【独自調査】低所得者が入れる老人ホームはある?低所得者が実際に入居している施設の傾向とは?

【独自調査】低所得者が入れる老人ホームはある?低所得者が実際に入居している施設の傾向とは?

低所得者が入れる老人ホームには、特別養護老人ホーム(特養)自立型ケアハウス介護老人保健施設(老健)といった公的な施設があります。公的な施設は地方自治体や社会福祉法人、医療法人などが運営主体であり、国や自治体からの補助を受けて運営しているため、民間企業が運営している施設よりも料金を抑えられます。

また【ケアスル 介護 独自調査レポート 2025】によると、低所得の方が入居しやすい民間施設の種類は住宅型有料老人ホームであることが分かりました。住宅型有料老人ホームは、全国的にも施設数が多く費用相場が安いことから、低所得者が検討しやすい施設種別であることが考えられます。

シニアライフ・コンサルタント
所有資格:福祉住環境コーディネーター、宅地建物取引士
専門分野:介護全般
職業: 介護全般をテーマに、フリーでセミナー講師、ライター、コメンテーター等

これまで、高齢者住宅の入居相談アドバイザーとして約20,000件以上の高齢者の住まい選びについての相談を受け、日経BP社より共著にて「これで失敗しない!有料老人ホーム賢い選び方」を出版。 また、医療・介護・福祉業界に特化した人材紹介会社にて、介護士や看護師、リハビリ職などの転職支援キャリアアドバイザーにも従事。 利用者・家族・介護従事者の視点を持ち合わせ、「高齢者住宅の選び方」「介護と仕事の両立」など介護全般をテーマとしたセミナーの講師をする傍ら、テレビ・新聞・雑誌などでコメンテーターとして活躍。詳しくはこちら

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低所得者が入れる老人ホームはある?

低所得者が入れる老人ホームはあります。

公的施設は国や自治体の支援制度を利用できるため費用を抑えて入居することができます。特別養護老人ホーム(特養)は公的施設の代表的なものですが、原則要介護3以上の認定が必要です。ケアハウス自立型介護型の2つのタイプがあり、日常生活のサポートを行うことを目的とした施設です。介護老人保健施設(老健)は病状が安定した高齢者の方の在宅復帰を目指すことを目的とした施設です。

【ケアスル 介護 独自調査レポート 2025】によると、低所得の方が最も入居しやすい民間施設の種類は住宅型有料老人ホームであり、エリアによって異なりますが、およそ月額13~15万円程度に抑えられる場合があります。

生保受給者または予算15万円以下の方の入居先施設種別

また立地や築年数といった希望条件を緩和することによって、低所得者の方でも所得内で入れる老人ホームが見つかる可能性があります。

ただし公的施設、民間施設のどちらにおいても無料の老人ホームというのは厳密には存在しないため、予め押さえておきましょう。

低所得者が入れた施設の傾向を分析|【ケアスル 介護 独自調査レポート 2025】

低所得の方が入居しやすい施設種別は住宅型有料老人ホームであることが分かりました。

低所得者が入居した介護施設の施設種別の特徴とは?

【ケアスル 介護 独自調査レポート 2025】によると、低予算で施設入居を検討する方は、公的施設を除くと住宅型有料老人ホームに入居しやすい傾向があることが分かりました。

ケアスル介護相談者の入居先施設種別

生活保護受給者または予算15万円以下の方の入居先施設種別

低所得の方の入居先の種別割合が「住宅型有料老人ホーム」の割合が全体と比べて約14%も高くなっている理由を、ケアスル 介護で4200件以上の相談実績を持つ相談員に解説してもらいました。

低所得の方が住宅型有料老人ホームを選びやすい理由は何ですか?

ケアアドバイザー
前北

費用が安く抑えられるからです。

住宅型有料老人ホームは、建物が古い・立地が郊外などの理由で、介護付き施設よりも月額費用が低く設定されていることが多いです。

必要な介護サービスは外部の事業所と契約して受けられるため、介護面で大きく不自由することもありません。結果として、月15万円前後の限られた予算でも入居しやすい施設が多く見つかります。

住宅型有料老人ホームでかかる費用は実際どのくらいですか?

