介護業界の救世主「介護ロボット」とは?機能やメリットを徹底解説

介護業界の救世主「介護ロボット」とは?機能やメリットを徹底解説

介護業界の救世主となる存在として、介護ロボットは大きく注目を集めています。介護ロボットは被介護者のサポートや生活の支援をするものであり、介護者の負担を軽減してくれるものです。

介護ロボットは「介護支援ロボット」や「介護福祉ロボット」とも呼ばれています。介護ロボットはどのような機器なのか、機能や利用するメリットなどを知っていきましょう。

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介護ロボットが導入されるきっかけ

そもそも介護ロボットは昔からあったものではなく、近年注目されているものです。介護ロボットが導入されるきっかけとなった背景は複数あり、それは次の通りです。

  • 介護業界の人手不足
  • 厚労省によるロボット活用の提唱

これらのきっかけによって介護ロボットの導入が進められています。

介護業界の人手不足

少子高齢化の影響によって、介護業界は重大な人手不足となっています。介護業界で働く絶対数が減ったことはもちろん、高齢者が増えていることで人手不足は進行しています。

2035年には3人に1人が高齢者になるともいわれており、今後さらに介護業界の人手不足は進行する可能性が高いです。介護業界で人手不足になっている原因としては、離職率の高さも関係しています。

介護の仕事は激務になることも多く、人手不足でスタッフ1人の労働量が増えているといった実態もあります。激務になることでスタッフの負担が増えてしまうことが、離職率が上がっている理由の1つです。

人手不足によって介護サービスがままならない現状があることから、介護ロボットの導入が急がれているといえるでしょう。

厚労省によるロボット活用の提唱

介護業界でのロボットの活用は、厚労省でも強く提唱されており、政府が介護ロボットの実用化に向けて、支援事業を開始しました。支援事業の開始は2011年からであり、日本における介護ロボット開発はここからスタートしています。

厚労省がロボット開発の支援をしていることで、業界でも実用化の動きは進んでおり、今後実際に導入される可能性は高いでしょう。

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介護ロボットが一般的にならない理由

政府によって介護ロボットの導入は検討されており、実際に導入化の動きとして事業もスタートしています。しかし、現状としてはまだまだ一般的ではなく、実用化されているシーンは少ないです。

なぜ介護ロボットの導入が急がれているにもかかわらず、一般化はされていないのか、この理由を知っておくことが大切です。一般化が遅れている要因はさまざまあるため、介護業界で起きている現状を正しく把握しておきましょう。

単一の仕事しかできない

介護の現場では複合的な仕事が必要であり、介護スタッフはさまざまな面からサービスを提供することで、利用者のサポートを行っています。しかし、介護ロボットは単一の仕事しかできず、実際に現場で活用するには至っていません。

実際に現場で活用しようと思うと、多数の介護ロボットを導入し、それらを組み合わせて利用する必要があります。多数の介護ロボットの導入はまだまだ現実的ではなく、これが一般化がされていない大きな理由です。

人間の介入が必須

介護ロボットは日々開発され、改良も進められていますが、まだまだ人間の介入なしにはサービスの提供は難しいです。そのため、実用化するには人間の介入が必要であり、結果的に人手不足の問題を解消できていないことも、一般化が進んでいない理由です。

もちろん、人間の動きをサポートするロボットもありますが、これだけでは人手不足の現状を解消することは難しいでしょう。人間の介入が必須であることに加えて、ロボットの操作を覚える必要があり、オペレーション的な問題もロボットの実用化が進んでいないポイントです。

現状の問題を解決するにはロボットの導入だけでは不十分である面も多く、実用化が進むのはまだもう少し先といえるでしょう。

利用者のニーズをくみ取れていない

介護ロボットの開発をしているメーカーが、実際の利用者のニーズをくみ取れていないことも、一般化が遅れている理由の1つです。ロボットの開発メーカーは自社の技術をいかにアピールするかに躍起になっているケースも多く、これによって実際のニーズとのかい離を起こしていることも少なくありません。

