老人ホーム面会の全ルール│マナー・差し入れ・頻度・看取りを完全網羅

老人ホーム面会の全ルール│マナー・差し入れ・頻度・看取りを完全網羅
この記事でわかること
A. 電話やWEBフォームでの事前予約が基本です。予約不要で随時面会できる施設もありますが、入居者がリハビリや入浴で不在の時間帯もあるため、訪問前に在室状況を確認しておくと安心です。
A. 受付で面会者の氏名・入居者との関係・連絡先を記入し、検温と手指消毒を行います。施設の方針に応じてマスクを着用し、スタッフの案内で面会室や居室へ向かう流れです。退館時も受付に声をかけます。
A. 清潔感のある普段着で問題ありません。強い香水や柔軟剤の香りは認知症のある入居者の混乱を招くため控えます。落ち着いた声量で話し、ほかの入居者のプライバシーへの配慮も必要です。
A. 面会は家族・親族が中心ですが、本人の同意があれば友人・知人も事前確認で面会できる施設が多いです。一度に面会できる人数は1組3〜5名程度を上限とする施設が一般的です。
A. 個包装のお菓子・常温品・タオル・衣類・写真・手紙などは比較的持ち込みやすいです。生もの・手作り品・アルコール類は制限が多く、可否は施設ごとに異なるため事前確認が必須です。
A. 専用面会室・居室・共用スペースのいずれかに案内されます。ZoomやLINEのビデオ通話に対応する施設では、事前予約のうえオンライン面会も可能です。対応可否は施設に確認してください。
A. 午後14〜17時頃が向いています。午前はリハビリや入浴、食後は休憩のため避けます。1回あたりは30分〜1時間が目安で、入居者の約70%が30分以内の面会を望んでいます。
A. 面会者の発熱や感染症の流行時は、面会中止や人数制限がかかります。一方、看取り期や緊急時には、時間や人数の制限を緩和し、泊まり込みの付き添いを認めるなどの特例が設けられています。
A. ケアスル 介護の調査では、家族の約7割が月1回以上面会に訪れ、月1〜3回が40.0%で最多でした。回数の多さより、続けやすいペースで関わり続けることが入居者の安心につながります。
A. 手紙や動画、電話、オンライン面会で気持ちを伝えると喜ばれます。調査では約79%の入居者が手紙や動画にポジティブな気持ちを抱いており、短いメッセージでも安心につながります。

家族が老人ホームへ入居すると、「どのくらいの頻度で面会に行けばよいのか」「差し入れは何を持っていけるのか」と迷う方は少なくありません。

面会のルールやマナーは施設ごとに異なり、事前に知らないまま訪問して戸惑うこともあります。

本記事では、老人ホームの面会の予約・受付方法からマナー、差し入れ、面会場所、オンライン面会、面会制限、頻度の目安まで網羅的に解説します。

また、老人ホーム入居者250名の本音調査も交え、入居者にとって嬉しい面会をご紹介します。

ケアスル 介護 ケアアドバイザー部門マネージャー
専門分野:介護施設紹介
職業: 介護施設紹介業
出身組織: 株式会社Speee

私自身母親が介護で苦労していた様子を間近で見ていたため、ご家族の心情に寄り添うことを心がけています。母も祖母を介護施設に入れることに非常に葛藤を抱えていましたが、結果入居した後は母も祖母も穏やかに過ごしていました。こうした自分の経験から介護施設への入居がポジティブに伝わるといいなと思い日々ご家族とお話ししています。詳しくはこちら

目次
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【準備編】老人ホームにおける面会の予約と受付

老人ホームの面会は、電話またはWEBでの事前予約が基本です。
多くの施設が感染対策と人員調整のため来館者を管理しているためです。

来館時は受付で面会者の情報記入と検温を行い、スタッフの案内で入居者のもとへ向かう流れになります。

予約方法

面会の予約方法は、電話・WEBフォーム・予約不要の3パターンに分かれます。
施設の方針によって異なるため、入居先の予約ルールを最初に確認してください。

面会の予約方法3パターン
電話予約 施設に直接連絡し、希望日時を伝える方法。質問もその場で確認できる
WEBフォーム予約 予約専用フォームから日時を選択する方法。電話がつながりにくい時間帯でも申し込める
予約不要 随時面会できる施設。ただし訪問前に入居者の体調を確認しておくと安心できる

