「自分の親が要介護4の認定を受けたけど、入れる施設はある?」「どんな施設へ入ればいいかわからない」という不安をお持ちの方はいませんか?
この記事では、要介護4の認定を受けた人が入居できる施設の種類や、探す際のポイントについて解説しています。
施設への入居についてお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

要介護4で入居できる施設一覧
要介護4で入れる施設は以下の通りです。
施設種類 | 費用 | 認知症対応 | 看取り対応 | |
---|---|---|---|---|
公的施設 | 特養(特別養護老人ホーム) |
|
〇 | ◎ |
老健(介護老人保健施設) |
|
〇 | △ | |
介護医療院 |
|
〇 | 〇 | |
ケアハウス【介護型】 |
|
△ | △ | |
民間施設 | 介護付き有料老人ホーム |
|
〇 | 〇 |
住宅型有料老人ホーム |
|
△ | △ | |
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅) |
|
△ | △ | |
グループホーム |
|
◎ | △ |
上記の一覧表からも分かるように、要介護4の認定を受けた方であれば多くの施設に入居することが可能です。
一方で、要介護4の方の場合は介護の必要性が高いことから、主に自立や要支援といった軽度の要介護状態の方を対象とした施設では対応することが難しく、入居を受け入れてもらえないケースもあるため、認識しておく必要があるでしょう。
以下では、要介護4で入居できるそれぞれの施設について詳しく触れていきます。
特養(特別養護老人ホーム)
特養とは、要介護3以上といった比較的重度の要介護状態の方を対象とした公的な介護施設となります。
特養は、自治体や社会福祉法人によって運営されていることから、国からの補助金を受けているため、月額費用が安いという特徴を持ちます。
また、重度の介護者を対象とした施設であることから、サービスの体制も手厚く、食事の提供や生活支援はもちろん、24時間体制の介護サービスを受けることもできます。
看取りを行う体制も整えられていることから、基本的には終身利用が可能であり、終の棲家として利用する方も少なくありません。
ただ、サービスの手厚さや費用の安さといった条件から、入所を希望する方が多く、数か月から1年以上の入所待機期間が発生する可能性もあるため、注意が必要です。
老健(介護老人保健施設)
老健とは、高齢者の在宅復帰を目的とした介護施設です。
在宅への復帰を目的とした介護施設であるため、食事の提供や介護サービスはもちろん、集中的なリハビリを受けることができるという特徴を持ちます。
また、老健は主に医療法人によって運営されていることから、医療体制が整備されており、医療行為が必要な方でも入所することができます。
ただ、老健は高齢者の在宅復帰を支援する施設であることから、終身での利用は認められておらず、3~6か月ごとに行われる退所審査にて在宅への復帰が可能だと判断された際には退所しなければならないため、注意が必要です。
介護医療院
介護医療院とは、慢性期の医療ニーズに対応した介護施設であり、介護サービスはもちろん、充実した医療ケアを受けながら生活することができるという特徴を持ちます。
介護医療院は、医師の配置が義務付けられていることから、他の施設では対応が難しい医療ケアにも対応することが可能です。
また、医療体制以外にも、地域との繋がりを重視した施設となっており、地域のボランティアの方がレクリエーションを行うこともあるなど、地域交流の場としての役割を持ちます。
同じく医療ケアを受けることができる老健とは異なり、終身利用が可能なのもポイントです。
ケアハウス【介護型】
ケアハウスとは、経済状況や家庭環境などの要因から自立した生活が困難な高齢者を対象とした介護施設であり、自立型と介護型の2種類に分類されます。
介護サービスの提供がないケアハウスを自立型、介護サービスの提供があるケアハウスを介護型と言い、介護型のケアハウスであれば、要介護4の認定を受けた方でも入居することが可能です。
ケアハウスは、経済的に自立した生活が困難な方も対象としているため、入所者の方の所得によって費用の減免を受けることができるため、他の施設と比較しても安い費用で利用することができます。