ケアアドバイザー
前北

住宅型有料老人ホームは、エリアや設備によって幅がありますが、月額およそ13~15万円前後で入居できるケースが多いです

特に大阪などの一部エリアでは家賃が8~9万円台と安めの住宅型があり、食費・管理費などを合わせても総額で月13万円程度に収まることもあります

一方で、同じ住宅型有料老人ホームでも「建物が新しい」「行事やサービスが充実している」「駅近など立地が良い」といった要素が加わると、費用はさらに高くなることがあるので、一概に「住宅型は安い」と判断するのは注意が必要です。

 

住宅型有料老人ホームで介護サービスを追加料金なしで受けられますか?

ケアアドバイザー
前北

はい、最低限は受けられます。

住宅型は「介護が受けられない施設」というイメージを持たれがちですが、実際は月額費用の中に、見守り・安否確認・ナースコール対応・生活支援(掃除や洗濯の一部、軽度の手伝いなど)といった基本的なサポートは含まれているため、これらは追加料金なしで受けられます。

ただし、

  • 入浴介助

  • 排泄介助

  • 移乗介助

  • 食事介助

  • その他の継続的な身体介護

といった介護保険サービスとしての“身体介護”が必要な場合は、訪問介護サービスを利用するため追加費用がかかります。

そのため、軽度の方は追加料金なしで生活できることもありますが、介護度が高い方は追加費用が発生するケースが多いという仕組みです。

低所得の方が公的施設以外に入居する理由は何ですか?

ケアアドバイザー
前北

空室が少なく、すぐに入れないことが多いからですね。

特別養護老人ホーム(特養)などの公的施設は費用が安い反面、空きが出にくく入居待ちが長期化しやすい傾向があります。また介護老人保健施設(老健)であれば、短期で退所をしなければならないため、その後在宅が難しい場合には民間の施設に入らざるを得ないケースが多いです。

そのため「今すぐ入居したい」「在宅生活が難しい」といった事情から、やむを得ず民間の住宅型有料老人ホームを選ぶケースが多いです。結果的に、費用を抑えながらも入居時期を優先できる住宅型が現実的な選択肢となります。

低所得の人が施設探しをする際に気を付けるべきことは何ですか?

ケアアドバイザー
前北

「安い理由」を理解し、自分が妥協できる点を明確にすることです。

安い施設には、立地が悪い・建物が古い・イベントが少ないなど、それぞれの理由があります。すべてを満たすのは難しいため、「ここは多少不便でもいい」「この条件だけは譲れない」といった優先順位を決めることが大切です。

また、月額料金だけでなく、介護サービス費やオプション費など追加費用の有無も確認しておきましょう。

低所得の方が入居した老人ホーム(民間中心)の月額費用平均は12~14万円台

【ケアスル 介護 独自調査レポート 2025】によると、低所得者が入居した老人ホームの月額費用の平均は12~14万円台程度であることが分かりました。ケアスル介護相談者の生活保護の受給状況ケアスル介護相談者の月額予算の内訳

ケアスル 介護にご相談頂いた方の中で、生活保護を「受給している」「受給を申請中」「受給を申請予定」と答えた方は全体の約6.8%であり、およそ15人に1人は生活保護を受給中/受給予定だということが分かりました。

また老人ホームに出せる月額予算の上限が「10万円以下」と答えた人は全体の約18.6%、上限を「15万以下」まで引き伸ばすと約48.9%となり、おおよそ半数を占める結果となりました。

低所得の方の入居先月額費用

月額予算が「10万円以下」と答えた方が入居した介護施設の月額費用平均は138,684(中央値*:139,500円)一時金の平均は222,729円中央値:48,000円)でした。月額予算が「10~15万円以下」と答えた人が入居した介護施設の月額費用平均は122,429(中央値:118,000円)一時金の平均は104,602(中央値:20,000円)でした。

