老後の生活について考え始め、それに乗じて第二の住まいを検討し始めた方の中には、アクティブシニア向けの住まいとしてシニア向け分譲マンションをご存じの方も多いのではないでしょうか?
また、シニア向け分譲マンションは資産として残すことができるため、その点をメリットに感じ、購入を考えている方もいらっしゃると思います。
しかし、
「シニア向け分譲マンションは本当に売れるの?」
「いざというときに売れなかったらどうしよう」
と不安に思われている方も少なくないでしょう。
本記事では、そんな方に向けて、シニア向け分譲マンションは売れないのか解説していきます。
加えて、シニア向け分譲マンションが売れない理由やその対処法もご紹介していきます。
「シニア向け分譲マンションの購入を検討するにあたって、不安要素を解消し、本当に購入すべきか判断したい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。

シニア向け分譲マンションは売れない?
結論、「シニア向け分譲マンションは絶対売れない」ということはありませんが、なかなか売れないという状況が存在するのは事実です。
では、シニア向け分譲マンションがなかなか売れないという場合には、どのようなケースがあるのでしょうか?
今回は、以下2つの事例をご紹介します。
- 要介護度が高くなり、居住が難しくなった
- 相続したが、入居しなかった
事例1:要介護度が高くなり、居住が難しくなった
1つ目の事例は、要介護度が高くなり、住み続けることが難しくなったため、売却しようとしたが、なかなか売れなかったというケースです。
シニア向け分譲マンションは、自立して生活を送ることができる高齢者を入居対象としているため、介護サービスは提供ていないところがほとんどです。
そのため、要介護度が高くなり、介護の必要性が増すと、シニア向け分譲マンションで住み続けることが難しくなり、介護付き有料老人ホームなどの他施設への入居を考えるようになります。
そうしたタイミングで、併せてシニア向け分譲マンションの売却を考える方が多いのですが、すぐには売れず、マンションの管理費や老人ホームの入居費用がかさんでしまったというケースは存在します。
事例2:相続したが、入居しなかった
2つ目の事例は、子どもに相続したが、入居までに期間を要したり、入居しなかったりしたため、売却しようとしたが、なかなか売れなかったというケースです。
冒頭でも述べた通り、シニア向け分譲マンションは資産として残すことができるため、家族に相続することが可能です。
そのため、シニア向け分譲マンションを購入後、一定期間住んだ後に、子どもに相続するという場合は多いです。
しかし、シニア向け分譲マンションは40~60歳を中心に年齢制限を設けている場合もあり、子どもが相続してもすぐに入居できない可能性があります。
また、そもそも、子どもがシニア向け分譲マンションではなく、別の住まいの選択肢を取ることも考えられます。
その場合、相続しても入居しないんだったらということで売却を考える方もいるのですが、すぐには売れず残ってしまうという事例が存在します。
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シニア向け分譲マンションが売れない理由
前章でご紹介した通り、シニア向け分譲マンションを売ろうとしても、そうすぐには売れないというケースが存在します。
では、なぜシニア向け分譲マンションはなかなか売れないのでしょうか?
