サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は、安否確認と生活相談サービスを備えた高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅です。しかし、サ高住に対する世間的な認知度は、まだ高くありません。

『ケアスル 介護 独自調査レポート 2026』によると、全体の約75%が具体的な内容を知らないのが現状です。
本記事ではサ高住の定義や、住宅型有料老人ホームとの違い、入居にかかる費用、利用条件などを解説します。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)とは?

サ高住は、介護が不要な高齢者または介護度の低い高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅です。
サ高住のサービス内容は、安否確認と生活相談の二つが一般的であり、介護サービスや生活支援といった入居者の生活をサポートするサービスはない傾向にあります。
ただし、生活サポートが必要な場合には、外部のサービス利用が可能なところもあります。
サービス内容からわかるように、サ高住に入居する方は、要介護度が高くない高齢者の方が中心です。
老人ホームとは違い、一日のスケジュールが決まっていないため、自由度の高い生活を送れるのが特徴です。
サービス内容から分かるように、サ高住に入居する方は、要介護度が高くない高齢者の方が中心であり、老人ホームとは違って一日のスケジュールが決まっているわけではないため、自由度の高い生活を送ることができることが特徴です。
サ高住は、平成23年(2011年)に創設された、まだ歴史の浅い住宅です。
平成23年の「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)」の改正によって創設されました。
令和7年5月末時点での戸数は28万9,919戸となっており、首都圏を中心に数多くのサ高住が設立されています。
参考:厚生労働省「サービス付き高齢者向け住宅の登録状況(R7.5末時点)」)
サ高住には「一般型」と「介護型」の2種類がある
サ高住には、「一般型」と「介護型」の2種類があります。
両者の違いは以下の通りです。
一般型のサ高住には介護サービスの提供はなく、安否確認や生活相談などが基本的なサービスとして提供されています。
しかし、外部の介護事業者と別途契約することで、介護サービスを利用可能です。
外部の介護サービスを利用する場合、施設に支払う月額費用とは別に介護サービス費用が必要になり、契約した事業者に利用した分の介護費用を支払います。
一方、介護型のサ高住では基本的なサービス内容に加え、介護サービスの提供があります。
介護型のサ高住は、施設内で介護サービスを受けられる、厚生労働省が定めている「特定施設」です。
特定施設の基準として、入居者3人に対して1人の介護士、または看護師の配置などが義務付けられているため、日常生活介助から痰の吸引・在宅酸素といった医療ケアも受けられます。
「特定施設入居者生活介護」とは、特定施設に入居している、要介護の認定を受けている方を対象として行われる、日常生活上の世話、機能訓練、療養上の世話のことであり、介護保険の対象となります。
特定施設は、制度上で人員基準や設備基準が定められており、要介護度が高い方にも対応できるようになっています。
参考:参考:厚生労働省「特定施設入居者生活介護」(令和2年7月8日)
「一般型」がほとんどです。
サ高住で特定施設の指定を受けており、かつ、介護付き有料老人ホームと同等の介護サービスを提供している施設は、令和6年の8月時点で全体の9.8%のみとなっています。
参考:サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム「サービス付き高齢者向け住宅の現状と分析」(令和6年8月末時点)
サ高住と住宅型有料老人ホームの違いとは
サ高住と住宅型有料老人ホームの違いは、「初期費用」「自由度」「支援体制」にあります。
サ高住は賃貸住宅としての側面が強く、住宅型有料老人ホームは食事や清掃などの生活援助が充実した施設としての性質が色濃い住まいです。
以下の表に、両者の特徴や費用目安をまとめました。
サ高住は、賃貸借契約を結ぶため初期費用を抑えやすいのがメリットです。
一方、住宅型有料老人ホームは、入居一時金を支払うことで月額利用料を調整するプランや、終身にわたる利用権を確保する契約形態が多く見られます。
生活面においては、サ高住は外出や自炊などの自由が保たれる反面、生活支援の多くはオプション扱いです。
一方、住宅型はスタッフによる見守りやレクリエーションが日常的に提供されるため、孤独感の解消や安心感につながります。
希望する生活の自由度や予算を考慮しつつ、心身の状態に最も適した住まいを検討することが大切です。
介護施設の管理職や職員として10年近く現場を見てきた専門家の和田さんに、サ高住と住宅型有料老人ホームの実際の生活の違いについて伺いました。