予約は希望日の数日前までに連絡しておくと、希望の時間帯を確保しやすくなります。
人気の土日や祝日は予約が埋まりやすいため、早めの申し込みがおすすめです。

予約不要の施設でも、入居者がリハビリや入浴で不在になる時間帯があります。

無駄足を避けるため、訪問前に在室状況を一度確認しておくとよいでしょう。

【予約時に伝えること】
面会希望日と時間帯
面会者の氏名と入居者との関係
来館する人数
差し入れの持ち込み予定(ある場合)

当日の受付手順

来館当日は、受付での記名・検温・手指消毒を済ませてから入居者のもとへ向かいます。
施設は来館者の健康状態を記録し、感染症の持ち込みを防いでいます。

当日の受付の流れ
①受付・記名 面会者の氏名・入居者との関係・連絡先を面会記録簿に記入する
②検温・健康確認 体温を測定し、発熱や咳などの症状がないかを確認する
③手指消毒・着用 アルコールで手指を消毒し、施設の方針に応じてマスクを着用する
④面会場所へ案内 スタッフが面会室や居室など、指定の場所へ案内する

受付では、入居者の最近の様子をスタッフから聞ける場合もあります。
体調や生活の変化を共有してもらえると、面会中の関わり方の参考になります。

退館時も受付に声をかけ、退出時刻を記録してから帰るのが基本のマナーです。

駐車場・アクセス

車で来館する場合は、駐車場の有無と台数を事前に確認しておく必要があります。
施設によっては駐車スペースが限られ、満車で停められないこともあります。

駐車場がない施設では、近隣のコインパーキングを案内されるケースもあります。
公共交通機関の最寄り駅やバス停も、初回訪問前に調べておくと当日に迷いません。

高齢の家族や車椅子の同行者がいる場合は、入口までの段差やスロープの有無も確認しておくと安心です。

混雑する土日や祝日は駐車場が満車になりやすいため、時間に余裕を持って到着するか、公共交通機関の利用も検討してください。

【マナー編】老人ホームにおける面会時のマナーと服装

面会では、入居者と周囲への配慮を意識したマナーと服装が求められます。
老人ホームは入居者が生活する場であり、ほかの入居者やスタッフも過ごす共同空間だからです。

清潔感のある身だしなみと静かな声かけを心がけると、入居者も周囲も心地よく過ごせます。

マナー

面会中は、静かな声量とほかの入居者への配慮が基本のマナーです。
大きな声や長時間の引き止めは、入居者やスタッフの負担になります。

面会時のマナー
心がけたいこと 来館・退出時の挨拶、落ち着いた声量、ほかの入居者のプライバシーへの配慮
控えたいこと 大声での会話、スタッフの長時間の引き止め、ほかの入居者の情報を聞き出す行為

面会は入居者にとって楽しみな時間である一方、長すぎると疲れの原因にもなります。
入居者の表情や様子を見ながら、無理のない範囲で切り上げる判断も大切です。

ほかの入居者の居室をのぞいたり、写真を撮ったりする行為はプライバシー侵害にあたるため避けてください。

発熱・咳・下痢などの体調不良があるときは、面会を控えてください。施設内には感染症に弱い高齢者が多く、家族が持ち込んだ風邪が重症化につながることもあります。

服装

服装は、清潔感のある普段着で問題ありません。
特別な正装は不要で、動きやすく華美すぎない服装が適しています。

【服装で気をつけたいポイント】
清潔感のある普段着を選ぶ
強い香水・整髪料・柔軟剤の香りは控える
派手なアクセサリーや汚れた靴は避ける
季節に合わせて脱ぎ着しやすい服装にする

