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介護をするとなったら、在宅で介護を行う、もしくは施設へ入居してもらうといった選択がメインとなるでしょう。
要介護者の身体状態などによっても異なりますが、在宅で介護をするという選択をする方が多い傾向にあります。
ただ、在宅で介護をする場合、仕事やプライベートとの両立、介護疲れといった問題があり、在宅介護で大丈夫なのか心配という考えの方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、在宅介護の問題点や良い点、在宅介護に限界を感じた際の対処法などについて解説していきます。
介護についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。
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在宅介護の問題点
在宅介護の問題点は、以下の通りです。
- 介護者の負担が大きい
- 要介護者が1人になる時間ができることもある
- 介護状況によっては多くの費用が必要になる
それぞれの問題点について解説していきます。
介護者の負担が大きい
在宅介護をする場合、介護者の負担が大きくなりやすいという問題点が挙げられます。
要介護者が軽度の身体状態であれば、一部動作の介助や見守り程度で済むため負担も大きくありませんが、重度の要介護状態になると、入浴や排せつといった生活動作にも全面的な介助が必要になるなど、介護にかかる手間や時間が増えることになります。
特に介護者が仕事をしているケースでは、仕事から帰っても介護をする必要があるため、自分の時間を取ることができない、心と体が休まらないなど、身体的・精神的疲労やストレスをため込みやすくなってしまいます。
このように負担を感じながら介護を続けていると、介護離職をする、介護うつのような精神状態に陥るなどの影響が生じる可能性もあり、自身の生活が崩れてしまうことも十分考えられます。
パートナーや親族にも協力してもらう、介護保険サービスを利用するといった方法で、ある程度負担を軽減することはできますが、それでも介護をすることの負担は大きく、上記のように仕事を辞めることになる、精神的に追い詰められるといったこともあるため、把握しておくべきでしょう。
要介護者が1人になる時間ができることもある
在宅介護をする場合、要介護者が1人になる時間ができるという問題点があります。
要介護者が軽度の身体状態であり基本的に自立して生活できる場合には、1人の時間があっても問題はないかもしれませんが、重度の要介護状態である場合は、1人でできることも多くなく、そもそも生活するのも難しいことに加え、転倒などの有事の際に対応が遅れることも考えられます。
また、認知症の症状が進行しており、徘徊などの症状が見られる場合には、1人にしてしまうと事故に発展することも十分考えられます。
前述のように、パートナーや親族にも協力してもらう、介護保険サービスを利用するといった方法で、1人の時間を減らすことはできますが、常に誰かが見ているという状況を作るのは難しいでしょう。
在宅介護をする際には、要介護者が1人になる時間ができてしまうことのリスクなども把握しておく必要があるでしょう。
介護状況によっては多くの費用が必要になる
在宅介護というと施設に入居するより費用が安く済むイメージがありますが、介護状況によっては多くの費用が必要になります。
例えば、要介護者が寝たきりであり多くの場面で介護が必要になる、また介護者が仕事をしており日中はサービスを利用しなければいけないといった状況である場合には、介護保険サービスの利用頻度が高くなり、介護保険サービスの限度額を超過することも考えられます。限度額を超過した費用に関しては全額自己負担となるため、多くの費用が必要になるでしょう。
また、在宅で介護する場合には、要介護者の食費なども必要になるため、そういった毎月必要になる費用を考慮してみると、施設に入居した場合と同じくらいの費用がかかっていることもあるでしょう。
このように、在宅介護であれば必ずしも費用を抑えられるというわけではないため、場合によっては多くの費用が必要になる可能性があることも把握しておきましょう。
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在宅介護の良い点
前章では在宅介護の問題点を解説しましたが、在宅介護には以下のような良い点もあります。
- 要介護者にかかるストレスが少ない
- 基本的に費用を抑えることができる
それぞれの良い点について解説していきます。
要介護者にかかるストレスが少ない
在宅介護の良い点として、要介護者にかかるストレスが少ないことが挙げられます。
というのも、在宅介護の場合は、住み慣れた自宅で生活を続けることができるため環境の変化が少なく、要介護者の方にかかる負担が少なくて済みます。
高齢になると環境の変化に適応するのは難しくなるため、身体的・精神的な疲労や負担がかかるでしょう。特に認知症の方の場合は適応するのに時間がかかり、また環境の変化によるストレスが大きい場合には、認知症の症状が進行してしまうことも考えられます。
このように、要介護者の身体状態の悪化なども考慮すると、要介護者にかかる負担が少なく済むというのは大きなポイントでしょう。
基本的に費用を抑えることができる
在宅介護では、基本的に費用を抑えることができます。
施設に入居した場合には、毎月一定額の介護サービス費用が必要になりますが、在宅介護の場合は介護サービスを利用した分だけ支払うかたちになるため、介護サービスの利用が多くないケースでは介護費用の支払いを抑えることができるでしょう。