ただ、ケアハウスでは医療体制が整えられていないことが多く、医療ケアには対応することができないため、注意が必要です。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームとは、民間団体が運営している有料老人ホームの1種であり、その中でも介護サービスの提供がある施設を指します。
介護付き有料老人ホームは、介護サービスをはじめとしたサービスが充実している傾向にあり、24時間対応の介護や夜間帯の医療ケアなどにも対応できる施設も少なくありません。
ただ、民間の施設であることや、サービスの質が高いことなどから、公的施設と比べて月額費用が高額になる傾向にあるため、注意が必要です。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームとは、民間団体が運営している有料老人ホームの1種であり、介護サービスの提供がない施設を指します。
住宅型有料老人ホームは、主に自立や要支援といった軽度の状態の方を対象にしており、食事の提供や生活支援、安否確認、見守りといった日常生活のサポートを行う施設になります。
介護サービスを受けたい際には、外部の介護サービス事業者と別途契約する必要があり、利用したいサービスを選択し利用するというかたちになります。費用は毎月一定の金額を支払うのではなく、利用した分に応じて支払うことになるため、サービスの利用が少ない方の場合は費用を抑えることも可能です。
要介護4の方でも入居すること自体は可能ですが、介護サービスの利用が多いことが想定されるため、費用がかさむ可能性も考慮する必要があるでしょう。
グループホーム
グループホームとは、認知症の診断を受けた方を対象とした介護施設であり、専門的な認知症ケアを受けることができるという特徴を持ちます。
グループホームではユニット型という生活様式を採用しており、大人数での共同生活ではなく5~9人といった少人数単位での生活となるため、馴染みの関係を作りやすく、認知症の方でも環境に慣れやすい傾向にあります。
ただ、医療体制は充実していない傾向にあるため、日常的な医療ケアが必要な方は入居できない可能性を考慮しておきましょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)
サ高住とは、安否確認や生活相談といったサービスを受けることができる、バリアフリー対応の賃貸住宅です。
サ高住は、あくまでも賃貸住宅という位置付けであるため、基本的に介護サービスの提供はなく、生活支援や食事の提供などもオプションサービスになります。
ただ、介護サービスの提供をしている一部のサ高住や、敷地内に介護事業者を入れているサ高住などでは、比較的重度の要介護状態の方でも入居できる場合もあります。
前述のように、基本的には賃貸住宅という位置付けにある施設であることから、サービス体制は充実していないことが多く、看取りを前提とした終身利用は難しいと言えるでしょう。

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条件ごとのおすすめの施設
本章では、費用の安さや看取りケアの有無といった条件ごとのおすすめの施設を解説していきます。
- 費用の安い施設
- 看取りケアを受けることができる施設
- 医療ケアを受けることができる施設
- 認知症に対応している施設
上記の4つの条件ごとにおすすめの施設を紹介していきますので、自分に適した施設種類が知りたいという方はぜひ参考にしてみてください。
費用の安い施設
要介護4で入居できる施設のうち、費用の安い施設は以下の通りです。
- 特養(特別養護老人ホーム)
- ケアハウス【介護型】
特養やケアハウスは、自治体や社会福祉法人が運営している公的な介護施設であることから、国からの補助金を受けているため、月々の費用が抑えられています。
また、所得に余裕がない方でも入居できるよう、両施設とも費用の減免制度を用意しており、入居者の方の所得などによってはさらに費用を抑えて入所することも可能です。
特養やケアハウスなどの施設であれば、月額費用が10万円を下回ることもあり、入居者の方の年金収入だけで賄うことが可能なケースもあります。
費用が安い施設を検討しているという方は、特養やケアハウスを検討してみるといいでしょう。
看取りケアを受けることができる施設
要介護4で入居できる施設のうち、看取りケアを受けることができる施設は以下の通りです。
- 特養(特別養護老人ホーム)
- 介護医療院
- 介護付き有料老人ホーム
上記の施設は、重度の要介護状態の方も対象とした施設であり、介護サービスをはじめとしたサービスが手厚く、終身での利用も可能となっている場合が多いです。
