親の一人暮らしが心配になって住まいを探し始めると、「サ高住」と「老人ホーム」が並んで候補に挙がります。
サ高住は元気な人向けと聞くものの、要介護になったら住み続けられるのかが気になる方もいるはずです。
老人ホームにも住宅型有料老人ホームや介護付き有料老人ホームがあり、サ高住とどこが違うのか見えにくくなっています。
費用もサービスも暮らし方も違いが分からないままでは、親に合う住まいを絞り込めません。
この記事では、サ高住・住宅型有料老人ホーム・介護付き有料老人ホームの3つを比べます。
入居条件や費用、サービス、生活の自由度などの項目ごとに、表で違いを確認できます。

サ高住と老人ホームの違いを一覧表で比較
老人ホームのうち、サ高住と比べられることが多いのは住宅型有料老人ホームと介護付き有料老人ホームです。
- サ高住=見守りと生活相談が付いた、高齢者向けの賃貸住宅
- 住宅型有料老人ホーム=食事などの生活支援が付き、介護は外部のサービスを使う老人ホーム
- 介護付き有料老人ホーム=施設のスタッフが介護まで提供する老人ホーム
※月額費用の中央値はケアスル 介護の掲載施設データ(2026年10月集計)です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは
サ高住は、安否確認と生活相談のサービスが付いた、バリアフリー構造の賃貸住宅です。
登録基準では、状況把握サービスと生活相談サービスの提供が求められています。
出典:サービス付き高齢者向け住宅の登録制度(国土交通省・厚生労働省)
サ高住には、介護サービスが付かない一般型と、介護サービスが付いた介護型があります。
本記事では、多数を占める一般型を前提に比較します。
有料老人ホームとは
介護付き有料老人ホームは、介護が必要になっても施設の中で介護を受けながら暮らせる老人ホームです。
住宅型有料老人ホームは、食事を中心とした生活支援を施設に任せ、介護は自分で選んだ外部のサービスを使う老人ホームです。
サ高住との違いを一言でいうと、サ高住が「住まいを借りる」のに対し、有料老人ホームは「サービス付きの施設を利用する」点です。
介護付き有料老人ホームは、介護保険の「特定施設」の指定を受けた施設です。

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サ高住と老人ホームの定義・位置づけの違い
3つの違いは、「住まい」か「施設」か、介護をどこまで任せられるかにあります。
- サ高住=自宅に近い暮らしを続けるための、見守り付きの住まい
- 住宅型有料老人ホーム=暮らしの手間を任せられる、生活支援付きの老人ホーム
- 介護付き有料老人ホーム=介護が必要になっても暮らし続けられる、介護体制の整った老人ホーム
サ高住の定義・位置づけ
サ高住は、高齢者向けの賃貸住宅という位置づけです。
スタッフが毎日の安否を確認し、困りごとの相談にも乗ってくれます。
一方で、食事や介護は「必要な分だけ自分で頼む」のが基本です。
一人暮らしに不安はあるものの、身の回りのことは自分でできる方の住み替え先として選ばれています。
住宅型有料老人ホームの定義・位置づけ
住宅型有料老人ホームは、生活支援付きの老人ホームという位置づけです。
食事を中心とした生活支援を受けられるため、家事の負担が減ります。
介護が必要になったら、訪問介護やデイサービスを自分で選んで契約します。
自宅で使っていた介護サービスを、入居後も続けて使えるのが特徴です。

介護付き有料老人ホームの定義・位置づけ
介護付き有料老人ホームは、介護まで受けられる老人ホームという位置づけです。
入浴や排せつの介助、夜間の見守りまで、施設のスタッフが対応します。
介護が重くなっても住み替えずに暮らしやすい点が、ほかの2つとの大きな違いです。