極端なことを言ったら、もう住宅型有料老人ホームとサ高住も一緒だと思って探した方がいいですね。特に施設の種類などにこだわりがないのであれば、施設検索サイトなどで条件を絞る際も、片方だけでなく「2つとも同時に(チェックを)入れておいた方がよいでしょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の費用【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】
入居金(初期費用)

サ高住の初期費用は、他の高齢者施設と比較して初期費用を抑えて入居しやすいことが多くあります。
【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】によるとサ高住の入居金の平均額は44.1万円・中央値は12.0万円で、介護付き有料老人ホームの平均額346.1万円・中央値50.3万円と比較すると大幅に低額であることがわかります。
住宅型有料老人ホームの入居金の平均は69.7万円となっており、有料老人ホームよりも低額で入居できる可能性が高いです。
サ高住の入居金が低い理由は賃貸住宅の性質が強いため、入居一時金として敷金のみを徴収するケースが多いからです。
権利金などの名目で高額な一時金を支払う必要がないため、住み替えのハードルは低いといえるでしょう。
予算に合わせて柔軟に住まいを選択したい方にとって、サ高住は魅力的な選択肢といえます。
月額費用

サ高住の月額費用は平均17.6万円・中央値16.6万円です。
【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】によると、各施設の月額費用は以下のとおりです。サ高住の月額費用は介護付き有料老人ホームの月額費用平均23.6万円、中央値21.6万円に比べると、安価となっています。
一方、住宅型有料老人ホームの月額費用平均14.3万円、中央値13.0万円と比較すると、サ高住の方がやや高い水準です。
一般型のサ高住は介護サービス費が利用分に応じた後払いとなるため、元気な方はさらに支出を削減できます。
月々の支払いを自身の予算や介護度に合わせて最適化できる点が、サ高住を選択するメリットといえるでしょう。
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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で受けられるサービスは?
サ高住で受けられる主なサービスは、以下のとおりです。
サ高住では、安否確認と生活相談のサービスが基本サービスとして受けられます。
また、必要に応じて上記表のサービスを追加できます。
追加サービスは、すべてのサ高住で提供しているわけではないため、注意が必要です。
基本サービス①:安否確認

安否確認は、職員が定期的に居室を訪問し、体調や状態に変化はないか確認する見守りサービスです。
急変や事故など、万が一トラブルが発生した際には、提携先の医療機関への連絡や救急搬送など、迅速かつ適切な対応で入居者の安全を確保します。
基本サービス②:生活相談

生活相談は、介護職員や看護師、ケアマネなど専門的な資格を持つ職員が、入居者の生活の相談にのるサービスです。
入居者が抱える心身の不安や悩み、日常生活で生じているさまざまな不都合を聞いたうえで、職員は解決に向けて働きかけを行います。
追加サービス①:緊急時対応サービス

緊急時対応サービスは、緊急時に職員が駆けつけて、迅速に対応するサービスです。
緊急時対応の内容には、以下があります。
- 体調不良時に主治医や提携する医療機関への往診の依頼
- 救急車の要請
- 急病時に家族に連絡を入れる
そのほか、災害発生時、入居者の避難誘導をサポートするものもあります。
追加サービス②:食事提供サービス

食事提供サービスは、朝・昼・夜の食事の提供や配膳、片付けなど食事全般に関するサービスです。
多くのサ高住では1食ごとの料金が設定されており、利用した分だけ料金を支払う仕組みを取っています。
食事提供サービスを利用しながら、時に外食をしたり、自室や共有スペースの台所で自炊をすることも可能です。
サ高住の食事提供サービスについて詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
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追加サービス③:日常生活支援

日常生活支援は、掃除や洗濯、買い物代行など、身の回りのサポートを行うサービスです。
日常生活支援の具体的なサービス内容や費用は住宅によってさまざまです。
オプションのサービスとして用意している場合が多く、通院や買い物に付き添うサービスを提供しているところもあります。
追加サービス④:介護サービス

介護サービスは、入浴や食事、排泄といったサポートが必要な場合に介護を受けられるサービスです。
一般型のサ高住か介護型のサ高住かによって、介護サービスの利用方法は以下のように異なるため、注意しておきましょう。
追加サービス⑤:医療サービス