強い香りは、認知症のある入居者の混乱を招くことがあるため注意が必要です。
施設内は空調で温度が一定に保たれており、屋外との温度差を感じやすい環境です。

羽織れる上着を一枚用意しておくと、長めの面会でも快適に過ごせます。

【対象者編】老人ホームで面会できる人・人数

面会できる人の範囲と人数の上限は、施設ごとにルールが定められています
入居者の体力や居室の広さ、感染対策の観点から制限が設けられているためです。

家族以外の友人・知人が面会できるか、一度に何人まで入れるかは、訪問前の確認が欠かせません。

面会できる人の範囲

面会できる人は家族・親族が中心で、友人や知人は施設への確認が必要です。
入居者本人の同意があれば、家族以外の面会を認める施設も多くあります。

面会できる人の範囲(一般的な目安)
家族・親族 配偶者・子・孫など。基本的に面会できる
友人・知人 入居者本人の同意を前提に、事前確認すれば面会できる施設が多い
小さな子ども 感染症が流行する時期は同伴を制限する施設もあるため要確認

初めて面会する友人・知人を連れて行く場合は、事前に施設へ伝えておきましょう。
入居者にとって久しぶりの再会は、生活意欲を高めるきっかけにもなります。

一方で、面識の薄い人が大勢で訪れると入居者が疲れてしまうため、人選には配慮が必要です。

一度に入れる人数の上限

一度に面会できる人数は、1組3〜5名程度を上限とする施設が一般的です。
居室や面会室の広さ、入居者の負担を考慮して設定されています。

【人数に関する確認ポイント】
一度に面会できる人数の上限(例:1組3名・5名まで)
子どもや乳幼児の同伴可否
人数が多い場合の事前申告の要否
交代制での面会が必要かどうか

大人数で訪問したい場合は、面会室を時間で区切って交代する方法もあります。
入居者は短時間でも多くの人と会うと疲労がたまりやすいため、滞在時間を分けるのも一つの工夫です。

人数上限を超える希望があるときは、事前に施設へ相談すると柔軟に調整してもらえることもあります。

【差し入れ編】老人ホームにおける差し入れルール

差し入れのルールは施設によって大きく異なるため、事前確認が必須です。

入居者の健康状態や食事制限、衛生管理の観点から、持ち込めるものが細かく決められています。
良かれと思って持参したものが受け取れず、持ち帰りになるケースもあります。

一般的に持ち込みやすいものと、確認や制限が必要なものは下表のとおりです。

ただし最終的な可否は施設のルールと入居者の状態で決まります。
持参を迷うものは、事前にスタッフへ相談しておくと安心です。

差し入れの可否の目安
比較的持ち込みやすいもの 個包装のお菓子、常温保存できる食品、タオル、衣類、写真、手紙、切り花
確認・制限が多いもの 生もの、手作りの食品、アルコール類、刺激物、鉢植え(土を使うもの)

生ものや手作り品は、食中毒のリスクから断られる傾向があります。
糖尿病や嚥下機能の低下など、食事制限のある入居者には特に注意が必要です。

お菓子を差し入れる際は、入居者が安全に食べられる形状や量かをスタッフに確認しておきましょう。

【差し入れ前のチェックポイント】
持ち込み可能なものを事前に施設へ確認する
入居者に食事制限・アレルギーがないか確認する
食品は消費期限と保存方法を確認する
名前を書いておくと取り違えを防げる
スタッフへの手土産は基本的に不要です。施設によっては受け取りを禁止しているため、感謝は言葉で伝えるのがマナーです。
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【過ごし方編】老人ホームの面会でできること

面会では会話だけでなく、散歩・食事の同席・行事への参加など多様な過ごし方ができます。

入居者の状態や施設の方針に応じて、できることの範囲は変わるため、何ができるかを把握しておくと、面会の時間をより充実させられます。

面会中にできる代表的な過ごし方は下表のとおりです。
外出や食事の同席は事前申請が必要な場合があります。

希望する過ごし方があれば、予約時に施設へ伝えておきましょう。

面会でできることの例
会話・近況の共有 家族の出来事を伝えたり、写真を見せながら思い出を語り合う
館内の散歩 中庭や共用スペースを一緒に歩き、気分転換を促す
外出・外泊 事前申請のうえ、買い物や通院、自宅への一時帰宅を行う
行事への参加 季節のイベントや誕生日会など、施設の行事に家族として参加する
身の回りの手伝い 衣替えや居室の整理、洗濯物の受け渡しなどをサポートする