利用者が求める介護サポートと、介護ロボットに搭載された機能がずれていることも多いため、実用化しても問題解決が望めないことも、実用化が進まない理由になっています。

介護ロボットの導入によるメリット

介護ロボットの導入によって得られるメリットはさまざまあり、代表的なものとしては次の3つがあげられます。

  • 介護者の負担削減
  • 要介護者の精神的負担の軽減
  • 人員削減や人件費の削減

これらのメリットを把握することで、介護ロボットの導入にどのような利点があるのかを知っていきましょうう。

介護者の負担削減

介護ロボットを導入することで、介護者の負担を削減できます。介護ロボットを導入することで、介護にかかる肉体的な負担を減らすことができ、介護疲れを軽減しやすいです。

介護は着替えの補助や入浴の介助など、肉体的な疲労は大きいです。実際に大人1人を抱えて介護をするには筋力や体力が必要であり、1人ですべての介護をすることは肉体的に厳しいことも少なくありません。

介護ロボットを導入することで、着替えや入浴の補助などもスムーズに行いやすくなり、介護にかかる肉体的な負担が軽減できるでしょう。また、疲労が少なくなることで、介護者の精神的な負担も軽くなる点も、介護ロボットを導入する魅力です。

ロボットの導入で介護にかかる労力を削減できることで、介護自体も楽になり、これによって精神的なストレスも軽減できるでしょう。

要介護者の精神的負担の軽減

介護ロボットを活用することで、要介護者の精神的な負担が軽減できることも、ロボット導入のメリットです。ロボットによる機械的な介護を受けることで、介護者に対する羞恥の気持ちが薄れやすかったり、申し訳なさを感じづらかったりするといった利点があります。

介護はする側も精神的な負担を抱えることが多いですが、反対に介護を受ける人も精神的な負担を覚えてしまうことが多いです。特に対人による介護は長期間化すると介護者に対して申し訳ない気持ちが募ってしまい、それが自信を失ってしまうこともあります。

また、介護の内容次第では、裸を見られたり、排せつ物の処理をしてもらったりすることもあります。ロボットならこれらを気にせずに済むため、介護する人もされる人も、精神的に楽になり、介護もスムーズに進めやすいです。

人員削減や人件費の削減

人員削減や人件費を削減できることも、介護ロボットを導入するメリットです。介護ロボットを導入して業務の効率化を図ることで、より少ない人数で介護サービスを提供できるようになります。

少ない人数でサービスを提供できるようになると、人手不足の問題は解消でき、業界全体としても働きやすくなるでしょう。また、人員を削減することで人件費も減らすことができ、老人ホームや介護サービスを提供している施設や企業にとってもプラスとなります。

人件費は非常に高額であり、この費用負担が大きいばかりに十分な利益が得られず、倒産してしまうことも多いです。介護業界全体の維持のためにも介護ロボットの導入は希望の光であるといえ、将来的に実用化が進むことで、業界全体が抱えている労働の問題は解消できる可能性が高いでしょう。

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介護ロボットの導入によるデメリット

さまざまメリットがある一方で、介護ロボットの導入にはデメリットもあるため注意しなければなりません。介護ロボットの導入によるデメリットとしては、次の2つです。

  • コスト面の負担が大きい
  • 使いこなせるまでに時間がかかる

これらのデメリットも把握して、なぜ介護ロボットの実用化が遅れているのかについて、さらに理解を深めていきましょう。

コスト面の負担が大きい

介護ロボットの導入には多額の費用がかかり、コスト負担が大きいことはデメリットといえます。ロボットの実用化にかける初期投資は非常に多く、利用したいと考えても、コストが高すぎるゆえに手を出せていない企業や機関は少なくありません。

また、コストの高さからそもそも個人での利用には不向きであり、実際に利用するには介護ロボットを導入している施設やサービスを選ぶ必要があります。

利用できるシーンが少ないことで需要もそれほど高くはならず、実地的な試験データもそれほど得られていません。コスト負担が大きいことで利用は難しく、実用化に至っていない大きな理由といえるでしょう。

使いこなせるまでに時間がかかる

実際に導入してみても使いこなせるまでには時間がかかり、オペレーションの実用化が難しい点もデメリットです。初期投資が高いうえに、導入してすぐに効果を得ることが難しいため、ロボットの実用化を目指す動きが縮小していることも覚えておきましょう。

