サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは、安否確認と生活相談が付いた、高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅です。
ただしサ高住は〈一般型〉と〈介護型〉の2タイプに分かれ、受けられる介護も費用も大きく異なります。
この記事では、タイプの違い・入居条件・費用・ケア内容を、表を中心に一目でわかる形で整理しました。
診断ツールで、ご本人に合う施設タイプもその場で確認できます。
- 【基本編】サ高住ってどんな施設?
- 【入居条件編】サ高住は2種類!入れるのはどっち?
- 【診断編】あなたに向いている施設タイプ診断
- 【費用編】サ高住の費用はいくらかかる?
- 【ケア編】サ高住で受けられるサービスは?
- 【施設検索】近くのサ高住を探す
- 【メリデメ編】サ高住のメリット・デメリット
- 【比較編】サ高住が合わないと感じたら?
- 【1日の流れ編】サ高住入居後の生活は?1日のスケジュール
- 【設備編】サ高住の設備・間取りは?個室と共用スペース
- 【食事編】サ高住はどんな食事?
- 【リハビリ編】サ高住でリハビリは受けられる?内容と限界
- 【レク編】サ高住にはどんなレクリエーションがある?
- 【人員体制編】サ高住の職員は何人?夜間の配置と上乗せ介護費
- 【選び方編】サ高住はどうやって選ぶ?
- 【まとめ】サ高住はどんな人に向いている?
- 【基本編】サ高住ってどんな施設?
- 【入居条件編】サ高住は2種類!入れるのはどっち?
- 【診断編】あなたに向いている施設タイプ診断
- 【費用編】サ高住の費用はいくらかかる?
- 【ケア編】サ高住で受けられるサービスは?
- 【施設検索】近くのサ高住を探す
- 【メリデメ編】サ高住のメリット・デメリット
- 【比較編】サ高住が合わないと感じたら?
- 【1日の流れ編】サ高住入居後の生活は?1日のスケジュール
- 【設備編】サ高住の設備・間取りは?個室と共用スペース
- 【食事編】サ高住はどんな食事?
- 【リハビリ編】サ高住でリハビリは受けられる?内容と限界
- 【レク編】サ高住にはどんなレクリエーションがある?
- 【人員体制編】サ高住の職員は何人?夜間の配置と上乗せ介護費
- 【選び方編】サ高住はどうやって選ぶ?
- 【まとめ】サ高住はどんな人に向いている?
【基本編】サ高住ってどんな施設?
特徴・位置づけ

サ高住は、高齢者住まい法に基づき都道府県などに登録された賃貸住宅で、介護サービスの提供方法に応じて一般型・介護型の2タイプに分かれ、介護型は介護度が上がっても同じ住まいで暮らし続けやすくなっています。
また、老人ホームと違い賃貸住宅であるため、配偶者や60歳以上の親族などとの同居が認められています。
「片方は元気、片方は要支援」といった夫婦でも一緒に住み替えやすく、二人入居向けの広めの居室を備えた住宅もあります。


他の施設種と比べると、介護付き有料老人ホームより生活の自由度が高いことが特徴です。
同じく外部の介護サービスを使う住宅型有料老人ホームと比べても、賃貸借契約のため初期費用を抑えやすく、住み替えがしやすい住まいです。
見守りのある住まいで、自分のペースの暮らしを続けたい人に向いています(項目ごとの詳しい違いは次の比較表で解説します)。
なお、特定施設の指定を受けた介護型はサ高住全体の約7%にとどまり、9割以上は一般型です(厚生労働省・2020年4月時点)。
そのため、単に「サ高住」というときは一般型を指していることがほとんどです。

