介護をしている家庭であっても、出張や冠婚葬祭など、数日家を留守にしないといけない場合は多々あります。
また、連日の介護負担を軽くするためのリフレッシュ期間を定期的に設けることも大切です。そんな時に頼れるのが、老健のショートステイです。
しかし、老健のショートステイを利用するためには、どれくらいの費用が必要になるのでしょうか。
ここでは、老健のショートステイを利用するなら知っておきたい、費用の相場やできるだけ安く抑える方法などを簡単にご紹介します。
この記事のまとめ
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①老健のショートステイ費用は「1日あたり3000~8000円程度が相場」
②滞在費や食費、日用品費などは全て自己負担
③老健の種類によって費用が異なる
老健のショートステイの費用
老健のショートステイの費用は、1日あたり3000~8000円程度が相場です。
長期的に利用する場合には、1週間あたり約2.5万円が、2週間あたり約5~6万円程度が相場だと考えられます。
(参考:厚生労働省 短期入所生活介護 1事業所1月あたりの受給者数・費用額、1人1月あたりの費用額)
居室タイプ別の費用
ショートステイ利用時の費用例として、以下に居室タイプごとの1日当たりの利用費を表にまとめました。
【多床室の場合】※自己負担額1割を想定
要介護度 | 短期入所療養介護費 (1割負担) |
居住費 | 食費 | 日用品代 | 娯楽費 | 日額 |
---|---|---|---|---|---|---|
要介護1 | 875円 | 510円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 3,406円 |
要介護2 | 951円 | 510円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 3,482円 |
要介護3 | 1,014円 | 510円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 3,545円 |
要介護4 | 1,071円 | 510円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 3,602円 |
要介護5 | 1,129円 | 510円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 3,660円 |
出典:医療法人社団 相和会「ご利用料金」
【個室の場合】※自己負担額1割を想定
要介護度 | 短期入所療養介護費 (1割負担) |
居住費 | 食費 | 日用品代 | 娯楽費 | 日額 |
---|---|---|---|---|---|---|
要介護1 | 794円 | 1,885円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 4,700円 |
要介護2 | 867円 | 1,885円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 4,773円 |
要介護3 | 930円 | 1,885円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 4,836円 |
要介護4 | 988円 | 1,885円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 4,894円 |
要介護5 | 1,044円 | 1,885円 | 1,836円 | 62円 | 123円 | 4,950円 |
出典:医療法人社団 相和会「ご利用料金」
例えば、要介護1の方が個室タイプで、1週間のショートステイを利用した場合の費用は、32,900円となり、また利用期間の限度である30日間利用した場合の費用は、141,000円となります。
決して安い費用ではないため、費用を抑えたいという方は、多床室タイプの居室を選択するのも1つの手です。
老健のショートステイの利用を検討している方は、事前に利用日数や居室タイプについて決めておくと、大まかな費用について把握しやすいでしょう。
介護保険適用が適用される費用
老健のショートステイの費用にはさまざまな種類があり、介護保険が適用されるものと、適用されないものがあります。
介護保険が適用される費用には、介護サービスの利用にかかる基本料金と加算料金があります。
基本の介護サービスにかかる基本料金
基本料金とは、基本的な介護サービスを利用した際にかかる費用です。
これらの費用のうち、短期入所療養介護費には介護保険が適用されますが、それ以外の居住費や食費については介護保険が適用されず、全額自己負担となるため、注意が必要です。
なお、世帯の収入や貯蓄額によって、食費と居住費の減額制度が適用になる可能性もあります。契約時には、利用料の見積もりを見ながら説明を受けられますので、費用について心配な方は、事前にしっかり確認をしておきましょう。食費や居住費の減額制度が適用になるかどうかも、施設の担当者に聞いてみるとより安心です。
出典:厚生労働省「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示」
※自己負担額が一割の場合
※地域・サービスの内容によって異なる場合があります
老健のショートステイの費用は、専門的なリハビリや医療的ケアなどが受けられるぶん、特養などの短期入所生活介護よりも高くなる傾向にあります。
追加の介護サービスにかかる加算料金
加算料金とは、送迎などのオプションを利用した際にかかる費用です。加算の対象のサービスには、次のような項目があります。
加算の種類 | 説明 | 料金 |
---|---|---|
送迎加算(片道) | 自宅と施設間を送迎する場合 | 184円/日 |
機能訓練加算 | 個別にリハビリを行う場合 | 240円/日 |
療養食加算 | 糖尿病などを考慮する場合 | 8円/回 |
夜間職員配置加算 | 専門の夜間職員が配置される | 24円/日 |
緊急短期入所受け入れ加算 | 利用者や家族の事情により、緊急で入所する場合 | 90円/日 |
認知症ケア加算 | 認知症専門棟に入所する場合 | 76円/日 |
※自己負担額が一割の場合
※地域や施設、要介護度などによって実際の金額は異なります
上の表における料金は費用例であり、実際に利用する施設によって、加算の対象のサービスや料金は異なることがあります。
このようなサービスを利用したい場合には、施設で提供しているサービスの種類をよく調べるとよいでしょう。
介護保険が適用されない費用
介護保険が適用されない費用には、滞在費や食費、日用品費などがあります。
これらの費用はすべて自己負担であり、滞在費は必ず払わなくてはならない費用です。
サービスの種類 | 説明 | 料金 |
---|---|---|
滞在費 | 従来型個室の場合 | 1500円/日 |
多床室の場合 | 500円/日 | |
ユニット型個室の場合 | 800円 | |
食費 | 間食代も含む | 1800円/日 |
日用品費 | ティッシュ、シャンプーなど | 110円/日 |
理美容費 | 洗髪、カットなど | 2000円/回 |
レクリエーション費 | 催し物、施設外の行事など | 500円/回 |
※地域や施設、要介護度などによって実際の金額は異なります
この表も費用例として参考にしてください。老健のショートステイを1泊2日利用する場合、費用は2日分請求されるため注意が必要です。
また、これらの介護保険が適用されない費用は、すべて自己負担で高額になりやすいため、日用品は持ち込むなど工夫して安く抑えることができます。
ショートステイの利用ができる介護施設を探しているという方は、ケアスル介護がおすすめです。
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ピッタリの施設を提案します
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老健のショートステイの費用例
それでは、実際に老健のショートステイを利用する際にかかる費用を確認していきましょう。
例えば、以下のような人が2週間ショートステイを利用する場合、費用は全部でおよそ6万6000円となります。
- 要介護3の認知症の方
- 老健の従来型個室を利用する
- 認知症の症状のため、夜間も職員による対応を必要としている
この金額は、制度を利用することで安くできる可能性があります。

老健のショートステイの費用は、1日あたり3000円~8000円程度が相場となっています。詳しくはこちらをご覧ください。
ショートステイを利用する際の費用には、基本料金、加算料金、介護保険適用外のサービス費の3つがあります。詳しくはこちらをご覧ください。