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後期高齢者負担割合が1割から2割に?引き上げに伴う影響を徹底解説

後期高齢者負担割合が1割から2割に?引き上げに伴う影響を徹底解説

医療費は基本3割が自己負担となりますが、年齢が上がることで自己負担の割合は1~2割に軽減されます。これが後期高齢者医療制度であり、年齢が上がるにつれて医療費負担は減少します。

ただし、後期高齢者医療制度は変更が検討されており、これによって自己負担の割合が現行制度より高くなる可能性がある点は覚えておきましょう。自己負担割合がどのように変動するのか、現行制度の概要と合わせて、理解を深めておくことが大切です。

後期高齢者負担割合が軽減する「後期高齢者医療制度」とは

まずは後期高齢者医療制度がどのようなものなのか、基本的な理解から深めておきましょう。後期高齢者は75歳以上の人が該当し、年齢が上がることで医療費の自己負担額は軽減されます。

これは高齢になると医療サービスの利用が増えることや、収入が減少することなどが理由です。制度の概要を把握することで、現行制度への理解を深めておきましょう。

対象者は自己負担割合が1割に

後期高齢者医療制度の対象者は、医療費における自己負担割合が1割となります。例えば医療費の総額が1万円の場合は、その1割である1,000円のみ支払うことで、医療サービスが受けられます。

現行制度では通常は3割負担、70歳から74歳までの人は2割負担となっており、後期高齢者に該当することで、医療費サービスはより格安で受けられるでしょう。

後期高齢者医療制度では国民健康保険と社会保険の負担割合が40%、公費が50%となっており、従来の老人保健制度よりも財源が10%削減されています。つまり、その削減された10%分を高齢者が負担するため、1割負担となっています。

従来の老人保健制度は公費50%、国民健康保険と社会保険から50%の支援金で制度が成立していましたが、後期高齢者医療制度に切り替わることで、高齢者自身の負担が増えていることは理解しておきましょう。

後期高齢者医療制度の対象者

満75歳以上の人は、自動的に後期高齢者医療制度の対象となり、75歳の誕生日からの加入となります。ただし、65歳以上で74歳以下の人でも、寝たきりなどで障害が認定された場合は、年齢の要件を満たしていなくても後期高齢者医療制度の利用が可能です。

ただし、75歳以下の場合は、本人の意思で現行の医療制度のままとすることも可能であり、この場合は市区町村の役場にて届け出を行います。基本的には75歳以上のすべての人が加入する制度ですが、本人の状態によっては、65歳から74歳までの間でも、後期高齢者医療制度が利用できます。

「後期高齢者医療制度」と「国民健康保険制度」の違いとは

後期高齢者医療制度への理解を深めるには、国民健康保険による医療制度との違いを把握しておくことが大切です。これらは別の制度であり、対象者や保険料の計算方法が異なります。それぞれどのような違いがあるのかを知り、現行の医療や保険制度を詳しくしていきましょう。

対象者

後期高齢者医療制度と国民健康保険制度では、対象者の要件が異なります。どのような人が制度の対象となるいのか、それぞれの違いをチェックしておきましょう。

後期高齢者医療制度の場合

後期高齢者医療制度の対象となるのは、年齢が満75歳以上のすべての人です。年齢の要件を満たすと、自動的に後期高齢者医療制度の対象となります。また、寝たきりなどで一定の障害がある人で、65歳以上の場合も対象となります。

国民健康保険制度の場合

国民健康保険制度の対象となるのは、自営業者や退職して会社で保険に入っていない74歳以下の人、つまりは国民保険に加入している人です。

会社の保険に加入している場合は、社会保険となるため、国民年金制度には該当しません。また、社会保険に加入している人に扶養されている人、例えばその人の配偶者や子供なども、国民健康保険制度の対象外となることは理解しておきましょう。

他にも公務員は共済保険に加入しているため、これも対象外です。さらに生活保護を受けている人も、国民健康保険制度の対象外となることは覚えておきましょう。

保険料の計算方法

後期高齢者医療制度と国民健康保険制度では、保険料の計算方法が異なります。また、制度によって支払いの方法や、保険料率の決定方法も違うため、これも把握しておきましょう。

