パーキンソン病の方を施設に入れるタイミングは?嫌がった時の対処法も解説

パーキンソン病の方を施設に入れるタイミングは?嫌がった時の対処法も解説

パーキンソン病の家族を在宅で介護していると、施設に入れるタイミングをいつにするか迷う方は多くいます。
パーキンソン病は少しずつ進む病気で、症状の重さはホーエン・ヤール重症度分類のⅠ〜Ⅴ度で表されます。

ただ、施設に入れるタイミングは本人の重症度だけで決まるものではありません。
本記事では、次の5つの視点から施設に入れるタイミングを解説します。

  • 本人の重症度
  • 介護者の負担
  • 日常の変化・出来事
  • 生活環境
  • 周囲・専門家の声

あわせて、本人が施設に入るのを嫌がる時の対処法と、施設を選ぶ時のポイントも紹介します。

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パーキンソン病本人の重症度から考える施設に入れるタイミング

パーキンソン病本人の重症度から見ると、ホーエン・ヤール重症度分類の段階ごとに施設探しでやることが変わります。

  • Ⅰ〜Ⅱ度:情報収集を始める時期
  • Ⅲ度:見学・申込みに動く時期
  • Ⅳ〜Ⅴ度:入居を決断する時期

ホーエン・ヤールⅢ度以上かつ生活機能障害度2度以上になると、指定難病の医療費助成の対象にもなります。

ホーエン・ヤール重症度分類
Ⅰ度一側性パーキンソニズム(症状が体の片側に出る)
Ⅱ度両側性パーキンソニズム(症状が体の両側に出る)
Ⅲ度軽〜中等度パーキンソニズム。姿勢反射障害あり。日常生活に介助不要
Ⅳ度高度障害を示すが、歩行は介助なしにどうにか可能
Ⅴ度介助なしにはベッド又は車椅子生活
生活機能障害度
1度日常生活、通院にほとんど介助を要しない。
2度日常生活、通院に部分的介助を要する。
3度日常生活に全面的介助を要し、独立では歩行起立不能。

出典:難病情報センター「パーキンソン病 診断基準・重症度分類」

ホーエン・ヤールⅠ〜Ⅱ度:情報収集を始める時期

ホーエン・ヤールⅠ〜Ⅱ度は、施設の情報収集を始める時期です。

Ⅰ度は症状が体の片側に、Ⅱ度は両側に出ている段階で、Ⅲ度になっても「日常生活に介助不要」とされています。
在宅生活が急に難しくなる段階ではないため、費用や入れる施設の種類を落ち着いて調べられる時期です。

【Ⅰ〜Ⅱ度でやっておくこと】
・本人の年金・貯蓄で払える月額の上限を確かめる
・住んでいる地域にパーキンソン病の方を受け入れる施設があるか調べる
・本人が40〜64歳の場合は、介護保険の特定疾病にあたることを確認する
・どこで暮らしたいか、本人の希望を元気なうちに聞いておく
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ホーエン・ヤールⅢ度:見学・申込みに動く時期

ホーエン・ヤールⅢ度になったら、施設の見学と申込みに動き始めます。

Ⅲ度は「姿勢反射障害あり」とされ、日常生活は介助なしで送れるものの、転びやすさが目立ち始める段階です。

特別養護老人ホーム(特養)などは、空きが出るまで待つ期間が生じることもあります。

Ⅲ度のうちに見学と申込みを済ませておけば、入居を急ぐ場面になっても慌てずに済みます。

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ホーエン・ヤールⅣ〜Ⅴ度:入居を決断する時期

ホーエン・ヤールⅣ〜Ⅴ度は、施設への入居を決断する時期です。

Ⅳ度は「歩行は介助なしにどうにか可能」、Ⅴ度は「介助なしにはベッド又は車椅子生活」と定義されている段階です。

食事・排せつ・入浴のたびに介助が必要になり、在宅では介護者が付きっきりで対応する場面が増えていきます。

特養も新たに入所する場合は原則として要介護3以上が条件のため、要介護度によっては入所先の候補に入ってきます。

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重症度の判定は医師が行います。本人が今どの段階にあたるかは、自己判断せずに主治医に確認してください。
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パーキンソン病の介護者の負担から考える施設に入れるタイミング

