透析治療中の家族を介護施設へ入居させたい際、透析治療に対応できる介護施設へ入居させなければなりません。
この記事ではケアスル 介護が調査した透析が必要な方が入居できる介護施設の割合や費用目安などを解説します。
活用したい制度や選ぶポイントとあわせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
透析をしていても介護施設入居は可能?
透析治療中の方であっても介護施設の入居は可能です。
なお、透析方法によって異なりますが、治療に対応可能な医療機関への送迎、透析設備のある施設を探す必要が出てくるでしょう。
候補としては特別養護老人ホーム(特養)、介護付き有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などが挙げられます。
候補となる施設の雰囲気や体制はもちろんのこと、送迎手段なども確認しながら自身の状況にあっているかを確認していきます。
入居が難しいケースも把握しておく
一般的な介護施設への入居を考えているのなら、断られる可能性があることには留意が必要です。
断られる理由としては、透析患者の中には透析後は疲労感がでやすい方が多く、体調が急変する可能性があるためです。ほかにも、こまめな体調管理や見守りなどに人員が割かれるなどの理由もあります。
対応可能な介護施設が少ないとしても、家族や施設との話し合いや工夫、協力次第では入居できる可能性があるため、諦めずに探すことが大切です。
透析患者の方を受け入れている施設を探すならケアスル 介護がおすすめです。
入居相談員にその場で条件に合った施設を提案してもらえるので、透析対応可能な施設を見つけられます。
どのように探せばよいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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透析が必要な方が入居できる介護施設の割合【ケアスル 介護独自調査レポート 2026】

【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】によれば、人工透析が対応可能な施設は介護付き有料老人ホームが最も多く1,906件となっており、50%以上の割合で対応が可能です。
人工透析ができるかどうかで施設を探す場合は、まず介護付き有料老人ホームから検討をするとよいでしょう。
次いで住宅型有料老人ホームが1,553件、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)が1,739件で、それぞれ25%以上の割合で対応が可能となっています。
住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、介護付き有料老人ホームよりも介護度が低い方の入居割合が多くなるため、対応できる施設数も減少しています。
透析で入居する介護施設の月額費用目安【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】

【ケアスル 介護 独自調査レポート 2026】によれば、人工透析が対応可能な施設の入居一時金(初期費用)および月額費用の相場はグラフの通りです。
なお、グラフに記載の施設はあくまでもケアスル 介護に掲載されている施設に限定されており、種別によって数に偏りがある点はご留意ください。
また、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などの公的施設については別途、確認が必要です。
グラフよりもっとも月額費用相場が高いのは介護付き有料老人ホームとなっており319,061円となっています。
介護付き有料老人ホームは、24時間体制で常駐しているスタッフの介護サービスが受けられる反面、費用面も高額になる特徴があります。
全体でも月額費用の平均は258,885円、中央値は214,000円となっていますが、費用については施設によって異なるため、入居前に施設に必ず確認するようにしてください。
透析費用を負担してくれる制度
透析治療の費用を国で負担してくれる制度が存在します。具体的には以下の3つの制度です。
いずれの制度も所得によって支給額に違いがあるものの、透析治療が必要と判断された方であれば対象となります。
特定疾病の医療費助成制度
健康保険に加入しており、厚生労働大臣が定めた特定疾病になった場合に受けられるのが「医療費助成制度」です。
特定疾病には「慢性腎不全」も透析が必要となるため対象となります。特定疾病療養受領証を提示すると、治療による自己負担額が1医療機関につき1ヵ月1万円に抑えられます。
ただし一定以上の所得がある方は1か月2万円の自己負担額になる点や、入院したときの食事代なども対象外になるので注意が必要です。
