • 介護予防リハビリテーション
  • 訪問介護
  • 訪問リハビリテーション
  • 通所リハビリテーション
  • 短期入所療養介護
  • 複合型サービス
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護

これらのサービスの対価として支払った金額は、医療控除の対象となります。

福祉系居宅サービスでの対象

居宅サービスには福祉系のものもあり、医療費控除の対象となるものは次の通りです。

  • 介護予防居宅療養管理指導
  • 介護予防訪問介護
  • 介護予防通所リハビリテーション
  • 介護予防短期入所療養介護
  • 介護予防リハビリテーション
  • 訪問介護
  • 定期巡回
  • 訪問入浴介護
  • 短期入所生活介護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 地域密着型通所介護
  • 認知症対応型通所介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 特定施設入居者生活介護
  • 認知症対応型共同生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護

対象となるサービスは幅広く、これらの利用にかかった対価が医療費控除の対象です。

上記の居宅サービスと併用したときのみ対象

単独利用では医療費控除の対象とはならないものの、上記の居宅サービスのいずれかと併用することで対象となるサービスもあります。

  • 生活援助中心型を除く訪問介護
  • 夜間対応型訪問介護
  • 訪問入浴介護
  • 介護予防訪問入浴介護
  • 通所介護(デイサービス)
  • 地域密着型通所介護
  • 認知症対応型通所介護
  • 小規模多機能型居宅介護
  • 介護予防認知症対応型通所介護
  • 介護予防小規模多機能型居宅介護
  • 短期入所生活介護(ショートステイ)
  • 介護予防短期入所生活介護
  • 一体型・連携型事業書で訪問介護を利用しない場合の定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  • 生活援助中心型の訪問介護を除く複合型サービス
  • 生活援助中心型を除く地域支援事業の訪問型サービス
  • 生活援助中心型を除く地域支援事業の通所型サービス

サービスの併用によって医療費控除の対象となるケースもあるため、これらも覚えておきましょう。

対象外のサービス

介護保険サービスのすべてが医療費控除の対象となるわけではなく、一部対象外のものもあるため、注意しなければなりません。

  • 生活援助中心型の訪問介護
  • 認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)
  • 介護予防認知症対応型共同生活介護
  • 有料老人ホームなどの特定施設入居者生活介護
  • 地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 介護予防地域密着型特定施設入居者生活介護
  • 福祉用具の貸与
  • 介護予防福祉用具の貸与
  • 生活援助中心型の訪問介護部分における複合型サービス
  • 生活援助中心型の地域支援事業の訪問型サービス
  • 生活援助中心型の地域支援事業の通所型サービス

医療控除額を正しく計算するためにも、対象外となるサービスも正しく把握しておきましょう。

その他の医療費控除が対象になるサービス

介護に使用するおむつ代は、基本的には医療費控除の対象にはなりませんが、一定の条件を満たすことで対象となることがあります。おおよそ6ヶ月以上寝たきりで、医師に「おむつ使用証明書」を作成してもらった場合は、おむつ代も医療費控除の対象です。

「おむつ使用証明書」は各おむつメーカーのホームページからダウンロードできるため、これを医師に渡して必要事項を記載してもらいましょう。また、医療費控除を受けるには、おむつ代を証明できる領収書も必要であるため、これも集めておかなければなりません。

計算方法

実際に医療費控除の金額がいくらになるかは、自身で計算することが可能です。医療費控除の計算式は、次の通りです。

1年間で支払った医療費控除対象の費用の総額-保険金で補填された金額-10万円

1年間の費用とは、1月1日から12月31日までのものが該当します。この総額から保険金などの補填額と10万円を差し引き、医療費控除額を算出しましょう。例えば年間の費用が100万円で、保険金が30万円の場合は、さらに10万円を差し引いた60万円が所得から控除される金額です。

また、所得が200万円以下の場合は、医療費が所得額の5%を超えると控除できます。例えば所得が180万円なら、その5%である9万円を超えた場合は医療費控除が適用可能です。

10万円を差し引いて計算することから、最低でも年間10万円以上の費用がかかっていないと医療費控除は受けられませんが、所得が低い場合はこの限りではないことは覚えておきましょう。また、医療費控除の上限額は200万円であり、これを超える部分は控除の対象にはなりません。

医療費控除の手続きについて

条件を満たすと医療費控除は自動で適用されるわけではなく、控除を受けるには自身で手続きをしなければなりません。手続きをスムーズに行うには、次の3つのポイントについて知っておきましょう。

  • 対象者
  • 対象の期間と申告期間
  • 申告時に必要なもの

これらを押さえておくことで、よりスムーズに手続きを進められます。

対象者

医療費控除の対象者は、対象となるサービスを利用している本人やその配偶者です。ただし、遠方に暮らす家族でも生活費の大半を負担している場合などは、医療費控除が受けられます。

被介護者が寝たきりで遠方の施設に入居しているなどの場合でも、生活費の大半を負担しているなら、その家族が申請して控除を受けられます。

対象の期間と申告期間

医療費控除の対象となるのは、1月1日から12月31日までであり、1年間にかかった費用をまとめて計上できます。また、控除を適用させるには確定申告が必要であり、その期間は2月16日から3月15日と決まっているため、この点も覚えておきましょう。

確定申告は前年の所得や控除額などを申告するため、申告年が2021年の場合は、2020年の1年間でかかった費用を計算して申告します。もし申告期間を過ぎてしまっても、医療費控除は過去5年にさかのぼって申請が可能であるため、その翌年に改めて申告しましょう。

申告時に必要なもの

医療費控除で確定申告をする際には、次のものが必要です。

  • 控除対象となるサービスの領収書
  • 医療費控除の明細書
  • 確定申告書A
  • 源泉徴収票
  • マイナンバーカードなどの本人確認書類

控除対象の領収書は紛失しないように保管しておきましょう。医療費控除の明細書や確定申告書Aは、確定申告会場や税務署で取得したり、国税庁のホームページでダウンロードしたりできます。

源泉徴収票は勤めている会社からもらえるため、これもなくさないように保管しておくことが大切です。確定申告の際にはマイナンバーカードなどの本人確認書類も必要であるため、これも用意しておきましょう。

各種書類をそろえたなら、申告書に必要事項を記入して、税務局や確定申告会場などで提出します。また、ネットでの申請も可能であり、この場合は明細書や確定申告書などを取得する必要はありません。

介護保険サービスの医療費控除を有効活用しよう

介護保険サービスでかかった費用は、一部のものについて医療費控除の対象となります。医療費控除を受けることで税負担を軽減でき、出費を抑えられます。

介護には高額な費用がかかることも多いからこそ、少しでも出費は削減することが大切です。医療費控除を有効活用し、介護保険サービスの費用も計上することで、金銭的な不安の解消を目指しましょう。

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