パーキンソン病の介護者の負担から見ると、次の3つの状態が施設に入れるタイミングの目安です。

  • 身体的な負担が増えてきた時
  • 精神的な負担が続き、イライラが収まらない時
  • 心身ともに限界を迎えた時

本人の重症度が軽くても、介護者の状態を理由に施設を検討して構いません。

身体的な負担が増えてきた時

夜間の排せつ介助や歩行の付き添いで体を痛め始めたら、施設を検討するタイミングです。

パーキンソン病では、動作緩慢や姿勢保持障害で動きがゆっくりになり、転びやすくなります。
本人の体を支える場面は日ごとに増え、在宅介護を続けるほど介護者の腰や膝への負担も大きくなっていきます。

【身体的な負担のサイン】
・夜中に何度もトイレの介助で起きている
・歩く時に後ろから体を支え続けている
・介護者の腰や膝に痛みが出ている
・介護者自身の通院が増えた

精神的な負担が続き、イライラが収まらない時

介護によるイライラや落ち込みが続き、本人にきつく当たる日が増えたら、施設を検討するタイミングです。

イライラの原因は、終わりの見えない介護そのものの疲れや、本人が思うように動いてくれないことなど、さまざまです。
パーキンソン病ではうつやアパシー(意欲の低下)も起こり、声をかけても動いてもらえないことがあります。

【精神的な負担のサイン】
・介護がいつまで続くのかを考えると気持ちが沈む
・本人の動作を待てずに腹が立つ
・眠っても疲れが取れない
・本人にきつい言葉をかけてしまう
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心身ともに限界を迎えた時

介護者が心身ともに限界を迎えた時は、本人の重症度にかかわらず入居を決断するタイミングです。

在宅介護では、介護者が倒れた時点で本人の介護を代わる人がいなくなり、本人と介護者の共倒れにつながります。

【限界のサイン】
・介護者が体調を崩して寝込んだ
・夜ほとんど眠れない日が続いている
・介護のために仕事を続けられなくなった
・介護者が通院・入院することになった
・本人に手を上げてしまった、または上げそうになった
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パーキンソン病の家族の日常の変化から考える施設に入れるタイミング

パーキンソン病の家族の日常の変化から見ると、次の4つの出来事が施設に入れるタイミングの目安です。

  • 転倒や骨折をした時
  • 服薬管理が難しくなった時
  • 飲み込みにくさ・誤嚥が増えた時
  • 幻覚や物忘れ、夜間の症状が出てきた時

どれも病気の進行とともに起こる変化で、家族だけで対応し続けるのが難しくなる出来事です。

日常の変化と施設を検討する理由
転倒・骨折家族が付き添えない時間帯の転倒を防ぎきれなくなる。
服薬管理決まった時刻の服薬を家族だけで守り続けるのが難しくなる。
誤嚥毎食の見守りを家族だけで担うことになる。
幻覚・夜間の症状夜中の対応が続き、介護者が眠れなくなる。

転倒や骨折をした時

転倒して骨折した時は、退院後の生活の場を施設も含めて見直すタイミングです。

パーキンソン病では、姿勢保持障害や、最初の一歩が踏み出しにくくなる「すくみ」によって転びやすくなります。
一度骨折すると入院中に歩く機会が減って筋力が落ち、自宅に戻ってからも転ぶ不安が続きます。

介護職員が常に近くにいる施設であれば、家族が付き添えない時間帯の転倒にも職員が対応できます。

服薬管理が難しくなった時(ウェアリングオフ・ジスキネジアの増加)

薬の飲み忘れや飲む時間のずれで動けない時間が増えたら、施設を検討するタイミングです。

パーキンソン病の薬は、飲んで2〜3時間すると効果が切れて動けなくなる「ウェアリングオフ」が起こることがあります。
さらに進行すると、体が勝手に動いてしまう「ジスキネジア」も出てきます。

決まった時刻の服薬が欠かせないため、家族が仕事などで家を空ける時間帯は管理が途切れがちです。

職員が服薬の時間を管理する施設に移れば、薬の飲み忘れや時間のずれを防げます。

飲み込みにくさ・誤嚥が増えた時

食事中にむせることが増えたら、誤嚥性肺炎を防ぐためにも施設を検討するタイミングです。

パーキンソン病では、食べ物が誤って気管に入る「誤嚥」によって肺炎を起こすことがあります。

食事のたびにむせていないかを見守るのは家族だけでは負担が大きく、見守れない食事の時間も出てきます。

食事の介助や見守りを職員が担う施設であれば、毎食の見守りを家族だけで抱える必要がなくなります。

幻覚や物忘れ、夜間の症状が出てきた時

幻覚や夜間の症状で介護者が眠れなくなったら、施設を検討するタイミングです。

パーキンソン病では、病気そのものや薬の影響で、幻視・幻覚や妄想が起こることがあります。
睡眠中に体が動いて大きな寝言を出す「レム期睡眠行動異常症」も、症状の1つです。