【表】サ高住2タイプ・住宅型有料老人ホーム・介護付き有料老人ホームの違い
検討の際に迷いやすい、サ高住2タイプと住宅型有料老人ホーム・介護付き有料老人ホームの違いを入居条件からケア・看取りまで一覧比較しました。
凡例:◎手厚い・標準で対応/○対応できる(標準的)/△限定的・住宅や程度による
※年齢は法定の入居対象(60歳以上、または要支援・要介護認定を受けた60歳未満)を指します。※看護の「◎」「○」は日中の看護職員配置を指します(24時間ではありません)。※介護・看護が「△」でも外部の訪問介護・訪問看護を利用できます。※認知症は症状の程度により入居可否が変わります(要相談)。※一般型は要介護度が上がると住み替えを検討する場合があります。
ここまでの比較を整理すると、サ高住と(介護付き・住宅型などの)老人ホームの主な違いは制度上の位置づけ・介護サービスの提供方法・費用構造の3つです。
サ高住は賃貸住宅、介護付き有料老人ホームなどの老人ホームは福祉施設にあたり、手厚い介護サービスを受けられるのは老人ホームの方です。
出典:ケアスル 介護 独自調査
ただし、住宅型有料老人ホームとサ高住は、介護サービスの使い方や生活の自由度がほとんど同じになる施設も多くあります。
看護師として様々な介護施設で高齢者ケアに携わってきた菅原さんも、サ高住と住宅型の違いについて次のように話します。

実際、運営する側の制度的な違いが少しあるぐらいで、生活する分には一緒なので、施設を探す時は同じものだと思って一緒に探した方が良いですね。

介護型サ高住が指定を受ける「特定施設」の仕組みは、以下の記事で詳しく解説しています。

【入居条件編】サ高住は2種類!入れるのはどっち?

2タイプ別の入居条件
社会福祉士であり元ケアマネジャーでもある桐島さんに、サ高住の入居条件について伺いました。

できることはご自身でやっていただき、できない部分だけ外部の介護保険サービスを利用していくというのが、一般的に望ましい形かなと思います。
当てはまっても入居できる場合・できない場合があるため、必ず各住宅に確認してください。


入居を断られるケース
サ高住は介護施設ではなく賃貸住宅のため、入居審査では「見守り付きの一人暮らしが成り立つ状態か」が軸になります。

とくに一般型は、看護職員の配置や夜間の職員常駐を前提としない住宅が多く、施設のような医療・認知症への対応力はそもそも持っていません。
本人の状態がこの「住宅の見守りの範囲」を超えていると判断されると、断られやすくなります。
・たん吸引・経管栄養など、日常的な医療行為が必要な場合(看護師が常勤でないサ高住が多いため)
・認知症が進行し、服薬・金銭・火の始末などの自己管理が難しい場合(一般型は軽度までが目安。介護型なら対応できるサ高住もある)
・要介護度が高く、夜間も介助や見守りが必要な場合(夜間は職員がいないサ高住が多いため)
・症状のある感染症にかかっている場合
・暴力・暴言など、他の入居者との共同生活に支障がある場合
・連帯保証人がいない、家賃の支払い能力を確認できない場合(賃貸借契約のため、一般の賃貸と同様の審査がある)
断られても、保証会社の利用や、体制の整った他のサ高住で受け入れ可能な場合があります。
自己判断せず住宅・ケアマネジャーに相談してください。
また、入居時だけでなく、入居後に心身の状態が悪化したときも、退去や転居を求められる場合があります。
サ高住は自立した生活ができる方を想定した住まいのため、認知症の発症・進行で常時見守りが必要になった場合などは、契約の見直しや住み替えの相談になることがあります。
退去要件は各サ高住ごとに契約書・重要事項説明書で定められています。
「どんな状態になったら住み続けられないのか」を、契約の時点で必ず確認しておきましょう。

ただ、リスクを承知の上で、今元気に過ごせているからその生活を維持する方を選ぶ、という方もいらっしゃいます。

【診断編】あなたに向いている施設タイプ診断
サ高住(一般型・介護型)、住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホームのうち、どのタイプがあなたの状況に合っているか、6つの質問で簡単に診断できます。現在の状態に最も当てはまるものを1つずつ選んでください。
実際の適否は心身の状態や各住宅の受け入れ基準で異なるため、最終判断はケアマネジャー・施設に相談してください。
【費用編】サ高住の費用はいくらかかる?
概算と内訳

サ高住の費用は、初期費用0〜数十万円+月額10〜25万円が目安です。
家賃などの基本費用は立地・設備・運営法人などはサ高住ごとに決まるため、介護保険部分以外は住宅によって幅があります。
ケアスル 介護の独自調査では、サ高住の月額の中央値は16.6万円、初期費用(敷金など)の中央値は12.0万円でした。