医療サービスは、医療ケアを受けたい場合に、併設されている医療機関、もしくは提携医療機関の訪問診療や訪問看護を受けられるサービスです。
医療サービスについても、一般型のサ高住か介護型のサ高住かによって、以下のような特徴があります。
参考:厚生労働省「都市部検討会参考資料」
サ高住の看取りサービスについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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追加サービス⑥:通所・訪問リハビリテーション

通所・訪問リハビリテーションは、身体機能の維持・回復のためのリハビリテーションが受けられるサービスです。
本サービスも一般型のサ高住か介護型のサ高住かによって違いがあるため、注意が必要です。
追加サービス⑦:レクリエーション

レクリエーションは、身体機能や認知力の維持・向上、入居者同士の交流、生活の中の楽しみといった目的で実施されるサービスです。
介護型のサ高住は週に複数回レクリエーションを行う一方で、一般型のサ高住ではレクリエーションを活発に取り組んでいるところが多くないといった違いがあります。
サ高住のレクリエーションについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)のサービスを利用する際の注意点

サ高住のサービスを利用する際には、以下の点に注意することが大切です。
- 利用できるサービス内容を確認しておく
- 一般型のサ高住か介護型のサ高住かによって、介護サービス費が異なる
サ高住の基本的なサービスは安否確認と生活相談であり、その他のサービスの有無や内容は各サ高住によって異なります。
具体的にどのようなサービスを受けられるのか、詳細な内容までしっかりと把握したうえで入居を検討するようにしましょう。
また、介護サービスを利用する場合、一般型のサ高住では介護サービスを利用した分だけ費用を支払うのに対し、介護型では介護度に応じた介護サービスを毎月定額で支払います。
そのため、介護サービスをどれほど利用する必要があるのかを確認し、一般型・介護型どちらのサ高住に入居すべきか検討しましょう。
実際にサ高住を利用している人の体験談
実際にサ高住を利用している方のに、入居前の背景や入居後の具体的な変化について、体験談をまとめました。
男性・81〜85歳・要介護1・サ高住へ入居
入居前の状況
両親は二人で名古屋に住んでいたのですが、施設探しを考え始めたのは、糖尿病の母がインスリン注射で低血糖を起こしたことがきっかけでした。
「もしかしたら2回打ってしまったのかもしれない」とお医者さんに言われ、認知症が始まっているのではと、とても怖くなったんです。
父は「自分が母の面倒を見る」と言ってくれましたが、父自身も物忘れが見られるようになり、大切なインスリン管理を任せるのは不安でした。
入居後の変化
入居当初、父は新しい環境に戸惑いがあったようです。外出が以前のように自由ではないことや、施設の食事が薄味なことに不満を漏らし、「自分だけここを出て、弟の家に住みたい」とよく言っていました。私たちも、父の気持ちを思うと胸が痛みました。
ですが、スタッフの方々が根気強く関わってくださり、私たちも面会時に外食へ連れ出すなど工夫するうちに、父も少しずつ施設での暮らしに慣れていきました。
今では「いいところを紹介してもらった」「快適だよ」と言ってくれるようになり、本当に安心しています。
女性・81〜85歳・要介護2・サ高住へ入居
入居前の状況
母がこちらの施設にお世話になる前は、別の施設に4、5年ほど入居していました。ただ、そこでの生活に少しずつ不満を持つようになってしまったんです。
一番の理由は食事でした。施設内で調理するのではなく、お弁当を電子レンジで温めて出すだけ。母はそれがどうしても味気なく感じていたようでした。
入居後の変化
施設での生活が始まると、母の表情はみるみる明るくなりました。
何よりスタッフの皆さんが本当に優しくて、「前の施設とは全然違う」と、とても喜んでいたんです。
「ここでは叩かれたりすることもないし、みんな優しい」と、心から安心している様子が伝わってきました。
女性・91〜95歳・要介護2・サ高住へ入居
入居前の状況
父が亡くなった後、母は自宅で暮らしており、私の兄弟が同居していました。