外出や外泊は、入居者の体調と医療面の確認が前提になります。
通院の付き添いや自宅への一時帰宅を希望する場合は、数日前までに施設へ相談してください。

施設の行事に合わせて面会すると、入居者が普段見せる表情や友人関係も知ることができます。

【面会の時間を充実させる工夫】
家族写真やアルバムを持参して会話のきっかけにする
季節の行事に合わせて面会日を決める
散歩や外出は事前に施設へ申請する
入居者の体調に合わせて無理のない過ごし方を選ぶ

【場所編】老人ホーム面会場所の種類

面会場所は、専用面会室・居室・共用スペースの3種類に大きく分かれます。
入居者の体調や感染対策の状況によって、案内される場所が変わります。

それぞれの特徴を知っておくと、当日の過ごし方をイメージしやすくなります。

専用面会室

出典:シフティーン長泉│ケアスル介護

専用面会室は、落ち着いて会話できる個室として用意された面会スペースです。
ほかの入居者の目を気にせず、家族だけの時間を過ごせます。

感染症対策として、パーテーション越しに面会する施設もあります。
プライベートな話や込み入った相談をしたいときに向いている場所です。

利用したい場合は予約が必要な施設もあるため、事前に確認しておきましょう。

居室

出典:エスケアリビング墨田│ケアスル介護

居室での面会は、入居者が普段過ごす生活空間で顔を合わせられるのが特徴です。
慣れた環境のため、入居者がリラックスして話せる利点があります。

居室には入居者の持ち物や家族写真が置かれ、生活ぶりを直接確認できます。
体調がすぐれず移動が難しい入居者にとっても、負担の少ない面会場所です。

ただし多床室の場合は、同室者への配慮として声量や滞在時間に気を配る必要があります。

共用スペース

 出典:成城ガーデン│ケアスル介護

共用スペースは、食堂やラウンジなど開放的な場所で面会できるエリアです。
明るく広い空間で、ゆったりと過ごせる雰囲気があります。

【面会場所を選ぶときの目安】
静かに話したいとき → 専用面会室
移動が難しい・生活ぶりを見たいとき → 居室
開放的に過ごしたいとき → 共用スペース

共用スペースは中庭に面していることも多く、季節を感じながら過ごせます。
ほかの入居者やスタッフとの自然な交流が生まれる場面もあります。

どの場所で面会できるかは施設が状況に応じて判断するため、希望があれば受付で伝えてください。

【オンライン編】老人ホーム入居者とのオンライン面会

オンライン面会は、遠方や多忙でも顔を見せられる面会方法として広がっています。
ビデオ通話を使えば、施設へ足を運ばずに入居者と会話できます。

対応の可否や使用ツールは施設ごとに異なるため、利用前の確認が必要です。

対応可否・使用ツール

オンライン面会には、ZoomやLINEのビデオ通話が使われるのが一般的です。
施設のタブレットやスマートフォンを介して、入居者と画面越しに会話します。

オンライン面会でよく使われるツール
LINEビデオ通話 普段からLINEを使う家族なら導入しやすく、操作も手軽
Zoom URLを共有して接続する方式。離れた複数の家族が同時に参加しやすい

使用するツールは施設側が指定するため、家族はそれに合わせて準備します。
スマートフォンにアプリを入れておけば、自宅から手軽に参加できます。

予約方法

オンライン面会も、対面と同じく事前予約が基本です。
施設のタブレットやスタッフの立ち会いが必要なため、日時の調整が欠かせません。

【オンライン面会の予約・準備】
対応の可否と使用ツールを施設に確認する
希望日時を電話やフォームで予約する
指定アプリを事前にインストールしておく
通信が安定した場所と充電を準備する

オンライン面会は1回あたり短時間に設定されることが多くあります。
限られた時間で伝えたいことを事前にまとめておくと、会話がスムーズに進みます。

画面越しでも家族の顔を見られるだけで、入居者の安心につながります。

【制限・特例編】老人ホームにおける面会制限・特例のルール

老人ホームでは、感染症の流行時に面会が制限される一方、看取り期には特例が認められます。
入居者の安全を守る制限と、家族との時間を保障する特例の両面があるためです。
状況に応じてルールが変わるため、最新の方針を施設に確認しておく必要があります。