生活保護を受給している方は、扶助額を超えた場合を除いて、原則月額費用や介護サービス費の自己負担は0円です。同調査によると、「生活保護を受給中/受給予定」と答えた方が入居した介護施設の正規価格は、月額費用平均は143,152(中央値:140,510円)、一時金の平均は134,035円(中央値:51,000円)でした。

※中央値とはデータを小さい順または大きい順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる値のこと

調査によると、実態として生保受給者の方は予算15万円以下の方よりも月額費用が高い施設に自己負担0円で入居している傾向があります。
また月額予算を「15万円以下」と答えた方よりも、「10万円以下」と答えた人の方が、実際には高い料金の施設に入居している理由は、あくまで推測ではありますが、「15万円以下」と答えた人の方が介護施設の費用に関する理解度(リテラシー)が高く、より現実的な予算上限を示している可能性が考えられます。
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【口コミ/体験談】低所得者の施設選びとその後とは?

生活保護を受給しながら、または低予算でありながら老人ホームに入居された方の入居体験談・口コミをご紹介します。入居前の経済的不安と実際に入居した施設での生活をどう捉えているのでしょうか。

90代女性・生保受給中・予算10万以下|生活保護受給者でもスムーズに入居できた体験談

【入居者プロフィール】

【インタビュー内容】※一部抜粋

(前略)

取材者
この施設に入居するにあたって不安だったことを教えてください。
入居者ご家族
母は以前から生活保護を受給していました。施設を探す上で、この点がネックになるのではと心配していたのですが、入居にあたって生活保護に関する手続きで特に問題が生じることはありませんでした。経済的な不安を抱える中で、安心して任せられる施設に出会えたことは、私たち家族にとって大きな救いでした。
取材者
なるほど。では入居後の生活はいかがですか?
入居者ご家族
施設の職員さんたちは、本当に丁寧に対応してくださっています。
入居してから、職員さんの対応に関して困ったことは一度もありません。
この人たちになら任せられる」という安心感がありますし、母自身も施設での生活を気に入っているようです。その様子を見るたびに、私たちの決断は間違っていなかったのだと感じています。

(後略)

この方は生活保護の受け入れや手続き周りに不安を抱えながらも、無事住宅型有料老人ホームにご入居されました。費用面のネックがありつつ、入居後の生活には大変満足されたようです。民間施設でも生活保護の受け入れが可能な施設とそうでない施設があるため、該当する方はしっかりと条件を確認したうえで検討を進めると良いでしょう。

この体験談を持って詳しく読みたい方はこちらをご覧ください。

費用に関するポジティブな口コミ

施設名 施設種別 口コミ
ハピネスさつきの里 住宅型有料老人ホーム とにかく家賃が安いと思いました
入居するとなれば生活保護が必要になりますのでその対応もしていただけるようなので安心しました。
グループホーム サライあま グループホーム 生活保護を申請させて頂きましたが、快くご理解頂きました。毎月おこづかいを施設長にお渡しし、母が使う不足な備品があれば、そちらから購入してくださいます。
ソレイユ暖暖 住宅型有料老人ホーム 入居費用が無料なのは魅力的でした。月額利用料が、トータル15万円程で年金支給内ではまかなえません。しかし、上田市内で唯一の生活保護対応をしてくださる施設とあり、入居申込をする決め手となりました。
国分寺ガーデン 住宅型有料老人ホーム 手頃なお値段でとても助かりました。光熱費から込みで記載されてるので、とても分かりやすいです。生保者の受け入れもして頂けると言う事で感謝しかないです。
あすなろ南栗橋 介護付き有料老人ホーム 医療介護施設は高いと聞いていたので、少し予想よりも高いと感じましたが、生活保護費利用でも入所できると説明があり、安心しました。
いこいの里 巨勢 住宅型有料老人ホーム 妥当な金額だと、思います。介護はすごく大変なのに!10万以下で安心して、あずけれます
福寿さがみ南磯部 住宅型有料老人ホーム 年金ギリギリでも入れる料金設定なので助かります。生活保護に切り替わっても入れる施設なので不安なく入居できそうです。