ただ、前述のように、サービス利用限度額を超過した場合、超過分は全額自己負担となるため、多くの費用が必要になることもあるでしょう。
在宅介護であれば基本的には費用を抑えることができますが、介護サービスの利用が多い場合には高額な費用が必要になるケースもあるため、その点は把握しておきましょう。
在宅介護に限界を感じた際の解決策
在宅介護に限界を感じた際の対処法は、以下の通りです。
- 地域包括支援センターやケアマネジャーへ相談する
- パートナーや親族にも協力してもらう
- レスパイトケアを試す
- 施設への入居を検討する
それぞれの解決策について詳しく解説していきます。
地域包括支援センターやケアマネジャーに相談する
在宅介護に限界を感じた際には、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しましょう。
地域包括支援センターなどの高齢者についての相談窓口や、ケアマネジャーといった介護に関する専門家は、介護についての相談を受けることも多く、同様に在宅介護に限界を感じている方の相談に対応していることが十分考えられるため、その際の経験・知識などから適切な対応、今後の介護についてアドバイスをもらえるでしょう。
また、具体的なアドバイス以外にも、客観的な視点からの意見を聞くことで自分自身の考え方に変化が生じ、結果として物事が改善に向かうこともあるでしょう。いつもお世話になっているケアマネジャーであれば、悩みや不安、愚痴なども打ち明けやすいかと思いますので、まずは今の状況や気持ちを正直に打ち明けてみましょう。
在宅介護に限界を感じた際には、まずは地域包括支援センターやケアマネジャーなどの相談窓口、専門家に気軽に相談しましょう。
パートナーや親族にも協力してもらう
在宅介護をほとんど1人で行っている場合には、パートナーや親族に協力してもらいましょう。
事情があってほとんど1人で介護をしなければいけないという状況にある方もいらっしゃいますが、そのまま1人で抱え込まず、介護を分担できるよう相談してみることが大切です。
介護そのものを分担できるようになればそれがベストですが、住んでいる場所が遠いなど介護を分担するのが難しいという状況にある場合には、介護にかかる費用を多く負担してもらうなどの提案もいいでしょう。
介護費用を多く負担してもらえるとなったら、現在より多くサービスを使えるため、介護にかかる時間や手間などの負担が減るかもしれません。
介護に限界を感じた際には、パートナーや親族に協力を仰ぎ、1人で抱え込まないようにしましょう。
レスパイトケアを試してみる
在宅介護に限界を感じた際には、レスパイトケアを試してみるといいでしょう。
レスパイトケアとは、介護に負担を感じている方の負担や疲れを取り除き、リフレッシュできるようにする支援のことであり、介護者のためのケアを指します。
家族や親族が代わりに介護を行い、主介護人の負担を減らすこともレスパイトケアにあたりますが、介護保険サービスを利用し介護者の負担を減らすこともレスパイトケアにあたります。
介護保険のなかでもレスパイトケアとして利用されることが多いのが、ショートステイという短期宿泊型のサービスです。
ショートステイは最短1泊から最大30日間の宿泊が可能であるため、一定の期間介護の負担やストレスから解放されるため、高いリフレッシュ効果を得ることができるでしょう。
このように、介護保険サービスの利用などを工夫することでしっかりとした休養を取ることも可能であるため、レスパイトケアになるようなサービスの利用を検討してみるといいでしょう。
施設への入居を検討する
在宅介護に限界を感じる場合には、施設への入居を検討するのも1つです。
介護保険サービスの見直しなどもしたものの、これ以上は限界だと感じる場合には、施設への入居を進め、施設の方にお任せするのが良い可能性もあります。
介護による負担が大きく限界に感じている際には、どんなこともマイナスに感じてしまう傾向にあるため、どんどん追い詰められてしまい、最悪の場合には要介護者に手を上げてしまうことも考えられます。
そういった精神的な落ち込みを感じる場合には、取り返しのつかない事態に陥る前に施設に任せ、距離を取ることで要介護者との関係を見直すことも大切です。
もちろん要介護者本人が施設への入居を拒否するケースもありますが、そういったケースでの対応に慣れている施設スタッフやケアマネジャーなどが円滑な施設入居のために尽力してくれるため、あまり考えすぎる必要もないでしょう。
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まとめ
本記事では、在宅介護の問題点や良い点、在宅介護に限界を感じた際の解決策などについて解説してきました。
在宅介護は、費用を抑えられたり、要介護者にかかる負担が少ないなどの良い点もありますが、介護者にかかる負担が大きくなってしまうといった問題点もあります。
在宅介護に限界を感じた際には、窓口や専門家への相談、負担の軽減を目的としたサービスの見直し、施設への入居を検討するなどの方法で、状況の改善を図りましょう。
在宅介護の問題点としては、「介護者の負担が大きい」「要介護者が1人になる時間ができる」「介護状況によっては多くの費用が必要になる」などが挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。
在宅介護の良い点としては、「要介護者にかかるストレスが少ない」「基本的には費用を抑えることができる」などが挙げられます。詳しくはこちらをご覧ください。