なかでも、介護医療院は主に医療法人が運営しており、医師の配置が義務付けられているなど医療体制が充実している施設であるため、看取りの際も安心して任せることができるでしょう。
ただ、上記の施設は看取りに対応していることが多いものの、対応していない施設も存在するため、その点には注意が必要です。
医療ケアを受けることができる施設
要介護4で入居できる施設のうち、医療ケアを受けることができる施設は以下の通りです。
- 老健(介護老人保健施設)
- 介護医療院
- 介護付き有料老人ホーム
上記の施設であれば、入居後も医療ケアを受けながら生活することができるでしょう。
老健や介護医療院は、主に医療法人が運営していることから、充実した医療体制が整えられているため、介護職員では行うことができない医療ケアを受けることができます。
介護付き有料老人ホームについても、国の基準を満たした一定水準の施設のみが名乗ることを許されていることから、介護はもちろん医療体制を整備している施設も少なくなく、そのような施設であれば医療ケアを受けながら生活することができるでしょう。
ただ、上記の施設のうち老健に関しては、ずっと入所していることができないため、終身での利用には向かないため、把握しておきましょう。
認知症に対応している施設
要介護4で入居できる施設のうち、認知症に対応している施設は以下の通りです。
- グループホーム
- 特養(特別養護老人ホーム)
- 介護医療院
- 介護付き有料老人ホーム
上記の施設であれば、認知症の方でも入居することができるでしょう。
中でもグループホームは認知症の方のみを対象とした介護施設であり、専門的な認知症ケアを受けることができます。また、少人数単位での生活を前提としているため、入居者は環境に馴染みやすく、施設側は入居者一人ひとりに合わせたケアを提供できるという特徴があります。
ただ、医療体制などが充実しているとは言い難いため、医療行為が必要な方や看取りケアを希望する方には向かない施設である可能性もあります。
要介護4で施設に入居する際に確認すべきポイント
要介護4の方が施設に入居する際には、以下のポイントを確認しておきましょう。
- サービスの提供体制
- 看取りケアを受けることができるか
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
サービスの提供体制
要介護4の方が施設に入居する際には、サービスの提供体制を確認しておくといいでしょう。
要介護4とは、重度の要介護状態であるため、人によっては24時間体制での身体介護、もしくは日常的な医療ケアが必要というケースも珍しくありません。また、入居後に状態が悪化し、より手厚いサービスが必要になるということもあるでしょう。
このような身体状態やサービスの必要性によっては、施設では対処するのが困難な場合もあり、入居拒否や退居勧告という対応を取られてしまうことも考えられます。
そのため、要介護4の方が施設に入居する際には、入居時の状態はもちろん、入居後の視点も持ち、必要なサービスの提供体制が整えられているかどうかを確認するといいでしょう。
看取りケアを受けることができるか
要介護4の方が施設に入居する際には、看取りケアを受けることができるかどうかを確認するといいでしょう。
前述のように要介護4の方は重度の要介護状態であるため、看取りを前提として施設を探す方が多いと言えます。
ただ、施設によっては看取りケアに対応していない場合も少なくなく、そのような場合は看取り時に病院や自宅に移る必要が生じるため、多くの手間や時間がかかるでしょう。
要介護者本人にとっても負担が大きいため、穏やかな最期を迎えることができないことも考えられます。
いざという時に対応に慌てなくても済むよう、施設に入居する際には看取りケアに対応しているかどうかを確認しておくと安心でしょう。
施設への入居を検討しているという方は、ケアスル介護がおすすめです。
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まとめ
本記事では要介護4では入れる施設についてまとめましたがいかがでしたでしょうか。
要介護4の認定であれば、公的施設まで含めると8種類の施設に入所することが出来ます。施設種別によっては公的施設で比較的安い費用で利用することが出来るの場合もあるので、積極的に検討しましょう。
また、サービスの提供体制や看取りケアの有無といった確認すべきポイントも少なくありません。これから入居するという方は時間をかけて準備を行っていきましょう。