老健とは、高齢者の在宅復帰を目的とした公的な介護施設であり、身体介護や生活支援などのサービスに加え、集中的なリハビリや充実した医療行為が受けられるという特徴を持ちます。
医療面に強みを持つ老健ですが、「透析を受けることはできるの?」といった疑問や悩みを持っている方もいらっしゃるでしょう。
本記事では、老健で透析は受けることができるのかどうか、また透析を受けた際の費用などについて解説します。
老健での透析について知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

- 老健で透析を受けることはできるが、施設数は限られる。
- 透析が受けられる老健を探す際には、「透析設備の有無」や「透析施設へのアクセス」などのポイントを確認することが重要。
- 老健以外の透析が受けられる施設としては、「介護医療院」「介護付き有料老人ホーム」などが挙げられる。
老健で透析を受けることはできる
老健に入所した場合でも、施設によっては透析を受けることは可能です。
ただ、透析などの充実した医療設備が必要な医療行為を受けたい場合には、老健ではなく、併設された病院や外部の病院に通う必要があるケースが多い傾向にあります。
つまり、透析が必要な方でも老健に入所することはできますが、老健入所後は老健に併設されている病院や提携先の病院などに通い、そちらの病院にて透析を受けることになると考えておくといいでしょう。
このように、透析が必要な方を受け入れている老健の多くは、併設されている病院や提携先の病院などで透析といった医療行為を提供していますが、なかには老健内で透析を提供している施設もあります。
数は多くありませんが、施設で透析が受けられる場合には、通院の負担がかからないため、入所者の方にとっても日々の生活を送りやすくなるでしょう。
このように、透析がある方でも受け入れている老健はありますが、施設によって透析といった医療行為の提供体制が異なるため、把握しておくといいでしょう。
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透析が可能な老健を選ぶ際のポイント
前章にて、老健でも透析を受けることが可能であると解説しましたが、透析が必要な方に対応可能な老健を選ぶ際にはどのようなポイントをチェックする必要があるのでしょうか。
具体的には、以下のようなポイントをチェックするといいでしょう。
- 老健内の透析設備の有無
- 透析施設へのアクセスや送迎
以下では、それぞれのチェックポイントについて詳しく解説していきます。
老健内の透析設備の有無
透析が必要な方に対応が可能な老健を探す際には、老健内の透析設備の有無を確認してみましょう。
透析に対応可能な老健といっても、透析が受けられる環境は施設によってさまざまであり、一般的には老健に併設された病院や提携先の病院などで透析を受けることが多いですが、なかには老健内に透析の設備を用意しているという施設も存在します。
老健内に透析の設備を用意している施設は数は少ないですが、透析を受ける際に病院などに通院する手間や時間が省けるため、透析患者の方の負担を軽減することができ、本人も日々の生活を送りやすくなるでしょう。
このように、透析施設への通院の手間や時間を省き、負担を軽減したいという方は、老健内の透析施設の有無を確認してみるといいでしょう。
透析施設へのアクセスや送迎
透析が必要な方に対応が可能な老健を探す際には、透析施設へのアクセスや送迎を確認するといいでしょう。
先ほど、老健内に透析設備を用意している施設があると紹介しましたが、そのような施設はあまり多くなく、いざ透析に対応している老健に入所するとなると、老健に併設された病院もしくは提携先の病院にて透析を受けることになるでしょう。
そのため、透析が受けられる施設へのアクセスや送迎が重要となります。透析が必要な方は、一般的に週に3回程の頻度で透析を受ける必要があることから、透析施設へは日常的に通うことになるため、なるべく老健から近く、移動の負担が少ない位置にあることが理想と言えます。
施設によっては併設されている病院で透析を受けられるため、日々の負担は大きくはありませんが、提携先の病院まで通う必要がある場合、送迎があったとしても移動によって少なからず身体的負担がかかるでしょう。
このように、透析施設へのアクセスなどによって、日々の生活にかかる負担が変わってくるため、しっかりと確認するようにしましょう。
老健で透析を受ける場合の費用は?
老健は通常医療費は施設側が負担することになっていますが、透析の費用は老健の医療の範囲外であるため、別途費用が必要となります。
透析は高額な医療費が必要となる治療の1つとされており、血液透析の場合は1回あたり約3万円と、1か月で約40万円、1年で約480万円程の費用が必要になる計算になります。
腹膜透析の場合だと、透析液の交換用バッグ、カテーテルなども必要になるため、1か月で約30~50万円、1年で約360~600万円程の金額となり、より高額な医療費が必要となります。
ただ、透析の高額な医療費を軽減する制度も用意されており、それらの制度を活用することで透析の医療費を大きく抑えることが可能です。
まとめ
本記事では、老健で透析が受けられるのかどうかについて解説しました。
すべての老健というわけではありませんが、透析を受けられる老健も存在します。
また、老健によって、入所後に透析を受ける環境が異なるため、透析が受けられる老健を探す際には「透析設備の有無」「透析施設へのアクセスや送迎」といったポイントを確認することが重要です。
透析を受けられる老健が見つからないという場合には、「介護医療院」「介護付き有料老人ホーム」といった介護施設でも透析が受けられる場合があるため、選択の幅を広げるといいでしょう。