要介護5はすべての介護度の中で最も重度な介護状態になります。介護度の差については、以下の表を参考にしてみてください。

要介護5は寝たきりやコミュニケーションが困難なケースも多く、介護にかかる負担は非常に大きなものになります。
本記事では、要介護5の状態から要介護4との違い、利用できる介護サービス、受け取れる給付金などを解説していきます。
要介護5の状態とは?

要介護5とは、介護保険制度における7段階(要支援1〜2、要介護1〜5)の認定区分の中で、最も重度な介護状態のことを指します。
日常生活の全般にわたって全面的な介護が必要な状態で、寝たきりで過ごしていると言っても過言ではありません。
要介護5とは、1日あたり「110分以上」介護に時間を要する状態です。
- 肢体不自由で寝たきりの状態になりやすい
- 意思の伝達が困難になる場合がある
- 麻痺や喉周囲の筋力低下などにより、誤嚥する恐れがある
※あくまで一例であり、同じ要介護5でも人によって状態は異なります
要介護4との違いは?
要介護4との違いは、日常生活の全面的な介護が必要かどうかにあります。
要介護4と要介護5の違いは以下の表の通りです。
要介護4と要介護5は、ともに日常生活における多くの場面で介護がなければ生活が難しいという点では共通しています。
しかし、要介護4の場合は、介助や見守りで一部の生活動作ができる方もいるのに対し、要介護5の場合は、ベッドの上で過ごす時間が長くなったり、飲み込む力が弱くなることから、口から食べ物や水分を摂ることが難しい方もいます。
要介護5の在宅介護は無理?
要介護5の状態の方を在宅介護することは非常に厳しいと言えます。
要介護5は日常生活における全面的な介護が必要な状態であるため、四六時中そばにいないといけず、身体的な負担は非常に大きなものだからです。
また、せっかく在宅介護を頑張っているのにも関わらず、介護を受けている親や配偶者から文句や心無い言葉を言われてしまったりすることもあり、精神的なストレスも大きいのです。
このように要介護の状態の方を在宅介護をすることは、介護をする本人が大きな無理を抱えてしまうため、非常に厳しいと言わざるを得ません。
要介護5の方が入居している施設の割合【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】
ケアスル 介護では要介護5の判定を受けた方を対象に「どの施設に入居しているか」を調査しました。結果は以下の表の通りです。

※注意:ケアスル 介護では主に民間施設をご紹介しているため、公的施設の入居傾向は算出していません。
【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】によれば、ケアスル 介護経由で要介護5の認定を受けた方の44.9%が介護付き有料老人ホームに入居しているという結果になりました。
次いで住宅型有料老人ホームが37.2%、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が16.7%と続いています。
要介護5の判定を受けている方の中には、特養へ入居されている方も多くいらっしゃいます。
また、医療対応の必要性から介護医療院や介護療養型医療施設など、充実した医療処置やリハビリなどが受けられる施設も選ばれることも少なくありません。
【種別】施設別の費用相場
以下は要介護5の判定を受けた方が入居している施設の入居一時金(初期費用)と月額費用の比較は以下の表の通りです。
出典:【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】より
上記の表はあくまでも均であるため月額費用・入居一時金は施設や立地などの条件によって変動することをご承知おきください。
データ上では特養や老健のような公的施設の方が月額費用・入居一時金ともに民間施設よりも費用負担は抑えられます。
人気のある老人ホームでは、予約が多く入居待ちがあった場合、順番待ちが必要ですが、要介護5であれば、在宅での介護は難しいと判断されるため、優先して入居できる場合があります。
要介護5の方の入居体験談
要介護5の方の施設入居体験談として、【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】でもっとも利用者の多かった「介護付き有料老人ホーム」の体験談をご紹介します。
男性:83歳
父が倒れ、要介護5の認定を受けました。当時は知識がなく、「要介護5なら特養に入れるんだな」と思っていたので、特養だけに絞って探していたんです。
運良くショートステイのお部屋が空いていたので特養に入居できたのですが、そこは重度の方が多い施設でした。スタッフさんの数が足りていなかったのかもしれませんが、ちょっと蹴っていたり、食事を無理やり食べさせられているような場面を、まだ意識がはっきりしていた父自身が目の当たりにしてしまって…。
きっとスタッフさんもお忙しい中で、なかなかお食事が進まない方には…ということがあったんだと思うんです。家族に見せる顔と、そうでない時の顔というのも、もしかしたらあったのかもしれません。その光景に父は恐怖を覚えたようで、精神的にかなり追い詰められてしまいました。
いくつかの施設を見学して回りましたが、料金面はもちろんのこと、あまり築年数が経っているようなところは避けました。
何より大事にしていたのは、施設に入った時の「空気感」です。見学に行くと、「ここは、父には合わないだろうな」と直感的に感じる施設もありました。その点、今回お世話になった施設は、スタッフの方も元気で雰囲気が良かったんです。
男性:62歳
夫はアルツハイマー型認知症でした。自宅での介護を試みましたが、プロにお任せした方が夫自身も快適に過ごせるだろうと考え、施設探しを開始。複数の施設を見学した中で、受け入れ条件が合い、雰囲気も良かったグループホームにまず入居しました。
しかし、私たちの想定をはるかに超えるスピードで症状が進行し、入居から10ヶ月足らずで、手厚い介助が常に必要な状態に。「この施設では、もう対応が難しいです」——。そう告げられ、次の施設を探さなくてはならなくなりました。
この老人ホームでは、要介護5の夫を本当に手厚く見てくださいました。食事は、誤嚥しないようにとろみをつけたり、細かく刻んだミキサー食にしてくださったりと、その時の状態に合わせて細やかに対応してくれました。おかげで、食事が難しくなっていた夫も、最後まで口から栄養を摂ることができました。
なによりも、スタッフの皆さんの温かい人柄に救われました。面会に行くたびに、夫が大切にケアされていることが伝わってきて、家族として本当に安心できました。「介護はすごく良かった」と、今でも心から思っています。
要介護5で受けられるサービスは?
要介護5の認定を受けた際に利用できるサービスには以下のようなものがあります。
要介護5の場合、以下13品が介護保険適用の福祉用具としてレンタル対象となります。
車椅子、車椅子の付属品、特殊寝台、特殊寝台の付属品、床ずれを防止する用具、体位変換器、移動用のリフト(釣具部分は除く)、認知症の方の徘徊感知器、手すり、スロープ、歩行器、歩行補助つえ、自動排泄処理装置
以下はケアスル 介護で独自に調査した「要介護5の判定を受けた方が利用しているサービス」です。

