「病院から退院を促されたけど、どこに行けばいいのか分からない…」
「まだ自宅で生活できるとは思えないし、本人が心配…」
病院からの退院後、そんなお悩みを抱える方は少なくありません。
そんな時にすぐに自宅に復帰するのではなく、老人ホーム・介護施設への入居を検討する方も多いです。
そこで今回は、病院から退院を促されたらどうすれば良いのか、そのあとの施設選びなどについて詳しく解説します。

【この記事のまとめ】
- 病院から退居を促された場合は、自宅療養か施設への入居のどちらかを選ぶことになる。
- 自宅療養・施設入居は、退院の予定が決まり次第すぐにどちらにするか決めることが大切。
- 地域包括支援センターなどをはじめとする相談窓口を活用することもおすすめ。
病院から退院を促されたらどうすればいい?
退院後の生活は、自宅での療養か施設での生活か、どちらかを選ぶことになるでしょう。
本章ではどのような基準で決断をすれば良いのか、いつまでに決めれば良いかなどについて解説して行きます。
自宅療養か施設への入居か決める
最近では、病院からの退院のタイミングが早まる傾向にあります。まだ在宅での生活が不安な段階でも、退院しなくてはならないことも多くあります。
そのような状況で自宅療養を選ぶ場合、家族の協力や在宅介護・医療の利用が必要になります。
自宅での療養は、自分のペースで生活できるというメリットがあります。
しかし家族が介護を担うことになると、家族の身体的・精神的負担は大きくなってしまうでしょう。
また在宅医療を利用するには、介護サービス事業所や医療機関との連携が必要となります。
自宅療養を選ぶ際には、自宅で本人が安心して生活できる環境が整えられるかをよく考えることが必要です。
一方で施設に入居する場合は施設の種類や、サービス内容や費用面などを考慮する必要があります。
施設には医療スタッフが常駐していたり、介護サービスが充実していたりと、本人にとっても家族にとっても安心の環境が整っています。
しかし自宅療養よりも費用面で高額となる傾向にあるため、経済的な負担がデメリットと言えます。
自宅療養と施設への入居のどちらを選ぶにしても、自分の体調や生活環境、経済状況などを考慮に入れることが大切です。
いつまでに決めればよい?
退院後の生活先を決めるタイミングは、退院の予定が決まり次第なるべく早くと言えるでしょう。
というのも自宅療養にしても施設への入居にしても、退院後の準備に時間が掛かってしまうからです。
例えば施設に入居する場合は、入居希望の施設に空きがあるかを確認しなくてはいけませんし、施設の見学・担当者との打ち合わせなどが必要です。
自宅療養を選ぶ場合は、在宅医療・介護の準備・契約や家族の協力体制を整える必要があります。
したがって退院の予定が決まったら、まずは自宅療養か施設入居かを決めることが大切と言えるのです。
また退院後に入居する老人ホーム・介護施設をお探しの方は、ケアスル介護で相談してみることがおすすめです。
ケアスル介護では全国で約5万もの施設から、入居相談員がご本人様にぴったりの介護施設を紹介しています。
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在宅復帰を目指すなら
退院後、そのまま自宅に帰るのが不安であれば、一時的に施設に入所して、在宅復帰を目指すという方法もあります。もしまだ医療的ケアが日常的に必要であれば、医療機関が運営する入所施設の方が安心でしょう。
施設を利用して在宅復帰を目指す場合、介護老人保健施設や短期入所生活介護(ショートステイ)などが選択肢となります。
これらの施設は、一時的に利用することで、自宅での生活に戻るためのサポートを提供します。
老健(介護老人保健施設)
老健は、在宅復帰を目指す高齢者が一時的に入所して、リハビリテーションを受けることができる施設です。
日常生活の自立を目指し、専門のスタッフが24時間体制でサポートしてくれることが魅力と言えるでしょう。
具体的には医師や看護師、理学療法士などの専門スタッフが、利用者一人ひとりの状態に合わせたリハビリテーションプログラムを提供します。
これにより、自宅での生活に戻るための体力や生活能力を回復することを目指せるのです。
しかし老健に入所できる期間には3~6ヵ月という制限があり、以降で施設から「在宅復帰が可能である」と判断された場合は原則として退所しなければなりません。
そのため自宅での生活に戻る際には、自宅環境の整備や家族の協力が必要となるので理解しておきましょう。
短期入所生活介護(ショートステイ)
短期入所生活介護は、家族が休暇を取るなど一時的に介護が難しい時に利用できるサービスです。
老健は数か月単位で入所するのが一般的ですが、ショートステイは1日から最大30日間利用できます。
ショートステイには、特養などが運営する施設と「医療型」といわれる主に老健が運営する施設があります。もし退院直後で医療的ケアが必要な方、リハビリを重視する方は「医療型」を選ぶと良いでしょう。
退院後の1つのケースとしては、老健に数か月入所して在宅復帰を目指し、在宅復帰後は、デイケアや訪問介護、訪問看護を受けながら、たまにショートステイに宿泊して同居するご家族が一息つく時間を確保するという方法があります。ぜひ検討してみてください。
長期的に入居できる施設
長期的に入居を考えている場合、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホーム、介護医療院などが選択肢となります。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、高齢者が安心して生活できるように、24時間体制での介護や医療サービスを提供する施設です。
自治体や社会福祉法人からの補助金が出ているため、低価格な料金ながら手厚い介護サービスを受けられることが魅力と言えます。
しかし人気な施設となっているだけに、入居希望者が殺到しており、数か月から数年の入居待ちがあることも珍しくありません。