感染症・体調不良時の制限

感染症の流行期や面会者の体調不良時は、面会が中止・制限されることがあります。
施設内には抵抗力の弱い高齢者が多く、感染の持ち込みを防ぐためです。

面会が制限される主なケース
面会者が発熱・体調不良 37.5℃以上の発熱や咳などの呼吸器症状がある場合は面会不可
感染症の流行時 インフルエンザや胃腸炎などの流行期は、面会中止や人数制限が行われる
施設内で感染者が発生 館内で感染者が出た場合は、一定期間の面会停止になることがある

面会できる場合も、マスク着用・検温・手指消毒が求められます。
流行状況によっては、オンライン面会や窓越し面会へ切り替わることもあります。

訪問予定の前日や当日に、面会可否を施設へ確認しておくと無駄足を避けられます。

看取り期・緊急時の特例

看取り期や緊急時には、通常の制限を超えた面会が認められることがあります。
入居者と家族が最期の時間を共に過ごせるよう、施設が柔軟に対応するためです。

【特例で配慮されることの例】
面会時間や時間帯の制限を緩和する
面会できる人数の上限を広げる
泊まり込みでの付き添いを認める
感染対策を講じたうえで居室での面会を許可する

特例の内容や条件は施設ごとに定められています。
容体が変化したときは、施設から家族へ連絡が入る体制が整えられています。

看取りに関する希望がある場合は、入居の段階で施設の方針を確認しておくと安心です。

【時間編】老人ホームにおける面会の時間帯・時間

面会は、午後の落ち着いた時間帯に30分〜1時間程度がひとつの目安です。
午前はリハビリや入浴、食後は休憩にあてられ、入居者の生活リズムが決まっているためです。
入居者が疲れにくい時間帯と長さを選ぶと、面会の満足度が高まります。

面会におすすめの時間帯

午後15〜17時頃が、面会に適しているとされることが多い時間帯です(施設によって異なります)。多くの施設では昼食・入浴・服薬対応が午前〜昼の時間帯に集中しており、午後は比較的落ち着いた状態になりやすいとされています。

時間帯別の特徴

午前中(〜12時) 多くの施設でリハビリや入浴介助が行われる時間帯(施設によっては入浴を午後に実施する場合もあります)。スタッフも繁忙のため避けるのが無難
昼食後(12〜13時) 昼食・投薬の対応中。入居者が休憩・昼寝をしている場合も多い
午後(15〜17時)★おすすめ レクリエーション・おやつタイムが終わり、入居者が比較的落ち着いて過ごせる時間帯。スタッフの対応も比較的余裕がある
夕食前後(18時前後) 日勤・夜勤の交代時間帯にあたり、夕食介助でスタッフが対応中のことが多い。施設によっては17〜18時以降を面会時間外としている場合もあるため、事前の確認が必要

施設によっては面会可能な時間帯が明確に定められています(例:13:30〜15:30のみ)。
初めての面会では「何時頃が入居者にとって負担が少ないですか?」とスタッフに相談することで、最適な時間帯を教えてもらえます。

【チェックポイント】
入居者によって体力・活動ペースは異なります。担当スタッフに「元気な時間帯はいつですか?」と確認するのが最も確実です
認知症のある方の一部では夕方以降に混乱・興奮などの症状(夕暮れ症候群)が現れやすくなることが知られているため、午後早めの時間帯が特におすすめです

1回あたりの面会時間

1回あたりの面会は、30分〜1時間程度がちょうどよい長さです。
ケアスル 介護の調査では、入居者の約70%が30分以内の面会を望む結果が出ています。

【面会時間を決めるときの目安】
基本は30分〜1時間を目安にする
入居者の体調や表情を見て切り上げる
感染対策で1組10分程度に制限される施設もある
長く話したいときは複数回に分ける

長時間の面会は、入居者の疲労につながることがあります。

短い時間でも顔を見せる回数を重ねるほうが、入居者の安心につながる場合もあります。
施設が面会時間に上限を設けているケースもあるため、事前に確認しておくと安心です。

