• 親の介護
  • 【公開日】2023-09-06
  • 【更新日】2026-06-03

遠距離介護の帰省頻度はみんなどのくらい?アンケートから分かったペースや費用を紹介!

遠距離介護の帰省頻度はみんなどのくらい?アンケートから分かったペースや費用を紹介!

遠距離介護で実家へ帰省する頻度は、どのくらいが適切なのでしょうか。

仕事や家庭との両立、移動のための交通費・体力的な負担を抱えながら、「帰省が多すぎるのではないか」「もっと頻繁に顔を出すべきではないか」と悩む方は少なくありません。

ケアスル 介護が実施した独自調査によると、遠距離介護の経験がある方のうち「週1〜3回程度」帰省している方が47.9%と最多であり、全体の9割以上が最低でも月1回以上は帰省していることが分かりました。

また、1往復の交通費が「5,000円未満」と答えた方が67.1%と最も多く、近距離から帰省している方が大半を占めている実態も明らかになっています。

本記事では、こうしたアンケート調査の詳細データをもとに、帰省頻度の実態と交通費の目安をご紹介します。あわせて、看護師でもある専門家・菅原さんが語る「帰省頻度を考えるうえで大切な2つのポイント」帰省頻度を無理なく減らすための方法から実際に遠距離介護から呼び寄せ介護に切り替えた方の体験談についても解説しています。

「今の帰省頻度は自分の生活を圧迫していないか」とお悩みの方や、遠距離介護を長く続けるためのヒントをお探しの方は、ぜひ参考にしてください。

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遠距離と帰省頻度に関するアンケート結果概要

アンケートにて、現在または介護していた時の状況を伺うと、「介護施設に入居」が約35%「在宅介護」が約32%「遠距離介護」が約29%という結果となりました。

「遠距離介護」と回答された方に介護のための帰省頻度を質問すると、「週1~3回程度」が約47%で最も多く、全体の9割以上が、最低でも月に1回以上は介護のために帰省していることが判明しました。

「遠距離介護」と回答された方に1往復にかかる費用(交通費)を伺うと、最も回答が多かったのは「5,000円未満」の約67%でした。

普段介護に関する知識をどこから得ているか質問すると、74.8%の方が「ケアマネジャー」に尋ねていることが分かりました。

遠距離と帰省頻度に関するアンケート結果の詳細

続いて、各アンケートの内容とその結果をそれぞれ紹介します。

Q1. 現在の介護の状況(または、介護していた時の状況)を教えて下さい

事前アンケートで「介護経験がある」と回答された方に対して、現在の介護の状況(または、介護していた時の状況)について伺いました。

なお、「遠距離介護」については個々人により遠距離介護の考え方が異なるため、所要時間ごとに回答項目を別に設けました。

回答が最も多かったのは「介護施設に入居」の34.8%であり、次に「在宅介護」の32.4%が並ぶ

 

回答内容 回答人数
介護施設に入居

87(34.8%)

在宅介護

81(32.4%)

遠距離介護(1時間未満の距離)

48(19.2%)

遠距離介護(1~3時間未満の距離)

18(7.2%)

遠距離介護(3時間以上の距離)

7(2.8%)

その他

9(3.9%)

介護経験がある方にアンケートした結果、回答が最も多かったのは「介護施設に入居」の34.8%であり、次に「在宅介護」の32.4%が並ぶ結果となりました。

また「遠距離介護」と回答した方の合計は73名(29.2%)いることから、約3人に1人が遠距離介護を行っていることが判明しました。

近年、介護を遠距離で行う方は増えつつあります。厚生労働省の「2019年国民生活基礎調査」によると、別居の家族が介護を行う割合は2016年に12.2%、2019年に13.6%に増えています。

在宅介護、遠距離介護のいずれにおいてもメリット・デメリットがあるため、被介護者の身体状況や家族の事情などを踏まえて選択することが大切と言えます。

なお、「その他」と回答された方には、以下のようなケースがありました。

病院

ホスピス

ホスピスとは、病気やその治療に伴う苦痛の緩和や穏やかな最後を迎えるためのサポートを行う施設であり、一般的にはがんやエイズにより余命宣告を受けた方が対象となります。

病院と異なり、病気の治療や延命措置などのケアを行わないことや、面会に制限がないなどの特徴があります。ホスピスと病院では目的が異なるため、本人の希望や身体状態に最適な施設を検討することが大切と言えます。

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Q2. 遠距離介護の際、介護のためにどれくらいの頻度で帰省しましたか?