後期高齢者医療制度の場合

後期高齢者医療制度では、保険料は被保険者1人が支払います。また、保険料率は都道府県単位で設定されているため、住んでいる地域によって金額が若干変動することは覚えておきましょう。

国民健康保険制度の場合

後期高齢者医療制度とは違い、国民健康保険制度では、保険料は世帯主がまとめて支払います。また、保険料率は市区町村単位で決まるため、この違いも覚えておきましょう。後期高齢者医療制度は都道府県単位、国民健康保険制度は市区町村単位と、保険料率の決まり方が違うことは大きなポイントです。

後期高齢者負担割合は2割になるのか

現行制度では、後期高齢者医療制度の自己負担割合は1割に設定されています。しかし、今後の法改正によっては、75歳以上の高齢者の負担割合が1割から2割に引き上げられる可能性があります。今後どのように法改正がなされるのか、現状とともに知っていきましょう。

2022年に変更できるか検討中の段階

現在日本では2022年度以降を目標として、75歳以上の高齢者でも、自己負担割合が2割に変更できないかが検討されています。もし75歳以上の自己負担割合が2割に変更になると、65歳以上のすべての人が、医療費を2割負担することとなります。

自己負担割合の変更はまだ検討段階ではありますが、将来的には引き上げとなる可能性が高いことは覚えておきましょう。

2割負担に変更される理由

そもそもなぜ現行1割負担となっている後期高齢者の医療費が、2割に変更される可能性があるのか、その理由を知っておきましょう。2割負担への変更が検討されている理由としては、次の2つがあげられます。

  • 急速に肥大化する高齢者医療費
  • 世代間負担の格差解消

これらの理由によって、後期高齢者でも医療費の自己負担割合が2割に変更される可能性があります。

急速に肥大化する高齢者医療費

日本は少子高齢化によって高齢者が増加しており、これによって高齢者の医療費は急速に肥大化しています。超高齢化社会とも呼ばれる日本では、高齢者は増加の一方であり、財源を確保するために医療費の削減が急がれています。

また、少子化の影響によって健康保険や社会保険などによる財源も縮小しており、これも医療費の削減が必要とされている理由です。後期高齢者の自己負担割合を2割に増やすことで、財源の確保を行い、医療制度の円滑な運営を目指すという背景があることは覚えておきましょう。

世代間負担の格差解消

医療費や保険料負担の世代間格差を解消するためにも、後期高齢者の自己負担割合の引き上げが検討されている理由です。2016年時点のデータで見ると、75歳以上の後期高齢者が1年で支払っている医療費は平均91万円です。対して65歳未満の年間医療費は18万円が平均であり、ここには大きな格差があります。

また、65歳未満の医療費は自己負担割合が3割で計算したものであり、1割負担で医療サービスが利用できている後期高齢者と比較すると、その差は非常に大きいといえるでしょう。

さらに医療費全体の保険料負担を見ると、65歳以下の現役世代が、全体の4割を負担しています。つまり、後期高齢者は自己負担割合が非常に少ないという金銭的なメリットを受ける一方で、保険料の支払いが少ないということが現状です。

この格差を解決する手段として、後期高齢者の自己負担割合が1割から2割への引き上げが検討されています。

後期高齢者負担割合を一気に2割へ上げるべきなのか

医療費の財源確保や世代間格差の解消のためには、後期高齢者の自己負担割合は1割から2割に引き上げるべきと考えられています。しかし、一気に自己負担割合を2割に引き上げても問題はないのか、疑問に思う人もいるでしょう。

今後の法改正では自己負担割合の引き上げがどのように検討されているのか、これも把握しておくことが大切です。

討論されている2つの案 

医療費の自己負担割合の引き上げについては、次の2つの案が討論されています。

  • 一気に上げる案
  • 徐々に上げていく案

それぞれどのように異なるのかを知り、討論されている案の違いを知っていきましょう。

一気に上げる案

現在70歳から74歳までの人は医療費の自己負担割合は2割であるため、一気に引き上げたとしてもこの世代の人の負担割合は増えません。そのため、70歳から74歳までの人から負担割合増加の理解は得やすく、法改正自体はスムーズに進むと考えられています。