【頻度編】老人ホームの面会頻度

回数制限はあるか

面会回数は、基本的に制限のない施設が多いのが実情です。

ただし感染症の流行期や老健などでは、週1回までと回数を制限する施設もあります。

【回数制限の確認ポイント】
通常時の面会回数に上限があるか
感染症流行時に回数制限がかかるか
1回あたりの面会時間に制限があるか
予約枠が埋まりやすい曜日・時間帯はあるか

制限のない施設でも、面会枠が予約制で埋まりやすいことがあります。
希望の頻度で通いたい場合は、予約のとりやすさも事前に確認しておきましょう。

老健のように在宅復帰を目的とする施設では、面会ルールが有料老人ホームと異なる点にも注意が必要です。

【アンケート調査】入居者家族の面会頻度の実態

入居者の多くが頻繁な面会を望んでいても、仕事・距離・生活の事情から毎日面会に行ける家族はほとんどいません。

では、実際の家族はどのくらいの頻度で面会に行っているのでしょうか。

ケアスル 介護が家族250名に行った調査によると、「月1〜3回程度」が40.0%で最多です。全体の約7割が月に1回以上面会に訪れています。

施設選びの条件として「自宅から近い場所」を重視する家族は多く、同調査では自宅から施設まで30分以内の方が約53%を占めています。近い施設ほど通いやすく、面会頻度が上がりやすい傾向があります。

まずは「自分が無理なく続けられる頻度」を基準に決めることが大切です。距離などの条件が整っていれば月2〜4回程度が現実的なひとつの目安になりますが、それより少なくても「毎週行けなくて多数派からはずれた」わけではありません。

【チェックポイント】
「月1〜3回」が最多であり、毎週行けなくても多数派からはずれているわけではありません
面会の頻度は家族の生活状況・距離・入居者の体調によって変わるため、「正解の回数」はありません

老人ホーム面会頻度の多すぎ・少なすぎのリスク

面会の頻度は「多ければよい」わけでも「少なくてよい」わけでもありません。多すぎも少なすぎも、入居者・家族の双方にリスクがあります。

面会頻度の多すぎ・少なすぎのリスク
入居者への影響 家族への影響
多すぎる場合 施設での生活リズムや人間関係が乱れやすい。別れ際のつらさが毎回積み重なる 時間・体力・精神的な疲弊が蓄積しやすく、長期的に継続が難しくなる
少なすぎる場合 孤独感や生活への意欲低下につながりやすい。家族との会話機会が減り、コミュニケーションが衰えていく場合がある 罪悪感が慢性化しやすい。入居者の体調変化に気づくのが遅れるリスクがある

「多すぎる」状態が続くと、家族が疲弊します。疲れた状態で面会に行っても会話に余裕がなくなり、入居者にもその雰囲気が伝わります。
「少なすぎる」状態が続くと、入居者の孤立感が深まりやすく、日々の意欲や言葉を発する機会の減少につながります。また、スタッフとの連携不足につながり、入居者の変化に気づくことができなくなるリスクがあります。

「頻繁に行けない自分はダメな家族だ」と自分を責め続けると、面会そのものが苦痛になります。無理のないペースで継続することが、長期的に入居者を支えるうえで最も大切です。
前北栞里_プロフィール画像
ケアアドバイザー前北
「毎週行けなくて申し訳ない」とご自身を責めているご家族からの相談は非常に多いです。疲れた顔で毎週来るより、2週に1度でも笑顔で来るほうが入居者の方はずっと喜んでいます。「頻度」より「来た時の雰囲気と話の内容」のほうが、入居者の心に残ります。まずご家族が「無理なく続けられるペース」を決めることが、長く支え続けるための第一歩です。
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【関わり方編】老人ホームのスタッフとの関わり方

面会時にスタッフへ入居者の近況を確認することは歓迎されています。
「いつもありがとうございます」の一言が、スタッフとの信頼関係を築く第一歩です。

スタッフとの上手な関わり方
積極的に行うとよいこと ・来館・退出時の挨拶
・「最近の様子はいかがですか?」と近況確認
・「いつもありがとうございます」の一言
控えたほうがよいこと ・ケアの方針への一方的な介入や批判
・業務中のスタッフを長時間引き止める
・他の入居者に関する情報を聞き出す