夜中の対応が続くと介護者は眠れず、日中の介護にも支障が出てきます。
夜間も職員がいる施設であれば、夜の対応を家族が一人で引き受けずに済みます。

パーキンソン病の家族の生活環境から考える施設に入れるタイミング

パーキンソン病の家族の生活環境から見ると、次の5つの変化が施設に入れるタイミングの目安です。

  • 指定難病の医療費助成や要介護認定の区分が変わった時
  • 在宅介護の費用が施設費用に近づいてきた時
  • 自宅のバリアフリー化に限界を感じた時
  • 家族構成や同居状況が変わった時
  • 希望の施設に空きが出た時

制度・費用・住まい・家族・空き状況の変化は、在宅介護を続ける前提が変わる出来事です。

指定難病の医療費助成や要介護認定の区分が変わった時

要介護度が上がった時や医療費助成の対象になった時は、入れる施設の選択肢が変わるタイミングです。

要介護度が上がるのは、本人に必要な介護の量が増えたことを示しています。
特養は新たに入所する場合、原則として要介護3以上が条件です。

指定難病の医療費助成は、ホーエン・ヤールⅢ度以上かつ生活機能障害度2度以上が対象です。
助成の対象になる段階は、日常生活や通院に部分的な介助が必要になる時期と重なります。

区分が変わると変わること
要介護3以上になった特養も入所先の候補に入る。
医療費助成の対象になった日常生活や通院に部分的な介助が必要な段階に入っている。

在宅介護の費用が施設費用に近づいてきた時

在宅の介護費用が施設の月額に近づいてきたら、施設への入居を検討するタイミングです。

在宅では、症状が進むにつれて訪問介護やデイサービスなどの利用が増え、介護費用の月額も上がっていきます。

費用の差が縮まれば、同じくらいの負担で、職員が常にいる環境で介護を受けられる場合も出てきます。

在宅と施設の比較
項目在宅施設
介護費用の月額平均5.3万円13.8万円
介護の担い手家族と在宅サービス施設の職員
夜間の対応主に家族施設の職員

出典:介護費用の月額平均は生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)

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自宅のバリアフリー化に限界を感じた時

手すりや段差解消の工事をしても転倒が減らない時は、住まいを施設に移すタイミングです。

パーキンソン病は少しずつ進む病気です。
工事をした時点では足りていても、すくみや姿勢保持障害が進むと再び転びやすくなります。

介護保険で使える住宅改修費は原則として生涯20万円までで、症状に合わせて何度も工事をするのは難しくなります。

段差のない造りや手すりを備えた施設に移れば、症状が進んでも住まいを作り直す必要がありません。

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家族構成や同居状況が変わった時

同居家族の転勤や入院、死別などで介護の担い手が変わる時は、施設を検討するタイミングです。

同居する家族が担っていた介護は、その家族がいなくなると、離れて暮らす家族が引き継ぐことになります。

仕事を続けながら通いで介護をするのは難しく、本人がひとりで過ごす時間も長くなります。

介護の担い手が変わる主な出来事
同居家族の転勤介護を担っていた家族が家を離れる。
同居家族の入院介護を担っていた家族が当面いなくなる。
配偶者との死別主に介護を担っていた人がいなくなる。

希望の施設に空きが出た時

希望していた施設から空きの連絡が来た時は、在宅の状況が落ち着いていても入居を検討するタイミングです。

特養や人気の施設は、申し込んでもすぐには入れず、空きが出るまで待つことがあります。

連絡を断ると次の空きを待つことになり、症状が進んでから入居先が見つからない状態になりかねません。

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パーキンソン病で周囲・専門家の声から考える施設に入れるタイミング

周囲や専門家の声から見ると、パーキンソン病の家族を施設に入れるタイミングの目安は次の4つの場面です。

  • 主治医から在宅の限界を指摘された時
  • ケアマネジャーや訪問看護師から施設を提案された時
  • 入退院時に病院の相談員から勧められた時
  • 親族や家族会など、周りの声を聞いた時