費用に関するネガティブな口コミ

施設名 施設種別 口コミ
ライブラリ仙台川内 グループホーム 仙台市内なので高いとは思いながらも私はびっくり
うちは生活保護受けての入居希望なのですが…
有料老人ホーム スローライフモア 住宅型有料老人ホーム 割高な印象。年金収入だけでは、入居に踏み切れない。生活保護申請が通れば、前向きに検討したい。
花物語みやまえ西 グループホーム 相場値段相応なのでしょうが、有料老人ホーム、グループホームなども高いと思います。特別養護老人ホームの枠が広くなることを願うばかりです
住宅型有料老人ホーム ルチアーノ大正 住宅型有料老人ホーム 母の経済的にはギリギリな金額ですので少し不安ですが、施設の方が経済管理してくださるようです。入所してみないとわからないギリギリな線なので大丈夫と言われましたが少し不安です。

低所得でも入れる老人ホームや生活保護の受け入れを行っている老人ホームには料金面でも賛否あることが分かりました。入居条件や追加費用の有無など、自分たちだけでは探すのが難しいと感じている方は介護施設のプロに相談してみることがおすすめです。

ケアスル 介護では、入居相談員からその場で条件に合った施設を提案してもらうことができます。まずは気軽にご相談ください。

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低所得者が入れる老人ホームの基本知識

老人ホームの種類別の費用相場

公的施設の初期費用は基本0円です。月額費用は14万以下が目安と、安く抑えられています。

民間施設の初期費用は0〜数千万円と幅があり、月額費用も40万という施設があるなど、一定の費用を支払う必要性があります。

特に公的施設の場合、生活保護の方や年金収入のみの方も老人ホームに入所できる可能性がありますが、民間施設にも生活保護の受け入れを行っている施設が一定数あります。自分の状況や条件に応じて適切な施設選びをすることが重要です。

施設カテゴリ 老人ホームの種類 初期費用 月額費用
公的施設 特養 0円 9〜15万円
養護老人ホーム 0円 0~14万円
老健 0円 7〜21万円
介護医療院 0円 8〜22万円
ケアハウス 一般:0~30万円
介護:0〜1千万円
一般:0~30万円
介護:0〜1千万円
民間施設 介護付き有料老人ホーム 0〜数千万円 12〜40万円
住宅型有料老人ホーム 0〜数千万円 12〜40万円
グループホーム 0〜数千万円 15〜40万円
シニア向け分譲マンション 数千万~数億円 10〜40万円
サービス付き高齢者向け住宅 0~数百万円 10〜40万円

低所得者が入れる老人ホームの種類

低所得者が入れる代表的な老人ホームは以下の3つです。

  • 特別養護老人ホーム(特養)
  • ケアハウス(自立型)
  • 介護老人保健施設(老健)

低所得者が入れる老人ホーム・介護施設①:特別養護老人ホーム(特養)

特養とは

特別養護老人ホーム(特養)は、入浴・排泄・食事などの介護や療養上のケアを行うことを目的とした施設です。

入居対象は原則要介護3~5の認定を受けている高齢者の方であり、介護サービスや日常生活の支援サービスの提供をはじめ、看取りにも対応しています。

費用に関しては、入居一時金が発生しないのが特徴で、月額費用は9~15万円が相場となっています。

低所得者の方が特養に入居する場合の費用ですが特定入所者介護サービス費という制度を利用することによって、居住費と食費を軽減することが可能です。

都合上、低所得者の方を生活保護受給者の方とすると、相部屋形式の多床室に入居する場合、食費の自己負担額は1日300円、居住費の自己負担額は0円に抑えることができ、1か月あたり9,000円にまで軽減することが可能です。

低所得者が入れる老人ホーム・介護施設②:自立型ケアハウス

ケアハウスとは

ケアハウスは、家庭での生活が困難な高齢者に対し、日常生活のサポートを行うことを目的とした施設です。

ケアハウスには、自立型介護型の2つのタイプがあります。

自立型のケアハウスは、60歳以上で自立した生活ができない方を入居対象とし、食事などの生活支援や緊急時の対応といったサービスを提供しています。

一方、介護型のケアハウスは65歳以上で要介護1~5の認定を受けている方を入居対象とし、食事などの生活支援に加え、介護サービスを提供しています。

より低価格で入居するなら自立型ケアハウスを選びましょう。自立型ケアハウスの入居一時金が約30万円月額費用は12~13万円ほどが全国平均となっています。

低所得者が入れる老人ホーム・介護施設③:介護老人保健施設(老健)