また、サ高住の月額費用は、介護サービスそのものよりも家賃・食費・管理費など住まいに関する費用の割合が大きいことが一般的です。
同じタイプでも金額に幅があります。
詳しい費用の内訳やエリア別の相場については、以下の記事をご覧ください。

介護保険が使える費用項目
月額費用のすべてに介護保険が使えるわけではありません。
使えるのは介護サービス費だけで、家賃や食費などは自費になります。
どの費用に使えるかを整理しました。
※介護保険が使えるのは介護サービス費だけで、自己負担は所得に応じて1〜3割。ほかは全額自費です(参考:厚生労働省)。
実際にかかる費用は、住宅や要介護度によって変わります。
下の費用シミュレーターで、条件を選ぶだけで月額費用の目安を試算できます。
費用シミュレーター
- 入居金
- ???万円
- 月額費用
- ???万円
老人ホーム全体の費用相場
- 入居金
- ???万円
- 月額費用
- ???万円
【ケア編】サ高住で受けられるサービスは?
サ高住で必ず付くのは安否確認と生活相談の2つで、そのほかのサービスはタイプと各サ高住によって変わります。
2タイプ別│日常のケア内容と生活の自由度
受けられるサービスはタイプによって中身が変わります。

※黄色=サ高住で利用できるサービス(白は外部事業者と個別に契約して利用)
また福祉用具は介護保険のレンタルが使えず、自費でのレンタルや購入になります。
あわせて気になるのが「入居後の生活はどのくらい自由か」です。
外出・外泊のしやすさや時間の縛りは、タイプによって大きく変わります。

※外出ルール・食事時間などの運用は各サ高住ごとに異なります。重視する点は見学時に必ず確認してください。

外出する場合は玄関の職員さんに声をかければいつでも出入りOKということが多いですが、外泊となると事前申請が必要になるなどのルールはあります。


2タイプ別│医療・看取りの対応範囲
サ高住は医療機関ではないため、医療は外部の訪問診療・訪問看護との連携が基本です。
対応できる範囲はタイプと各サ高住の体制によって異なります。

体調不良や急変のとき、サ高住が行うのは原則〈異変の発見→救急車の要請→家族・かかりつけ医への連絡〉までです。
医療処置は医師・看護師にしか行えないため、看護職員のいない一般型では、サ高住の職員に処置まで求めることはできません。
安否確認の頻度や夜間の駆けつけ体制も各サ高住ごとに異なり、対応の速さには大きな差があります。
「24時間対応」と書かれていても、実際は緊急通報の受付のみで、夜間の駆けつけは警備会社というサ高住もあります。
夜間に居室で倒れた場合に「誰が・どのくらいの時間で・何をしてくれるか」を、重要事項説明書と見学で必ず確認してください。
たん吸引・経管栄養などの医療的ケアが必要な場合は、具体的な処置名を挙げて対応可否を確認しましょう。

【施設検索】近くのサ高住を探す
エリアや条件から、近くのサ高住を探せます。
気になる住宅は無料でプロに空き状況を確認してもらえます。
【メリデメ編】サ高住のメリット・デメリット
まず他の施設種と比べたサ高住全般のメリット・デメリットを整理し、そのあと2タイプごとの違いを見ていきます。

次に、2タイプごとのメリット・デメリットです。
個別の事情に合うかどうかは、ケアマネジャーにも相談してください。

【比較編】サ高住が合わないと感じたら?
サ高住が合わないと感じたら、何がネックかに応じて他の施設も検討できます。
迷う場合は診断ツールの結果も参考にしてください。
▼ ここからは、もっと詳しく知りたい方向けの内容です
【1日の流れ編】サ高住入居後の生活は?1日のスケジュール
1日の過ごし方は、一般型と介護型で変わります。
一般型は自宅とほぼ同じ自由な生活、介護型は食事・入浴・機能訓練を中心にある程度規則的に過ごします。

・起床・食事・外出・就寝の時間は基本的に自由(食事提供を頼む場合は提供時間に合わせる)
・訪問介護やデイサービスを使う日は、その時間だけ予定が入る
・日中に1回以上の安否確認がある(方法は訪問・センサーなど各サ高住による)
【設備編】サ高住の設備・間取りは?個室と共用スペース