Q1で「遠距離介護」と回答された方に対して、介護のためにどれくらいの頻度で帰省したのかを伺いました。

介護のための帰省頻度として最も多かったのは「週1~3回程度」の47.9%であり、半数以上の方が最低でも週に1回は介護のために帰省している

回答内容 回答人数
ほぼ毎日

10(13.7%)

週1~3回程度

35(47.9%)

月1~3回程度

21(28.8%)

2~3回月に1回

7(9.6%)

介護のための帰省頻度として最も多かったのは「週1~3回程度」の47.9%であり、半数以上の方が最低でも週に1回は介護のために帰省していることが分かりました。

順に「月1~3回程度」(28.8%)、「ほぼ毎日」(13.7%)という結果となり、全体の9割以上が、最低でも月に1回以上は介護のために帰省していることが見受けられました。

ただし、アンケート結果はあくまでも目安であるため、親の介護度や交通の便などに応じて、無理のない範囲で帰省することが大切です。

遠距離介護の移動にかかる所要時間と帰省頻度の関係をまとめると、以下のグラフのようになります。

遠距離介護の移動にかかる所要時間と帰省頻度の関係

遠距離介護を行う事情は様々であるため、介護サービスや見守りサービスなどを活用して、無理のない範囲で帰省頻度を決めましょう。

Q3. 遠距離介護の際、1往復にかかる費用(交通費など)を教えて下さい

さらに、Q1で「遠距離介護」と回答された方に対して、1往復にかかる費用(交通費)などを伺いました。

遠距離介護を行っている方のうち、1往復にかかる費用として最も回答が多かったのは「5,000円未満」の67.1%

回答内容 回答人数
5,000円未満

49(67.1%)

5,000円~1万円未満

11(15.1%)

1万円~3万円未満

9(12.3%)

3万円~5万円未満

4(5.5%)

遠距離介護を行っている方のうち、1往復にかかる費用として最も回答が多かったのは「5,000円未満」の67.1%でした。

親の自宅まで車や自転車で行ける距離であれば金銭的負担は少ないです。例えば、Q2で介護のための帰省頻度が「ほぼ毎日」である10名全員が、交通費は「5,000円未満」と回答しています。

一方で、遠方である場合は飛行機や公共交通機関を利用しなければならず、金銭的な負担は大きい方もおります。

なお、遠距離介護の移動にかかる所要時間と往復費用の関係をまとめると、以下のグラフのようになります。

遠距離介護の移動にかかる所要時間と往復費用の関係

親が住む地域と自宅を往復するまでに数万円掛かってしまう、移動が1日がかりになってしまうなど、帰省したくても帰省できないとお悩みの方は少なくありません。場合によっては夫婦や親族で考え方が一致せず、口論になってしまうケースもあります。

また頻度が多すぎるあまり、体調を崩したり、仕事に支障が出ては元も子もありません。遠距離介護に悩み始めたら、一度呼び寄せ(在宅介護)や介護施設への入居を検討してみましょう。

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Q4. 介護の知識(利用できるサービスや日常的な困りごとの解決策など)を、普段どこから得ていますか?(複数回答可)

最後に、アンケート対象者全員に対して、普段介護に関する知識(利用できるサービスや困りごとの解決策など)をどこから得ているか伺いました。アンケートの結果、介護の知識を得るために74.8%の方が「ケアマネジャー」に尋ねている

回答内容 回答人数(複数回答可)
ケアマネジャー

187(74.8%)

医者・病院

80(32.0%)

家族・親族

58(23.2%)

インターネット

56(22.4%)

地域包括支援センター

53(21.2%)

市役所などの公的機関

41(16.4%)

知り合い

38(15.2%)

ソーシャルワーカー

30(12.0%)

書籍・雑誌

18(7.2%)

民間企業の相談窓口

8(3.2%)

その他

2(0.8%)

アンケートの結果、介護の知識を得るために74.8%の方が「ケアマネジャー」に尋ねていることが分かりました。

ケアマネジャーとは、介護を必要としている人が自立した日常生活を送るために必要な専門知識や技術を有する者であり、ケアプランの作成や事業書との調整、利用者や家族の介護の相談対応を行います。