老健(介護老人保健施設)とは

介護老人保健施設(老健)は、病状が安定した高齢者の方の在宅復帰を目指すことを目的とした施設です。

要介護1~5の認定を受けている方を対象に、生活援助や医療ケア、身体介護、機能訓練といったサービスを提供しています。

費用は、特養と同じく入居一時金は発生せず、月額費用は8~14万円が相場です。

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低所得者でも入れる老人ホームの探し方

安い老人ホームの特徴お金のかからない老人ホームの探し方は以下の6つです。

  1. 公的機関が運営している老人ホーム
  2. 立地の悪い老人ホーム
  3. 築年数が古い老人ホーム
  4. 空室の多い老人ホーム
  5. 多床室(相部屋)のある老人ホーム
  6. 入居一時金を一括で払える老人ホーム

それぞれの方法について具体的に解説していきます。

①公的機関が運営している老人ホーム

お金のかからない老人ホームの代表例は公的施設であり、公的施設は地方自治体や社会福祉法人、またはそれぞれの機関から認可を受けた法人が運営している老人ホームです。

したがって費用が安い老人ホームを探している場合はまずお近くの地域包括支援センターに行き、空きのある公的機関について問い合わせてみましょう

②立地の悪い老人ホーム

お金がかからない老人ホームに多い特徴は立地の悪さです。

老人ホームも一般的な不動産賃貸住宅と同じように立地が良い老人ホームほど土地が高いため、家賃も高くなる傾向にあります。逆に駅から遠かったり地方にある老人ホームは土地も安いので家賃が低い傾向にあります。

例えば、現在都市部に住んでいて地方に移住しても良いという場合は、地方でかつ駅から遠かったりターミナル駅から少し外れている駅で老人ホームを探してみて費用を安く済ませるという方法もあります。

以上より、費用の安い老人ホームを探す場合はあえて立地の悪い老人ホームを探すというのも一つの方法と言えるでしょう。

③築年数が古い老人ホーム

お金がかからない老人ホームに多い特徴は築年数の古さです。

立地の悪い老人ホームと同様、築年数が古い老人ホームは一般的な不動産賃貸住宅と同じように家賃や管理費・共益費が安くなっているケースもあるので狙い目です。

ただし、築年数が古くバリアフリー化が部分的にされていない場合や、入浴施設などが古くなっている場合は入居後に後悔する可能性もあるため、見学時に必ず設備の劣化状況を確認しておきましょう。

したがって、築年数が古い老人ホームは費用が安い老人ホームと言えるでしょう。

④空室の多い老人ホーム

お金がかからない老人ホームに多い特徴は、空室の多さです。

例え駅から近く築年数が新しくとも、老人ホームの価値は経営理念と介護スタッフの質にかかわってきていると言っても過言ではありません。そこで介護スタッフの教育が行き届かなかったり集客がうまくいっていない場合は空室が多くなります。

空室が多い老人ホームの運営者からすると空室を埋めるために多少の費用を安くしている場合もあるので、空室が多い老人ホームは費用の値引きに対応してくれることもあります。

したがって、費用が安い老人ホームを探す場合はケアスル 介護などの老人ホームのポータルサイトにて空室が目立っている老人ホームにあたりをつけてさがしてみましょう

⑤多床室(相部屋)のある老人ホーム

お金がかからない老人ホームは多床室(相部屋)のある老人ホームです。

老人ホームの家賃は公的施設でも民間施設でも、居室のタイプが個室か多床室かによって費用は大きく変わります。

多床室の場合は一部屋を4人で使っている他、介護スタッフが効率よく生活介助が出来るので人件費も削減できる傾向にあります。

例えば、特別養護老人ホームの場合も多床室の場合の1カ月間の家賃※は2万5,650円ですが、個室の場合の家賃は3万5,130円と若干高くなっています。※負担限度額認定で軽減されない場合の費用