グラフよりもっとも利用者の多いサービスは訪問看護で週1回の利用が23.5%となっています。
次いで訪問介護の利用が多く、週2回活用している方が14.7%です。各種サービスについては、本人の身体状況などに応じて適切なものが変わってきます。
ケアマネージャーなどと相談しながら、どのようなサービスを利用するのがよいかを決めてみてください。
ここまでの記事を読んで、「要介護5の認定を受けた際に入れる施設を見つけたい」と思った方は、ケアスル 介護で相談してみることがおすすめです。
ケアスル 介護では、全国約5万もの施設から入居相談員がご本人に最適な施設をご紹介していきます。
「幅広い選択肢から納得のいく施設選びがしたい」という方は、まずは無料相談をご利用ください。
ピッタリの施設を提案します
ピッタリの施設を提案します
ピッタリの施設を提案します
要介護5で利用できる助成制度は?
要介護5の場合、介護保険から支給される給付金の上限金額は1か月約36万2,170円です。
しかし、所得によっては、給付金の上限金額の中から1〜3割の負担が必要になる場合もあります。
なお、介護費用を抑えるために、高額介護サービス費のような制度が利用できます。
要介護5で介護費用を抑える方法はある?
要介護5に認定された身体状態では、日常生活を送るうえでさまざまな介護サービスなどが必要になります。
介護費用を抑えるのに役に立つのが「高額介護サービス費制度」です。
高額介護サービス費制度とは、1か月のうちに支払った介護サービス自己負担金額の合計が一定以上金額を超えた場合、超過分が払い戻される制度になります。
令和8年2月現在の月額負担上限額は以下の通りです。
これらの基準や金額は年度によって変動する場合があります。
利用を検討しているのであれば、一度担当のケアマネージャーや各自治体に相談してみましょう。
また、以下のものは高額介護サービス費制度の対象にならないため、この点で注意が必要です。
- 福祉用具購入費
- 住宅改修費
- 全額自己負担となる利用者負担額(支給限度額を超えた場合)
また、上限金額を超えて介護サービスを利用すると介護保険が適用されず、全額自己負担になる点も注意しましょう。
要介護5についてまとめ
要介護5の認定を受けた場合は、介護施設や介護保険サービスのほとんどが利用できるため、施設への入居や介護保険サービスの利用は優先的に検討することをおすすめします。
寝たきりや意思疎通が難しいことも多いため、在宅介護は精神的にも身体的にも厳しいものになりやすいからです。
介護は突然始まり、期間が長く続く場合もあり誰にも終わりがわかりません。
介護サービスや施設への入居を積極的に検討し、ケアマネージャーなどに相談しながら、できる範囲で進めてください。