そのため、介護に関する困りごとを解決したいと考えたら、真っ先に思い浮かべるのがケアマネジャーであると言えるでしょう。

次に多いのが、「医者・病院」(32.0%)、「家族・親族」(23.2%)、そして「インターネット」(22.4%)が並んでいます。

介護は本来、知識や経験がないと非常に大変なものです。ケアスル 介護では、ユーザーに寄り添うサービスとして正確な情報や調査結果をオンラインで提供しています。

なお、「その他」にチェックされた方からは、以下のような回答を頂きました。

自分で考えて

介護施設のスタッフさん

ここで提示した選択肢以外にも、匿名で介護に関する相談ができるシルバー110番#8080や介護施設の入居に関して相談できる施設探し代行サービスがあります。

また、ケアスル 介護には専任のケアアドバイザーが常駐しているので、介護施設の費用や入居も踏まえた相談をしたい場合はぜひ一度相談してみてください。

  • 施設に入ろうか悩んでいる
  • お金がどのくらいかかるのか知りたい

くらいの疑問でも構いませんので、ケアアドバイザーに相談してみると解決に向けた一歩を進めるかもしれません。

【専門家に聞いた】遠距離介護の帰省頻度を考えるときのポイント

看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんに、遠距離介護とその帰省頻度についてお話を伺いました。

遠距離介護の帰省頻度を考えるときには、主に以下の2つのポイントから考えるとよいといいます。

  • 「本人の生活変化」から帰省頻度を考える
  • 「自分の生活に影響が出ていないか」から帰省頻度を考える

それぞれ詳しく解説していきます。

「本人の生活変化」から帰省頻度を考える

菅原さんによると、遠距離介護の帰省時に最も重要なのは、離れて暮らす親の「生活が破綻していないか」を直接目で見て確認することです。

菅原さん_インタビュー
看護師であり様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さん
株式会社ナースビジョン 菅原さん

たまにご実家に帰省された際、一番気をつけて見ていただきたいのは、やはり親御さんの「認知症の進行具合』『生活が破綻していないか』という点ですね。
具体的には、今まで綺麗に整理整頓されていたのに片付けができなくなっていたり、郵便物が溜まっていたり、冷蔵庫の中の食べ物が腐っていたりといった、普段と違う様子が家の中に現れていないかを確認してください。
自立した生活が難しい様子であれば、介護の頻度や外部サービスの活用などを検討した方がよいかもしれません。

自立した生活が難しくなっている場合、遠距離介護では万が一のことがあったときにすぐ助けられない可能性が高いです。そのため、しっかりと日常生活ができている様子かどうか帰省時に見極めておく必要があります。

自立した生活が難しくなっているのであれば、帰省頻度を増やす、介護サービスを利用するといった工夫が必要になるでしょう。

「自分の生活に影響が出ていないか」から帰省頻度を考える

介護者が自身の生活を犠牲にしてまで頻繁に帰省し介護に追われる状況は、結果として自身の疲弊を招き、家族関係を悪化させる原因になってしまいます。

菅原さんによると、心身をすり減らしてまで介護を続けることはないとしています。

株式会社ナースビジョン 菅原さん
ご家族様が介護に時間を取られてご自身の時間がなくなってしまったり、疲労からイライラしてしまったりするような状況は、やはり避けるべきだと考えています。
しんどくなってしまうと、帰省したときも気持ちよくコミュニケーションが取れなくなるのではないでしょうか。
遠距離の介護がつらく生活にも影響が出ているのであれば、介護サービスを使い帰る頻度を減らすことをおすすめします。

「自分が行かなければ」という責任感や罪悪感は手放しましょう。

有給休暇の枯渇や交通費による家計の圧迫など、ご自身の生活基盤が崩れる前に介護サービスを使うといった工夫をしましょう。

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遠距離介護の帰省頻度を減らす方法

『ケアスル 介護 独自調査レポート 2026』によれば、遠距離介護の経験がある方のうち、帰省頻度を減らす工夫として最も多く上がったのは「介護サービスの利用回数を増やす」(32.9%)でした。

次いで、現地にいる人への協力依頼(25.5%)、ビデオ通話などによる安否確認(21.5%)と続いています。

 

