今回、介護施設のマッチングプラットフォーム「ケアスル 介護」において、介護施設の入居経験がある方、もしくはその関係者250名を対象に、介護施設の転居に関するアンケートを実施しました。
介護施設を転居することになった理由や、転居したことにより悩みが解決したかについても伺ったので、これから介護施設をお探しの方は、ぜひ参考にしてみてください。
アンケート結果概要
調査の結果、入居した施設は「1施設目」が約62%で最も多く、半数以上が転居をしていないことが分かりました。
転居した理由として最も多かったのは、「特養などに入所するため、一時的な入居だった」の約33%であり、順に「介護スタッフ・施設職員への不満」(約19%)、「介護サービスの質が悪い」(約18%)が並びました。
介護施設を転居したことにより悩みや問題は解消されたか伺うと、「ほとんど解消された」の約40%が最も多く、「解消された」の約31%を足すと、7割近くの方が介護施設を転居することにより悩みが解消されたことが分かりました。
アンケート結果詳細
続いて、各アンケートの内容とその結果をそれぞれ紹介します。
Q1. 現在入居している施設は、何施設目ですか?
事前調査で被保険者が「介護施設に入っている」または「入っていた(退去済)」と回答された方に対して、現在入居している(または入居した)施設が何施設目か伺いました。
回答内容 | 回答人数 |
1施設目 |
154(61.6%) |
2施設目 |
71(28.4%) |
3施設目 |
18(7.2%) |
4施設目 |
2(0.8%) |
5施設目以上 |
5(2.0%) |
アンケートの結果、入居した施設は「1施設目」が61.6%で最も多く、半数以上が転居をしていないことが分かりました。
次に多いのが「2施設目」(28.4%)であり、転居回数が増えるほど割合は減少傾向にあるのが見て取れます。
老人ホームの転居は、入居している本人や家族にとって非常に負担がかかります。可能な限り施設見学や体験入居の最中に不明点や気になることを解消しておき、後悔しない施設を選ぶことが大切です。
老人ホームを転居することになった理由に関しては、Q2にて詳しく紹介します。
Q2. 介護施設を転居することになった理由を教えて下さい(複数回答可)
Q1で「2施設目」以上を回答された方に対して、介護施設を転居することになった理由について伺いました。
回答内容 | 回答人数(複数回答可) |
特養などに入所するため、一時的な入居だった |
32(33.3%) |
介護スタッフ・施設職員への不満 |
18(18.8%) |
介護サービスの質が低い |
17(17.7%) |
医療・看護体制が不十分 |
15(15.6%) |
介護度や病気が重くなり、退去を命じられた |
14(14.6%) |
料金が高い |
12(12.5%) |
食事が美味しくない |
8(8.3%) |
他の入居者とのトラブル |
4(4.2%) |
その他 |
6(6.3%) |
転居した理由として最も多かったのは、「特養などに入所するため、一時的な入居だった」の33.3%という結果となりました。
特養(特別養護老人ホーム)は比較的価格がリーズナブルであることから人気が高く、入所待期期間を有料老人ホームや老健(介護老人保健施設)で過ごす方は多いです。
老人ホームから特養へ転居する際には、現在入居している介護施設では何が納得できず、また特養ならば何を解決できるのか、転居したい理由を明確にすることが大切です。

アンケートの結果、次に多いのは「介護スタッフ・施設職員への不満」(18.8%)、「介護サービスの質が悪い」(17.7%)という結果となりました。
実際に入居する本人にとって、毎日顔を合わせるスタッフの対応や、介護サービスの質は非常に重要です。そのため施設見学時には、親しみを感じるかどうか、入居者に対してスタッフの人数は十分に揃っているか見ておきましょう。

なお、「その他」と回答した方には、以下の理由が挙げられました。
初めは老健だったので長期間は居られず退去する事に
老健だったので
母が認知症で先に入居してたが、父も認知症になり、母と同居できる施設を探した為
老健は原則3~6か月で退所となるため、入所後の在宅復帰が厳しい場合、新たに介護施設を探す必要があります。スムーズに転居を行うためにも、施設探しは早めに行っておくことをおすすめします。

Q3. 介護施設を転居したことにより、問題や悩みは解消されましたか?
最後に、介護施設を転居したことにより悩みや問題は解消されたかを質問しました。
回答内容 | 回答人数 |
解消された |
30(31.3%) |
ほとんど解消された |
38(39.6%) |
どちらとも言えない |
22(22.9%) |
解消されなかった |
6(6.2%) |
アンケートの結果、「ほとんど解消された」の39.6%が最も多く、「解消された」の31.3%を足すと、7割近くの方が介護施設を転居することにより悩みが解消されたことがわかります。
転居する理由は様々ですが、老人ホームに不満を感じながら生活することは、入居している本人はもちろん、家族にとっても望ましいとは言えません。
なお、有料老人ホームの場合、契約後90日以内であればクーリングオフが適用され、入居一時金が全額返還されます。施設職員や施設長に相談しても解決できないようであれば、早めに施設の転居を検討しても良いかもしれません。
また、ケアスル介護には専任のケアアドバイザーが常駐しているので、介護施設の費用や入居も踏まえた相談をしたい場合はぜひ一度相談してみてください。
- 施設に入ろうか悩んでいる
- お金がどのくらいかかるのか知りたい
くらいの疑問でも構いませんので、ケアアドバイザーに相談してみると解決に向けた一歩を進めるかもしれません。
調査概要
調査目的
介護施設の転居に関わるアンケート調査
調査手法
調査実施機関:インターネットリサーチ
調査期間:2023年7月10日
調査対象:250人(アンケート回答者は、事前アンケートで「介護施設に入っている」または「入っていた(退去済)」被介護者か、「(被介護者)を介護施設に入れる予定」にチェックをつけた方を対象とした)
調査内容
下記の3つの質問を実施しました。
- Q1. 現在入居している施設は、何施設目ですか?
(すでに退去している場合は、何施設入居したか教えて下さい) - Q2. 介護施設を転居することになった理由を教えて下さい(複数回答可)
Q1でいずれかを選択した選択肢: [2.2施設目~5.5施設目以上] - Q3. 介護施設を転居したことにより、問題や悩みは解消されましたか?
Q1でいずれかを選択した選択肢: [2.2施設目~5.5施設目以上]
調査テーマについて
ケアスル介護では、介護に関するアンケートテーマを随時募集しています。介護に関する事柄で、
- ちょっと気になるけれど周りに聞きづらい介護のこと
- 介護のノウハウや知識など、みんながどのようにしているのか知りたいこと
があればぜひケアスル介護へお問い合わせください。