したがって、毎月の家賃を少なくするためにも費用の安い老人ホームを探す場合は多床室のある老人ホームを探すようにしましょう。

⑥入居一時金を一括で払える老人ホーム

お金がかからない老人ホームは、入居一時金を一括で払える老人ホームです。

入居一時金とは入居時に支払う家賃の前払い金で、支払った入居一時金は毎月の家賃に充足(償却)されていきます。老人ホームによって、何年間で償却が完了するか(償却期間)が異なるのが特徴です。

入居一時金は家賃の前払いとして支払う費用なので、入居一時金が0円の場合は毎月の費用が逆に高くなっていることに注意しましょう。例えば、以下のグラフは入居一時金500万円、月額費用25万円の施設の支払額と入居一時金0円、月額費用35万円の施設の支払額を比較したグラフです。

入居一時金は一括で支払う

グラフを見るとわかるように、最初は入居一時金を支払ったほうが総額は高くなっていますが、5年目を境にトータルのコストは毎月費用を払う方に逆転しています。したがって、入居一時金の支払額と月額費用が逆転するポイントを見極めて、それ以上入居する可能性が高い場合は入居一時金を払える施設に入居しましょう。

老人ホームの費用を払えなくなってしまった場合、どのようにするのかについても気になる方は、こちらの記事もご覧ください。

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予算内に収まる老人ホームが知りたいという方は、ケアスル 介護がおすすめです。ケアスル 介護は、約5万件の施設情報を掲載しているため幅広い選択肢から検討することが可能です。

「施設選びで失敗したくない」という方は、ご気軽に活用ください。

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低所得者でも入れる老人ホームに入居する流れ

  1. ケアマネージャーや相談員に相談
  2. 資料請求などで情報収集
  3. 施設見学
  4. 体験入居
  5. 申し込み・審査・契約
  6. 入居

ケアマネージャーや相談員に相談する

低所得者でも入れる施設を探すために、担当のケアマネージャーや相談員に相談しましょう。特に、入居者のことをよく知っているケアマネージャーだと、本人の条件や雰囲気に合った施設を紹介してくれる可能性が高いため、必ず一度は相談しておくとよいでしょう。

ケアマネージャーや相談員に今の収入・所得を伝えたうえで、施設に求める条件(設備やサービスなど)を話しあい、予算内で入れる施設を複数探してもらいます

なお、条件に合った施設が見つからない場合もあるので、妥協できる条件も明確にしておけるとよいでしょう。

見学・体験入居

良い条件の施設が見つかり、資料を取り寄せたうえで良さそうであれば、実際に見学・体験入居へと進みます。

見学は必ずしも入居者でなく、子供や親族が行ってもよいでしょう。施設の雰囲気やスタッフの対応、食事などを見ておきます。

見学した結果良さそうであれば、体験入居へと進みます。実際に入居してから「やっぱりやめたい」となっては費用が無駄になってしまいますし、何より施設を探しなおす手間も面倒です。

そのため、一度雰囲気をつかんでもらうためにも体験入居をしてもらうようにしましょう。

申し込み・審査

体験入居後、本人が入居したいとなった場合は、いよいよ申し込みをして審査を受けることになります。

審査のタイミングでは、所得や保証人の有無などといった情報だけでなく、「ほかの入居者とトラブルを起こさなさそうか」といった人柄的な要素も考慮されます。

審査に通れば、いよいよ入居へと進みます。

まとめ|低所得者が入れる老人ホームを探そう

ここまで低所得者が入れる老人ホームについて解説してきましたが、いかがでしょうか。

老人ホームには公的施設と民間施設がありますが、家の近くに公的施設が無い場合や公的施設でも費用が高いと感じた場合は民間の安い施設を探すのも一つの手です。

お金がかからない老人ホームを探している場合は上述した軽減制度なども利用しながら費用を安く済ませるように工夫してみましょう。

 

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