サ高住と老人ホームの入居条件の違い
入居条件は、サ高住と住宅型有料老人ホームがほぼ同じで、介護付き有料老人ホームは要介護の方が中心です。
- サ高住=60歳以上。自立〜要介護度の軽い方が中心
- 住宅型有料老人ホーム=60〜65歳以上。自立〜要介護度の軽い方が中心
- 介護付き有料老人ホーム=65歳以上。要介護1以上の方が中心
サ高住の入居条件
サ高住は、60歳以上で、自立〜要介護度の軽い方が主な入居者です。
外部の介護サービスを組み合わせれば、要介護度が上がっても住み続けられる住宅もあります。
ただし、夜間に介助が必要な状態や医療ケアが多い状態になると、住み替えを求められる場合があります。

住宅型有料老人ホームの入居条件
住宅型有料老人ホームも、自立〜要介護度の軽い方が主な入居者で、サ高住とほぼ同じ条件です。
介護は外部のサービスを組み合わせて受けるため、要介護度が上がっても住み続けられる施設もあります。
介護付き有料老人ホームの入居条件
介護付き有料老人ホームは、65歳以上で、要介護1以上の方が主な入居者です。
要介護者3人に対して介護・看護スタッフ1人以上を置く基準があり、寝たきりの方でも入居できるところがあります。

サ高住と老人ホームの契約方式の違い
サービスを利用する際の契約方式は、サ高住が賃貸借契約、有料老人ホームは利用権方式が中心です。
- サ高住=建物賃貸借契約または終身建物賃貸借契約。住まいとサービスの契約が別
- 住宅型有料老人ホーム=利用権方式が中心。介護サービスは外部と別契約
- 介護付き有料老人ホーム=利用権方式が中心。住まいと介護を含むサービスの契約が一体
サ高住の契約方式
サ高住は、住居の賃貸借契約のみを結ぶのが基本です。
必要に応じて食事などの住居サービスを自身で選択し、契約する必要があります。
建物賃貸借方式は、居住部分と介護等のサービス部分の契約が別々になっている形態と定義されています。
建物賃貸借契約の場合は相続可能
サービス付き高齢者向け住宅の契約方式は、「建物賃貸借契約」と「終身建物賃貸借契約」があります。
建物賃貸借契約の場合は、契約者が死亡しても、配偶者や親族に賃借権が相続されれば住み続けられる場合があります。
終身建物賃貸借契約は、契約期間がなく、契約者が終身住み続けることができるものです。

住宅型有料老人ホームの契約方式
住宅型有料老人ホームは、施設を利用する権利を購入する利用権方式が中心です。
利用権方式は、居住部分と生活支援等のサービス部分の契約が一体となった形態です。
介護保険サービスは含まれないため、外部の事業所と個別に契約を結びます。
介護付き有料老人ホームの契約方式
介護付き有料老人ホームも利用権方式が中心で、介護サービスまで施設との契約に含まれます。
食事・清掃・生活介助などのサービス利用費用も含め、施設全体を利用する権利として購入します。
サ高住と老人ホームの費用の違い
月額費用の中央値は、サ高住15.5万円・住宅型有料老人ホーム14.0万円・介護付き有料老人ホーム23.7万円です。
※ケアスル 介護の掲載施設データ(2026年10月集計)。各施設が掲載している料金プランを集計し、「よくある幅」は下位25%〜上位25%の範囲です。
サ高住と住宅型有料老人ホームは、外部の介護サービスを使うと月額に自己負担が上乗せされます。
サ高住にかかる費用
サ高住の月額費用は中央値15.5万円(よくある幅は11.8万〜20.5万円)で、入居時費用の中央値は13万円です。
介護サービスを使うほど自己負担が増えるため、要介護度が上がると月額の合計も上がります。

住宅型有料老人ホームにかかる費用
住宅型有料老人ホームの月額費用は中央値14.0万円(よくある幅は10.9万〜20.1万円)で、入居時費用の中央値は10万円です。
サ高住と同じく、介護サービスを使った分の自己負担が月額に上乗せされます。