遠距離介護で帰省頻度を減らすためにした工夫

回答内容 回答人数
介護サービスの利用回数を増やす 49(32.9%)
現地にいる人への協力依頼 38(25.5%)
通院や手続きなどを1回の帰省で行う 37(24.8%)
特に工夫はしていない 33(22.2%)
ビデオ通話等によるこまめな安否確認 32(21.5%)
見守りカメラやスマートセンサーの活用 29(19.5%)
日用品・食材の定期配送の利用 25(16.8%)
ケアマネ等との面談をオンラインにする 18(12.1%)
お金の管理の自動化 16(10.7%)
その他 1(0.7%)

本章では、同アンケート調査で回答の多かった、「介護サービスの利用回数を増やす」「現地にいる人への協力依頼」「通院や手続きなどを1回の帰省で行う」について詳しく解説していきます。

介護サービスの利用回数を増やす

遠距離介護において帰省頻度を減らす最も確実な方法は、訪問介護やデイサービスなど「介護サービス」の利用回数を増やすことです。

日常的なサポートをプロに任せることで、家族が直接赴く必要性を最小限に抑えられます。

増やすことで負担軽減につながるサービスの例
訪問介護(ホームヘルプ) 掃除、洗濯、買い物などの「生活援助」や、入浴・排泄などの「身体介護」を任せることで、家族が帰省して家事を行う負担を減らします。
通所介護(デイサービス) 外出の機会を増やして日中の安全を確保するとともに、スタッフによる健康チェックや入浴サポートを定期的に受けられます。
配食サービス 介護保険外のサービスも併用し、栄養バランスの取れた食事を届けてもらうことで、食事面での不安と調理の手間を解消します。

遠距離介護では、離れて暮らす家族がすべてのケアを担うことは物理的に不可能です。

日常の些細な困りごとや家事支援を介護サービスで補うことで、「掃除や作り置きのためだけに毎週末帰省する」といった事態を防ぐことができます。

「介護は家族がやるべき」という固定観念を捨て、利用できるサービスを最大限に活用してプロの介入を増やすことが、遠距離介護を破綻させないための鉄則です。

サービスの利用回数を増やす場合はケアプランの変更が必要になります。まずは担当のケアマネジャーに現状の負担を相談し、介護保険の「区分支給限度額」の範囲内でどのように回数を増やせるか検討してもらいましょう。

現地にいる人への協力依頼

親の近くに住んでいる親戚や兄弟、あるいは信頼できる近隣住民など、現地にいる「人の目」を頼り、協力を仰ぐことも非常に有効な手段です。

依頼先とお願いする内容の例
近くに住む親戚・兄弟 緊急時の駆けつけや、定期的な顔出し。役割分担を明確にし、「遠方の自分はお金の管理、近隣の親族は日々の様子見」などと決めておくとスムーズです。
近隣住民・町内会 「郵便物が溜まっていないか」「夜になっても電気がつかない日はないか」など、日常生活における異変の早期発見と連絡をお願いします。
担当の民生委員 定期的な訪問や声かけを通じた見守り。地域に根ざした活動をしているため、困りごとがあった際に行政の窓口へと繋いでもらえます。

帰省した際には、ご近所や親戚へ必ず挨拶に赴き、「遠方から介護をしている事情」と「家族の緊急連絡先」を共有しておくことが重要です。

いざという時に現地の様子をすぐ確認してもらえるネットワークがあるだけで、離れて暮らす家族の精神的な負担と確認のためだけに急遽帰省する回数を減らせるでしょう。

家族だけで介護を抱え込まず、地域社会や親族の協力を得て「チームで見守る」体制を構築することが、安心感と帰省頻度の削減につながります。

近隣住民への依頼は、あくまで「異常があった際の連絡」にとどめてください。直接的な介護や頻繁な生活の世話を要求することは、ご近所トラブルや相手の過度な負担につながるため厳禁です。