出典:ヘーベルVillage 北浦和公園 | ケアスル 介護
サ高住の設備は、高齢者住まい法によりバリアフリー構造や安否確認のための機器の設置が義務付けられています。
また、エントランスや共用スペースなどがある施設も多いです。
施設全体の主な設備は以下の通りです。


出典:サービス付き高齢者向け住宅 にこにこライフ高松 | ケアスル 介護
一般的なサ高住の居室は個室で、広さは原則25㎡以上。トイレ・キッチン・収納・浴室を個室内に完備しています。
共同利用型の場合は広さ18㎡以上で、キッチンや浴室は共用になります。
サ高住の個室は賃貸住宅が基本のため、プライバシーが確保された設計になっています。
ただし住宅によっては部屋ごとにグレード・設備が違う、一部が共用になるといったケースもあります。
個室の設備は資料だけで判断せず、見学時に必ず確認しておきましょう。
【食事編】サ高住はどんな食事?
サ高住の食事はオプションで提供され、自炊・食事提供・外食を自由に組み合わせられるのが特徴です。
噛む力・飲み込む力や持病に応じた対応食を用意する住宅もあります。

出典:サービス付き高齢者向け住宅 マストクレリアン神楽坂 | ケアスル 介護
療養食や特別な食形態が必要な場合は、入居前に対応可否と追加料金を確認してください。
【リハビリ編】サ高住でリハビリは受けられる?内容と限界
サ高住のリハビリは、歩行や着替えなど日常動作の「維持・改善」が目的です。
受け方はタイプで異なり、一般型は通所リハビリ・訪問リハビリを外部利用します。
介護型は機能訓練指導員による機能訓練を定額サービスの中で受けられます。
多くの住宅では「現状維持」が中心です。
在宅復帰を目指す集中的なリハビリは、老健(介護老人保健施設)の方が向いています。
【レク編】サ高住にはどんなレクリエーションがある?
体操・趣味のサークル・季節の行事などを行う住宅もありますが、実施の有無も内容も住宅によって大きく異なります。
参加は任意の場合がほとんどです。


【人員体制編】サ高住の職員は何人?夜間の配置と上乗せ介護費
職員体制はタイプで異なります。
一般型は登録基準によりケアの専門家が少なくとも日中常駐します。
介護型は特定施設として、法令で人員配置基準が定められています。
手厚い住宅は基準以上の配置をし、その分を「上乗せ介護費」として介護保険外の全額自己負担で月額に加算している場合があります。
また一般型の「24時間対応」は夜間常駐とは限りません。
夜間に誰が・何人いるのかを見学時に必ず確認してください。
【選び方編】サ高住はどうやって選ぶ?
後悔しない選び方のポイントと、見学で確認することをまとめます。
サ高住を選ぶポイント

すべての希望を満たす住宅は多くないため、「譲れない条件」を2〜3個に絞り込むことが大切です。
・タイプ(一般型/介護型)と入居条件が本人に合うか
・月額の総額(家賃+管理費+食費+介護の自己負担)と初期費用
・介護度が上がったときに住み続けられるか(退去要件)
・医療体制(連携医療機関・対応できる医療的ケア・夜間の対応)
・立地(家族が通いやすいか・本人の生活圏に近いか)
見学で確認すること
資料ではわからない部分こそ、入居後の満足度を左右します。
・職員の人数・表情・入居者への接し方
・居室・共用部の清潔さとにおい
・食事の内容・対応食(きざみ食・療養食)の可否
・夜間の職員体制、緊急通報の仕組みと対応フロー
・月額に含まれるもの/追加料金・退去要件・原状回復の範囲

【まとめ】サ高住はどんな人に向いている?
サ高住は、見守りと生活相談が付いた賃貸住宅で、自分らしい暮らしを続けながら必要な分だけ介護を使える住まいです。
まずはどんな住まいかを整理します。
・高齢者住まい法に基づく登録制のバリアフリー賃貸住宅
・安否確認と生活相談がすべてのサ高住に標準で付く
・一般型は外部サービスを自分で契約、介護型は住宅の職員が定額で介護
・賃貸借契約のため、初期費用を抑えて住み替えやすい
逆に、常時介護や24時間の見守りが必要な場合は、介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームが向くこともあります。
種類・費用・対応範囲を理解したうえで、ご本人とご家族にとって「譲れない条件」を2〜3個に絞って比較してください。