相談先ごとに見ている場面が違うため、どのような声が施設を検討する合図になるかを知っておくと判断しやすくなります。

相談先と施設を検討するタイミングの目安
相談先相談できること施設を検討する合図
主治医病状の進み方、在宅で続けられる医療の範囲自宅で必要な医療・介護を続けるのが難しいと言われた時
ケアマネジャー在宅サービスの組み合わせサービスを増やしても生活を支えきれないと言われた時
訪問看護師自宅での体調・服薬・食事の状況自宅での体調管理が難しくなっていると言われた時
病院の相談員(医療ソーシャルワーカー)退院後の生活の場、制度の使い方退院後に自宅へ戻るのは難しいと言われた時
親族・家族会外から見た本人の変化、同じ病気の家族の経験介護している家族が気づきにくい変化を指摘された時

主治医から在宅の限界を指摘された時

主治医から在宅での生活が難しいと言われた時は、入居を決断するタイミングです。

主治医は、診察を通して重症度や薬の効き方の変化を継続して見ています。
在宅の限界の指摘は、病状から見て、自宅で必要な医療や介護を続けるのが難しいという判断です。

判断のもとになるホーエン・ヤール重症度や生活機能障害度は、医療費助成の対象を決める指標でもあります。

ケアマネジャーや訪問看護師から施設を提案された時

ケアマネジャーや訪問看護師から施設を提案された時は、在宅サービスだけでは支えきれなくなっているサインです。

ケアマネジャーは在宅介護サービスの組み合わせを調整し、訪問看護師は自宅での体調や服薬の状況を直接見ています。
両者からの施設の提案は、サービスを増やしても自宅での生活を支えきれないという判断です。

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入退院時に病院の相談員から勧められた時

入院中に病院の相談員から施設を勧められた時は、退院後の生活の場を決めるタイミングです。

病院の医療ソーシャルワーカーは、入退院による療養環境の変化に伴う課題を予測し、早めに対応する役割を担っています。

入院前と同じ生活に戻れるかを専門の立場で見立てたうえでの提案のため、自宅に戻るか施設に移るかを決める節目になります。

親族や家族会など、周りの声を聞いた時

親族や同じ病気の家族から施設を勧められた時は、家族で入居を話し合うタイミングです。

毎日介護をしている家族は、本人の衰えや自分の疲れに気づきにくくなります。
たまに会う親族は、本人や介護者の変化を外から見て気づきやすい立場です。

全国パーキンソン病友の会には、約5,908名(2025年4月現在)の患者と家族が参加しています。

同じ病気の家族の経験は、本人の症状が今後どう進むかを知り、施設を検討する時期を考える材料になります。

パーキンソン病の方が施設に入るのを嫌がる時の対処法

パーキンソン病の方は認知症の方とは違って意識がハッキリしている方がほとんどなので、介護施設に入ることを伝えると嫌がられることがほとんどです。

そこで、パーキンソン病の方が施設に入るのを嫌がった時の対処法について解説していきます。

パーキンソン病の方が施設を嫌がる理由

パーキンソン病の方が施設を嫌がる理由としては、「家族に捨てられた」と感じたり「家族は自分のことを邪魔ものだと思っている」という被害者意識からくる不安感や「住み慣れた家で最期まで暮らしたい」という環境変化を嫌がる気持ちがあります。

内閣府の調査では、親が施設に入りたがらない理由として「住み慣れた自宅で生活を続けたいから」が85.6%、「施設で他人の世話になるのは嫌だから」が21.8%、「他人との共同生活をしたくない」からが21.7%と、環境変化を嫌がる気持ちが大きいことがあるでしょう。

また、パーキンソン病の方の場合は初期症状としては歩くのが遅くなったり、手足の震え、筋肉が固くなるなど日常生活に支障がそこまで大きく出ない症状の場合もあるので「まだ自分は大丈夫」という気持ちから施設を嫌がることも多くあります。

パーキンソン病の方が施設を嫌がる時の対処法

パーキンソン病の方が施設に入るのを嫌がった時は次の方法で対処してみましょう。

子どもの愛情を伝える

パーキンソン病の方が施設に入るのを嫌がっている場合は、先ず子供からの愛情を伝えて話し合いを行いましょう。

理由としては、親からするとやはり子供から見捨てられたと不安を感じて、入所を拒んでいることが多いからです。

例えば、親に対して「いつまでも元気でいてほしいから施設に入所してほしい」と伝えたり、「安心して暮らしてもらいたい」と伝えることによって、決して見捨てるわけではないのだということを伝えることも有効です。

