特養(特別養護老人ホーム)のおむつ代はいくら?かかる費用を徹底解説

特養(特別養護老人ホーム)のおむつ代はいくら?かかる費用を徹底解説

「要介護者の日常生活に必要となる場合が多いおむつ。自宅ではおむつを買っていたけど特養でもおむつ代は必要なの?」

特養への入所を考えたとき、このような疑問を抱えていませんか?

介護において日々必要なおむつ。1日に何回も取り替える必要があるため、おむつ代は決して安くありません。

特養は比較的費用が安い施設だと認識の方も多いと思います。ですが、細かい費用の内訳まではご存知ない方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、特養でかかるおむつ代について徹底解説していきます。また、特養と在宅の場合にかかるおむつ代について比較してみました。ぜひ最後までご覧ください。

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特養(特別養護老人ホーム)でおむつ代は自己負担?

結論から言いますと、特養ではおむつ代が必要ありません

特養では利用者が負担する項目が決まっており、その中に含まれます。

特養では複数のサイズのおむつを用意していますが、メーカーが決められている場合が多いです。特養で用意されているおむつを使用する場合は、おむつ代は施設負担になりますので、基本的に「おむつ代」を心配する必要はありません。ですが、指定以外のおむつを希望する場合などは、後ほど解説するように自己負担が必要になる場合もあります。

では、特養ではどのような費用がかかるのか、おむつ代がかかるのはどのような場合なのか次の項目から詳しく解説していきます。

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特養(特別養護老人ホーム)でおむつ代がかかるケース

入所者の体格に合ったおむつが用意されていますので、特養で用意されたおむつのサイズで大丈夫な場合がほとんどです。ですが、特養ではいろいろなメーカーのおむつの用意はできません。1度に大量購入するため、あらかじめ取り扱っているおむつメーカーが決まっている施設がほとんどでしょう。

この事情によって、特養ではおむつ代がかかるケースがあります。

それはどのような場合なのか、シーン別で詳しくご説明していきます。

シーン1:おむつを必要以上に使用した場合は?

特養などの施設では、1日に何度か定期的におむつ交換をしています。

おむつの交換については、「おむつを使用せざるを得ない入所者のおむつを適切に取り替えなければならない」と特養の設備及び運営に関する基準に定められています。

しかし、日常生活でいつも同じ体調や同じ状況というわけではありません。

「急に、体調を崩してしまい通常よりもおむつを多く使用してしまった」

「排せつ物がおむつから漏れてしまった」

このように、予想外の出来事も起こるかもしれません。そんなときでも、施設で用意してくれているおむつを使用するのであれば費用は施設で負担してくれます。ですが、おむつに特別なこだわりがある場合は持ち込みになる可能性があります。持ち込みの場合は、おむつの購入代金は全額自費になりますので注意が必要です。

シーン2:布おむつの場合、洗濯代は必要?

布おむつを使用している特養の場合は、必然的に洗濯が必要になってきます。そのような場合、洗濯代はおむつ代同様、施設負担となります。

おむつにかかる費用は介護保険給付の対象となっているため、おむつ代をはじめおむつカバー代およびこれらにかかる洗濯代等おむつにかかる費用は一切徴収出来ないとなっているのです。

おむつというと紙おむつをイメージされる方も多いと思いますが、布おむつを使用している施設もあります。

高岡在宅褥瘡研究会では、排泄ケア・環境問題の観点からみると「布おむつ+尿取りパッド」の併用方法は大きなメリットがあるというように報告されています。入所者一人ひとりの状態に合わせて布おむつと尿取りパッドを使い分けていく必要がありますが、スキントラブルが少なくなり経済的にも安上りとなった事例もあります。

シーン3:ショートステイをしたときはどうなるのか?

特養でショートステイを利用したときもおむつ代・パッド代はかかりませんし、洗濯代も必要ありません。また、おむつの処理代もかかりません。

特養で提供しているショートステイとは、介護者の介護負担を減らしたり、被介護者の自宅への引きこもりを防止したりといった目的で、施設に短期入所して日常生活介護を受けられるサービスです。

ですが、使用しているおむつにこだわりがある場合や長年使っているものがある場合などは持ち込みになってしまう可能性があるようです。

施設で使用しているおむつメーカーやサイズについて不安がある場合は、ショートステイを利用する前に施設へ確認してみるとよいでしょう。

特養(特別養護老人ホーム)と在宅のおむつ代を比較

ここまで、特養でのおむつ代についてさまざまなシーン別でご紹介してきました。

高齢者になると排尿回数が増える傾向にあり、1日に8~10回程度排尿のためにトイレへ行きます。

高齢者の排尿の特徴は次の通りです。

  • 1日の総尿量が減る
  • 排尿頻度が増える
  • 1回あたりの尿量が減少する傾向にある
  • 昼に比べて夜間にトイレへ行く回数が増える

おむつをしているがトイレで排尿ができる方の場合、おむつが汚れたらその都度取り替えます。また、おむつが汚れていなくても1日1回は交換したいものです。また、おむつ交換時に、おむつ以外にも寝具や衣類が汚れたらそちらもその都度取り替える必要があります。

汚れたままでは入所者の方にとっては不衛生ですし、気持ちの良いものではありません。後々、スキントラブルなどに繋がりかねないといえます。

ですが、毎回おむつを取り替えたとしたら、おむつ代は一体いくらかかるのでしょうか?