シニア向け分譲マンションが売れない理由には、主に以下2点が挙げられます。
- 中古市場が確立していないから
- ランニングコストが高いから
理由1:中古市場が確立していないから
シニア向け分譲マンションが売れない理由の1つ目は、中古市場が確立していないからです。
そもそもシニア向け分譲マンションは近年登場したものであり、2022年6月末時点で、全国で98物件・14,947戸(2023年までに竣工予定の物件を含む)となっており、その物件数はまだまだ少ないのが現状です。
また、購入費用も非常に高く、購入総額が1億円を超える物件も珍しくないため、購入者は富裕層の高齢者が中心となります。
今後物件数は増えていくことが予想されますが、現状は一般的な分譲マンションよりもマーケットが小さく、仲介する業者も少ないため、この点でシニア向け分譲マンションが売れない大きな理由だと考えられるでしょう。
理由2:ランニングコストが高いから
シニア向け分譲マンションが売れない理由の2つ目は、ランニングコスト(維持費用)が高いからです。
シニア向け分譲マンションは購入費用が高いということについてはすでに言及しましたが、シニア向け分譲マンションの費用には、初期費用の他に以下のようなものがあります。
- 管理費
- 修繕積立費
- 固定資産税
- 都市計画税
- 見守りなどのサービス料
購入ハードルが高いことは言わずもがなですが、その後のランニングコストも高いため、これがより購入障壁を高めているとも言えるでしょう。
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シニア向け分譲マンションが売れない状況を避けるためにできること
これまでは、シニア向け分譲マンションが売れないという実際の事例を紹介したうえで、シニア向け分譲マンションが売れない主な理由について解説していきました。
では、シニア向け分譲マンションが売れないという状況を避けるためにできることは何なのでしょうか?
今回は、その対処法として以下3点をご紹介します。
- 売れる条件にこだわる
- 売るための情報収集を怠らない
- 賃貸という選択肢も考慮しておく
対処法1:売れる条件にこだわる
対処法の1つ目は、売れる条件にこだわることです。
シニア向け分譲マンションをより売れるようにするには、そもそも購入時に売れる条件を満たしそうな物件を選び、購入することです。
売れる条件として重要なものとして、マンションの立地条件が挙げられます。
具体的に、以下のような条件を満たすマンションは比較的資産価値が下がりにくいため、物件選びの参考にしてみてください。
- 都心部へのアクセスが容易である
- 急行などが停車する駅を最寄り駅とし、交通アクセスが便利である
- 最寄り駅から徒歩数分以内の場所にある
- 付近に大型商業施設やスーパー、銀行、郵便局など、生活利便施設が充実している
- 病院やクリニックが近隣にある
対処法2:売るための情報収集を怠らない
対処法の2つ目は、売るための情報収集を怠らないことです。
シニア向け分譲マンションが売れない事例の紹介の中でも言及した通り、シニア向け分譲マンションは、売りたいと思い立ったらすぐ売れるというものでもなく、また、好条件で売りたいのであれば、なおさらその難易度は上がります。
そのため、日ごろからの情報収集は非常に大切です。
その際、シニア向け分譲マンションを購入する段階から、様々な仲介業者に相談し、関係性を構築しておくことによって、物件を売却する際にも、専門性の高い相談に乗ってもらえたり、有効な情報を提供してくれたりするため、日ごろからコツコツ動いておくことが重要なのです。
対処法3:賃貸という選択肢も考慮しておく
対処法の3つ目は、賃貸という選択肢も考慮しておくことです。
この対処法は「売る」という行為から少し逸れてしまいますが、売れない期間が続き、ランニングコストを支払い続けなければいけないという最悪の状況を避けるための非常に大切な考え方です。
繰り返しになりますが、シニア向け分譲マンションは資産として残すことができるため、賃貸物件とすることも可能です。
その際、以下のような注意点があるため、事前に把握しておきましょう。
- 賃貸が禁止されている物件もあるため、購入前によく確認しておくこと
- 賃貸での入居であっても、入居者はその物件の入居条件を満たしている人に限られること
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まとめ
本記事では、シニア向け分譲マンションは売れないのか解説していきました。
加えて、シニア向け分譲マンションが売れない理由やその対処法もご紹介しました。
シニア向け分譲マンションは売却難易度が高いということは事実として存在します。
そのため、シニア向け分譲マンションを購入する際は、本記事で上げたような売れにくい理由と対処法を理解したうえで、本当に自分は購入するべきなのか検討するようにしましょう。
「シニア向け分譲マンションは絶対売れない」ということはありませんが、なかなか売れないという状況が存在するのは事実です。詳しくはこちらをご覧ください。
シニア向け分譲マンションが売れない理由には、①中古市場が確立していないから、②ランニングコストが高いから、といった主に2つの理由が挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。