引き上げのタイミングを揃えることで、世代間で負担割合が変動するという心配もなく、公平性を保ちやすいこともメリットの1つでしょう。また、70歳未満の人は年齢の要件を満たすと3割負担から2割負担に自己負担割合が減る点は変わりないため、この点も特に問題はないと考えられています。

ただし、現在75歳以上の人は1割負担から一気に2割に負担額が増大するため、この世代からの理解が得られるかが重要です。実際に負担額が増えることで経済的に困窮する人が出てくる可能性もあり、この点は法改正時に考慮しなければならないポイントといえるでしょう。 

徐々に上げていく案

自己負担割合は徐々に上げていく案も検討されており、この場合は制度の適用以降75歳以上になった人から2割負担となります。ただし、この案だと現在75歳以上の人は1割負担のままとなり、これから75歳になる人のみが2割負担になるため、誕生年の少しのずれで負担金額が大きく違ってしまう点がデメリットです。

もちろん、将来的には現在1割負担の人も2割負担に引き上げられる可能性はありますが、現状考えられているのはこれから75歳になる人のみが2割負担の変更となります。

徐々に引き上げていく案では現在75歳以上の人の負担は増えませんが、これから年を重ねていく人の負担は増大する点で、不満を集めてしまう可能性があります。

後期高齢者負担割合引き上げの伴う影響

仮に後期高齢者の医療費の自己負担割合を1割から2割に引き上げた場合には、どのような影響があるのかも知っておきましょう。自己負担割合の引き上げに伴う影響としては、次の2つが考えられます。

  • 中・低所得者の75歳以上への打撃
  • 受診を控える人が増加する可能性

自己負担割合を引き上げることで、医療費にかける財源の確保はできますが、その分悪影響を及ぼしてしまう可能性があることは知っておく必要があります。

中・低所得者の75歳以上への打撃

中・低所得者で75歳以上の人は、自己負担割合が2割に引き上げられることで、大きな打撃を受ける可能性が高いです。特に退職して年金のみで暮らしており、出費が増えると貯金から捻出しなければならない世帯では、医療費の負担が大きくなってしまう可能性は高いです。

高齢になると医療サービスを利用する機会は増え、どうしても医療費は増加します。自己負担割合が3割から2割に減ることで、多少のコスト軽減にはなりますが、1割と比較するとコストは高いです。

また、医療費などの財源確保のために、今後さらに保険料や税負担が増加したり、年金の受給額が下がったりする可能性も0ではありません。将来的にコストが増大する可能性があることを考えると、中・低所得者の人は経済的に大きな打撃を受けてしまう可能性が高いです。

受診を控える人が増加する可能性

医療費の負担が増えることで資金を捻出することが難しくなり、受診を控える人が増加する可能性もあります。特に年収が少なく、貯蓄もそれほど多くない人は、医療費を削減するためにぎりぎりまで受診しないという選択肢を取ってしまう可能性は高いです。

体調不良なのに受診を控えてしまうと、病気やケガが悪化して、重症化するリスクが高まります。これが肉体的、精神的な負担やストレスにつながり、心身ともに不調をきたしてしまう可能性は高くなるでしょう。

重症化してから受診すると、より高い医療費がかかってしまい、結果的に費用負担が増大してしまうこともあります。場合によっては病気の進行により取り返しのつかない事態に陥ってしまうことも考えられ、老後生活を快適に送れなくなる可能性もあることは理解しておきましょう。

将来的には自己負担割合が2割に増加する見込み

現行の制度では75歳以上の後期高齢者は、医療費の自己負担割合は1割です。しかし、財源が不足していることや、世代間での負担の格差を埋めるために、後期高齢者でも自己負担割合を2割に増加させる案が検討されており、これは2022年度以降に決定する見込みです。

将来的に医療費の負担額は増える可能性が高いため、より良い老後を過ごすには自己資金にいかに余裕を持つかが重要です。老後の生活では医療費のほかに介護費もかかるケースが多いため、より良い生活を送るためにも、現役世代のうちにできるだけ資金の余裕を作っておきましょう。

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