介護付き有料老人ホームにかかる費用
介護付き有料老人ホームの月額費用は中央値23.7万円(よくある幅は18.0万〜32.5万円)で、入居時費用の中央値は90万円です。
介護サービス費は要介護度別の定額のため、介護を多く受けても自己負担は大きく変わりません。

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サ高住と老人ホームの居室の広さ(面積)の違い
居室の広さは、サ高住が原則25㎡以上、有料老人ホームは13㎡以上が目安です。
- サ高住=原則25㎡以上。キッチンや浴室が付いた住戸もある
- 住宅型有料老人ホーム=13㎡以上の個室。キッチンや浴室は共用
- 介護付き有料老人ホーム=13㎡以上の個室。浴室は介助向けの共用浴室
サ高住の居室の広さ
サ高住の居室は原則25㎡以上で、3つの中で最も広い住まいです。
夫婦など世帯で入居する場合は、規定よりもさらに居室は広くなることが一般的です。

住宅型有料老人ホームの居室の広さ
住宅型有料老人ホームの居室は、1人あたり13㎡以上の個室が目安です。
13㎡以上という数字は、厚生労働省が自治体向けに示す指針の目安です。
介護付き有料老人ホームの居室の広さ
介護付き有料老人ホームの居室も、1人あたり13㎡以上の個室が目安です。
車いすで移動しやすい廊下や、介助しやすい浴室など、介護を前提にした設備が整っています。
サ高住と老人ホームの提供サービスの違い
提供サービスは、介護を施設のスタッフが提供するのは介護付き有料老人ホームだけです。
- サ高住=安否確認と生活相談。食事などは住宅ごとに異なる
- 住宅型有料老人ホーム=食事を中心とした生活支援。介護は外部の事業所が提供
- 介護付き有料老人ホーム=生活支援に加え、施設のスタッフが介護を提供
サ高住の提供サービス
サ高住で必ず受けられるのは、安否確認と生活相談の2つです。
サ高住は「高齢者が自立して生活することを支援する」ことが目的で、入居者自身の自立した生活を支えています。

住宅型有料老人ホームの提供サービス
住宅型有料老人ホームは、食事を中心とした生活支援を施設が提供します。
介護保険サービスは、外部のサービス事業所と個別に契約して利用します。
介護付き有料老人ホームの提供サービス
介護付き有料老人ホームは、生活支援から介護・健康管理までを施設がまとめて提供します。
サ高住と老人ホームの生活様式・生活の自由度の違い
生活の自由度は、サ高住と住宅型有料老人ホームが高く、介護付き有料老人ホームは低めです。
- サ高住=自宅とほぼ同じ。外出や食事の時間も自分で決める
- 住宅型有料老人ホーム=自宅に近い。食事の提供時間は決まっている施設が多い
- 介護付き有料老人ホーム=施設の生活リズムに合わせる。外出は届け出が必要
サ高住の生活様式・生活の自由度
サ高住の自由度は自宅とほぼ同じです。
賃貸借契約であるサ高住は、通常の賃貸住宅と同じ扱いです。
日常生活における選択は、すべて個人の自由で行えます。

住宅型有料老人ホームの生活様式・生活の自由度
住宅型有料老人ホームの自由度は自宅に近い水準です。
食事の提供時間が決まっている施設は多いものの、起床・就寝や日中の過ごし方は自分で決められます。
介護付き有料老人ホームの生活様式・生活の自由度
介護付き有料老人ホームの自由度は施設の生活リズムに合わせる水準です。
食事や入浴、レクリエーションの時間が決まっており、集団での生活が中心になります。
サ高住と老人ホームのメリット・デメリット
3つのメリット・デメリットの要点は以下のとおりです。
- サ高住=自由度が高い一方、介護量が増えると手配の手間と費用が増える
- 住宅型有料老人ホーム=生活支援を任せつつ介護を選べる一方、介護量に応じて費用が積み上がる
- 介護付き有料老人ホーム=介護まで任せられる一方、費用が高く生活のルールが多い
サ高住のメリット・デメリット
サ高住は、自由に暮らせる代わりに、介護は自分で手配する住まいです。
食事の提供や家事援助は「その他のサービス」の位置づけで、提供の有無は住宅ごとに変わります。
住宅型有料老人ホームのメリット・デメリット
住宅型有料老人ホームは、生活支援を任せながら介護サービスを自分で選べる老人ホームです。
医療的なケアが必要になったときの対応は、施設のスタッフ体制で変わります。