しかし、兄弟も日中は仕事で家を空けているため、母が一人になる時間が長かったんです。
そんな中、庭仕事で転倒して救急車で運ばれるということが何度か続きました。特に2回目の転倒では頭を打ってしまい、入院することになりました。
幸い大事には至りませんでしたが、脳震盪の影響か、一時的に記憶が飛んでしまうようなこともあり、私たち家族は「このままでは、何かあった時に対応が遅れてしまうかもしれない」と強い不安を感じるようになりました。
入居後の変化
入居後の母は、施設での生活に少しずつ慣れていきました。最初は戸惑いもあったようですが、今では朝の合唱会に参加したり、折り紙を折ったりと、日々のイベントをそれなりに楽しんでいるようです。
コロナ禍で一時期はレクリエーションが減っていましたが、最近また少しずつ復活してきているのも嬉しいですね。
健康面では、週に1〜2回のリハビリを受けさせてもらっているのが、家族としては大きな安心材料です。私が面会に行くと、「今日は10時からリハビリなのよ」なんて話してくれることもあり、本人も嫌がることなく前向きに取り組んでいるようです。
自宅にいた頃は、専門的なリハビリを受けさせるのは難しかったですから、これは本当にありがたいことだと感じています。
女性・91〜95歳・要介護1・サ高住へ入居
入居前の状況
母は当時93歳、持病のがんはありましたが、要介護1で身の回りのことは自分でできる元気な状態でした。
しかし、当時同居していた孫との関係がひどくなり、区役所に相談したところ、母のためにも施設に入居させた方が良いという話になったのです。そこから急いで施設探しが始まりました。
とにかく自宅から近く、すぐに様子を見に行ける場所を探していたところ、現在の施設が見つかりました。出来てからまだ2、3年と新しかったのも魅力でした。
まずは私一人で見学に行き、その後母を連れて行ったところ、本人も「ここなら」と納得してくれたので、探し始めてから2週間ほどで入居を決めることができました。
入居後の変化
入居して一番良かったのは、母が心穏やかに、そして安全に暮らせるようになったことです。スタッフの方々の対応も良く、施設内で開催される健康体操やクリスマスイベント、ボランティアの方による演奏会などにも時々参加して楽しんでいるようです。
また、施設での生活だけでなく、週に数回デイサービスにも通っています。特に、丸一日利用するデイサービスで出される食事が美味しいらしく、それを楽しみにしていると話してくれるので、外部とのつながりを持ちながら、自分のペースで生活できているのだなと感じています。
男性・81〜85歳・要介護1・サ高住へ入居
入居前の状況
父は82歳、要介護1の認定を受けています。入居する前は、母と二人で暮らしていました。認知症の症状は、物忘れが少しひどくなってきたかな、という程度で、日常生活に大きな支障があるほどではありませんでした。
足腰も、昔に比べればもちろん弱ってはいますが、まだ杖を使わずに自分の足で歩けています。ただ、以前に癌の手術をした影響でトイレの回数が多く、その点では少し不便を感じていたようです。
入居後の変化
入居してからの父は、以前よりもかえって元気になったように感じます。
施設での生活は、行動を厳しく制限されるようなこともなく、本人のペースで自由に過ごせているようです。そのためか、「家に帰りたい」といった言葉は一度も聞いたことがありません。
もともと歌うことが好きな父ですが、施設で行われるカラオケなどのレクリエーションに時々参加しては、楽しんでいる様子を話してくれます。自宅ではなかなかそういった機会もなかったので、新しい楽しみができたことは、家族としても本当に嬉しいです。
体験談から見えてくるのは、入居者や家族が「生活の質(QOL)」と「精神的な安心感」を重視している点です。
具体的には、以下の点に注視して検討を進める家族が多い傾向にあります。
- スタッフの対応と寄り添う姿勢:技術的なケアだけでなく、スタッフが根気強く関わり、本人の戸惑いや不安を解消してくれるかという点が、新しい環境に馴染めるかを左右します
- 「食」の満足度:単に栄養を摂るだけでなく、施設内調理のような食事の質が、日々の充実度に関連しています
- 社会的なつながりの維持:一人暮らしによる不安の解消に加え、リハビリやレクリエーション、外部デイサービスへの参加など、社会との接点を持ち続けられる環境も重視しています