なお、特定疾病の医療費助成制度は透析治療を開始した時点で申請できる制度になります。
また、透析治療を始めるに際し、シャント手術を受ける必要があります。シャント手術においても医療費助成制度は利用できないため、別途費用を用意しなければならない点も注意が必要です。
お住まいの自治体で利用可能な条件を満たしているかを確認してみてください。
重度心身障害者医療費助成制度
重度心身障害者医療費助成制度は国民健康保険に加入し、身体障害者手帳(1級または2級)を持つ方を対象に、医療費の自己負担額を負担する制度です。
透析治療中であればほとんどの方が身体障害者手帳1級に該当するため、重度心身障害者医療費助成制度の利用が可能です。
申請場所は自治体によって担当課が変わるため、総合窓口で身体障害者手帳を申請したい旨を伝えてください。
なお、自治体によっては所得制限や年齢制限など、細かな助成対象が異なるため、申請前にきちんと確認しておくことが大切です。
透析患者となった場合、その段階で身体障害者手帳の交付が受けられます。加えて身体障害者手帳1級となれば透析治療に限らず、ほとんどの医療費が無料になります。
障害者自立支援医療制度
「障害者自立支援医療制度」は厚生労働省が行っている、障害者の負担を軽減するための医療費における自己負担額を抑えたり、低所得者に対する減税措置を行う制度です。
障害者自立支援医療制度を利用する際は、早い段階から身体障害者手帳の取得申請を行うとよいでしょう。なぜなら長期間治療を行う場合、自己負担額が軽減される可能性が高いためです。
なお、障害者自立支援医療制度は自立支援医療機関の指定を受けた指定自立支援医療機関で治療を受ける必要がある点は留意しましょう。
身体障害者手帳があったとしても、指定を受けていない医療機関での治療は対象外となるため注意してください。
制度を受けるには、身体障害者手帳が交付されている必要があります。必要書類を用意の上、申請は最寄りの市区役所を訪ね、透析治療を開始した旨を相談し、手続きを行います。
申請に必要な書類などについては最寄りの自治体に確認してみてください。
透析患者の介護施設入居で考えられる「合併症」のリスク
透析治療が必要な場合、介護施設への入居には「合併症」のリスクを考慮する必要があります。
介護施設への入居前に、すでに何らかの合併症を発症している場合はこれ以上悪化しないよう対策が必要です。たとえば、以下の専門家の方と連携し、日々の体調を管理するなどです。
- 循環器内科
- 消化器科
- 糖尿病内科
- 泌尿器科 など
なお、介護施設によって入居条件などは変わりますが、合併症がない方であれば入居可能なケースも少なくないため、事前にきちんと確認しておきましょう。
合併症をすでに発症している場合は、すでに合併症を発症している旨や対応の有無などについて、きちんと話しておきましょう。体調悪化などのリスクを防ぐためにも、どのような医療支援を受けられるかについては必ず確認してください。
透析が必要な方の介護施設を選ぶポイント

透析が必要な方が介護施設を選ぶ際には、4つのポイントを確認することが大切です。
それぞれのポイントについて確認していきます。
1.透析が必要な方の介護をよく知っている
透析が必要な方のほとんどが「血液透析」を選択しています。
血液透析とは、血液を血管から機械に取り出すために「シャント」と呼ばれる人工的な血管回路を取り入れた治療法です。利き腕ではない腕にチューブを常時挿すものの、シャントの管理や患者の状態を細かくチェックする必要があります。
シャントを挿入していると、日常生活でも以下のような点に注意が必要です。
- 重いものを持ったり無駄な力を入れたりしない
- シャント部分を圧迫しない
- シャントがある腕で血圧を測ってはいけない
- 常に清潔に
シャントの取り扱いを把握していないと最悪の場合、「血管損傷」を引き起こし、大きなトラブルに発展してしまいます。ほかにも感染予防を実施するために、シャントのケアについても把握しておく必要があります。
何かあったときでも、すぐに処置できる方や日常生活における注意点を把握する方がいるかをきちんと確認しておくことが大切です。。
2.透析設備の有無や透析施設への送迎手段
血液透析を行う場合、週に2〜3回程度、1回4時間以上の透析が必要です。介護施設内に透析設備がある、または隣接・併設されていればスムーズな透析治療が行えるでしょう。
一方、透析設備がない場合や隣接・併設されていない場合だと、透析治療に対応した病院・施設へ送迎する必要があります。
送迎の設備が整っていない場合、介護タクシーの利用が、家族が送迎を行うのかについて話し合わなければなりません。介護タクシーの利用にはお金がかかり、家族の負担につながるため、どれくらいの費用がかかるのかを予め確認しましょう。
一方で、病院と連携する施設の場合は、送迎が無料になる可能性もあります。介護施設を検討する場合は、かかりつけ医や施設と連携している病院についても確認しておくとよいでしょう。