入居後に医療的なケアが増える可能性がある場合は、看護スタッフの配置時間まで確認しておきます。
介護付き有料老人ホームのメリット・デメリット
介護付き有料老人ホームは、介護まで任せられる代わりに、費用が最も高い老人ホームです。
同じ介護付き有料老人ホームでも、スタッフ体制の厚みは施設ごとに変わります。
サ高住と老人ホームに向いている人・向いていない人
3つそれぞれに向いている人は以下のとおりです。
- サ高住に向いている人=身の回りのことが自分ででき、暮らし方を自分で決めたい人
- 住宅型有料老人ホームに向いている人=生活支援は任せたいが、介護サービスは自分で選びたい人
- 介護付き有料老人ホームに向いている人=食事から介護まで施設にまとめて任せたい人
サ高住に向いている人・向いていない人
サ高住が向くのは、身の回りのことが自分ででき、暮らし方を自分で決めたい方です。

住宅型有料老人ホームに向いている人・向いていない人
住宅型有料老人ホームが向くのは、食事などの生活支援は任せつつ、介護サービスは自分で選びたい方です。
ケアマネジャー(介護支援専門員)と相談しながら、外部サービスを組み替える前提になります。
介護量が増えたときの費用の見通しを、入居前に確認しておきます。
介護付き有料老人ホームに向いている人・向いていない人
介護付き有料老人ホームが向くのは、食事から介護までを施設にまとめて任せたい方です。

同じ介護付き有料老人ホームでも、リハビリスタッフを常駐させている施設や、看護師を24時間配置している施設も見られます。
入居前に、スタッフの配置時間まで確認しておきます。


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自分に合った施設タイプを選ぶための5ステップ
ここまで、サ高住と老人ホームの違いについて解説してきて、ある程度の違いは理解していただけたのではないでしょうか?そこで、自分たちの場合、具体的にどのような施設タイプが合っているのか、以下の5つのステップで考えてみましょう。
- 条件設定
- 情報収集
- 資料請求
- 施設見学・体験入居
- 入居先を決める
具体的な老人ホームの選び方については、こちらの記事で解説しています。ぜひご覧ください。

サ高住と老人ホームの違いまとめ
今回は、「サ高住」と「有料老人ホーム」の違いについて、定義や費用、サービス内容など7つの観点から詳しく解説しました。
多くの違いがありましたが、突き詰めるとその差は『自由な暮らし』を重視した住まいか、『手厚い介護』を重視した施設かという、根本的なコンセプトの違いに行き着きます。
どちらが良い・悪いということでは決してありません。最も大切なのは、ご自身やご家族が「これからの暮らしで何を一番大切にしたいか」を明確にすることです。
この記事で違いを理解したら、次に「自分たちの希望条件」を整理し、気になる施設が見つかったら、ぜひ資料請求や見学をしてみてください。施設の雰囲気やスタッフの人柄など、実際に肌で感じる情報こそが、後悔しない選択をするための何よりの判断材料となるはずです。
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サ高住と老人ホームの最大の違いは、施設内で介護サービスが提供されているか提供されていないかという点にあります。
サ高住は日常生活を問題なく送れる高齢者向けの賃貸住宅であるため、利用時間や各種サービスの利用時間といった縛りがなく、自由に生活できるという特徴があります。
※本記事の制度・費用に関する記述は執筆時点(2026年9月)の情報です。制度の改正や施設ごとの運用により変わる場合があります。