在宅の場合と特養の場合、どちらの方がおむつ代がかかるのか調べてみましたので、ぜひ比較し、今後に役立ててみてください。

在宅の場合

在宅介護の場合のおむつ代を調べてみました。

今回は、一般的な高齢者の1回の排尿量である100ml~150ml、1日8~10回程度トイレへ行くという状況で換算していきます。

各おむつメーカーでは、高齢者が1回に排泄する排尿量を150mlと見積もっており、2回分の300mlを吸収できるおむつが主流のようです。基本的に排尿2回につき1回のおむつ交換が必要になりますので、1日で行うおむつ交換は4~5回程度になります。

複数のおむつメーカーを参考におむつ代を計算してみました。

おむつの値段(平均)
おむつ1枚当たり 50~60円
1日当たり 200~300円
1ヵ月当たり 6,000~9,000円

1枚当たりは安くても、1日に何回も交換するおむつ代が積み重なると予想以上の出費になります。また、おむつから漏れてしまった場合は、衣類や寝具などを洗濯する必要があるため洗濯代も必要になってきます。

また在宅でおむつ交換をする場合、使い捨て手袋や尿取りパッド、ビニール袋などの消耗品も必要です。

おむつ本体の費用だけでなく、消耗品や洗濯代などが必要になってきますので「こんなに費用がかかると思わなかった」とならないように、しっかりとチェックしておきましょう。

積み重なると大きな出費になるおむつ代ですが、全てが自己負担ではないのです。おむつ代の負担を軽減する方法をご紹介します。

  • 介護保険の紙おむつ給付およびおむつ代助成制度
  • 確定申告で医療費控除をする
  • 各自治体のサービス

制度によって対象者や申請方法・支給方法は異なりますので、お住いの自治体のホームページなどをご確認ください。

特養費用の医療費控除について詳しく知りたいという方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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特養(特別養護老人ホーム)の場合

特養の場合は、おむつ代は施設側が負担します。

施設でも在宅同様、おむつを使用している入所者のおむつを適宜交換しなければならないと義務付けられています。おむつを何回交換してもおむつ代はかからないので、「おむつ代」という請求書が入所者や家族のところには届きません。入所者が使用するおむつは各施設でまとめて購入しますので、おむつ代は基本的に施設負担となります。

1日に何度も交換するおむつですので、施設にはそれなりの経費がかかると予想されます。厚生労働省の調査によると特養でのおむつ利用数は約61.5%といわれていて、入所者の半数以上の方がおむつを利用しているという計算になります。

「おむつ」についてはさまざまな施設で排泄ケア向上の取り組みがされています。

東京のとある施設では「日中オムツゼロ」という取り組みをしたところ、入所者のQOL向上がみられました。こちらの施設では、職員全員が「オムツゼロ」という目標に向かって一丸となってケアに当たった結果、日中オムツゼロが実現できたそうです。日中オムツゼロになったことにより、不必要に下剤を使うことがなくなり、「自立支援介護」につながりました。

香川県のとある施設では、排泄ケアに取り組みおむつ代の削減に成功したほか、入所者のQOL向上、職員の負担軽減の効果があったそうです。この施設では、年間200万円のおむつ代削減につながりました。

特養はおむつ代がかからないだけではなく、各施設のおむつケアに対する取り組みを見ていくのも施設選びのうえでは重要かもしれません。

他にもおむつ代がかからない施設がある!

実は特養以外にも、おむつ代がかからない施設があります。

  • 施設サービス:介護福祉施設サービス、介護保険施設サービス、介護医療院サービス、介護療養サービス
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  • 短期入所サービス:(介護予防)短期入所生活介護、(介護予防)短期入所療養介護

上記の施設以外はおむつが自己負担となります。

なぜ、おむつの費用がかかる施設とかからない施設があるのでしょうか?

違いは、そこに滞在または居住して利用するサービスかどうかです。施設サービスと地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、施設に居住して利用するサービス、短期入所サービスは滞在して利用するサービスになります。これらの施設では、日常生活の中で常におむつが必要な方が利用されているので、介護報酬におむつ代が含まれているからです。

それ以外の施設では、おむつは自己負担になりますので、注意してくださいね。

まとめ

介護で必要なおむつですが、積み重なると大きな負担になってしまうというのがお分かりいただけたかもしれません。

特養のおむつ代は施設負担になるため、費用はかかりません。ですが、こだわりのおむつがある場合は、持ち込みになる可能性が極めて高く、結果としておむつ代がかかってしまう場合があります。

おむつ代がかからないと思って、特養への入所を決めたけど「こんなはずではなかった」となってしまうこともあります。ですので特養の入所を検討する場合には、その施設で使用するおむつのサイズや種類について事前に確認しておくとよいでしょう。

特養入所中に病院へ入院してしまった場合、おむつ代はどうなりますか?

特養では、おむつ代はかかりませんが、病院へ入院する場合は、おむつ代がかかります。なぜなら、特養では介護保険が適用されていますが、病院へ入院する場合は公的医療保険になるからです。公的医療保険では、療養の給付と直接関係ないサービス等の費用徴収をしてもよいことが認められています。詳しくはこちらをご覧ください。

生活保護の場合でも、特養に入所したらおむつ代はかかりませんか?

生活保護の方でも特養に入所は可能です。ただし、施設の運営スタイルによっては断られてしまうこともあるため、生活保護の件を担当者(ケースワーカー)に相談することをおすすめします。原則、生活保護の方は費用負担がありません。生活保護には8つの扶助がありますので、特養の費用は「住宅扶助」「生活扶助」「介護扶助」が該当します。また、「生活扶助」に該当しない部分の金額は行政が負担することになっています。詳しくはこちらをご覧ください。

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