退院後すぐに入居できるとは限らないため、ほとんどの場合上記で紹介したようなサービス・施設を利用しながら入居の順番を待つことになります。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、自宅での生活が難しい高齢者が、自分のペースで生活できるように支援を提供する施設です。
介護付き有料老人ホームでは、専門のスタッフが24時間体制で介護を提供します。
またレクリエーションや趣味の活動など、生活の質を支える取り組みが充実していることが魅力と言えるでしょう。
さらに一部の施設では医療スタッフも常駐しており、健康管理にも配慮がされています。
しかし介護付き有料老人ホームは恵まれた生活環境・サポート体制が整っているだけに費用面の負担が大きくなることが多いです。
そのため、入居を考える際には、費用の面もしっかりと考慮する必要があります。
介護医療院
介護医療院は、医療と介護の両方を必要とする高齢者が、安心して生活できるように支援を提供する施設です。
介護医療院では、医師や看護師などの医療スタッフと介護スタッフが連携して、高齢者の生活を支援します。
またレクリエーションや趣味の活動など、生活の充実を支えるサービスも提供されています。
しかし、介護医療院に入所するためには、自治体の審査を通過することが必要です。また、施設によっては、入所待ちの期間が長いこともあるため注意しておきましょう。
施設探しについて相談できる窓口
施設探しは、多くの人にとって初めての経験であり、どこから始めればよいのか迷うことも多いでしょう。
まず相談すべきなのは、入院している病院のソーシャルワーカーです。ソーシャルワーカーの役割は、在宅復帰後の暮らし方を一緒に考えることですから、遠慮なく相談してみましょう。
それ以外でも、以下のような相談窓口があります。こうした窓口を活用し、適切な施設探しをしましょう。
地域包括支援センター
地域包括支援センターは、各地域に設置されている公的な相談窓口です。
高齢者やその家族が安心して生活できるよう、さまざまなサポートを提供しています。
施設探しに関する情報提供やアドバイス、地域のサービスの紹介など、多岐にわたるサポートが受けられることが魅力です。
市町村の福祉課
市町村の福祉課も、施設探しに関する相談を受け付けています。
自治体によっては、福祉課の他にも高齢者支援課や健康課など、さまざまな部署で相談を受け付けている場合もあります。
自治体のホームページやパンフレットで、具体的な相談窓口や受付時間を確認してみましょう。
シルバー110番
シルバー110番は、高齢者やその家族が安心して生活できるよう、さまざまな情報やサポートを提供する電話相談窓口です。
施設探しの他にも、日常生活の悩みや健康に関する相談など、幅広いテーマでの相談が可能です。
各自治体や地域によっては、専用の電話番号が設定されている場合もあります。
また、相談内容や状況に応じて、専門家や関連機関への紹介も行われることがあります。
施設探し代行サービス
近年、施設探しを代行してくれるサービスも増えてきました。
例えばケアスル介護では介護施設に精通した相談員が自分の希望や条件に合った施設を探してくれるため、効率的に適切な施設を見つけることができます。
ケアスル介護ではお問い合わせから施設のご提案、見学予約、入居の手続きまでを全て無料で行っています。
「分からないことを質問しながら安心して施設を探したい」という方は、まずは下記のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
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施設探しの流れ
高齢者の病院退院後、適切な施設を選ぶためには慎重な計画と調査が必要です。
以下に、施設探しの詳細な流れを解説します。
1.本人の必要とするサポートを把握する
まず本人の必要とするサポートを詳しく把握することが大切です。
というのも本人が必要とするサポート・によって、選ぶ施設の種類も変わってくるためです。
医療的ケアや日常生活のサポート、趣味や好みなど、入居施設に求める条件や要望を明確にしましょう。
2. 候補となる施設をリサーチする
インターネットや地域の情報を活用して、候補となる施設をリサーチします。
施設の種類や特徴、評判、設備などを比較検討し、リストを作成しておきましょう。
3. 複数の施設を見学し、スタッフや雰囲気を確認する
リサーチした施設は、実際に見学しておくことが大切です。
スタッフの対応や施設内の雰囲気、清潔さなどを確認することで、入居後の生活をイメージしやすくなるほか、入居後のギャップもなくなります。
4. 費用や入居条件を比較する
施設の費用や入居条件を詳しく比較します。
月額費用や初期費用、介護度や食事、医療サービスの提供内容などをしっかり確認し、予算や要望に合うかどうかを判断しましょう。
5. 最終的な選択をする
リサーチや見学、比較を通じて、最適な施設を選びましょう。
高齢者本人や家族と相談しながら将来の生活を考えて決定します。必要な書類や手続きについても確認しましょう。
まとめ
退院後の施設選びは、自分の生活状況や健康状態、経済状況などを考慮に入れて行う必要があります。
自宅での生活が可能なのか、それとも施設での生活が必要なのかを評価し、自分に合った施設を見つけることが大切です。
また、施設探しは一人で行うには大変な作業ですが、地域包括支援センターや市町村の福祉課、シルバー110番などの相談窓口を利用することで、自分に合った施設を見つける手助けを受けることができます。
退院後の生活は、自分の生活を大きく左右します。本記事が慎重に施設を選び、自分にとって最適な生活を送れる手助けになれば幸いです。
退院後の生活は、自宅での療養か施設での生活か、どちらかを選ぶことになります。退院後の生活先を決めるタイミングは、退院の予定が決まり次第なるべく早くと言えるでしょう。自宅療養にしても施設への入居にしても、退院後の準備に時間が掛かってしまうからです。詳しくはこちらをご覧ください。
もっとも検討しておきたいのが、老健(介護老人保健施設)です。在宅復帰を目指す高齢者が一時的に入所し、リハビリテーションを受けることができる施設となっています。詳しくはこちらをご覧ください。