したがって、親が子供から見捨てられたと感じて入所を嫌がっている可能性がある場合は子供の愛情を伝えて説得してみましょう。

第三者から話をしてもらう

親が「自分はまだ大丈夫」と考えて施設への入所を拒んでいる場合は、介護者ではなく第三者から伝えてもらうというのも有効な方法です。

というのも、仮にパーキンソン病の親を子供が介護している場合は、やはり親は子供に対してできない部分を見られることに羞恥心を感じることも多いので、見栄を張る意味で「まだできる」と言ってしまうことも多くあります。

そのため、医師やケアマネージャー、普段会うことのあまりない親族などの第三者が状況を客観的に伝えて、在宅介護が難しいことを話してもらうのも一つの手です。

親が「まだ大丈夫」と見栄を張っている場合は、第三者から冷静に伝えることも重要だと言えるでしょう。

ショートステイで慣れてもらう

親がどうしても嫌がる場合は、ショートステイを利用して徐々に慣れてもらう方法があります。

というのも、高齢の親はまだ介護施設を集団でケアされる場所としてネガティブなイメージを持っていることがあります。そのため、実際にショートステイで1日から短期入所することでパーキンソン病の方が感じている施設と現状のギャップを解消することが出来るかもしれません。

施設に対して悪いイメージをもって入所を拒んでいる場合はショートステイで徐々に慣れてもらうという方法もあるのです。

パーキンソン病の方を施設に入れる際のポイントと注意点

最後に、パーキンソン病の方がを施設に入れる時のポイントと注意点について紹介していきます。

施設を選ぶ時のポイント

パーキンソン病の方を施設に入れる時のポイントは次の5つです。

  1. 例え歩行がゆっくりでも見守ってくれる施設
  2. 薬の効果に合わせて、食事や入浴などの生活リズムを合わせられる
  3. 姿勢保持障害に対応するためのバリアフリー、段差のない施設
  4. 入居者とのレクリエーションが豊富な施設
  5. 運動療法を取り入れてリハビリが豊富な施設

基本的にはパーキンソン病の受け入れ可能な老人ホームであれば上の条件を揃えていますが特に注意したいのは、①の歩行がゆっくりでも見守ってくれる施設です。

というのも、介護施設によっては介護の効率を上げるために車椅子で介護をする施設もありますが、少しでも歩行訓練を行いパーキンソン病の進行をおくらせることの方が重要です。

傍から見ると放置されているように見えるかもしれませんが、介護士がしっかりと見守ってくれている施設を選ぶようにしましょう。

施設を選ぶ際の注意点

パーキンソン病の方を施設に入れる際の注意点としては、認知症を併発した時に認知症状への対応をしてくれるか事前に確認しておくことです。

パーキンソン病の症状として鬱傾向がみられたり、運動緩慢によって運動習慣が無くなったりするとやはり認知症の併発リスクが高まります。

介護施設では認知症患者の方で暴言や暴力など周囲の入居者に迷惑をかけるリスクがある場合は強制退去となることもあるので、事前に認知症の受け入れをしているかどうかを確認することが重要です。

したがって、パーキンソン病の方を施設に入れる際は事前に認知症の受け入れをしているかどうか確認するようにしましょう。

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この記事のまとめ

パーキンソン病の家族を施設に入れるタイミングは、次の5つの視点から判断します。

  • 本人の重症度:ホーエン・ヤールⅠ〜Ⅱ度で情報収集、Ⅲ度で見学・申込み、Ⅳ〜Ⅴ度で入居を決断
  • 介護者の負担:身体の痛み、イライラが続く状態、心身の限界
  • 日常の変化:転倒・骨折、服薬管理、誤嚥、幻覚や夜間の症状
  • 生活環境:要介護度や医療費助成、費用、住まい、家族構成、施設の空き
  • 周囲・専門家の声:主治医、ケアマネジャーや訪問看護師、病院の相談員、家族会

本人が施設を嫌がる時は、子どもの愛情を伝える、第三者から話してもらう、ショートステイで慣れてもらうといった方法があります。
施設を選ぶ時は、歩行の見守りや服薬に合わせた生活リズム、認知症を併発した時の受け入れに対応できるかを確認します。

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