スタッフは入居者の日常を最も把握している存在です。
「最近食欲はありますか?」「夜は眠れていますか?」など、家族が直接確認しにくいことも率直に聞けます。

気になる点を面会時に伝えておくと、ケアプランの見直しにもつながります

【チェックポイント】
面会後に「いつもありがとうございます」と声をかけるだけで、スタッフとの関係性が格段に良くなります
不満がある場合は感情的にならず、「確認させてください」のスタンスで話すと円満に解決しやすいです
前北栞里_プロフィール画像
ケアアドバイザー前北
ご家族からの「ありがとう」という言葉は、スタッフにとって大きな励みになります。家族とスタッフは、入居者を一緒に支えるチームです。気になることは抱え込まず、面会の際に少しずつ共有していただくと、より良いケアにつながります。

【入居者の本音調査編】老人ホームでこんな面会時間を過ごしたい!

「喜ばれる差し入れは何だろう」「何をしてあげたら親は喜ぶのだろう」と考えるご家族は多いです。
しかし、入居者が本当に求めているのは高価な差し入れや長い滞在時間ではありません

ケアスル 介護が入居中の高齢者70名に聞いた「親の本音」をデータとともにお伝えします。

入居者が選ぶ、面会で嬉しい差し入れランキング

入居者が喜ぶ差し入れの1位は「食べ慣れたお菓子や少し贅沢な好物」(47.1%)です。2位は「家族や孫の近況がわかる写真や手紙」(41.4%)でした。

「食べ慣れたお菓子」は施設の食事と重複しないうえ、入居前から親しんできた味が懐かしさと安心感を与えます。

注目すべきは2位の「家族や孫の近況がわかる写真や手紙」(41.4%)です。

物品よりも「家族が今どう生きているか」を知ることが差し入れの喜びになっています

写真を1枚プリントして渡すだけで、十分な差し入れになります。

【差し入れ選びのチェックポイント】
食品は施設の栄養管理・アレルギー制限と重複しないよう事前確認が必要です
「手間をかけた」と伝わるものが喜ばれます。高価なものより「親のために選んだ」ことが伝わるものを選びましょう
写真は100円ショップのフォトフレームに入れて渡すと、部屋に飾りやすくなります

入居者が面会で家族にしてほしいこと

物を持参するより、「一緒に何かをすること」を求める入居者が多いのも特徴です。

「面会でしてほしいこと」を聞いた調査では、身体的なふれあいや共同体験が上位を占めました。

入居者が面会でしてほしいこと TOP5
してほしいこと 回答率
外の空気を感じる散歩 28.6%
② 髪を整えてもらったり、ハンドクリームを塗ってもらったりする「ふれあい」 21.4%
③ 家族の近況を聞きながら一緒にテレビや景色を眺める 18.6%
④ 次の来訪日をカレンダーに一緒に書き込んで約束する 7.1%
⑤ 今日来られなかった人の「伝言」を聞かせてもらう 10.0%

1位の「散歩」は、施設内での生活が中心になりがちな入居者にとって、外の空気・季節の変化・日常の景色を取り戻せる貴重な時間です。天気のよい日に短時間でも外を歩くだけで、入居者の気持ちが大きく変わります。

2位の「ふれあい」も注目です。ハンドクリームを手に塗ってあげる・髪をとかしてあげるなど、肌に触れる行為は言葉以上に「大切にされている」という感覚を伝えます

散歩の際は施設スタッフへの事前確認が必要です。入居者の体調・歩行能力・車椅子の有無によって対応が異なります。

入居者が面会で望む話題

入居者が最も聞きたい話題は「家族が今頑張っていることや仕事の近況」(48.6%)です。

特別な話題よりも、家族の「今」を届けることが最大の喜びになっています。

「なんてことない日常の出来事」(31.4%)・「孫や親戚の元気がでるニュース」(30.0%)・「家族だけがわかる昔の思い出話」(30.0%)が続きます。

入居者は家族から「頼られる存在」でいたいと考えています(詳細は次の親がありたい立ち位置で解説)。

「このあいだ料理でこんな失敗をしてね」「仕事でこんなことで悩んでいて」と、少し弱みを見せるような話題を振ると、入居者が「相談に乗る側」として喜ばれます。

【話題の選び方チェックポイント】
「正解の話題」はありません。家族の生活にあったことを正直に話すだけで十分です
「施設での食事はどうですか?」「仲のいい方はいますか?」と逆に聞いてみると、入居者が話す側になって会話が盛り上がります