実用化を進めるには現場で動かしやすいことも重要であり、これも解決しなければならない問題です。実用化までに試験的な動きが多くなることもデメリットであり、スムーズに活用できるまでに介護業界で働くスタッフへの負担はさらに増えてしまう可能性が高いです。

介護ロボットの機能

介護ロボットにはさまざまな機能が搭載されており、これによって介護サービスのサポートを行います。実際にどのような機能があるのかを知り、ロボットの実用化で介護の現場がいかに変わるのかも把握しておきましょう。

  • 移乗介助の機能
  • 移動支援の機能
  • 入浴時のサポート機能
  • 排せつ時のサポート機能
  • 見守ってくれる機能
  • 介護情報の収集機能

各種機能を知っておくことで、介護ロボットがいかに役立つかがわかります。

移乗介助の機能

介護ロボットには移乗介助の機能が搭載されており、これによってベッドへの上り下りや、車いすへの移動などがスムーズに行えます。移乗介助は大人1人の体を支える必要があるため、体力的にきついことも多いです。

介護ロボットを使うことで、ロボットのサポートによって移乗がスムーズに行え、介護者の負担は大きく減らせるでしょう。移乗介助のロボットには、介護者が装着するパワードスーツのようなものと、体に装着しないタイプのロボットがあります。

移動支援の機能

要介護者の移動支援をすることも、介護ロボットの役割の1つです。要介護者が歩いたり、荷物を運んだりすることをサポートし、移動の補助を行います。ロボットが歩行などのサポートをすることで、要介護者が1人でも歩きやすくなり、介護者の負担は減るでしょう。

もちろん、万全を期すなら人間の介護者も必要ですが、人力で支える労力を減らせるため、結果的に介護にかかる手間は省けます。

入浴時のサポート機能

入浴介護をサポートする機能を持ったロボットもあり、入浴の一連の動作を補助します。浴槽への出入りなどのサポートを行うため、移乗や移動などの介助機能に似た分野といえるでしょう。入浴の補助は力が必要であり、体力的な問題で人力で行うことが難しい場合もあります。

ロボットを利用することで入浴の補助ができ、人の手を介入しなければならない場合でも、介護者の負担は減らせます。

排せつ時のサポート機能

排せつのサポートをする介護ロボットもあり、下着の着脱など排せつの一連の動きをサポートします。人間の介護者に排せつのサポートをしてもらうのは精神的な負担となりやすいですが、ロボットなら気を遣わずに済むため、被介護者の精神的な負担は削減できるでしょう。

また、ロボットによっては排せつのタイミングを予測して、トイレへ誘導するというものもあります。データが蓄積することで確実なタイミングを予測しやすくなり、より適切なサポートが受けやすくなります。

見守ってくれる機能

各種見守り機能も介護ロボットには搭載されており、要介護者の安全を守るために機能します。要介護者の状態を検知したり、外部通信の機能を備えたりしていることもあり、24時間どこからでも見守りが可能です。

そのため、遠方にいる要介護者の状態を常に把握することができます。

介護情報の収集機能

情報収集機能を有した介護ロボットもあり、介護に関するさまざまな情報を蓄積し、その後の支援活動に役立てられます。介護情報を収集することで、その人にはどのような介護が必要なのか、今後何をすべきかなどが判断しやすくなります。

要介護者の状態は日々変わっていくため、情報を収集することは重要です。情報収集を徹底して、その人に合った介護サービスを提供することが、介護者と被介護者両方の負担を抑えられます。

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介護ロボットの実用化は将来に期待しよう

介護業界では人手不足が問題視されており、これを解決する手段として介護ロボットの実用化が考えられています。ただし、介護ロボットは人手不足などの問題を解決できるメリットはあるものの、コストなどの問題から実用化はまだ先と考えられており、今後の動向に注目することが大切です。

介護ロボットの実用化は厚労省の支援事業のもとに進められており、実用化の未来も見えてきています。将来的に介護ロボットが導入されることで、介護の現場は変わります。将来的なロボットの実用化に期待して、今後の動向をチェックしておきましょう。

 

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