なお、認知症などを患っており、付き添いが必要な場合は週に2〜3回、1回4時間以上、介護士1人が拘束されます。人材不足が叫ばれている現代の介護業界では、人員確保の観点から入居を断られる可能性が高い点も留意しておきましょう。
3.合併症にも対応できる
透析治療は貧血などの体調不良や、命を落とす危険性が極めて高い心不全など、さまざまな合併症リスクがあります。
合併症等の異常が発見されたときは、すぐに医師に見てもらえる体制があると安心です。
日々の体調チェックについてはもちろん、ほかの入居者よりもより細かく体調の変化を見てくれるかをしっかりと確認してください。
また、透析の合併症に関する知識があるのか、対応した実績は豊富になるのかなどをチェックして施設を選ぶと、より安全な環境を確保できるでしょう。
4.食事や水分管理をしてくれる
透析患者には塩分や水分量などの食事制限があります。
腎臓が機能しておらず、透析を必要としている場合は塩分や水分以外にもタンパク質やカリウム、リンなども摂取制限があります。
塩分や水分であれば対応可能な介護施設が多いですが、たんぱく質やカリウム、リンを摂取してはいけない、腎不全食に対応している施設はそれほど多くありません。
透析患者はカリウムを過剰摂取するとうまく排出できずに、体内に溜まってしまいます。カリウムを過剰摂取してしまうと心不全の原因につながってしまいます。
こうした透析治療が必要な方にあわせて食事や水分管理を行ってくれる体制が整っているかを確認しましょう。
透析で介護施設に入居した方の口コミ
実際に透析治療が必要な方で介護施設に入居した方の口コミを紹介します。
どのような点に注意しながら施設を探していたのかなどを参考にしてみてください。
男性・81歳・サ高住へ入居
決定的なきっかけは、週3回通っている人工透析の送迎時に起きたトラブルでした。お迎えが来ても父が出てこず、透析室から「来ていない」と連絡があったんです。近所の方に鍵を開けて入ってもらったところ、父は自宅で転倒し、立ち上がれなくなっていました。
入居後の父は、環境の変化もあってか、2度脳梗塞を起こしました。それ以降は転倒のリスクを考慮して、施設内では基本的に車椅子での移動となっています。
ただ、自宅での生活では常に不安がつきまとっていたので、24時間スタッフの方が見守ってくださる環境になったことへの安心感は大きいです。特に、週3回の透析治療をきちんと続けられていることは、何よりありがたいこと。近くの病院まで送迎もしていただけるので、治療が滞る心配がなくなりました。透析クリニックの看護師さんたちがとても良くしてくださるそうで、父にとってはそこでの会話が良い刺激になっているようです。
男性・75歳・介護付き有料老人ホームへ入居
もともと父は一人暮らしをしていたんですが、自分でサービス付き高齢者向け住宅を探して、そこでの生活を始めていました。ただ、しばらくして車椅子での生活が中心になってきて、トイレも一人では難しくなってしまいました。
最終的には、そのサ高住のほうから「こちらでの生活はもう難しい状況です」という連絡がありまして。それが次の施設を探す直接のきっかけになりました。父の状態に合った、もう少しケアがしっかりしているところを探さなければ、ということになりました。
また、父は透析治療が必要だったので、「病院が経営母体のところ」という軸で探していたのですが、そこをクリアしていたこと。そして、何より私の自宅から近かったこと。何かあった時にすぐに駆けつけられるという距離の近さも、最終的に「ここにしよう」と決断する際の大きな後押しになりました。
正直なところ、前に入っていたサ高住は自由に出入りもできて、自分の好きなものを食べたりできたと思うんですけど、施設に入ってからは、特に食事の面で本人は少し不満があったみたいです。その点は、父自身が通販で好きなものを取り寄せて施設に届けてもらうこともできますし、私たちが面会の際に差し入れをしたりということで対応しています。
透析をしていても介護施設には入居できる
透析治療が必要な方でも介護施設には入居可能です。
ただし、一般の方とは異なり、入居可能な施設が少なくなってしまう点には注意が必要です。
合併症へのリスクへの対応ができる設備は整っているか、きちんと透析についての理解があるスタッフがいるかを確認して施設を選ぶとよいでしょう。
費用なども確認しながら、利用者の方にあった介護施設を探してみてください。
ご自身でなかなか探す時間が取れない、探すのが難しいと感じる場合は、お気軽にケアスル 介護へお問い合わせください。
ピッタリの施設を提案します
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また、具体的な老人ホームの探し方については、以下の記事にまとめていますので、あわせて参考にしてみてください。