入居者が在りたい、家族内の立ち位置

「子どもに老後の世話をしてもらっている」と感じている入居者でも、「親として家族の役に立ちたい」という気持ちは変わりません

「家族の中でどんな立ち位置でいたいか」を聞いた調査では、その本音が明確に表れています。

「親として頼られたい・家族の力になりたい」と答えた入居者が44.3%で最多でした。

「家族の心のよりどころとして黙って話を聞いてあげたい」(24.3%)を合わせると、約69%が「何らかの形で家族の支えでありたい」と考えています。

「頼られたい」入居者を喜ばせる面会の工夫
相談を持ちかける 「仕事でこんなことで悩んでいるんだけどどう思う?」「子どもの学校のことを聞いてほしい」など、親の意見を聞く姿勢を見せる
知恵を借りる 「昔の料理のレシピを教えてほしい」「あの頃どうやって乗り越えたの?」など、人生経験を引き出す質問をする
感謝を言葉にする 「あの時教えてもらったことが今も役に立っている」と具体的な感謝を伝えると、自分の人生が子どもの力になっているという実感につながる

「親孝行してもらうより、対等に話を楽しみたい」(11.4%)・「家族に心配をかけない元気な存在でいたい」(14.3%)という方もいます。
入居者一人ひとりの「なりたい立ち位置」に合わせて、接し方を変えてみてください

面会に来られない日、入居者がされて嬉しいこと

面会に来られない日でも、手紙・ハガキ・動画メッセージは入居者の孤独感を大きく和らげます

ケアスル 介護の調査では、受け取った入居者の約79%がポジティブな気持ちになると回答しました。

「わざわざ書いてくれた・送ってくれた愛情がうれしい」(31.4%)が最多で、内容よりも「手間をかけてくれた」という事実そのものが喜びになっています。
手紙は長文でなくても構いません。

一言のメモと写真を1枚添えるだけでも十分です。

【来られない日にできること まとめ】
・ハガキ・手紙:孫の写真や家族の近況を一言添えるだけ。施設に届けるか、面会時にまとめて持参する
・動画メッセージ:孫や家族の声・顔が映る動画をスマートフォンで録画してスタッフに渡す(対応可否は施設に確認)
・オンライン面会:ZoomやLINEビデオ通話に対応している施設では、平日の短時間でも顔を見せることができる。「顔が見える」だけで孤独感が大きく和らぐ

ただし「返事を書かなければ」というプレッシャーを感じる入居者もいます。手紙を送る際は「返事は不要の旨」を一言添えると、入居者が気楽に受け取れます

まとめ

老人ホームの面会は、施設ごとのルールを事前に確認し、入居者が安心できる関わり方を心がけることが基本です。
予約方法や差し入れ、面会時間や頻度は施設によって異なり、思い込みで訪問すると戸惑う場面もあります。
本記事の要点を押さえ、入居者にとって心地よい面会の時間につなげてください。

【老人ホーム面会のポイント】
予約方法・受付手順・駐車場は事前に確認する
清潔感のある普段着で、強い香りは控える
差し入れの可否は必ず施設に確認する
面会は午後の14〜17時頃、30分〜1時間が目安
頻度は月1回以上を目安に、続けやすいペースで関わる
会えない日は手紙・動画・オンライン面会で補う
スタッフへの感謝と情報共有で信頼関係を築く

ケアスル 介護の調査では、家族の約7割が月1回以上面会に訪れていました。
回数の多さよりも、無理なく続けられることが入居者の安心につながります。

面会に迷ったときは、施設のスタッフに相談しながら自分たちに合った関わり方を見つけましょう。

これから施設を探す方は、面会のしやすさも入居先選びの大切な視点になります。
通いやすい立地や面会ルールを比較したうえで、納得できる施設を選んでください。

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