単に設備や制度を確認するだけでなく、本人が自分らしく、前向きに暮らせる環境かという視点で事例を参考にし、家族の中で優先順位を整理することが重要です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に向いている人・向いていない人は?
サ高住への入居検討では、自身の「自立度」と「求める自由度」を基準に判断することが重要です。
アクティブな生活を維持したい方には最適ですが、重度の介護や認知症ケアが必要な場合は、体制が整った他の施設の方が安心できるケースもあります。
入居後のミスマッチを防ぐためにも、以下の向いている人・向いていない人の特徴を把握し、現在の心身の状態や将来の希望に照らし合わせて検討を進めましょう。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に向いている人
サ高住がどのような方に適しているのか、生活の自由度と安心感の両立を求める視点から具体的に解説します。
向いている人①:外出や旅行などを以前と同様に楽しみたい人
サ高住は、ほかの施設のように外出のルールや事前の届け出が基本必要ありません。
そのため、自分の趣味や友人との旅行、子どもの家へ遊びにいくなど自宅にいた頃と変わらない自由な生活を送れます。
食事の提供サービスを受けなければ、食事の時間・回数・内容も自由です。
向いている人②:自立度は高いが、自宅での生活に心配がある人
自立度が高いため、ご家族が自宅でのサポートで無理をしてしまうケースは少なくありません。
要支援段階は「自立」を前提にできない部分を補う支援であり、サ高住はこれまでの生活の延長線上にある自由度を重視する方に適しています。
スタッフが定期的な巡回や居室への訪問をおこない、住宅によっては緊急通報装置や感知センサーが導入されているケースもあります。
そのため、「まだ自立度は高いけど、自宅で一人にしてしまうのは心配…」という方には、最初の高齢者向け施設として最適です。
高齢になるにつれて賃貸住宅は借りにくくなりますが、サ高住は条件を満たせば誰でも入居でき、初期費用の返金ルールも厳格なため安心です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に向いていない人
サ高住は自由な住まいである反面、提供されるサポート体制に限界があるため、心身の状況によっては不向きです。
特に手厚い介護や専門的な認知症ケアが必要な場合、ミスマッチが生じる恐れがあります。
サ高住を検討する際は、以下の点に該当しないか確認してください。
向いていない人①:認知症の症状が重い人、または他の入居者とのトラブルが心配な人
認知症の方は年々増加傾向にあり、同時に誰でも比較的入りやすいサ高住にも、認知症の方の入居が増えてきています。(参考:内閣府「平成29年版高齢社会白書」)
しかし、サ高住では認知症への対応や介護への理解が不十分なケースも多く、サポート体制が十分に確立されていない点が課題です。
認知症に対応できる体制が整っていない場合、入居者同士の共同生活の中でトラブルに発展してしまう可能性もあります。
認知症の症状が目立つ方には、グループホームより専門的なケアが受けられる施設が選択肢となります。
向いていない人②:介護度が重い、またはすぐに重くなってしまう恐れのある人
現在約9割のサ高住は「一般型」のため、要介護4~5などの介護度の重い方は基本サービスを超えて追加サービスを受ける必要があります。
一般型のサ高住は使った分だけ費用がかかる仕組みのため、介護度が重くなり支給限度額を超えると、超えた分が全額自己負担になるリスクがあるでしょう。
要介護3以上になると身体介助の量が増え、特養の入所要件にも該当するため、施設入居を本格的に検討すべき段階といえます。
介護ケアが重い方は、「介護型」のサ高住か、介護付き有料老人ホーム、24時間看護師が常駐する医療特化型の「ナーシングホーム」を選択肢に入れたほうがよいでしょう。
施設選びで後悔しないためには、必ず「見学」を行い、どのような状態になったら退去しなければならないかの「退去条件」を事前に確認することが重要です。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)に入居するまでの流れ