通院や手続きなどを1回の帰省で行う

帰省の回数自体を減らすためには、1回の帰省でできる限りの用事をまとめて済ませる「スケジュールの集約」が必要になります。

計画的に動くことで、交通費や移動にかかる時間を大幅に節約できるでしょう。

1回の帰省に集約すべきタスクの例
医療機関への通院同行 複数の病院にかかっている場合は、診察日を同日や連日にまとめられないか、主治医や受付にあらかじめ相談・調整しておきます。
ケアマネジャーとの面談 帰省のタイミングに合わせて担当者会議や面談を設定してもらい、対面での状況確認と今後のケアプランのすり合わせを一気に済ませます。
行政・金融機関の手続き 役所の介護保険窓口での手続きや、銀行口座の管理・引き落とし設定など、平日日中でないと対応できない用事をリストアップして一気に回ります。
住環境の整備 電球の交換、季節家電の出し入れ、不用品の処分など、高齢者だけでは難しい力仕事や家のメンテナンスをまとめて行います。

事前に「今回の帰省でやることリスト」を作成し、面談や通院など必要なことを1回で済ませられるスケジュールを組むことで帰省する頻度を減らすことができます。

有給休暇や会社の介護休暇制度を戦略的に取得し、「数日間の滞在で数ヶ月分の必須タスクを完了させる」という意識で動きましょう。

無計画に何度も往復するのではなく、目的を明確にした「密度の濃い帰省」とすることで、仕事や自分の生活への影響を最小限に抑えることができます。

【体験談】遠距離介護をやめたきっかけは?

本章では、実際に遠距離介護から呼び寄せての介護に変更した方のインタビューをご紹介します。

今回インタビューに対応してくださった方が遠距離介護をやめた理由は、父が一人で生活することに対して不安が強まったからとのことでした。

実際に遠距離介護をされている方でその限界を感じられている方は、インタビュー内容も参考に今後どのように介護をするか決めていきましょう。

父親の転倒事故と車の運転への執着から「呼び寄せ介護」を決断

インタビュー_STさん

【体験談インタビュー】
インタビュー情報(クリックして開く)
・実施日:2026年4月
・形式:オンラインインタビュー
・お名前:STさん
・性別:男性
・年齢:43
・職業:会社員
・居住地:栃木県
・介護の状況:広島から茨城への遠距離介護(片道8時間)を経て、父親を呼び寄せ介護に変更。

STさん:私が遠距離介護をやめて、自分の住む地域の近くへ父を呼び寄せた一番のきっかけは、父の転倒事故でした。

夜中に2回も転んでしまってなかなか一人で起き上がれなかったり、外で転んでしまった時にたまたま通りがかった人に助けていただいたりということが実際に起きたんです。

STさん:その知らせを受けた時、「今のままじゃちょっとまずいな」と痛感しました。

距離が離れていると、何かあった時にすぐ駆けつけて対応することができないため、近くでサポートできる体制を整えたいと強く思うようになっています。

STさん:もう一つの大きな理由は、父の車の運転への強い執着です。

確かに実家の周辺は車がないと不便な地域なのですが、父はどうしても「車に乗りたい」と言って聞き入れませんでした。今の父の身体状態で運転を続ければ、絶対に事故を起こすのは目に見えている状況だったんです。

STさん:何より一番最悪なのは、事故を起こして他の方を傷つけてしまうことだと考えていました

このままでは取り返しのつかない事態になりかねないという強い危機感が、最終的に父を呼び寄せる決断をしたすごく大きな理由ですね。

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まとめ

遠距離介護を長期間継続するためには、初期段階で無理のない帰省頻度を設定する対応が極めて重要です。

【遠距離介護を継続するための鉄則】

  • 帰省時は現地でしかできない最優先タスク(ケアマネジャーとの面談や環境確認)に絞る
  • 介護保険サービスやICTツールを最大限活用し、日常のケアを専門家に委ねる
  • 交通費の出所は親の資産から捻出するルールを確定し、割引・助成制度を使い倒す
  • 介護者自身の生活(仕事・家庭)を犠牲にしない明確なラインを設定する
  • 限界を迎える前に、介護施設の紹介サービスを利用する

親と介護者の居住距離や親の要介護度が変化すれば、適切な帰省頻度も必ず変化します。親の安全確保と介護者自身の生活維持を両立させるためには、専門家の支援が不可欠です。

不安を感じた際は直ちに担当のケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談を実施してください。

プロの力を借りる対応は決して介護の放棄ではなく、親の安全と介護者の人生を守るための最も合理的で正しい選択です。

在宅介護に限界を感じる前に、次のステップとしての施設入居を視野に入れる行動が危機回避につながります。

本記事で解説したポイントを実践し、親と介護者の双方が安心できる遠距離介護の体制をつくっておきましょう。

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