介護老人保健施設(以下、老健)は、介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すことを目的とした介護施設です。
そのため、老健への入所を検討されている方の中には、「老健って何を以て在宅復帰できるか決めているの?」という疑問を持っている方もいることでしょう。
本記事では、そのような方に向けて、老健の在宅復帰の要件について解説していきます。
加えて、老健の在宅復帰までの流れについてもご紹介します。
現在老健への入所を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

【この記事のまとめ】
- 老健の在宅復帰の要件は、入所先の老健施設より、退所後に居宅での生活が可能と認められることです。
- 老健の在宅復帰までの流れは、入所継続検討会議、退所前訪問指導といった7つのステップに分かれます。
老健の在宅復帰要件は?
老健の在宅復帰の要件は、入所先の老健施設より、退所後に居宅での生活が可能と認められることです。
4)介護老人保健施設は、入所者の心身の状況、病状、その置かれている環境等に照らし、その者が居宅において日常生活を営むことができるかどうかについて定期的に検討し、その内容等を記録しなければならない。
5)前項の検討に当たっては、医師、薬剤師、看護・介護職員、支援相談員、介護支援専門員等の従業者の間で協議しなければならない。
参考:厚生労働省「介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準」第四章 第八条 第四項、第五項
上記の通り、老健では、医師、薬剤師、看護・介護職員、支援相談員、介護支援専門員等の従業者の間で、入所者の在宅復帰可否を検討する検討会等を実施することが定められています。
個別具体の在宅復帰の要件は、施設によっても異なりますが、一般的には、以下のような観点に基づいて判断されるものと考えとくとよいでしょう。
在宅復帰可否を判断する観点 | 詳細 |
入所者の健康状態 | 医師や看護師による評価や意見に基づき、入所者の健康状態が安定していると言えるか |
自立した日常生活ができる能力 | 在宅生活を維持するために、入浴、食事、排泄といった基本的な動作について、一定程度自立して行えるだけの能力があるか |
家族や介護者のサポート | 入所者の在宅復帰を支援する家族や介護者のサポートが十分に整っているか |
安全な居住環境 | 入所者が在宅復帰後も安全に生活できるよう、住宅環境の改修、設備の整備が十分になされているか |
サービス提供の計画 | 在宅復帰を支援するためのサービス提供計画が立てられているか |
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老健の在宅復帰までの流れは?
老健の在宅復帰までの流れは、上記の通り7つのステップに分かれます。
- 入所継続検討会議
- 退所前訪問指導(サービス調整)
- 退所前訪問(お試し外泊)
- 退所前担当者会議
- 退所日の決定
- 在宅復帰
- 退所後訪問指導
入所検討継続会議のほか、ケアマネジャーと支援相談員が自宅を訪問し、退所後に必要なサービスを検討したり、お試し外泊を通じて、入社とその家族が生活場面で想定される実動作を体験したりして、在宅復帰の可否が総合的に判断されることを覚えておきましょう。
そのほか、老健の在宅復帰までの流れについてより詳しく知りたいという方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。

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老健の在宅復帰要件に関するよくある質問(介護職の方向け)
さいごに、介護職に従事されている方や介護職に関心のある方に向けて、老健の在宅復帰要件に関するよくある質問にお答えしていきます。
老健の在宅復帰支援機能加算とは?
老健の在宅復帰支援機能加算とは、老健の入所者が、退所後に住み慣れた在宅での生活を送ることができるよう、施設と在宅の各担当者が情報を提供し、支援を行った際に算定される加算のことを指します。
参考:厚生労働省「介護老人保健施設(参考資料)」「介護老人保健施設の報酬・基準について」
老健の在宅復帰支援機能加算の算定要件は?
老健の在宅復帰支援機能加算の算定要件は、以下の通りです。
- 在宅復帰率が30%以上を示すこと(入所期間が1ヵ月を超える者であり、当該施設での死亡者は除く)
- 退所者が退所後30日以内に、施設の従事者が退所者の居宅を訪問し、担当ケアマネージャーから1ヵ月以上在宅で生活できる見込みであることを確認し、記録すること
- 入所者の家族との連絡調整を行い、入所者が利用を希望する居宅介護支援事業者に対して、当該入所者に係る居宅サービスに必要な情報の提供、退所後の居宅サービスの利用に関する調整を行っていること
参考:厚生労働省「介護老人保健施設(参考資料)」「介護老人保健施設の報酬・基準について」
老健の在宅復帰率の計算方法は?
老健の在宅復帰率の計算方法は、「6か月間の退所者数の合計÷在宅に復帰した者の数」となります。
参考:厚生労働省「介護老人保健施設(参考資料)」「介護老人保健施設の報酬・基準について」
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まとめ
本記事では、老健の在宅復帰の要件について解説していきました。
在宅復帰の可否は、入所継続検討会議を含め、施設長及び施設スタッフによって総合的に判断されるということを覚えておきましょう。
本記事が、あなたが老健への入所を検討する上での助けとなれば幸いです。
老健の在宅復帰の要件は、入所先の老健施設より、退所後に居宅での生活が可能と認められることです。詳しくはこちらをご覧ください。
老健の在宅復帰までの流れは、①入所継続検討会議、②退所前訪問指導(サービス調整)、③退所前訪問(お試し外泊)、④退所前担当者会議、⑤退所日の決定、⑥在宅復帰、⑦退所後訪問指導、といった7つのステップに分かれます。詳しくはこちらをご覧ください。