サ高住に入居するには、老人ホームに入居するまでの流れと同様に、以下のステップで進めていく必要があります。
- 資料請求
- 施設見学
- 体験入居
- 契約
- 入居
また、自分でサ高住を探すのは難易度が高いため、適切な相談者・支援者の力を借りながら進めていくことが大切です。
サ高住探しの始め方としては、以下の方法があります。
- 担当ケアマネジャーに相談する
- ソーシャルワーカーに相談する
- インターネットで民間の紹介センターを使う
サ高住の探し方・選び方については、以下の記事で詳しく解説しているため、実際にサ高住への入居を検討したい方は、ぜひご覧ください。
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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)によくある質問
サ高住に関してよくある5つの質問に回答します。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の入居できる年齢や要支援・要介護度は?
サ高住は原則として60歳以上、または要介護・要支援認定を受けた60歳未満が入居の対象のため、自立している方から軽度の介護が必要な方まで幅広く利用可能です。
入居条件の主な目安をまとめました。
- 原則60歳以上の単身者、または夫婦
- 要支援・要介護認定を受けた60歳未満の方
- 同居者は配偶者や60歳以上の親族、または特別な理由がある方に限定
多くの施設では自立から軽度の要介護状態を想定していますが、特定施設に指定された「介護型」であれば重度の方も入居できます。
一般型では介護度が重くなると生活の継続が困難になる場合もあるため、将来を見据えた選択が欠かせません。
自身の現在の身体状況や必要なサポート内容に照らし合わせて検討してください。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は認知症の方でも入居できる?
サ高住は、認知症の方でも入居可能ですが、受け入れ態勢は施設ごとに異なります。
自立に近い生活が営める状態であれば、多くの住宅で拒まれる心配はありません。
認知症の方が検討する際の主な判断基準を整理しました。
- 他の入居者とのトラブルや、自傷他害の恐れがないか
- 夜間の徘徊や、火の不始末といった重大な事故に繋がる行動が見られないか
- 住宅側のスタッフが認知症ケアの専門的な研修を受けているか
安否確認が主目的の一般型では、手厚い専門ケアが標準ではない物件も存在します。
症状の進行で共同生活が困難になると、退去を求められるケースもめずらしくありません。
認知症が進行した際の継続居住の可否を、事前に必ず確認してください。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は夫婦で入居できる?
サ高住は、夫婦での入居が可能であり、二人入居専用の部屋や個室を2部屋契約する形を選択できます。
入居条件として、夫婦のどちらかが60歳以上、または要支援・要介護認定を受けている必要があります。
夫婦入居を検討する際の主な形式をまとめました。
- 二人部屋(コネクティングルーム含む)への同居
- 同じ施設内における個室2室の同時契約
- 夫婦のどちらかが60歳未満であっても、パートナーが条件を満たせば入居可能
二人部屋を選択すると、個別に2部屋借りるよりも家賃や光熱費などのコストを抑えられます。
一方で、将来的な介護度の変化を見据えて、あえて生活空間を分けることで互いのプライバシーを保つ夫婦もいます。
ただし、二人入居に対応した広い居室を持つ物件は全体数が限られているのが現状です。
希望する条件に合う部屋が確保できるか、早めに施設の空室状況や二人入居時の管理費設定を問い合わせてください。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で1ヶ月にかかる費用はいくらですか?
サ高住の月額費用は、平均17.6万円・中央値16.6万円であり、家賃や管理費のほかサービス費が含まれます。
都市部や設備が豪華な物件では、さらに高額になる場合も少なくありません。
主な月額費用の内訳を以下にまとめました。
- 家賃・管理費:居住スペースや施設維持の対価
- 基本サービス費:安否確認や生活相談の費用
- 食費・光熱費:生活実態に応じた自己負担額
介護サービスを利用する際は、別途自己負担分が発生します。
初期費用は敷金のみの物件が多く、一時金は原則不要です。
月々の総支払額が予算内に収まるかを事前に精査してください。
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)と有料老人ホームの違いはなんですか?
サ高住と有料老人ホームの違いは、施設の法的性質が「賃貸住宅」か「老人福祉施設」かという点にあります。
サ高住は自由度の高い生活を重視する一方、有料老人ホームは手厚い介護や生活支援の提供を前提としています。
以下の表では、サ高住と介護型有料老人ホーム・住宅型有料老人ホームの特徴をまとめました。
サ高住はバリアフリー構造の住宅で、スタッフによる見守りを受けながら自宅に近い感覚で暮らせます。
介護付き有料老人ホームは24時間体制で施設職員から直接的な介護サービスを受けられます。
住宅型有料老人ホームはサ高住に近い性質を持ちますが、食事や生活支援などのサービスがより充実している傾向です。
自身の介護の必要性や生活における自由度の優先順位に合わせて、適切な居住形態を選択しましょう。
介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームについては、以下の記事でそれぞれ階sつしていますので、あわせてご覧ください。
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サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)についてまとめ
サ高住は、自立から軽度の要介護の方を中心に、状況に応じて認知症の方まで入居できる賃貸住宅です。
提供されるサービスやオプションの内容は各住宅によって大きく異なるため、事前に詳細を確認しておくことが大切です。
将来的に重度の介護や医療的サポートが必要になった際の住み替えも視野に入れておくことで、より安心してシニアライフを送れるでしょう。
人気の高い物件は空室待ちも予想されるため、入居を検討する際は早めに資料請求や見学を行い、希望に合致する理想の住宅を見つけておきましょう。